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新中式×新本格サスペンスADV「トリックエイト」をプレイ。マンガのコマを探索し,因習村に伝わる「成仙」を巡る民俗ホラーに踏み込む[プレイレポ]
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印刷2026/10/26 17:57

プレイレポート

新中式×新本格サスペンスADV「トリックエイト」をプレイ。マンガのコマを探索し,因習村に伝わる「成仙」を巡る民俗ホラーに踏み込む[プレイレポ]

 パブリッシャのWhisperGamesは,2026年10月24日から25日まで開催されたゲームイベント「G-Fusion Game Fest 2026」に,White Babel Studioが手掛ける新作「トリックエイト」(中国語タイトル:八仙天命殺局)を出展した。

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 まず目を引いたのは,本作の特徴的なビジュアルスタイルだ。重厚な塗りとくっきりとした輪郭線は,1990年代の香港のカラーマンガを思わせる。

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 本作の舞台は,外界から隔絶され,「八仙祭」の風習が受け継がれてきた因習村だ。百年にわたる怪死事件と「成仙」という信仰が物語の軸となっており,プレイヤーは複数の主人公の視点を切り替えながら,一連の事件に挑む。今回のイベントでは冒頭の事件を体験できたので,そのプレイフィールをお届けしよう。

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 最初に操作する主人公は,ポーカーを用いた占いを得意とする,命知らずのギャンブラー探偵「シー」だ。カジノで大勝負に出た彼女は,仕組まれた賭けに敗れる。3億ドルの借金を背負わされ,とある部屋へと連れていかれる。

 そこで待ち受けていたのは,この賭けを仕組んだ「世界安全監察機関」(CSC)という組織だった。シーの探偵としての腕を買い,手荒な方法で勧誘に乗り出したというわけだ。

 借金を抱えたシーには,CSCの誘いを受けるほかに選択肢がない。組織に加わるための試験として,手元の資料をもとに,吹雪の山荘で起きた殺人事件の真相を解き明かすよう求められる。この一連の流れが本作のチュートリアルを兼ねている。

探索中には,CSCがあらかじめ用意した事件資料が見つかる。事件現場となった宿泊施設の情報や,容疑者たちのプロフィールと供述を確認できる
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 前述のとおり,本作のグラフィックス表現はマンガを思わせる作りになっている。加えて探索パートでは,開いたマンガ本の中を歩くように移動したり,気になる場所を調べたりしながら手がかりを集めていく。その過程には脱出ゲームのようなパズルもあり,じっくりと観察することが求められる。

特定の条件を満たすとマンガのコマが開放され,新たな手がかりを集めたり,次の場所へ移動したりできる
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 すべての手がかりを集めると推理の段階に入り,事件現場の見取り図が画面に広がる。シーは探偵であると同時に酔狂なギャンブラーでもあり,推理に使う盤面までカジノのカードテーブルを模したデザインだ。テーブルには,事件を解くうえで鍵となる問いが赤い推論カードとして並び,プレイヤーは集めた情報をもとに答えを導いていく。

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 チュートリアルの殺人事件で最初に検討するのは,「廊下からの侵入の可能性」だ。フォルダを開くと,それまでに集めた資料を閲覧でき,手がかりになりそうなキーワードには下線が引かれている。

 ただし,キーワードを見つけただけでは,推理に使える手がかりにはならない。正しいキーワードを対応する疑問枠へドラッグすることで,手がかりカードに変えられる。

 さらに,手がかりカードを推理の根拠として使うには,その内容を検証しなければならない。「検証待ち」のカードは黄色で表示され,証拠による裏付けが必要となる。

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 たとえば,1号室のヨハンナ・ケラーは,該当する時間帯にはずっとライブ配信をしていたと証言している。この証言を配信の録画と照合することで,その正しさを確認できるわけだ。こうして可能性を絞り込み,最後に残るただ1つの真相へとたどり着いていく。

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 チュートリアルの推理を終えると,開始メニューの章選択画面に戻る。そこではシーの視点で進む章が増えているだけでなく,その下にもう1人の主人公「白菜」の章も現れる。各章のアイコンの配置は,物語の時系列を表しているのかもしれない。

白菜の章の下には,まだ明かされていない別のキャラクターの視点も用意されていた。メインビジュアルでそろばんを持っている女性だろうか
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 中国で「八仙」といえば「八仙過海」の神話を思い浮かべる人も多いだろうが,本作の八仙は,村で崇められている全知全能の神だという。その弟子「八仙童子」が8年ごとに7人をさらい,手,目,命を捧げると伝えられている。2人目の主人公である白菜は,その儀式の生贄として捧げられながらも,生き延びた過去を持つ少女だ。

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 白菜の章も,基本的な進め方はチュートリアルと共通している。主人公が目の前の現象に疑問を抱くと,それがカードとして提示される。調査報告から関連するキーワードを抜き出し,空欄を埋めて手がかりカードを作る。その作業を重ね,玉ねぎの皮をむくように,一つひとつ謎を解き明かしていく。

Steamストアから引用
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 ただし,殺人事件を推理するサスペンスミステリー仕立てのチュートリアルに対し,こちらでは民俗儀式にまつわる謎が中心となる。儀式では「符」を燃やすことで,数人の候補者のなかから八仙に捧げる生贄を選ぶ。プレイヤーは推理を通じて,その選定の仕組みを暴いていくのだ。

 最初は特徴的なビジュアルに引かれた「トリックエイト」だが,実際に遊んでみると,民俗的な要素と,そこに潜む仕掛けを論理で解き明かしていく内容にも魅了され,物語の先が気になる。

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 推理を主軸に据えた作品だけに,プレイヤーは手元の情報をもとに段階的に論理を組み立てることになる。物語への理解を深めていくうちに事件の全貌が見え,おのずと真相にたどり着ける。そのカタルシスは格別で,推理小説を読み進めるのにも似た楽しさを味わえた。

 一方,ゲームとしては,手がかりとなる情報の整理に,まだ改善の余地を感じる。資料には抽出できるキーワードが示されているが,内容を把握するには大量の文章を読む負担が大きい。手がかり自体は1つのキーワードに凝縮できても,事件の全体像をつかむには,資料をひととおり読み込まなければならない。ボリュームこそあるものの,テンポの面ではもうひと工夫を期待したいところだ。

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 「トリックエイト」(PC)は2026年内のリリースを予定しており,日本語表示に対応する。気になる人はチェックしておこう。

  • 関連タイトル:

    トリックエイト

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