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[インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
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印刷2026/06/09 11:00

インタビュー

[インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」

 毎年「7月の京都」と書くだけで,もう字面から汗が滲んでくるようなイベントだったBitSummitは,今年の「BitSummit PUNCH」からついに5月開催になった。
 暑さにも寒さにも強いはずの群馬県民である筆者ですら,祇園祭シーズンの京都だけは毎年こっそり音を上げていたので,これは素直にありがたい――と思った矢先,前振りの鉄板だった「いやぁ今年も暑くて」という逃げ道を一つ失ったことに,原稿を書きながら気づいた。

世界中のインディーズイベントで姿を見かける吉田修平氏。今回は,BitSummitの開催地「みやこメッセ」の前で捕まえて一枚
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 季節の挨拶でごまかせない相手はイベントだけではない。世界中のインディーイベントに必ず出没する,元SIEの吉田修平氏である。
 4Gamerの(4Gamerに限らないが)検索窓に吉田修平と打ち込めば一目瞭然だが,もはや何度インタビューしているのか我々もよく分からない。SIEのときはもちろん,SIEを去ってからも頻度高めで登場してもらっており,前振りも近況報告もすっ飛ばして本題に入れる間柄は,記事を書く側からするとかえって手強かったりする。

 とはいえ,ここ最近恒例の「吉田修平お勧め作品」企画はやめられない。名前が挙がった開発者は嬉しいし,氏本人も“会場で何を見たか”の記録用バックアップメモとして活用してくれているフシがあるので,こちらとしてもやりがいがあるというもの。
 というわけで今年もまた,ちょっと遅れてしまったが,「BitSummit PUNCH 吉田修平氏お勧めタイトル」を聞いていくとしよう。


吉田修平氏の「BitSummit PUNCH」ピックアップタイトル

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顔UFO(Switch 2) / Nintendo Indie World
The Cap Circus /
公式サイト
GDC 2026
ANRI /
デベロッパX
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INTERSCAPE(PC) Steam /
オニクラ(PC Steam BitSummit 2026
アーティス インパクト(Nintendo Switch / PC Steam BitSummit 2026
黒くないカギで開かないドアはない(PC Steam BitSummit 2025
NIGHTMARE OPERATOR(PC Steam BitSummit 2026
Cow Chess(PC) Steam /
34EVERLAST(PC Steam BitSummit 2023
表面迷宮くるまぶ(PC) Steam /
The Free Shepherd(PC/PS5 Steam / PlayStation Store The Game Awards 2025
Gambonanza(PC) Steam /
Die Deep(PC/Mac Steam BitSummit 2026
ダンジョンクロウラー 幸運うさぎと魔法の爪(PC / Mac / PlayStation 5 / XBOX / Nintendo Switch / iOS / Android Steam / My Nintendo Store / PlayStation Store / XBOX デッキ構築ローグライク特集
60病(PC Steam BitSummit 2026


4Gamer:
 今日もまたお時間ありがとうございます。これからアワード発表という直前のタイミングでお忙しいのに。

吉田氏:
 ここしか時間があいてなくてすみません。

4Gamer:
 いえいえ。にしても今年は5月になったから,灼熱の京都から逃れられるかと思ったら,今日も結構暑いですね……。

※いままでは7月開催で,しかも祇園祭のあたりなので,人はとんでもない数いるし暑いし,もう大変。

吉田氏:
 私は京都出身なんで,まだ慣れてるほうですよ暑さに。海外から来る人達はみんなヒイヒイ言ってますけど。

4Gamer:
 北欧の人とか死にそうな感じでしたよ。そうか,京都ご出身だったんですね。

※4Gamerの記事にそう書いてあった

吉田氏:
 そうなんです。京都といっても,まぁ北の方ですけどね。でも大学が京都なので,ここにも4年間住んでました。なので,合わせて22年,生まれてからずっと京都府だったんです。
 なので,年に一回BitSummitで戻ってくるのは結構楽しみなんですよ。もう京都の実家も誰も住んでないし。

4Gamer:
 「京都の実家」っていう文字面から想像すると,相続税が高そうだなぁ,と。

吉田氏:
 潰すのも結構お金かかりますしねえ。私の兄がなんとか維持しています。
 でもまぁみんな東京に出てきちゃったので,BitSummitは個人的にはとてもありがたいんですよね(笑)。

4Gamer:
 じゃあBitSummitは,吉田さんのために場所を変えない方がいいですね。

吉田氏:
 最近ではOSAKA INDIE GAMES SUMMITもありますから,年に2回は必ず関西に戻ってこれるという。

2025年に初開催の「OSAKA INDIE GAMES SUMMIT」こじんまりのスペースに,出展タイトル数は120,来場者数はのべ4529人を記録した(関連記事
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4Gamer:
 そんなBitSummit,どうでしたか? 私は恥ずかしながらずっと地下の住人でして,全然会場を見られてないんです……。

※BitSummit会場の地下はミーティングルームになっていて,30分刻みで会議テーブルを借りられるようになっている。筆者はそこで延々と朝から晩まで他社の人とミーティングをしていて会場が満足に見られていないのだが,同じような境遇の人が何十人もいて(いつも同じ人がいるのでお互い顔を覚える),地底人同士,変な連帯感がある。

吉田氏:
 あぁ,そうなんですね(笑)。
 ちょっとゆったりとしてたのが,また埋まってきた感じですよね。出展者も増えてるんでしょうね。

4Gamer:
 昨日ちょっとだけ会場に行けたんですけど,みっちみちですよね。

吉田氏:
 そうなんですよ。2フロアになったのに,ものすごく大きなボードゲームのエリアとかが縮小されて,インディーゲームのエリアがもうむちゃくちゃに詰め込まれてて,歩くのが難しい感じの。

4Gamer:
 でも,あそこが一番インディーっぽくて楽しいです。

吉田氏:
 知らないものが一番見つかる,楽しいエリアですよね。

4Gamer:
 ホントそうです。

吉田氏:
 でもやっぱりパブリッシャーさんのブースが増えてるんで,非常にこう……なんて言うんですか,よくできた作り込まれたブースの存在感が増してきてますよね。
 あと今年から頼まれたので,実は審査員をやってまして。

4Gamer:
 あれ,今年からなんですね。なんかずっとやってるのだとばかり思ってました。

吉田氏:
 いやいや,BitSummitの審査員は実は今年からなんですよ。
 去年までは,PlayStation賞で,最初のビジネスデーの時にみんなで一生懸命ゲームをやって,みんなで議論して,そのアワードを決めるっていうのをやってたんですけど,今年は「インターナショナルアワード賞」の審査員になったんです。

※今年のインターナショナルアワード賞は,Stray Fawn Studio「Dungeon Clawler」が受賞した(後半にも紹介された)

4Gamer:
 ウチもメディアパートナー賞を現場のスタッフがやってくれてますが,初日にめっちゃ遊んで回っててみんな大変そうです。

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吉田氏:
 そう。でも審査員は,会期前に全部ゲームをダウンロードして遊べるんですよ。もうこれが,とてもおいしい(笑)。

4Gamer:
 おいしい(笑)。

吉田氏:
 だから自分が気になるゲームは,事前に遊べちゃうんです。もちろん全タイトルじゃなくて,特にパブリッシャーブースとかコンソール版なんかはダウンロードできませんけど,インディーゲームを中心にPCで出てるやつは大体事前にダウンロードして審査できます。
 なので今年は比較的ゆったり回りました。昨日は,主にここでしか遊べないもの……alt.ctrlの特殊コントローラーエリアとか,VRエリアとXR横丁とか,そっちを中心に見てましたね。

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 「BitSummit PUNCH」の一般公開日がスタートした。会場にはDeveloper,INDIE PUBLISHERS,UNIQUE CONTROLLERなど,カテゴリ分けでブースの大まかに出展場所が分かれている。初日の様子をもとに,回る前に知っておくと少し便利な,カテゴリ別エリア/ブースの出展ガイドをお届けしよう。

[2026/05/23 08:00]

4Gamer:
 じゃあ今回の「吉田修平イチオシタイトル」は,その中から出てくる感じですか?

吉田氏:
 いえ,そういうのに出てこない作品も結構チェックしてあるので,それも含めてリストアップしてますよ。

4Gamer:
 いやしかし,何タイトルぐらい審査するんですか?

吉田氏:
 私は最終審査だけなので,インターナショナルアワードに関しては,7タイトルぐらい候補があります。ほかの審査員が選んでくれたやつを,最後に選んでほかの審査員と議論する感じです。
 なので審査員としてやらなきゃいけないゲームは数少ないんですけど,審査員としてそれ以外のゲームも遊べるので,自分で勝手にダウンロードして(笑)事前に遊んできました。


まずは特殊デバイス系からはじめましょう


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吉田氏:
 ……で,そんな中でですね。

4Gamer:
 お,リストが。

吉田氏:
 今日はね,alt.ctrl(特殊デバイス系)から4タイトルお勧めしたいですね。
 まぁ一つは特殊デバイスブースじゃなくて,任天堂さんのブースなんだけど「顔UFO」っていう。

4Gamer:
 顔UFO…?

吉田氏:
 make.ctrl.Japanのリーダーの宮澤さん(宮澤卓宏氏)っていう,もう毎年毎年特殊コントローラーゲームを作って出してる“師匠”がいるんですよ。
 GDCのalt.ctrlのエリアにもかなりの確率で当選して出してるし,一昨年ぐらいかな,Switchのコントローラーをトイレットペーパーの芯に入れて転がすゲームがあったでしょ。トイレットペーパーと段ボールで自作すれば家でも遊べるっていう。

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[2023/03/02 11:37]

4Gamer:
 あー! TGSにもありましたよね。

吉田氏:
 それです。それがすごくヒットして,師匠はきっともう味を占めたんですね(笑)。これまでは趣味でやってたのに。
 今年はですね,「顔UFO」っていうSwitch 2専用のゲームなんですが,Switch 2ってカメラ1台で4人の顔が撮れるんですよ。でもちょっと特殊な機能なので,それを使ってくれるサードパーティーさんがほとんどいない状況です。
 そんな中で宮澤師匠はですね,4人でカメラの前にテレビの前に座って,顔の表情でキャラクターを動かしていくゲームを作りました。

4Gamer:
 移動すら難しそうです。

吉田氏:
 4人が顔の表情でそれぞれのキャラクターを動かして,早くゴールした人が勝ち。そういうゲームを作ったんですが,任天堂さんがそれをいたく気に入ってですね,任天堂の副島君に聞いて,今年のイチオシどれ? と聞いたら「顔UFOです」と。
 見てみたけど,私もイチオシです。

※任天堂のインディーゲーム担当の「顔」といえる方

4Gamer:
 試してみました?

吉田氏:
 自分ではやってないんですけど,任天堂ブースではすごい人気ですよ。

4Gamer:
 どうやって動かすんですか。目線とか? いや「表情」なのか。

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吉田氏:
 そう。笑ってるとか,怒ってるとか,悲しいとか。

4Gamer:
 表情筋鍛えられそう。

吉田氏:
 笑ってる顔だと右に進むとか,何の表情もなければ止まるとか,そういう風になってます。それでステージがちょっと迷路的なものになってて,その中で自分のキャラを動かしていくという。
 ゲームとしては非常にシンプルなんですけど,思ったように顔の認識をしてくれないんで,みんなすごい表情でプレイします(笑)。だから周りで見てる人も楽しめる,そういうやつですね。

4Gamer:
 家で家族みんなで楽しめるのがいいですねえ。

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吉田氏:
 そう,Switch 2で発売できる。というわけで師匠は味を占めてるんです(笑)。

4Gamer:
 宮澤師匠にはぜひこのあとも頑張っていただかないと……(笑)。
 ほかのalt.ctrl系はどんなやつですか?

吉田氏:
 ええとね,これもすごくウケてたんですけど,「The Cap Circus」という。


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[2026/03/16 16:07]

4Gamer:
 キャップってキャップですか?

吉田氏:
 そう,ペットボトルのキャップを使ったゲームです。いろんな人がビデオで上げてたんでね……ちょっと待ってね……こういうものなんですけど(といって動画を見せてくれる)。

4Gamer:
 ははあ,アナログとデジタルの融合なんですね。あ,かつてGDCにもあったような?

吉田氏:
 実際にペットボトルのキャップを置いて,指で弾くんです。そうすると筐体の中に入って,実際に表示されるのがデジタルのキャップで,これがすごくウケてましたね。

4Gamer:
 確かに面白いですね,これ。操作も超絶簡単で,1プレイが一瞬で終わるのもお気軽でいいですね。

吉田氏:
 全部で3つステージがあって,3種類のマップが。全部クリアした人もいましたね。GOROmanさんが全部クリアしてましたね。

※日本のVR黎明期を牽引した人であり(Oculus Japanを立ち上げた人だ),テクノロジーエバンジェリストであり,テック界隈では著名人。でも現在無職(アクティブ無職)

4Gamer:
 おお,GOROmanさんいらっしゃってたんですね。さすがだなぁ。

吉田氏:
 あと「ANRI」っていうゲームなんですが,これがちょっと説明が難しくて……写真撮ったかな……。
(しばし探す)
 うーん,ないな。どういうものかというとですね,箱があって,白いピースが置いてあるんですよ。なんかドミノピースみたいなやつ。

4Gamer:
 はい。

吉田氏:
 それを手のひらに乗せて使うんですけど,カメラが上から見てるんですね。目の前にはスクリーンがあって,そこで敵が攻めてきて,手を握ると弾がリロードされて,手を開くと攻撃するっていう,それだけのゲームなんですけど,なんだかすごくよくできてましたね。不思議な感覚です。

4Gamer:
 確かにそういうのはやったことないです。

吉田氏:
 それが「ANRI」っていう名前なんです。なんでANRIなのか知らないけど(笑)。

4Gamer:
 漢字ですか?

吉田氏:
 ローマ字です。

4Gamer:
 覚えておきます。

吉田氏:
 次はね。「うどんプッシャー」です。

4Gamer:
 名前を聞いただけで,どんなものなのかなんとなく想像ができます。

吉田氏:
 香川県の。

4Gamer:
 本場だ。

吉田氏:
 うどんを切る装置っぽいのが置いてあって,それでカシャカシャやるとうどんが切られて落ちて,それがコインプッシャーみたいに後ろから押してくるんですね。それで押されたうどんが下に行くと,網で受けてうどんが出来上がる,みたいな。

4Gamer:
 文字で読んだそのままなんですね(笑)。

吉田氏:
 それだけなんですけど,やっぱり強く目を引くんですよね。

4Gamer:
 実際にうどん切るわけですしね。

吉田氏:
 そう,アクションとして。結構楽しくやっちゃいますよこれ。

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[2026/06/05 18:19]


ここからはひたすらインディー列挙


吉田氏:
 というわけでどんどんいきましょう。紹介しきれなくなっちゃう。
 普通のゲームにいきますが,まずは「INTERSCAPE」です。デベロッパーさんとも話したんですけど,10人で作ってて,でもすごくよくできてますね。

4Gamer:
 へええ,これ10人で作ってるんですね。

吉田氏:
 そう。みんな映像制作をやってた人達らしいです。

4Gamer:
 なんかクリストファー・ノーランの映画を想起させる雰囲気ですね。

吉田氏:
 映像を長くやってた人たちが初めてゲームを作ったせいなのか,すごくシネマティックですよね。

4Gamer:
 本当にそうですね。ちょっとカッコいい。

吉田氏:
 ゲーム性もステージごとにちょっと変わってて,面白いゲームです。

4Gamer:
 10人だと考えると,なかなかすごいですね。

吉田氏:
 韓国政府がデベロッパーにファンドを出してるんですが,それで今ここまできました,と話してました。

4Gamer:
 「INTERSCAPE」,覚えておきます。

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吉田氏:
 次は,それこそ私が東京インディーゲームサミットで賞を差し上げた「オニクラ」っていうゲームです。
 これはね,ブラジルのデベロッパーのゲームなんですけど,もうね,めちゃくちゃ難しいゲームですね。あの,まあソウルライクって言っていいのかな。

4Gamer:
 名前的にもハードコア感あります。

吉田氏:
 ボスラッシュゲームでボス戦しかなくて。えっとね,私が一番好きな台湾のゲームで「Nine Sols」ってあるんですけど。

4Gamer:
 あれに似てますか?

吉田氏:
 ええ,あの感じなんですよ。ただ「Nine Sols」はアドベンチャーゲームではあるんですけど,「オニクラ」は完全にボス戦だけになってまして。

4Gamer:
 (動画を観ながら)ブラジルのデベロッパーって言ってませんでしたっけ?

吉田氏:
 そうですよ。

4Gamer:
 なんかちょっと和風ですね。

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吉田氏:
 しかもパブリッシャーは中国なんですよね。

4Gamer:
 グローバルだ。

吉田氏:
 めっちゃ難しいんですよ,これ。パリィがすごく重要ですけど,敵の動き,タイミングとかリズムとかを学んでいくと勝てちゃうっていう。SEKIRO的なゲームです。
 ホント面白くて,東京インディーゲームサミットでも審査員やったんですけど,私はこのゲームに賞をあげましたね。

4Gamer:
 ブラジルのデベロッパーが作ったにしては,結構オリエンタル感ありますね。

吉田氏:
 確かにアジアテイストですよね。

4Gamer:
 オニクラの「オニ」って,たぶんあの鬼ですよね。

吉田氏:
 ブラジルのデベロッパーだったと思うんですけど,ちょっとそう言われると……。

4Gamer:
 だんだん自信が?

吉田氏:
 なくなってきますね(笑)。

4Gamer:
 記事にするときに調べておきます。

※確かにブラジルのデベロッパーらしい。そしてやはり「鬼」だった。

吉田氏:
 はい,お願いします。これはね,ホント面白いですよ。アクションゲーマーにはたまらない。

4Gamer:
 いつも吉田さんとこういう話をしてて思うんですけど,吉田さんアクションゲームめっちゃ得意ですよね。吉田さんお勧めのアクションゲームとかあとで遊びに行くと,私はもちろん,うちの若手スタッフでさえも「全然進めなかった」とかよく言ってますよ。

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吉田氏:
 うん,得意ですし好きですね。
 「オニクラ」で言うと,東京インディーゲームサミットの時はボス戦が3つだけ入ってて,3体全部倒すと,それまでにかかった時間が出るんですよ。で,私は21分と出たので,その授賞発表の時に「私のタイムに挑戦してください」みたいな感じで,ちょっと自慢してました(笑)。

4Gamer:
 私もアクションゲームがイマイチなので,吉田さんがかなり難度高いのを勧めるのを見て「すごいなぁ」と思ってます……。

吉田氏:
 次はですね,マレーシアのソロデベロッパーが作った「アーティス インパクト」っていうJRPGです。JRPGと言っていいと思うんだけど,自分達では「アドベンチャーRPG」と言ってたかな。

4Gamer:
 あ,これ去年のTGSに出てましたよね。

吉田氏:
 出たてかも。めっちゃ映像が綺麗で,2Dのゲームなんですけど,画面から画面への移動とかがすごくおしゃれなんですよ。

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4Gamer:
 おお,なるほどちょっといいですね。些細なところですがノンストレスな感じがします。
 しかしマレーシアの個人開発者なんですねこれ。知らなかったです。

吉田氏:
 うん。マレーシアだったと思います。
 あとこれバトルになると,バトル画面もすごくかっこよくて,コマンド式なんですけど。

4Gamer:
 あぁリアルタイムじゃないのか。確かにちょっとかっこいいピクセルアートですね,これ。

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吉田氏:
 日本でのパッケージ版はハピネットさんが出すようで,ハピネットブースでみました。
 あと「黒くないカギで開かないドアはない」。これパズルゲーなんですけど。

4Gamer:
 もう名前がパズルゲームです。

吉田氏:
 そうなんですよ。これはこんな感じの……(といって動画を見せてくれる)。

4Gamer:
 あぁ……「Baba Is You」的な? しかもあれよりちょっと難しそうです。

吉田氏:
 これ確かiGiの去年のチームだったと思います。

4Gamer:
 見てるだけだと結構難しそうに見えますね。

吉田氏:
 やってればなんとかなりますよ。

4Gamer:
 だんだんつかめてくる感じですか。
 「Baba Is You」は結構好きなので,これも結構惹かれますね。吉田さんみたいにアクションゲームが得意なわけではないですし(笑)。

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吉田氏:
 練習あるのみですよ(笑)。
 あとね,「NIGHTMARE OPERATOR」っていう作品なんですが,これは私も今回初めて見たゲームで。

4Gamer:
 吉田さんにも「初めて見る作品」があるんですね。

吉田氏:
 すごいかっこいいゲームで,初めてゲーム作った人が作ってるらしいんですよ。さっきブースの人と話したら日本人でしたけど。人を集めて作ってるとは言ってましたけどね。

※東京に拠点を置いている5名のチームであるようだ(DDDistortion

4Gamer:
 初めてでここまで出来るんですね。

吉田氏:
 映像的にすごく魅力がありますね。
 私ちょっと遊べなくて,後ろで見てた感じなんですけどね。

4Gamer:
 自キャラは割と普通なのに敵がイチイチ気持ち悪くていいですね(笑)。
 あぁしかも単にTPSっていうだけじゃなくて格ゲーっぽい駆け引きもあるんですね。

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 京都・みやこめっせで開催されたインディーゲームイベント「BitSummit PUNCH」で,「NIGHTMARE OPERATOR」の開発者 Nolan Joseph氏にインタビューする機会を得た。格闘ゲーム好きな開発者のゲーム遍歴や,本作のこだわりをお届けしよう。

[2026/05/26 11:00]


吉田氏:
 なかなかでしたよ。
 次は「Cow Chess」。これオーストラリアのゲームなんですけど。シドニーで「ALT:GAMES」っていうイベントがありまして,それに呼ばれて行ってきたんです。4月に。

4Gamer:
 そこにあったやつですか?

吉田氏:
 ええ。そこで展示されていたゲームで,4人で遊ぶ対戦ゲームなんですけど,もうね,子供にめちゃくちゃ人気ありました。
 簡単操作で誰でも遊べるゲームなんですが,しかもこのマップ,その場で手で描いて,カメラでパッと取り込んだら,それがマップになるんです。なので子供たちに絵を描かせてマップを作ったりしてました。
 ゲームのルール自体はいくつかあって,それを毎回選んで,違うルールで対戦していくゲームです。

4Gamer:
 (動画を観ながら)いいですねえ。形を変えたスマブラですねこれ。

吉田氏:
 ええ,そうなんですよ。しかもすごい操作が簡単でですね。

4Gamer:
 え,これ簡単なんですか。押してればなんとかなる的な?

吉田氏:
 そうそう。ずっとAボタン押してるみたいな,そんな感じの。
 オーストラリアのイベントでは,ちゃんとスペースを取って4人が座れる感じでやってたので,すごく目立ってましたね。

4Gamer:
 いや,これは確かに楽しそうです。

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吉田氏:
 次は「34EVERLAST」。これはもう,ずっと前から東京ゲームショウとかでも出てたやつで,これもiGiじゃなかったかな? 4,5年前に出たやつで,ずっと作ってるんだと思います。

4Gamer:
 そんなに長い時間作ってるんですね。

吉田氏:
 いや作ってる人の本業が忙しくて,ずっとは取りかかれないって言ってたんですけど,PLAYISMさんがパブリッシャーに付いて,本業を疎かにして(笑),今ゲーム作りに集中してるという。

4Gamer:
 疎かにして(笑)。

吉田氏:
 それでこれ,4年前ぐらいにiGiのブースで見た時は,確かまだキャラクターがいなくて,高速にカッコよくまっすぐなステージを進んでいくような作品でした。

4Gamer:
 ……いまとあまりにも違いませんか?

吉田氏:
 PLAYISMさんのアドバイスとかで,女の子の主人公キャラができたり,ストーリーができたりとかそういった感じなんですかね。PlayStationのステージイベントでデベロッパーさんが説明してましたけど,すごく面白い感じに変わってます。
 しかもこれ一人でUnreal Engineで作ってて,めちゃくちゃ優秀な人ですよね。4年前と比べて,パッと見だと同じゲームとは思えないぐらい変わってますね。

4Gamer:
 1人で作っててモチベーションを維持できるのがすごいと思います……。

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吉田氏:
 次はですね,「表面迷宮くるまぶ」っていう,去年東京ゲームショウで出たゲームでして。

4Gamer:
 表面,迷宮,くるまぶ……? くるまぶって,「車部」ですか。

吉田氏:
 車麩(くるまぶ)っていうお麩があるみたいなんですけど。車輪の形の。

4Gamer:
 あー,あれ「くるまぶ」って言うんですね。知らなかった恥ずかしい……。

吉田氏:
 なんかね,立体物の表面にマップが用意されていて,それを回転させながら遊ぶんですが,そのマップは面が違っても全部繋がってるんですよ。

4Gamer:
 え,どういう……?(といって動画を観る) あぁなるほど! これは面白そうだ。2Dゲームが立体に貼り付けられてる感じですね。

吉田氏:
 マップを回転させながらですね……これ,ステージレベルデザインがすごく難しいと思うんです。しかしこれ,ゲーム業界ではないおじさんが一人で作ったゲームでして。

4Gamer:
 え,これを1人で。僕こういうの苦手ですが,素直に面白そうですね。

画像ギャラリー No.029のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」


吉田氏:
 とてもユニークなゲームだと思いますよ。
 そして次がですね……「The Free Shepherd」。その名のとおり,羊飼いのゲームですね。これはPlayStationブースにありました。

4Gamer:
 自分が羊飼いなのかと思ったら,自分はボーダー・コリーなんですね。いいなぁ。

吉田氏:
 そう,キャラクターは犬なんですよ。羊を追うんですが,その群れの様子が綿密に表現されてて。

4Gamer:
 うーんいいですね。景色も広々してるので開放感もありますし。

吉田氏:
 そう,世界も結構綺麗に作ってありますよね。
 目を引きましたね。お客さんがプレイしてたので,後ろで見てただけですが。

4Gamer:
 プレステブースですね。犬好きとしてはちょっと見ておきたいですね。

画像ギャラリー No.030のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
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吉田氏:
 次はチェスです。

4Gamer:
 チェスとはまた,あまり日本には馴染みがない感じの……。

吉田氏:
 「Balatro」ってあるじゃないですか。

4Gamer:
 あ,それのチェス版ですか?

吉田氏:
 そうです。あれの仕組みをチェスでやってる「Gambonanza」(ガンボナンザ)っていうゲームで,発売されたばかりなんですよ。これなんですけど(といって動画を見せてくれる)最初は小さいマップで。

4Gamer:
 ほうほう。

吉田氏:
 お金を集めていって,そのカードとかで自分の使えるピースを増やしたり,特殊なアイテムで有利にバトルを進めたりしながら,先に進んでいきます。何度もプレイするうちにちょっとずつアンロックしていって,先に進みやすくなるっていうBalatro風の仕組みになってます。

4Gamer:
 あぁなるほど。駒の動き方が完全にチェスなんですね。

吉田氏:
 そうなんです。チェスのルールに則って敵を倒していくわけです。なかなかよかったですよ。

4Gamer:
 画面の雰囲気もいい感じですし,確かにこれは面白そうです。

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吉田氏:
 あとは……「Die Deep」かな。

4Gamer:
 「大」じゃなくて「Die」?

吉田氏:
 そう,死ぬほうです。「Alina of the Arena」っていうゲームを作ったデベロッパー……確か台湾のデベロッパーだったかな,そこの新作ですね。敵を倒すごとにちょっと違うマップに移っていきます。

4Gamer:
 ターン制……ではないんですね。リアルタイムか。パッと見の画面の印象からローグっぽいターン制かと思っちゃいました。

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 インディーゲームイベント「BitSummit PUNCH」に,PINIXの新作タイトル「Die Deep」が出展されていた。「Alina of the Arena」のデベロッパが手がける高難度ローグライトアクションの手触りを,さっそく遊んで確かめてみよう。

[2026/05/23 12:23]


吉田氏:
 リアルタイムですね。敵を倒しながら,グレードアップしながら,階層をどんどん潜っていきます。
 ……どんどんいっちゃいましょう。次は「ダンジョンクロウラー」で,これは去年のTGSで出てまして。

4Gamer:
 名前から想像するのはローグ系なんですけど,お勧めするくらいだからたぶん違うんですよね。

吉田氏:
 UFOキャッチャーのゲームですね。

4Gamer:
 え。

吉田氏:
 UFOキャッチャーです(笑)。UFOキャッチャーしながらアイテムを取って,ゲームを進めていきます。2Dなんですけど,取ったアイテムが攻撃とか防御のアイテムになるんですよ。

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4Gamer:
 へええ。(動画を観ながら)あぁなるほどこういう感じですか。あんまり「crawl」してませんね(笑)。

吉田氏:
 ゲームは「Slay the Spire」的に進んでいくんですけど,バトルとかを繰り返しながら,このUFOキャッチャーに出てくるアイテムの種類が徐々に増えていくという。

4Gamer:
 なるほど,ここのアイテムが増える仕組みなんですね。

吉田氏:
 しかもこれ,結構物理演算をしてるみたいで,取れそうなのに途中で落ちたりとか,そのへん含めて自由にならない感じが面白いですね。
 チームはヨーロッパの……どこだったかな?

4Gamer:
 色味とか確かに欧米感ありますね。

※調べてみたらスイスをベースにして活動している模様

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吉田氏:
 最後は「60病」ですかねえ。

4Gamer:
 あーあれは,確かにあの雑多でカオスなインディーエリアでも目立ってましたね。

吉田氏:
 まずあのグラフィックスがかっこいいですよね。しかもインディーらしく,アセットをあんまりたくさん作りたくないとのことで,「8番出口」みたいにうまいことやってるところですね。

4Gamer:
 なるほど省力化。でもちょっとだけ見ましたが,かなりいい感じの雰囲気出てましたよ。ああいう雰囲気のやつ苦手ですが,ちょっとやってみたいと思いました。

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[2026/05/24 12:24]


吉田氏:
 今まだ作ってる途中で,たぶん完成度20%くらいかな。でも今年中には出したいと思ってるらしく,でもストーリーとかゲームの目的は「これから作りながら考える」とのことです。すごいスピード感ですよね(笑)。

4Gamer:
 なんと。ゲームのメカニズムだけ先に出来てるんですね。それだけであそこまで作れるのすごいなぁ。

吉田氏:
 そうみたいですよ。いや面白い作り方だなぁ,すごいスピード感だなぁ,と。

4Gamer:
 個人開発じゃなくて会社ですよねこれ。

吉田氏:
 そうです。マトリックスという会社ですが,実は大昔,PS1で「アランドラ」っていうアクションRPGを作ってもらったことがあります。すごく好きでしたね。

4Gamer:
 おお,そのころからある会社なんですね。

吉田氏:
 「同じマトリックスですか」と聞いたら「ずっとやってます」とのことで,ちょっと嬉しくなりましたね。

4Gamer:
 ということは,30年近く前ですよねアランドラって。

吉田氏:
 社長個人は,確かセガのメガドライブでも作ってましたよ。

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[2025/10/16 18:04]

画像ギャラリー No.036のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
4Gamer:
 そんな前からだったんですね。でもユーザー投票もかなり集めてましたし,かなり人気なのでは。

吉田氏:
 私も,来て初めて見ました。これだけ会場のたくさんのゲームがある中でみんなから選ばれるというのはすごいですよね。

4Gamer:
 あの投票システムって結構票が偏るんですが,みんな見るところは同じなんだな,と思います。逆に,あれを見て「これが良さそうなのか」って行くものを決めるのもありだなと思いました。

吉田氏:
 そうですね。いいものを見逃さないで済む。
 ……というわけで,私のお勧めはこのへんですかね。


「XR横丁」の来年やいかに


4Gamer:
 相変わらずジャンルを問わずなんでもありますね。

吉田氏:
 はい。

4Gamer:
 2日間見てみて,BitSummitで去年と比べてちょっと変わったな,と思う部分ありますか?

吉田氏:
 さっきも言いましたが,スペースが広くなって余裕があったのに,また混雑してきたなぁ……というのが一番最初の印象ですね。もちろん,それだけゲームの数が増えてるんだろうなと思います。

4Gamer:
 ミチミチ度合いが増した気はしますね確かに。

画像ギャラリー No.054のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
吉田氏:
 あ,あともう1つ,1階にある巨大なVRゲームのエリア「XR横丁」ですけど,これ去年もありましたけど,スペースを今年3倍にしたんですって。

4Gamer:
 さ,3倍? 昨日通りがかりのときにチラ見しましたが,Supercellがいるところですよね。

吉田氏:
 そうそう。
 VR系のゲームの展示場所で,学生さんのゲームジャムのアワードも作ってですね,計19本のVRタイトルが遊べるようになってます。

4Gamer:
 あのスペースに19本もあったんですか。ていうか,あれってそもそもどこが仕切ってるブースなんですか?

吉田氏:
 これはね,実質個人なんですよ(笑)。

4Gamer:
 ??

吉田氏:
 原島君っていう気の狂った(笑)若者がいてですね,去年Meta Japanを辞めたんですけど,Metaではデベロッパーリレーションズを担当してて,VRのデベロッパーと仕事してた人なんです。

他社の記事で恐縮だが,吉田氏と原島氏はBitSummitで対談している
画像ギャラリー No.055のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」

4Gamer:
 そこだけ聞くと「いかにも」という感じなんですが,それがなぜ個人?

吉田氏:
 彼はMetaを辞めたんですけど,でもXRをなんとかしてもっと広めたいという気持ちで,PlayStationとか任天堂さんと同じ広さのブースをBitSummitに作るために,去年はMetaの退職金を全部つぎ込んだという。

4Gamer:
 それは……うん,確かに気が狂った若者ですね。すごく興味が湧きます。

吉田氏:
 そうでしょう? で,しかも今年はそれをもっと広くしたいと言いだして。
 去年はまあ初年度だし,任天堂さんやPlayStationさんと同じ広さでいいです,と(笑)。で,今年はそこを超えたいということで,3倍の広さを。

4Gamer:
 一応聞いておきたいんですが,その原資はどこから……?

吉田氏:
 今年は,自分が持ってたMetaの株を全部売って,それをつぎ込んだらしいです。

4Gamer:
 十分アレな人なんですが,来年はどうするんですか。

吉田氏:
 そう,来年のお金はないんです。だから来年までに,G-SMASHという会社でなんとかしてお金を稼がなきゃいけないのが,彼の今の悩みではありますが,とにかくこの火を消したくないんだと。

4Gamer:
 いやあ……いいですね。すごく突き抜けていて素敵です。


VRゲームが盛り上がってないのは日本だけ


4Gamer:
 でもVRゲームって,こんなに盛り上がってないのは日本だけと聞いたことあるんですけど……というか,MyDearestの岸上さんから以前教えてもらいました。恥ずかしながら僕,それを聞くまでそこまでとは思ってなくて。

画像ギャラリー No.049のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
吉田氏:
 いやいや,アメリカの若者や子供たちにすごい勢いで普及してるんですよ。びっくりするぐらい。

4Gamer:
 みたいですねえ。

吉田氏:
 その理由は意外とシンプルで,Switch 2とかPlayStation 5よりもMetaのMeta Quest 3が安いんですよ。だから親がSwitch 2は買えなくても,ゲーム機として子供に与えるクリスマスプレゼントはMeta Questになってて。

4Gamer:
 でもなにかブレイクするソフトがないとそんなには流行らないですよね。

吉田氏:
 そこは,「Gorilla Tag」とかいうゲームがむちゃくちゃ人気でその役目を果たしてます。Free-to-playだし。
 どんなゲームかっていうと,上半身だけのゴリラで,両腕を回すと,床を進んでいくんです。それでマルチプレイでほかの人と一緒に入ってわちゃわちゃする感じで,要は一種のプラットフォームですね。



4Gamer:
 ゲーム業界が戸惑うタイプの作品ですね。「それゲームか?」っていう。

吉田氏:
 それがむちゃくちゃ流行ってるんです。ゲーム内でコスメティックの課金があるんですけど。

4Gamer:
 ゴリラの?

吉田氏:
 そう。その売り上げで100億円……いや,160億円って言ってたかな? それくらい売り上げてます。

※調べてみたら,2024年時点での公称が1億ドル超(約160億円)とのこと。

4Gamer:
 そんなに流行ってるんですね。正直知らなかったです。

吉田氏:
 超特大ヒットですよ。
 「Gorilla Tag」がヒットしたおかげで,「Gorilla Tag」と同じようなゲーム……なんていうか,みんなで入ってわちゃわちゃするゲームがいっぱい出てて,それがなんと軒並みヒットしてるんですよ。

4Gamer:
 岸上さんと話したときも思ったんですが,VRに対して自分が無知すぎるのを感じます。

吉田氏:
 その岸上君ですけど,昔はアニメのアドベンチャーVRを作ってたようなのを完全に切り替えて,その子供向けのアメリカのゲームに切り替えたら,去年売り上げが3倍ぐらいに伸びて,過去最高の業績になりましたよ。

4Gamer:
 すごい。IVSの時にそんな感じのことをおっしゃってましたけど,本当にやったんですね。

吉田氏:
 なのでまぁ,普通のゲーマーとか業界の人はあんまり気にしてない,または知らない世界がそこにある……という話を原島君がしてましたね。
 もちろんハイエンドで生き残ってる人たちもいて,Character Bankさんなんかはそっち系で「RUINSMAGUS〜ルインズメイガス〜」を,わちゃわちゃできるようにマルチプレイにした,マルチプレイのJRPGとして今年発売とか。

画像ギャラリー No.051のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
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 マスティフは本日,「RUINSMAGUS 〜ルインズメイガス〜」を発売した。本作は,さまざまな魔法と盾を駆使して,遺跡に秘められた世界の真相とその謎の解明を目指すという作品で,個性豊かなキャラクターやシンプルながらやりごたえのあるアクションが特徴だ。本稿では,そんな本作を紹介していく。

[2022/07/08 10:00]

4Gamer:
 しかし北米市場でそこまでとは思わなかったです。

吉田氏:
 ハードが普及して,そのハードの良さを生かしたゲームが作られて,それが爆発的に人気になって……。VRって,ほかの人と一緒に入って遊ぶのがめっちゃ楽しいんですよ。全然離れたところにいても,一緒にどっか遊びに行った感じになる。
 その良さがやっぱり生きてるんですね。

4Gamer:
 そのゴリラのは試したことないんですが,なるほどそういうものかもしれませんね。いままでのMMOより1歩先なのかも。

吉田氏:
 しかも,腕を動かすだけなのでゲーム酔いしないんですし。全然酔わないですよ。
 そのゲーム性の発明と,VRでほかの人と一緒に遊ぶという,VRならではの良さを両方生かしたところで生まれたゲームなんですね。

4Gamer:
 僕の浅はかな古い知識では,Metaもかなり「普通のゲーム」に寄せた感じにしてたと思うんですが。

吉田氏:
 ええ。Meta本体はすごいお金を使って,マーベルのIPとか,「アサシン クリード」とか,そういうハイエンドを作ってたんだけど,全然流行らなかったですね。でも,Metaが考えてもいなかったような,子供向けのゲームがすごく流行ったという。
 まさに「インディー」ならではの話ですね。

4Gamer:
 日本のゲーム業界的にはVRって「終わってしまった感」が強い気がしますが,ぜんぜんそんなことないですね。

吉田氏:
 あー,日本だと「VRChat」ですよね。

4Gamer:
 そうですねえ。

吉田氏:
 VRChatは,日本のユーザーが一番多いんですって。しかもVRChatに入ってる人って,滞在時間が長いんですよね。
 一回入ると,1時間,2時間と毎日入ってる。

4Gamer:
 うちのVRChat廃人のスタッフもそんなこと言ってました。

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[2025/12/30 10:30]

吉田氏:
 国によって,ちょっと違った感じで「VR」はまだまだ生きてるんですよね。
 まぁ10年前は,私も含めて「VR元年だ!」って盛り上がったんですよ。

4Gamer:
 そうでしたねえ。

画像ギャラリー No.050のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」
吉田氏:
 そのときの感じを,今は原島君が持ってるんです。
 うわ,懐かしい! あとは任せたぞ! みたいな。

4Gamer:
 いや話を聞いてる限り,それは任せたという気持ちにもなりますね。

吉田氏:
 来年「XR横丁」がBitSummitにあるかどうかは,見どころだと思います。

4Gamer:
 お金稼いでほしいですね……。

吉田氏:
 そうですよ。G-SMASHがほかでビジネスができるかどうかです。
 XR横丁だって,彼がスペースを買ってすごい安い値段で,ほかの作品を展示してあげてるようなので。

4Gamer:
 ある種の「まさにインディー」という感じですね。

吉田氏:
 そういえば,海外イベントとの連携が増えてきてる気がしますね。

4Gamer:
 国際色がTGS並になってきましたね。

吉田氏:
 そうやってほかの国のブースがあると,そこのいいゲームを選んできてくれますから,国際色豊かになりますし。

4Gamer:
 確かに結構ありますよねえ。オーストラリア,ニュージーランド,スペイン,中国,韓国……。
 なんなら会場歩いてても,日本語より英語のほうがたくさん聞こえる気がしますよ。

吉田氏:
 特にビジネスデーはそうですよね。ビジネスデーなのに結構入ってましたけど,円が安いからかな。

4Gamer:
 しかも「京都」ですし。

吉田氏:
 そうですね(笑)。
 しかもビジネスデイチケット2万円って聞くと「え」って思うけど,ドルだと120〜130くらいでしょ? まあ普通かなと。GDCなんか10倍くらいしますからね。

4Gamer:
 まぁ今回は吉田さんもだいぶ趣味に走ったプレイをできてたみたいでよかったです。

吉田氏:
 今年はね,冒頭述べたように「ゲームを遊ばなきゃ」というプレッシャーがなかったので,気持ちにも余裕がありますね(笑)。

4Gamer:
 ではこのあとのアワードの発表,よろしくお願いします。
 今回もありがとうございました!

画像ギャラリー No.048のサムネイル画像 / [インタビュー]「BitSummit PUNCH」審査員になった吉田修平氏が,事前ダウンロードで“たくさん遊べる”特権を満喫しつつ選んだイチオシ集。「これが,とてもおいしい(笑)」

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[2026/05/23 20:10]


―――2026年5月23日収録
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