![]() |
オリジナル版となるPlayStation版「テイルズ オブ エターニア」の発売は2000年11月と,約26年前にさかのぼる。2005年3月にはPlayStation Portableにて移植版がリリースされたものの,その後20年以上もリメイクはおろか,移植やリマスターも行われていなかった。
そして,約21年ぶりに登場する「エターニア リマスター」はPSP版をベースに,グラフィックスやSEのリマスターに加え,快適にゲームを楽しむための機能が追加されている。
![]() |
エターニアは「テイルズ オブ」ファンから傑作と評されており,特にシリーズ初期からのファンの評価が高いことで知られている。筆者は過去にエターニアをまとめた記事を執筆しているが,ボイス付きのストーリーテリングやバトルシステムの方向性など,以降の作品に与えた影響は非常に大きく,まさにシリーズの基礎を固めたタイトルなのだ。
シリーズの基礎を完成させた傑作「テイルズ オブ エターニア」。当時やり込んだ「エターニア大好き人間」がその魅力を語る
ナムコから2000年に発売された「テイルズ オブ エターニア」は,シリーズ5周年を記念したアニバーサリータイトルとして発売された作品だ。後のシリーズに大きな影響を与えた作品として今でも語り継がれる本作だが,その魅力とは何だったのか。PS版/PSP版を当時からやり込んだ筆者が語ってみたい。
![]() |
しかし約26年前のタイトルであるがゆえに,今プレイすると少しシンプルに感じる点や分かりにくい点があるのも事実だ。
筆者自身は人並み以上にはエターニアをやり込んだ“エターニア大好き人間”なのだが,好きであるからこそ,そうした部分も改めてプレイすると見えてくる。
そこで本稿では,エターニアを初めてプレイする人や,久しぶりに遊ぶもののあまり覚えていないという人が“さらっと遊んで終わり”にしてしまわないように,「ここに注目すると,もっと楽しめる」というポイントを「戦闘」「シナリオ」「やり込み/隠し要素」という3つの視点から紹介したい。
なお,記事内では極力ネタバレを避けているが,ゲーム紹介のため,物語序盤のスクリーンショットを掲載し,一部の隠し要素にも触れているので,その点は注意してほしい。
![]() |
約25年の歳月を経て蘇った「テイルズ オブ エターニア」はやはり最高だった。メディア向けの試遊で確認できたリマスターでの変更点をチェック
バンダイナムコエンターテインメントは2026年10月15日に「テイルズ オブ エターニア リマスター」を発売する。オリジナル版から25年以上の歳月を経て蘇った傑作RPGを発売前に試遊する機会を得たので,オリジナル版からの変更点を中心にレポートしたい。
- キーワード:
- Nintendo Switch 2:テイルズ オブ エターニア リマスター
- Nintendo Switch 2
- RPG
- CERO B:12歳以上対象
- バンダイナムコエンターテインメント
- ファンタジー
- プレイ人数:1人
- PS5:テイルズ オブ エターニア リマスター
- PS5
- Xbox Series X|S:テイルズ オブ エターニア リマスター
- Xbox Series X|S
- PS4:テイルズ オブ エターニア リマスター
- PS4
- Nintendo Switch:テイルズ オブ エターニア リマスター
- Nintendo Switch
- PC:テイルズ オブ エターニア リマスター
- PC
- プレイレポート
- ムービー
- 編集部:だび
知っておくとより楽しい。戦闘システムのアレコレ
「テイルズ オブ」シリーズといえば,タイトルごとにユニークな戦闘システムが採用されることで知られているが,エターニアの戦闘システムは,近年のシリーズタイトルに比べるとかなりシンプルだ。
もっとも,エターニアは“シリーズにおける当たり前”を多く作り出したタイトルであるがゆえに,結果的にそうなったというのが正しい。しかし,2026年現在において「システムの独自性」という観点から見ると,少々素朴に感じることは認めざるを得ないだろう。
では,退屈なのかと言われればまったくそんなことはない。アクション性の高いバトルは非常にテンポよく進むし,バトルのエフェクトやSEはとても派手で,動かしていて気持ちいい。
![]() |
エターニアの戦闘をより楽しむためにはいくつか押さえておきたいポイントがある。RPGにおける基本的なことから本作のみに登場する独自のシステムまでピックアップして解説するので,参考にしてほしい。
■「通常攻撃→特技→奥義」のルールを把握しよう
エターニアは,通常攻撃からは特技と奥義へ,特技からは奥義へと攻撃をつなげられる。そのため,通常攻撃(2回)→特技→奥義とコンボをつなげていくのが基本となる。
1点押さえておきたいのが,主人公のリッドのみ「斬り」や「突き」を組み合わせることで通常攻撃を3回まで繰り出せるということだ。同じ通常攻撃は2回までしか出せないが,斬り→斬り→突き,斬り→突き→突きのように異なる攻撃を組み合わせればコンボを伸ばせるので,いろいろな組み合わせを試してみよう。
![]() |
![]() |
■慣れてきたら隊列や号令,作戦を設定してみよう
隊列・号令・作戦は「知らなくても困らないが,使いこなせるとグッと快適になる」要素だ。
「号令」は右スティックを入力することで,パーティ全員に集合をかけたり,隊列の向きを変えたりできるもの。敵に回り込まれて後衛が狙われたときは,隊列を反転させて前衛と後衛の位置を入れ替える,あるいは地上をはうような攻撃を敵が繰り出したときは,全員にジャンプの号令をかけてかわすといった使い方ができる。
![]() |
そして味方の動きを決めるのが「隊列」と「作戦」の設定だ。
たとえば,隊列の設定で後衛を思いきり後ろに配置しておくと,術を唱えている仲間が敵の攻撃に巻き込まれにくくなる。
作戦は味方の動作や術技の頻度などを設定するものだ。デフォルトの「3」の設定だと味方が術技を放つ際にインターバルが発生するため,ガンガン術技を使ってほしい場合は「5」にするなど設定を変えておけば,CPUの動きはかなり変わるはずだ。
![]() |
![]() |
■属性耐性とスペクタクルズを活用しよう
RPGにおいて敵の属性耐性を把握し,弱点を突くことは大切だが,それはエターニアでも同様だ。本作は,基本値をベースに属性耐性値のパーセンテージでダメージが増加したり,カットされたりするシステムが採用されている。
たとえば,威力100の水属性攻撃を属性耐性80%の敵に放った場合,80%減の20しかダメージを与えられない。逆に属性耐性-80%の敵には80%増の180のダメージを与えられるのだ。
100%の属性耐性を持つ場合は1ダメージしか与えられないため,相手の耐性を把握することが重要になる。
![]() |
この属性耐性はプレイヤー側も同様で,耐性を持つ装備を身につければ,大きくダメージを減らせる。ボスに挑むときは,まずアイテムの「スペクタクルズ」を使って弱点を見極め,そのうえで,弱点を突ける属性の武器に持ち替えたり,弱点属性の術技で攻めたりするのが,戦闘を有利に進めるコツだ。
![]() |
ほかに困ったことがあれば,メニューの「カスタム」にあるヘルプを開いてTipsを確認しよう。たいていのことはここに書いてあるので,ひととおり目を通すことをおすすめする。また,各地の武器屋にいる「ウドッチ」に話しかけると,お得な情報を教えてくれることも覚えておこう。
![]() |
作り込まれた設定,そして語りすぎないシナリオ
2つ目の「シナリオ」という観点からフォーカスしたいのが,エターニアには緻密な世界設定があるということだ。インフェリアとセレスティアという2つの大地が向かい合う設定はユニークかつ魅力的だし,住んでいる晶霊(精霊)の種類に起因する天候の差異,それぞれの世界の価値観の違いなど,本作の設定は驚くほど細かく作り込まれている。
![]() |
なかでも代表的なのが架空言語である「メルニクス語」の存在だ。物語の序盤では,この言語をしゃべるメルディとのコミュニケーション手段を探して冒険することになるが,メルニクス語は一定の法則に基づけば現代語訳できるようになっている。
特筆すべきは,このメルニクス語の翻訳法則に関して,シナリオ中ではほとんど明かされることがないという点だ。基本的にメルディと対話ができるようになったあとは彼女が翻訳を担当してくれるのだが,それでも一部の看板や文献,会話については訳されないままで話が進む。そのほかの世界設定についてもかなりの量が用意されているのだが,シナリオの進行でそれがすべて明かされることはない。
![]() |
では,その作り込みが無駄になっているのかといえば,そうではない。練り込まれた設定という強固な土台があるからこそ,世界そのものが魅力的に映るのだ。エターニアという世界の奥行きは,シナリオを進めるなかでの出来事やキャラクターたちの会話で確かに感じ取れるし,寄り道をすればするほど,どんどん理解が深まる。こうした“語りすぎないシナリオ”こそがエターニアの魅力だと筆者は考えている。
![]() |
そうしたエターニアのシナリオをより楽しむためにも,筆者が考える心がけたい指針を以下に2点挙げておこう。
■新しい街は細かく探索しよう
RPGのセオリーではあるが,街の探索はエターニアの設定をより深く知ることができる重要な要素になっている。道行く人々との何気ない会話からエターニアに生きる人たちの思想や文化を知ることができるし,図書館ではエターニアの歴史を記した文献を読めることもある。
「エターニア リマスター」では,次の目的地を指し示すアイコンが表示されるようになったが,あえて細かい探索を心がけると理解を深められるだろう。
![]() |
■キャンプスキットはこまめに見よう
キャラクターへの理解を深めてくれるのが「キャンプスキット」だ。これはフィールドでキャンプをすると見られる幕間のイベントで,キャラクターたちの何気ない日常を垣間見られる。
![]() |
エターニアのスキットは,その大半を食事のシーンや旅の合間の雑談といった,シナリオとは関係ないものが占めているので,見なくてもシナリオを進めるうえで困ることはない。
ただ,見るのと見ないのとではキャラクターの解像度がまったく違ってくるので,たびたびフィールドでキャンプをして,スキットが発生しないかを確かめながら進めることを強くおすすめしたい。
![]() |
やり切ったつもりでもまだまだあります。底が見えないやり込み要素
エターニアはシリーズの中でも「やり込み/隠し要素」が特に多いことでも知られる。リマスター版では,時間が経つと見られなくなる時限式のサブイベントやキャラクターの術技習得に関わるサブイベントについては,誘導アイコンが表示されるようになった。
しかし,こちらの
![]() |
しかし,こちらのインタビューで玉越プロデューサーが語っているとおり,本作では発売当時に隠されていた要素の情報がゲーム内で明示されていないという。イベントの取りこぼしの心配は減ったが,探す楽しみはしっかりと残されているわけだ。
とはいえ,こうしたやり込み要素について,1点だけ頭に入れておいたほうが楽しめるものがあるので,以下で紹介したい。
■秘奥義というものが存在します
ファンであればご存じかもしれないが,「テイルズ オブ」シリーズには「秘奥義」と呼ばれる必殺技のようなものが存在する。秘奥義用のチュートリアルやTipsが存在するくらい,今となっては当たり前の要素なのだが,秘奥義が初登場したエターニアでは,発動条件は明かされておらず,まさに名前のとおりの隠された技だった。
![]() |
秘奥義についてはネタバレになる部分でもあるため,言及するか迷ったポイントだ。しかし,とにかくカットインや演出が非常にカッコいいので,これを知らないままプレイするのはもったいないと感じ,存在にのみ言及させてもらうことにした。これからプレイする人は「そういう技もあるんだ」くらいにとどめておいて,発動条件を探りながらゲームを楽しんでほしい。
■底の見えなさを象徴する金色のクィッキー
エターニアのサブイベントや隠し要素の多さは前述のとおりだが,最後にその底の見えなさを象徴するイースターエッグを1つ紹介したい。それが,「金色に光るクィッキー」の存在だ。
この隠し要素は,2024年に「テイルズ オブ ザ レイズ」の公式Xアカウントに投稿されて発覚したもので,PS版/PSP版「テイルズ オブ エターニア」のウィンドウのRGB設定を「赤254 緑254 青54」に調整することで,戦闘中のクィッキーが金色になるという内容だ。
【24年目の真実】
— 【公式】テイルズ オブ ザ レイズ (@talesof_therays) June 5, 2024
こんにちは。運営です。
エターニアの開発関係者から暗号を入手しました。
PS版テイルズオブエターニアのメニュー⇒カスタムから
RGB設定を赤254 緑254 青54 にすると戦闘中のクィッキーの色が変わる裏ワザと書かれているようです。
※実機の検証お待ちしております。
#ザレイズ https://t.co/hxVYukhAVC
秘奥義も含めてすべてを知り尽くしたと思っていたファンでさえ,24年越しに驚かされたこの発見は,まさにエターニアの隠し要素の豊富さを物語る出来事といえるだろう。
![]() |
理解を深めれば深めるほど,エターニアはより輝きを増す
以上,プレイする際に知っておくとより楽しめる情報を紹介してきたが,いかがだっただろうか。エターニアは,そのまま遊んでも十分に面白いが,寄り道をしながらいろいろな情報を集め,世界への理解を深めるほど,どんどん面白くなっていくゲームだと筆者は思っている。1周目は自由に遊び,2周目で情報を収集しながら改めて遊んでみるだけでも,いろいろな発見があるはずだ。ちなみに筆者もリマスターをプレイして,当時は気づかなかった新たな発見がいくつかあった。
![]() |
また本稿を書くにあたって,筆者は「エターニア リマスター」のテスト版を20時間ほどプレイしているのだが,そこで感じたのは,分かりづらい部分をフォローしつつ,掘り下げる楽しみまでは失わない――そのバランスを探りながら作られているタイトルだということだった。
以前のインタビューで玉越プロデューサーは,本作について「説明書やインターネット上の少ない情報をもとに手探りで攻略を進めていくような時代で,その過程も含めて愛されているタイトル」と語っていたが,まさにそうした隅々まで目を通す遊び方をすることで,エターニアはより輝きを増すのだと思う。
![]() |
何はともあれいちファンとしては,今までハードの都合で触れられなかった人がエターニアを気軽に遊べるようになったのが,何よりもうれしい。本稿でいろいろと提案したことが皆さんのプレイの助けになれば幸いだ。
![]() |















































