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GhMといえば,今の“インディーゲーム”という言葉が広く使われる以前から,独自の作家性を持ったゲームを送り出してきたスタジオだ。代表の須田剛一氏が「GhMはバンド」と表現することもあるように,さまざまなパブリッシャと組みながらも,スタジオとしての個性を大切にしてきた。
そんな“アーリーインディー”なGhMが,十数年ぶりに独立系スタジオへと戻った――今回の独立によって何が変わるのだろうか。ゲーム作りの自由度だけでなく,会社として取り組める仕事の幅も広がるのか。そして,再びインディペンデントな立場となったGhMは,これからどんなゲームを作り,どんな活動を展開していくのか。こうした話を聞きに須田氏のもとを訪ねた。
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須田剛一氏率いるグラスホッパー・マニファクチュアがNetEase Gamesの傘下から独立。今後も機会があれば相互に協力へ
須田剛一氏が率いるグラスホッパー・マニファクチュアは本日(2026年10月1日),同日付でNetEase Gamesの傘下から独立した。
十数年ぶりに独立系スタジオへ。「面白いことを仕掛けていきたい」
4Gamer:
今回こうして駆けつけたのはほかでもない,GhMの独立のお話を聞くためです。あらためて,今回の発表はどういうことになるのでしょうか。
須田氏:
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本当に十数年ぶりですかね。独立系のスタジオに戻ったという段階です。
4Gamer:
2013年にガンホーさんの傘下に入って以来と考えると,そうなりますね。
今回の独立によって,具体的に何が変わっていくのでしょうか。これまでもクリエイティブ面での自由はあったと思いますが,会社として取り組めることの幅も広がるのでしょうか。
須田氏:
まず,面白いことを仕掛けていきたいというのがありますね。
大きな仕掛けも,小さな仕掛けも,いろいろやっていきたい。そういう面白いことができるようになるというのが,今回の独立の一番の目的です。
たとえばこれまでは,受託での制作はもちろん,自分たちの小さなプロジェクトを動かすような機会もなかったんですよ。そういうものは求められていなかったというのもあって。
4Gamer:
まずは「ROMEO IS A DEAD MAN」を作るという大きな目標があったわけですよね。
以前,10年間で3本の大型タイトルを作るという構想もお話しいただきましたが,あの構想も今回の独立によって変わってくるのでしょうか。
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[インタビュー]GhM完全新作「ROMEO IS A DEAD MAN」はなんなのか。須田剛一氏&山﨑 廉氏が語る,制限から生まれた原点回帰の混沌と熱狂
6月5日に「State of Play」でトレイラーが公開されるやいなや,大きな話題を呼んだグラスホッパー・マニファクチュアの新作「ROMEO IS A DEAD MAN」。ところで実際のところ,どんなゲームなの? といったあたりを総監督/脚本/プロデューサーの須田剛一氏と,ディレクターの山﨑 廉氏に聞いてきた。
須田氏:
そうですね。あれは当時のNetEaseさんとの約束に基づいた構想でもあったので,今後はまた違った形になっていきますね。
4Gamer:
なるほど。となると,むしろこれまで控えていた小さなアイデアなんかも,あらためて引っ張り上げられるようになるのかなと。
須田氏:
面白いことをやっていきたいというのは,そういうところもあります。
独立系のスタジオとして,いろいろな仕事ができるようになりますから。自分たちの作品だけでなく,面白いIPがあればそういうものにも取り組んでみたいですし,いろいろな可能性を探っていきたいと思っています。
自社パブリッシングとなった「ROMEO IS A DEAD MAN」で得たもの
4Gamer:
「ROMEO IS A DEAD MAN」は,発売時に自社パブリッシングタイトルになりましたよね。
今回の独立に先んじてそうした取り組みを経験したわけですが,実際に自分たちでゲームを世に送り出してみて,いかがでしたか。
須田氏:
いや,大変でした。本当にシンプルに大変だったなと(笑)。
やっぱり,ゲームの届け方が難しいというか。昔のプロモーション,PR,マーケティングとは,もう全然違う時代なので。
一昔前だったら,テレビCMをどれだけ打っているか,雑誌やWebにどれだけ広告を打っているか,みたいなところの勝負だったじゃないですか。でも,もうそうではなくなっていますよね。
4Gamer:
以前のインタビューでは開発体制の変化についてお聞きしましたが,今度はゲームを作るだけでなく,それをどう知ってもらうか,どう届けるかというところまで,自分たちで考えていかなければならないわけですね。
須田氏:
そうなんですよ。
僕らのゲームが世に出たことをいかに伝えるか,どういうゲームなのかを伝えるか。その手段が相当変わっているなかで,予算内でできることをやったんですけど,それだけで終わってしまったという感覚はあります。
じゃあ次は,自分たちでもうちょっと予算を使った形で何ができるのか。そういう意味では,一つの試金石にはなったかなと思います。
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4Gamer:
実際にやってみたからこそ,もっと取り組まなければいけない部分が見えてきたということですね。
須田氏:
その実感はすごくあります。
業界の人からも「もう発売していたんですね」みたいなことを言われるんですよ。ちゃんと届けられていないなと感じました。
4Gamer:
今はただでさえ,毎月ものすごい数のゲームが発売されますからね。ゲームを出すことと,それを知ってもらうことが,また別の難しさになっているというか。
須田氏:
そうなんですよ。
それでいうと,まだまだ自分たちのブランディングを生かしきれていないんだろうなと思いますね。
30年近くやってきたスタジオで,海外にもそれなりに名前が浸透していると思うんですけど,そのブランド力をもっと生かすやり方があったんだろうな,まだあるんだろうなというのは,実感としてあります。
そこは次のステップとして,より大きくしていきたいなと思っています。
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規模は維持しつつ,より強い組織に。GhMでゲームを作りたい人たちと働きたい
4Gamer:
独立後のスタジオについても聞きたいのですが,今後の規模感というのはどうなるのでしょうか。基本的には現在の体制を維持していく形ですか。
須田氏:
規模感は多分,そんなに変わらないと思います。
グループから離れるということで,不安を感じたスタッフもいたと思いますし,実際に離れたスタッフも何人かいました。
ただ,やっぱり強いスタジオ,強い組織にしていきたいという思いがあるので,今は新しいメンバーを若干名募集しています。
4Gamer:
募集するのは,どういったポジションの方になるのでしょうか。
須田氏:
特定のセクションに限定するというわけではないんです。
どちらかというと,GhMというスタジオが好きで,「このスタジオで働きたい」という方ですね。
4Gamer:
まずは「GhMで何かやりたい」という気持ちがある人,ということですね。
須田氏:
そうですね。
たとえば,キャリアアップのために,履歴書の経歴に箔をつけるというか,そういう目的で会社に入る方もいると思うんです。
4Gamer:
なるほど。「GhMにいました」と履歴書に書けると,海外でも結構強そうですもんね……。
須田氏:
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でも,そういうことじゃなくて,本当にこの会社のゲームが好きだという人たちと,一緒にゲームを作っていきたいんです。
GhMというスタジオにちゃんと思いがある人たちと仕事をしていく。そうすることで,組織としても強くなっていけると思うんですよね。
今回の募集は経験者だけになっちゃうんですけど,そういう方を探しています。
あと,とにかく明るい方。
4Gamer:
とにかく明るい! パンツ一丁ではなく,服はちゃんと着てきてもらって(笑)。
須田氏:
そうそう(笑)。安心できる方ですね。
そこにいるだけで周りが明るくなるような方。その明るさを力にしていろいろ引っ張っていけるような方。そういう人をすごく探しています。
「グラスホッパーに入るこの日のため,修行していました」という方がいればぜひ。
4Gamer:
修行って,どういう修行でしょう。ガンダムを全シリーズ見てきたとか(笑)。
須田氏:
そうですそうです。もちろんガンダム修行も大事なんですけど,うちのゲームが好きなんだっていうことも大事ですけどね。うーん,でも宇宙世紀は超大事かもしれません。
4Gamer:
その言い方だと,ガンダムへの理解がGhMへの思いより上位にいっちゃってます!
須田氏:
ははは(笑)。そうですね。
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若手による小規模開発の可能性と,開発費が高騰する時代のゲーム作り
4Gamer:
以前,須田さんが海外を回って日本にいない間に,ベテランと若手の開発スタッフの皆さんにインタビューをさせてもらいました。
そのときに話を聞いていてあらためて思ったんですが,GhMってどうしても須田さんのイメージが大きい一方で,今はベテランから若手まで,いろいろなスキルやセンスを持った人たちが集まっているスタジオですよね。
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須田剛一“出奔”につき欠席裁判!! アドリブか,ムチャぶりか。「ROMEO IS A DEAD MAN」制作の裏側に迫るベテラン&若手との4人タッグマッチ2連戦
熱い支持を集めている,グラスホッパー・マニファクチュアの完全新作「ROMEO IS A DEAD MAN」。須田剛一氏が海外ツアーで不在中,若手&ベテランの開発者たちにインタビューをしたところ,それはさながら“欠席裁判”に。GhMの“バンドの即興演奏のごときアドリブ開発”とその闇に関する証言が――?
須田氏:
はい。そうですね。
4Gamer:
それって以前から,そうした人材を育てたり,スタッフのアイデアを生かしたりする組織づくりをされてきたからだろうと。
そう考えると,須田さんが中心となる作品だけでなく,若手が主体となる小さなチームを作って,それぞれがゲームを出していくような展開も面白そうだと思うんです。そういったことも考えていますか。
須田氏:
それはめちゃめちゃありますね。
先ほど伝えたとおり,まずは面白いことを仕掛けていきたいというのがあるので。大きなことも,小さなことも,いろいろやっていきたいと思っています。
4Gamer:
その小規模タイトルの話を,もう少し聞きたいんです。
もちろん,独立したばかりなので,これから体制を整えていく部分もあると思いますが,以前,定期的にスタッフが集まって,ラフにアイデアを出し合う場を設けているというお話がありましたよね。
今後は,そうした取り組みを発展させていくことも考えているのでしょうか。
須田氏:
実は,それ自体は今,そんなにやっていないんですよ。
そういう場って,最初は気楽に集まるじゃないですか。でも,だんだん気楽じゃなくなるんですよね。
結局,ただの全体ミーティングみたいになってしまって。なかなか難しいなと思いました。
4Gamer:
何か話題を持ってこなきゃ,という空気にもなっちゃいますよね。自由なアイデアを出すはずの場が,いつの間にか会議になってしまうという。
須田氏:
そうなんですよ。
だから,社内ゲームジャム的なことも考えたりしているんですが,ゲームジャムにしても,出口がないものを作るってしんどいなと思っていまして。考えているけど課題はあるなと。
とはいえ,今,「Roblox」ってすごく面白いプラットフォームだなと思っているんですよ。
たとえば,みんなで2週間ぐらいの期間でジャカジャカ作って,そのまま公開する。そういうふうに,作ったものをちゃんと世に出せるような取り組みには興味がありますね。
4Gamer:
一方で,今はゲームの開発費が高騰しています。AAAタイトルと小規模なインディー作品への二極化が進むなかで,いわゆるAAと呼ばれる中規模タイトルや,それを手掛ける中堅スタジオにとって,なかなか難しい時代になっているように感じます。
GhMは作家性の強いスタジオですが,何もかも大規模に作るというより,インディペンデントな精神で,アイデアをギュッと詰め込んだゲームを作ってきた印象があります。こうした時代に,これからどんな作り方をしていこうと考えていますか。
須田氏:
そのゾーンへの投資は,ものすごく減っているはずなんですよね。
業界的にもそうですし,今はレイオフの話もいっぱい出ているじゃないですか。
そうなってくると,投資はよりAAAのところに集中していく一方で,インディーの買い付けもより強くなってくると思います。
そのなかでGhMは何を作っていくのか。GhMなりの答えはあるんですけど,これからそれを仕込んでいく段階なので,まだ具体的にはお話しできないんです。
ただ,変わらずにやるのは,やっぱり丁寧にものを作ることですね。
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4Gamer:
丁寧なものづくり。
須田氏:
はい。ここ数十年のゲームの作り方の流れというのがあるじゃないですか。
ある程度の予算で一本のタイトルを作ります,となったときに仕様へ落としていくと,工夫をしない限り全部3Dベースで作ることになるんですよね。
キャラクターも背景も,いろいろなアセットも,物量によってどんどん予算が変わっていくわけです。何も考えずに作っていくと,予算ってどんどん大きくなっていくんですよ。「ROMEO IS A DEAD MAN」を作ったときにも,そこは実感しました。
だから,企画を立ち上げる段階,プロトタイプをどう作っていこうかという段階から,ちゃんと意識していかないといけない。
4Gamer:
「ROMEO IS A DEAD MAN」も,すべてを3Dで表現するのではなく,マンガやドット絵など,さまざまな表現を組み合わせたゲームになっていますよね。
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[プレイレポ]時空を旅する主人公ロミオがカタナと銃で戦うブラッディアクション。GhMの完全新作「ROMEO IS A DEAD MAN」先行プレイ
2026年2月11日に発売されるグラスホッパー・マニファクチュアの完全新作「ROMEO IS A DEAD MAN」(ロミオ・イズ・ア・デッドマン)のプレイレポートをお届け。カタナと銃を交えたアクション&グラフィックスに圧倒された“ウルトラ・バイオレンス・サイエンス・フィクション”なゲームの魅力をたっぷり伝えたい。
須田氏:
ええ。このシチュエーション,この遊びの部分をどういう構成で作るのか。一つひとつのアイデア,構成案のところからしっかりひねり出していかないと,解決できなくなってくるかなと思っています。
結局,いかにプレイヤーの皆さんが面白いと思ってくれるかなんですよね。
そこを突き詰めていけば,すべてが3Dである必要もないですし,すべてがリッチである必要もないので。
4Gamer:
まさに,そうした作り方の一つの形が「ROMEO IS A DEAD MAN」だったのかなとも思います。
あの作品を完成させたことで,開発チームとしても,今後につながる手応えがあったのでしょうか。
須田氏:
そこはあると思いますね。
あのスタイルだったり,考え方だったりを,ちゃんと残していきたいなと思っています。
僕らのアイデアで,そこをどう埋められるのか。
それはむしろ,ゲームデザイナーとして,これだけ腕を見せられるんだというところでもあるので,今はそこも考えながらゲームを作っていますね。
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創業30周年を見据えて。過去のゲームを今の環境でも遊べるように
4Gamer:
過去作についても聞きたいんですけど,GhMは2028年には創業30周年を迎えますよね。
当時のパブリッシャとの関係などいろいろな事情で難しい面もあると思うのですが,過去作を現行機向けに移植したり,リマスターしたりすることについてはどう考えていますか。
須田氏:
そこはものすごく意識していますね。
幸いにもSteamというプラットフォームができて,ずっと作品を棚に置いておけるような,面白い環境ができあがったじゃないですか。
Steamベースではもちろんそうですけど,やはりコンシューマでも,ちゃんと遊べるような形にしたいと思っています。
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4Gamer:
先ほどのブランディングの話にもつながると思うんです。
たとえば映画でも,ある世代にとっては定番の作品でも,非常に有名な監督の作品でも,配信サービスなどでアクセスできなければ,若い世代が触れる機会そのものがなくなってしまう。知られずに昔のものになってしまう……ということが起きていますよね。
ゲームも同じで,過去作が今の環境に並んでいること自体が,スタジオの歴史や個性を知ってもらううえで大事なのかなと思うんです。
須田氏:
そうですね。だから,GhMのゲームをちゃんとカタログとして残していくということは,本当に丁寧にやっていかないといけないと思っています。
今だとたとえば「KILLER IS DEAD」のように,Steamでは遊べるけど,現行のコンシューマ機では遊べない作品もあるわけです。そういったところもちゃんと整備していきたいと思いますね。
4Gamer:
新しいことに挑戦する一方で,これまでスタジオが作ってきたものも,あらためて今のゲームファンに見せていくということですね。
須田氏:
そうですね。
新しいことも,これまでやってきたことも,一個一個,丁寧に形にしていくことが大事だと思っています。
古参になりすぎたインディースタジオ? 新しい協業の可能性
4Gamer:
以前から須田さんとは,GhMをバンドに例えた話をよくしていますよね。
まずGhMというバンドがあって,レコード会社やレーベルと契約するように,パブリッシャと組んでゲームを送り出す。みたいな。
須田氏:
はいはい。
4Gamer:
そう考えると,GhMは今のインディーゲームという言葉が広がる前から活動してきた,いわばアーリーインディー的なスタジオだと思うんです。
今回,あらためて独立系スタジオに戻ったことで,国内外のインディーシーンとの関わり方にも変化はありそうでしょうか。今の開発者たちを見て,刺激を受けることもありますか。
須田氏:
彼らのスタイルは,すごく刺激になりますね。
ゲーム作りももちろんですけど,発信の仕方もそうです。どうやって自分たちのタイトルを業界や世間に伝えているのか。その手腕については,国内外を回っていろいろ話を聞いてみたいと思うぐらいです。
4Gamer:
作家性を大事にしながら,ビジネスとしても成功しているスタジオが増えていますよね。
須田氏:
そうですね。
でも,そこって単純にマーケティングがうまいというだけではなくて,ゲームに懸ける情熱だったり,そのタイトルへの思いだったり,熱量が大事なんだと思うんです。
そういうものを持っている人たちから,刺激を受けたいんですよね。
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4Gamer:
今のインディーシーンって,スタジオとパブリッシャという関係だけでなく,横のつながりもありますよね。
国内外の小規模スタジオ同士が協力したり,クリエイター同士で何かを作ったり。GhMとしても,そうしたコラボレーションを考えていますか。
須田氏:
声をかけてもらえれば,面白そうだったらもちろん考えたいんですけど……どうなんでしょう。
うちはもう,古参になりすぎちゃっているんですかね。
若いインディースタジオではないので,気軽に「一緒にやりましょう」と声をかけてもらえるのかな,というのはありますね。
4Gamer:
もうすぐ創業30年のスタジオと考えると,確かにですね。歴史があるからこそ恐れ多い……みたいに思われることもあるのかなあと。
須田氏:
そうだといいんですけどね。古臭くて嫌だとか思われちゃわないかなって(笑)。
4Gamer:
いやいや,そんな(笑)。
でも,今のインディーシーンって,若い開発者ばかりではないですよね。ベテランのクリエイターが独立して,新しいゲームを作ろうという動きも増えています。
それこそ,「シャドウ・オブ・ザ・ダムド」に関わった3人のクリエイターが,また何か一緒に作ってくれたら! ……なんていうのは,完全にファンの勝手な願望なんですけど。
gamescom 2024で須田剛一氏と三上真司氏に聞いた,地獄の新装開店「シャドウ・オブ・ザ・ダムド」リマスターとタッグの今後(?)の話
また地獄を巡る刻がくる――「シャドウ オブ ザ ダムド」のリマスター版「シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラリマスタード」のため,須田剛一氏と三上真司氏がgamescom 2024に参戦した。地獄に堕ちた野郎どものひとりとして,これは話を聞くしかない。リマスター制作やgamescom出展の経緯,ふたりの今後(?)についていろいろ聞いてみよう。
- キーワード:
- PC:シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ リマスタード
- PS5:シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ リマスタード
- Xbox Series X|S:シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ リマスタード
- Nintendo Switch:シャドウ・オブ・ザ・ダムド: ヘラ リマスタード
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- 編集部:Junpoco
須田氏:
そういうのがあったら面白いんですけどね。
ただ,今はゲーム一本作るのに数年かかるじゃないですか。僕も含めてですけど,皆さんそれぞれで「自分はあと何本作れるのか」という段階でゲーム作りを考えているはずなんで。
それぞれに作りたいゲームがあって,そのための時間もあるわけですから,なかなか難しいところはありますね。
4Gamer:
確かに……。どこかが音頭を取って,そういう人たちを集めればいいという単純な話でもないですしね。
一方で,最近はゲーム業界に参入する企業も増えています。
集英社や講談社などの出版社,松竹や東映といった映画会社もそうですし,「ROMEO IS A DEAD MAN」のイベントを開催したPARCOも,ゲームレーベルを立ち上げていますよね。
もともとゲーム以外のカルチャーとも深いつながりを持ってきたGhMだからこそ,そうした異業種とのコラボレーションも面白そうだなと思うんです。
いろいろなカルチャーが交わるところって,まさにGhMの領域でもあると思うんですよ。
「ROMEO IS A DEAD MAN」発売直前記念イベントをレポート。トークイベントには,須田剛一氏や開発陣,Boseさんや金子ノブアキさんらが登壇
都市型ゲームフェスSHIBUYA GAMES WEEKで行われた,「ROMEO IS A DEAD MAN」発売直前記念イベントの様子をお伝えする。グラスホッパー・マニファクチュアの完全新作となる本作について,総監督/脚本/プロデューサーの須田剛一氏やスタッフが,開発こぼれ話などを語った。
須田氏:
変なことをしたいというのには,そういう狙いもありますね。
それでいうと,今年は久しぶりにBitSummitにも行きましたし,東京ゲームショウにも行って,やっぱりリアルイベントっていいなとあらためて思ったんですよ。
ゲームファンの人たちの熱量を直接感じられるのもそうですし,そこで新しいつながりが生まれたりするじゃないですか。
BitSummitなんか,本当に同窓会みたいなところもあって。久しぶりに会う海外の人たちもたくさんいましたし,そういう場はやっぱり大事だと思いますね。
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4Gamer:
そこで生まれたつながりから,また新しい企画が動き出したりするわけですもんね。
これもまた勝手なことを言いますけど,ファンとのつながりでいうと,グッズ展開もあらためてぜひお願いしたいんです。
またバンドの例えになってしまいますが,バンドだったらCDを出して,ライブをやって,Tシャツを売るじゃないですか。そういう「買って応援」みたいなものはほしいなあと。
須田氏:
そうですね。
ショップは一度クローズしているんですけど,何かしらまた展開したいとは思っています。
時期はまだ分からないんですけど,そこでもちょっと面白いことを仕掛けたいですね。
4Gamer:
ぜひTシャツはカラーバリエーションも用意して,「色違いは持ってるか? もう一枚買っちゃえよ」っていうノエル・ギャラガーの精神で(笑)。
……と,こちらの勝手な要望ばかり話してしまいましたが,そろそろお時間なので,今後の展望についてもまとめてお聞きしたいと思います。
独立によってクリエイターとしてものを作る気持ちが高まる一方で,経営者として優先しなければいけないこともあって,なかなか大変な時期なのかなとも思うんです。
須田氏:
ええ。そこはジレンマがありますね。
面白いことをやりたいし,やっていかなきゃいけない。でも,なによりやっぱりゲームを作りたいわけですから。
4Gamer:
そうしたなかで現在制作中のゲームについてですが,どのぐらいお話しできるのでしょうか。
須田氏:
「ROMEO IS A DEAD MAN」のPARCOでのイベントのときに,「今年,新作が一本出ます」と言ったことがあったんですよ。
それが今年ではなく来年になったんですけど,楽しみにしていてほしいですね。
4Gamer:
では,独立した新しいGhMで,今後こんなゲームを作ってみたいという構想はありますか。
須田氏:
やっぱりガンダムですね。
4Gamer:
ガンダムに帰ってきちゃった!(笑)
須田氏:
これまで一緒に仕事をしていた人たちが,どんどんガンダムに関わっているんですよ。みんなガンダムデビューしているのに,うちだけ取り残されちゃっていて。
僕も遊ぶ側ではなく,作る側になってみたいんです。もう孫請けでもいいので(笑)。
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4Gamer:
愛が強すぎて「哀・戦士」に。
須田氏:
ははは(笑)。でも,ちゃんとした話をすると,遊びで作っているようなものを,ぽこぽこと世に出せるようになるといいなと思っているんですよね。
そういうことをしながら,面白いことを仕掛けていきたいというのが,今一番ありますね。
4Gamer:
そしてそれを実現するためにも,今いるGhMのメンバー,そしてこれから新たに加わる「GhMで何かやりたい!」という人たちと一緒にスタジオをさらに強くしていくということですね。
最後に,これからのGhMをどんなスタジオにしていきたいか,あらためて聞かせてください。
須田氏:
ゲームスタジオとしてやることは,これまでと変わらないと思っています。
一つひとつのゲームにしっかり向き合って,丁寧に,自分たちの個性を生かしたゲームを作っていきたい。そのための仲間も,また新しく迎えていきたいと思っています。
それと,今は独立系のスタジオですけど,さまざまな形の投資など,そういうお話は全然受け付けています。
一緒に面白いことができるところがあれば,ぜひ考えていきたいですし,そうしたことも,グラスホッパー・マニファクチュアというスタジオがより良くなるための手段だと思っています。
いろいろとやりたいことがありますが,まずは目の前にあることから一つひとつ進めていきたいですね。
4Gamer:
本日はありがとうございました。再びインディペンデントなスタジオへと戻ったGhMが,これからどんな「面白いこと」を仕掛けてくれるのか,楽しみにしています。
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