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主人公レトラの魅力がバクハツする,ローグライト3Dアクション「夢幻桜楼閣」。電猫遊戯のほーせんか氏が語る,本作に込めた思いとは[プレイレポ]
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印刷2026/10/30 10:00

プレイレポート

主人公レトラの魅力がバクハツする,ローグライト3Dアクション「夢幻桜楼閣」。電猫遊戯のほーせんか氏が語る,本作に込めた思いとは[プレイレポ]

 2026年11月5日に発売予定の「夢幻桜楼閣(むげんおうろうかく)」(PC / Switch)は,ほーせんか氏率いるインディーゲームサークル電猫遊戯が開発を手がけるローグライト3Dアクションだ。

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 猫耳フードの女性主人公,レトラ=ストルティンを大きくフィーチャーしたキービジュアルが目を惹く本作。現在実施中のクラウドファンディングでも,彼女をモチーフとしたグッズがリターン品として用意されており,すでに目標額の2倍となる100万円を達成。ファンの注目度がうかがえる。

 ゲーム自体も軽快な3Dアクションに,ボードゲームライクなローグライトダンジョンが融合した,なかなか類を見ないタイトルとなっていて,そのプレイフィールが気になっている人も多いのではないだろうか。

 今回4Gamerでは,そんな同作をいち早くプレイする機会が得られたので,序盤のプレイレポートをお届けする。また試遊に立ち会ってくれたディレクターのほーせんか氏にもいろいろと話を聞いてきたので,後半にはその模様も掲載している。
 本作に期待している読者は,ぜひ併せてご一読いただけたら幸いだ。

本作の主人公であるレトラ=ストルティン。電猫遊戯が開発を手がけた「星樹の機神 プラネットルーラー」にも登場したヒロインで,今作はその数年後という設定とのこと
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猫耳フードの美少女が,桜が舞い散る楼閣に挑むローグライト3Dアクション


 本作の冒険の舞台となるのは,「試練に打ち勝ったものは神の遺物を手にできる」という夢幻の楼閣だ。この噂を聞きつけた主人公のレトラ=ストルティンは楼閣へと足を踏み入れたが,その中に囚われてしまった。課せられた試練に打ち勝ち,その謎を解くために,レトラは楼閣の攻略に挑んでいく。

夢幻桜楼閣の入口。階層に分かれたダンジョンは,挑むたびにフロアの形が変化するローグライトなシステムが採用されている
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 楼閣は複数の部屋がつながったダンジョン構造になっている。レトラはこの中を移動しながら敵と戦い,次のフロアへと進んでいく。アクションと移動は別のパートになっていて,戦闘は移動先の部屋で発生するイベントの一つというわけだ。

 戦闘アクションは,ボタンの連打で連続攻撃を繰り出しながら,複数の敵と戦っていくスタイルだ。攻撃には通常攻撃と強攻撃,そして「AP」を消費して繰り出す「アーツ」と呼ばれる特殊攻撃がある。
 それぞれの攻撃は,前の技のモーションをキャンセルして繰り出せるので,コンビネーションにすることもでき,爽快感は抜群だ。システムとしてはオーソドックスなものだが,3Dアクションとしてのポイントは押さえられていると感じられた。

最初の部屋では,チュートリアルを兼ねた戦闘が展開される。必要がなければスキップも可能だった
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二刀流で連続攻撃を繰り出すレトラ。コンボにすればダメージも上昇する
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アーツは複数用意されていて,事前に装備することで,どれを使うか選択できる
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 当然ながら,こちらが攻撃している間に敵も攻撃してくるので,これは回避と防御(シールド)で対処しなくてはならない。タイミングよく繰り出せば,それぞれ「ジャスト回避」と「ジャストシールド」が発動し,有利な状況が作り出せる。

 ほーせんか氏によると,とくにシールドは普通に使うと硬直が長く,シールド自体の耐久力が削られるリスクがあるが,ジャストシールドであれば耐久力が減ることはなく,さらにシールドによって溜まる「バーストゲージ」で,「シールドバースト」という強力な攻撃が行えるようになるとのこと。
 敵に対するロックオンなどを駆使して,戦況によって攻撃と防御を使い分けるのがセオリーになりそうだった。

防御はシールドが基本。ジャストシールドなら相手をのけぞらせ,自分は硬直せずに即行動できる。さらにバーストゲージが溜まるメリットも
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 敵との攻防を続けていくと「テンションゲージ」が上昇し,APの回収率が上がる「オーバーテンション」が発動可能になる。そこからは,超強力な必殺技「オーバーアーツ」も繰り出せるので,ピンチのときの切り札として活用していこう。

オーバーテンション状態から繰り出すオーバーアーツ。カットイン演出が入り,敵に一方的に大ダメージを与えるレトラの切り札だ
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 敵との戦闘が終わると,次の部屋を選択する移動パートとなる。
 各部屋では表示されたアイコンに応じたイベントが発生し,戦闘以外にも,HP回復や強化が行える場所,買い物ができるショップなども登場する。

複数の部屋が連なった移動パート。もやに覆われている場所も,隣接する部屋のイベントをこなせば移動できるようになる
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 レトラのパワーアップは,前述の特殊攻撃である「アーツ」のほかに,彼女のパラメータを強化したり,戦闘時に特別な効果をもたらしたりする「アトリビュート」なるアイテムによって行われる。これらは戦闘の報酬として,あるいは楼閣内のイベントで入手する仕組みだ。

楼閣内で入手できるアトリビュート。C〜SSのレアランクがあり,レアなほど効果が高い
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アトリビュートを複数の中から選べるイベントも。入手したアトリビュートは画面下部に表示される
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ショップでは戦闘で手に入れたお金「EC」を使ってアイテムが購入できる
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 ポイントなのは,イベントをこなして進んでいくと,ゲームの難度が徐々に上がっていくということだ。進行中の楼閣には「夢幻深度」なる値が設定されていて,これが一定値を超えると「深度効果」として,登場する敵が強くなっていく。

 夢幻深度はアイテムを入手したり,HPを回復したりするだけでも上昇していくので,ある程度の上昇は避けられない。夢幻深度を下げる方法もあるが,それにはHPと引き換えにする必要があるので,難度と回復のバランスを考えていく必要がある。非常によく考えられたゲームデザインといえるだろう。

画面右上にあるのが夢幻深度だ。これが上昇すると,深度効果によって敵が強化されていく
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「桜の部屋」では,HPと引き換えに夢幻深度を下げられる。この夢幻深度とHPの兼ね合いが,本作のキモといえる
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戦闘部屋は敵を倒さなければ先へ進めない。倒れてしまえばゲームは最初からやり直しだ
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 今回の試遊では,序盤のみのプレイだったので,太刀打ちできないほどの強敵は現れず,レトラの活躍を楽しむ側面が大きいと感じられた。
 華麗な攻撃モーションはもちろんのこと,オーバーテンション/オーバーアーツ時のカットイン演出や勝利時の決めポーズ,さらには移動パートのボイスなど,レトラを魅力的に描こうという意図がうかがえ,それと意識せずとも自然に彼女を応援したくなってしまったほどだ。

桜が舞い散る楼閣で暴れ回るレトラの魅力を存分に味わうのが,本作の楽しみ方といえる
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 またダンジョン内での一つ一つの行動が,アクションの難度に影響を及ぼしていく本作のゲームデザインは,筆者がこれまで体験したことのないもので,ある種の戦略シムのような味わいも感じられた。現状でもそれなりに歯ごたえのあるバランスとなっていたが,この辺りは今後のアップデートでの調整も検討しているという。

 なお,Steamではすでに体験版の配信も行われているが,今回試遊したものはそれよりも開発が進んだビルドとなっていた。11月5日のリリースに向け,さらなるブラッシュアップも予定しているとのことなので,製品版の発売を楽しみにしておこう。


主人公レトラの魅力を,存分に感じてもらいたい――開発者・ほーせんか氏ミニインタビュー


 ここからは,本作のディレクターである電猫遊戯のほーせんか氏へのミニインタビューをお届けする。開発にかけた思いの丈を存分に語ってもらったので,本作に興味が湧いた人は,ぜひ目を通してみてほしい。

電猫遊戯代表のほーせんか氏
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4Gamer:
 よろしくお願いします。まずは「夢幻桜楼閣」の開発に至った経緯を教えてください。

ほーせんか氏:
 前作である「星樹の機神 プラネットルーラー」で得た3Dグラフィックスのノウハウを生かして,アクションゲームを作りたいと考えたのが最初のきっかけでした。
 あと,電猫遊戯には最終的に「3DアクションRPGを創りたい」という大目標がありまして。本作も最初はその基礎研究という意味合いが大きかったんですね。でも開発を続けるうちに,規模が想定以上に大きくなってしまい……結果的にゲームとしてリリースすることになりました。


4Gamer:
 パブリッシャである松竹ゲームズさんは,どの段階から本作に関わられたのですか。

ほーせんか氏:
 本作の開発には,構想段階を含めると6年以上かかっているんですが,お恥ずかしい話,途中で開発資金が底をつきかけてしまって。でも開発を断念したくはなかったので,資金提供していただけるパブリッシャさんを探すことにしたんです。そのときに知人から紹介されたのが,松竹ゲームズさんでした。

4Gamer:
 知人からの紹介ですか。

ほーせんか氏:
 ええ。当時は,松竹にゲーム事業のイメージがあまりなくて,実際に本社オフィスに伺うまで半信半疑でしたけど(笑)。松竹ゲームズさんもゲーム事業を始めたばかりの時期でしたので,最初はお互いに体当たりでしたが,非常に親身かつ情熱的にサポートしていただけて,こうして体験会も開催していただいています。

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4Gamer:
 なるほど。ローグライト要素を加えたのは,どういった発想からだったのでしょうか。

ほーせんか氏:
 企画を立ち上げた頃は,「Hades」のような2Dグラフィックスの見下ろし型ローグライトが主流でしたので,これを3Dグラフィックスにしてグリグリ動かせたら絶対に楽しいだろうと思ったのが最初でした。そこに「アトリビュート」による強化要素を採り入れて,自由度の高いビルドを組めるようにしたというわけです。

4Gamer:
 試遊では序盤しかプレイできませんでしたが,かなり細かくカスタマイズできるんですね。

ほーせんか氏:
 はい。攻撃力やクリティカル率を上げてごり押したり,HPや防御力を重視してダメージを抑えるようにしたり,あるいは敵にデバフをかけて属性攻撃をしたりと,プレイスタイルに合わせた強化が可能になっています。

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4Gamer:
 ストーリーモードなどはないようですが,本作の世界観は「プラネットルーラー」と共通しているのですよね。

ほーせんか氏:
 はい。電猫遊戯のタイトルは,内容は違えど同一の世界を採用した,いわゆる“サーガ”的な展開を目指しているんです。ですので「夢幻桜楼閣」も,これまでのタイトルと同じ世界の「機神」が生み出した城が舞台で,主人公のレトラも前作「プラネットルーラー」に登場したヒロインの1人を抜擢しています。当時遊んでいただいた皆さんからも,可愛いと評判でしたので(笑)。

4Gamer:
 確かにレトラへの愛情というか,強いこだわりを感じました(笑)。

ほーせんか氏:
 そうかもしれません(笑)。立ち上げ当初のメンバーに優秀なモデラーがいまして,実は4年ほど前にはモデルが完成していたんです。ところがモデルが良くてもモーションが作れなくて。予算的にも「これはもう自分で作るしかない」となって,私自身が3Dアニメーションを勉強するところから始めたんです。だから,彼女のモーションはすべて自分が手がけたものになります。

4Gamer:
 それはすごい。あのモーションへのこだわりも納得です。ボイスにもかなり力が入っていて,ものすごく愛されているキャラクターなんだなと感じました。

ほーせんか氏:
 ボイスは「プラネットルーラー」の頃からお世話になっている,笑兵衛さんというフリーで活動されている声優さんにお願いしています。非常に演技力のある方で,今回も違和感なくレトラを演じていただきました。とくに技を出したときの,濁点の付いた「あ゛あ゛あ゛」みたいなガナリ声がよくハマっていてお気に入りです(笑)。

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4Gamer:
 そのほか制作にあたり,とくに気をつけた部分というのはありますか。

ほーせんか氏:
 3Dアクションに慣れていない人でも楽しめるように,というのはとくに意識したポイントです。イベントに出展したときの話なんですが,移動やカメラ操作って,普段から3Dアクションを遊んでいないと戸惑うみたいなんですよね。
 ですので,攻撃中は敵を半自動で追尾するようにしたり,アーツ発動中はダメージをカットして攻撃に転じられるようにしたりといった仕様を盛り込んで,ガチャプレイでもある程度進められるようにしています。

4Gamer:
 確かに本作の場合,難度の調整はかなり大変そうです。

ほーせんか氏:
 そうなんですよね。敵から受けるダメージをあまり下げてしまうと,アトリビュートの存在意義がなくなってしまいます。とはいえ1年前に配信した体験版では,難しすぎてプレイヤーの皆さんを阿鼻叫喚の事態に陥らせてしまった反省もあるので,難度の調整は手探りながらも慎重に行っているところです。
 あとインタフェースなんかも改善の余地があると思っているので,リリース後のアップデートにはなりますが,改善していきたいと考えています。

4Gamer:
 追加コンテンツなどは考えていますか。たとえばストーリーモードや,そのほかの新モードの追加はありえるでしょうか。

ほーせんか氏:
 個人的には,ストーリーモードはぜひほしいと思っているんですが……それは発売後の評判次第といったところでしょうか。アップデートなのか,あるいは続編なのかも分かりませんけど。

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4Gamer:
 しかし,最終的にはアクションRPGを作りたいのですよね。あまり回り道するわけにもいかないのでは。

ほーせんか氏:
 構想しているタイトルはまだあるので,あと2本くらい出してからですかね。
 今作で3D開発のノウハウはかなり蓄積できたと思っていて,技術面の不安と開発におけるマネジメントの課題はある程度解消できたと感じています。ただアクションRPGを作るには圧倒的な物量と資金が必要になるので,まずはこの「夢幻桜楼閣」をしっかり売って,次につなげていきたいと考えています。

4Gamer:
 分かりました。最後に「夢幻桜楼閣」を楽しみにしている人へのメッセージをいただけますか。

ほーせんか氏:
 大変お待たせしましたが,ようやく皆さんにお届けできる形になりました。私自身もワクワクとドキドキが入り混じった気持ちですが,次につなげるためにも発売まで突っ走っていくつもりです。可愛いキャラクターを自分好みに育てて戦えるゲームですので,この機会にぜひ,プレイしてもらえたら嬉しいですね。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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