本稿では,10月31日のDay1終了後に行われた,プロデューサー兼ディレクター吉田直樹氏へのメディア合同インタビューの模様をお届けする。
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「黄金のレガシー」の反省を踏まえ,何よりも重視したのは「テンポ感」
――「白銀のワンダラー」では,プレイヤーにどのような感情や体験を持ち帰ってほしいと考えていますか。これまでの拡張パッケージとは異なる,物語上の挑戦があれば教えてください。
吉田直樹氏(以下,吉田氏):
ちょっと答えが難しいですね。というのも,そこのポイントをお話ししてしまうとネタバレになりかねないかなと思っています。
とはいえ,これまでの拡張パッケージでも,同じ物語や同じテーマをお伝えすることはせず,必ず新しい体験や気づきを皆さんに感じてもらえるように作ってきました。
今回もそこは間違いなくお伝えできると思いますし,パッチ8.0の物語を終えたときに,「この先の『FFXIV』も気になるし,やっぱり面白いな」と思ってもらえるよう全力で取り組んでいますので,そこはちゃんとお約束できると思います。
主人公であるプレイヤー自身,つまり皆さんがこの先さらにどうなっていくのかというところに,ぜひご注目いただけたらなと思います。
――「白銀のワンダラー」を開発するにあたって,「黄金のレガシー」から得られた学びなどのなかで,とくに重要視した点はありますか。
吉田氏:
これは「黄金のレガシー」のリリース直後にもメディアの方々から聞かれたことと重複するのですが,今回一番重視している点は「テンポ感」です。
前回,「黄金のレガシー」では新しい土地,新しい文化,新しい人たちとの出会いということで,とくに序盤で価値観などを丁寧に伝えようとした結果,どうしてもクエストの足が重くなってしまいました。
ゲームストーリーの進行ペースが非常にゆっくりになり,「どんどん先に進みたい」というプレイヤーの皆さんの感情とかみ合わなかった点は,僕のディレクションとして良くなかったと反省しています。
そのため今回は,そうしたロア的な部分や生活を知る部分に関してはできるだけサイドクエストに回し,あとから誰でもゆっくり味わってもらえるような形をとり,物語のペースやテンポにとても気を遣っています。
ゲーマーの皆さんの時間がいかに貴重なものであるかを考え,スピーディかつテンポよく物語が進むことを重視しています。
――「白銀のワンダラー」のストーリーに関して,事前に見返しておいたほうがよい,あるいはプレイしていると物語の理解度が深まるコンテンツやクエストはありますか。
吉田氏:
今回は久しぶりに,鏡像世界を中心に回り込んでいく物語になります。そのため「鏡像世界ってどういうものだっけ」「そもそもいつ分割したんだっけ」といった部分が気になってくると思います。
パッチ7.0のクライマックスでも改めて世界の分割について触れられましたが,そうした部分を把握しておいていただくと,理解度がより深まると思います。
全プレイヤーが当然経験していることではあるのですが,今回は単に新大陸へ行くというわけではなく,鏡像世界へ赴くことになりますので,復習がてら思い出しておいていただけると,より物語を楽しめるのではないでしょうか。
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――「ヴァルキリープロファイル」のイラスト(?)がちらりと出ていましたが,何かコラボの予定があるのでしょうか。
吉田氏:
ああ……「ヴァルキリープロファイル」のイラストだと確定のように言われていますが(笑),それっぽいものが確かにちらっと出ていましたね。
コラボがどうのこうのという話ではないのですが,「あんなキャラクターも出るようですよ」ということだけはお伝えしておきます。
「北欧」「スクエニ」といえば……というところですね。相変わらず「FFXIV」は妙なところにこだわるな,と感じていただけると思いますので,ぜひ楽しみにお待ちください。
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新ジョブ「ゼファー」のメカニクス,そしてリットアティンと「バスティオン」の意外な関係
――新ジョブの「ゼファー」という名称の理由と,改めてどんなコンセプトのジョブなのか教えてください。とくに同じロールの吟遊詩人や機工士との違いはどうでしょうか。
吉田氏:
名称の理由や響きという点については,北欧神話をベースにした関連する単語や,近いニュアンスの言葉を調べていただけると,なんとなく見えてくるのではないかと思います。ズバリを明かすのは控えますが,今回の「白銀のワンダラー」に出てくるさまざまな単語は,北欧神話から強いインスピレーションを受けて作られていますので,そういったところにも注目していただければと思います。
同じ物理レンジである吟遊詩人や機工士との違いについてですが,そもそも詩人と機工士もまったく異なるメカニクスで設計されています。ゼファーも同様に,まったくメカニクスの違う遠隔物理ジョブとなっています。
詩人,機工士,踊り子とも異なるメカニクスを持ち,久々の「ペットジョブ」として,明確にペットと共に,あるいはペットを扱って戦うことに重きを置いたレンジDPSである点が一番の違いになってくるかなと思います。
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――ゼファーが呼び出す「ネフェレ」は鷹タイプのみですか? 色や外見のカスタマイズは可能なのでしょうか。
吉田氏:
長く続けているからこそ出てくる質問ですね(笑)。ひとまずパッチ8.0の時点では鷹のみ,猛禽類という表現にとどめさせていただいていますが,今後どうなるかについては内緒にしておきます。
色や外見のカスタマイズについても「できない」とは言いませんが,あまり言いすぎると,ほかのペットジョブなどでもいろいろ言われてしまうかもしれないので(笑)。
召喚士がさまざまな召喚獣を使えたりミラプリ(外見変更)ができたりするように,ゼファーについてもペットジョブならではのポイントは今後のアップデートも含めてしっかり押さえておきたいと考えています。
――新ジョブのゼファーについて,使い魔につかまって移動していましたが,任意で移動できるものですか。その場合,通常移動と比較してのメリットはどのようなものでしょうか。
吉田氏:
はい,使い魔に捕まって移動するアクションは,任意でつかまった状態になり,移動できるようになっています。
通常移動と比較してのメリットですが……メリットは確実にあります。ただ,まだ詳しくはお話しできません(笑)。見た目だけの演出というわけではありません。
北米のファンフェスでご紹介したように,たとえば竜騎士には長時間滞空して攻撃を仕掛ける「スカイハイ」という,非常にピーキーで特徴的なアクションを用意しています。
これまでの「FFXIV」では作れなかったような思い切ったアクションを各ジョブに追加しており,ゼファーのあの移動もそうした特徴的なアクションのひとつだと捉えていただければと思います。
――ネタ寄りの質問かもしれませんが,実のところリットアティンのジョブは「バスティオン」だったのでしょうか。
吉田氏:
すっごく正直なところを言ってしまうと,リットアティンを作った当時はバスティオンの構想なんてまったくありませんでした(笑)。
ですので,彼が生まれた時点ではバスティオンから持ってきた設定ではありません。部下たちの命を守るために前線で巨大なシールドを2つ持って戦うという,彼自身の心情やキャラクター性から生まれたものでした。
ただ,バスティオンの源流はイルサバード大陸北部にあると示されているとおり,「実は関連があるのかも」と匂わせるようなリンクは仕込んであります。ぜひバスティオンのジョブクエストを進めながら確かめてみてください。
![]() 光の戦士ご存じのリットアティン |
![]() 新タンクの「バスティオン」 |
「ガントレット・オブ・パワー」の実装意図と,コンテンツルーレットの整理
――新たなフォーマットコンテンツとして「ガントレット・オブ・パワー」が追加されますが,こちらの実装意図を教えてください。また従来のコンテンツルーレットは引き続き残るイメージでしょうか。それともこちらにも変化がありそうでしょうか。
吉田氏:
まず実装意図に関しては,大きく2つあります。
1つ目は,プレイヤーの皆さんの可処分時間をより有効に活用して「FFXIV」を遊んでいただきたいと考えたことです。マッチングしたら3分や5分でサクッと終わるコンテンツがあってもいいのではないか,というのが出発点でした。
ただ,いくらデータセンター内の全ワールドで統一マッチングするようになったとはいえ,マッチング待ちをして3分で終わるのは短すぎると感じる人もいれば,それくらいで十分という人もいます。
そのどちらにもフィットさせるため,連戦形式にしつつ,好きなタイミングで途中で抜けられる気軽さを持たせました。
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2つ目の理由として,「FFXIV」はエンドコンテンツ型のゲームデザインのため,コンテンツをどんどん追加していく形をとっていますが,振り返るととんでもない数のダンジョンやボスを作ってきました。
これらを,可処分時間の合間に遊べるものとして有効活用できれば,ゲーム全体の選択肢が増えると考えました。過去のインスタンスダンジョン(ID)の全ボスがランダムに出現して連戦できれば,今後のパッチでIDが増えるたびにボスが追加され,楽しさも広がっていきます。
プログラマに相談したところ,「昔のやつは仕様がかなりヤバいですよ」と言われました(笑)。とくに「新生」のころに作ったボスはワンオフの特殊な仕様が多かったのですが,コンテンツプログラマたちがパッチ8.0の開発期間中に順繰りに手を入れて直してくれた結果,思った以上に綺麗に動くようになりました。
これまで蓄積してきた財産をうまく活用できるようになったわけです。これに合わせて「バランスアジャスト」という素晴らしい仕組みも実装され,レベルの異なるプレイヤー同士が,そのままの状態で一緒に楽しめるきっかけにもなっています。
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従来のコンテンツルーレットも引き続き残りますが,かなり整理されます。発売直前のプロデューサーレターLIVE(PLL)で改めてお伝えしますが,カテゴリー数は大幅に減ります。
これまではルーレットが日課のメインだったため細かく分かれていましたが,パッチ8.0からはウィークリー形式でミッションをクリアしてアクティビティポイントを溜めるサイクルが中心になります。
ルーレットはマッチングを促進するための役割へと立ち位置が変わるため,より分かりやすいカテゴリーにまとめられます。
レイド改革の狙いと,ハウジング・新式装備・PvPチュートリアルの行方
――「アライアンスレイド零式」には,これまでの8人レイド零式のように,「零式」でしか見られない攻撃や演出がありますか。
吉田氏:
あります。零式と名が付くからには,零式専用のギミックや演出が登場します。「まさかこんな展開になるのか」と驚いていただけるようなものを用意しています。現在ちょうど確認が終わって仕様がフィックスし,これから本格的に作り込む段階に入るところですので,ぜひご期待ください。
――パッチ8.xシリーズ中にハウジングの機能を増やす方法を検討中とのことでしたが,「コスモエクスプローラー」で開拓・復興させた惑星に新たなハウジングエリアを追加するといった計画はありますでしょうか。プレイヤーの皆さんが頑張って復興させた場所ですし,住んでみたいというプレイヤーも多いと思います。
吉田氏:
新しい地域のハウジングエリアを追加する予定は,当面はありません。それよりも基調講演でお伝えしたとおり,できるだけ多くのプレイヤーの皆さんに庭付きのハウスをお届けすることを最優先にしたいと考えています。特定の地域でハウジングエリアを増やしても,結局そのエリアの土地しか増えません。そうではなく,システム全体として新しい仕組みを導入したいと考えています。
やり方としては現在3パターンほどに絞って検討しています。ただ,基調講演でお話しした「Sサイズのハウスでも内装をLサイズにできる」という機能が入った場合,それだけで満足される方も多いのではないかと考えています。
その状況で土地を大量に追加してしまうと,逆に土地が余ってしまう懸念もあります。
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また,完全に個人インスタンスの庭と家をお渡しすることも技術的には可能ですが,それだと「通りすがりの人に見てもらう」という街の賑わいや偶発的な交流がなくなってしまいます。もちろん人を招待したり公開ハウスにしたりはできますが,いまの土地区画のような体験とは異なります。
プレイヤーの皆さんが本当に求めているものは何なのかを,まさにいま見極めようとしているところです。
どの案にも一長一短がありますので,パッチ8.1以降のアップデートを見据えて慎重に決めていきます。
ちなみに「これで行こう」と決まってからサーバーを発注していては間に合わないので,サーバー自体はすでに先行して手配を指示してあります。エリア単位での追加はしばらくありませんが,まずは「土地と家をすべての人に行き渡らせる」ことを優先して進めていきます。
――パッチ8.0以降,クラフトによる防具の位置付けはどうなるのでしょうか。
吉田氏:
いわゆる「新式装備」と呼ばれるクラフト防具は,今後も変わらず存在します。
新しいシーズンギアとレイドギアの間を埋めるクラフト装備の立ち位置もしっかり明確にしてあります。これについては言葉だけで説明するのが非常に難しく,図をお見せしないと分かりづらいため,今後のPLLなどで詳しく解説する予定です。クラフターの皆さんが製作する装備もしっかり役割を持って残りますので,ご安心ください。
――PvPの「初心者の館(チュートリアル)」は,どのくらいまでPvPの基本が学べる形でしょうか。ジョブ別のガイドなどもありそうでしょうか。
吉田氏:
まず,「防御」を使う,「快気」を押してHPを回復する,「軍用エリクサー」を飲んでMPを全回復するといった,PvEには存在しないPvP特有の基本概念から学べるようになっています。
PvEで近接DPSをやっている方は,自分でHPを回復するという意識があまりないと思います。そのため「攻撃を受けたらMPを消費して回復する」「MPが切れたら物陰に隠れて4秒かけてエリクサーを飲む」といった超基本からスタートします。ガイドに従い,NPCの教官を相手に実戦形式で進めていきます。
「今からスタンを付与するから,浄化で解除してみて」と言われて解除できたらクリア,というような流れです。基礎用語の解説ガイドも用意しています。
最終的には,味方NPCと共に敵NPCと戦う応用戦まで体験できます。PvPに苦手意識がある方は「ほかのプレイヤーから攻撃されること」自体に恐怖を感じてしまうことが多いので,プレイヤーに見立てたNPCから攻撃を受ける実戦に慣れてもらう設計にしています。これは1つのステップで終わらせるつもりはありません。
今日の(クリスタルコンフリクト)大会を見ていても,セミファイナルに出場したプレイヤーたちは必ず壁際で「射線(=敵からの視線)を切る」動きを徹底していました。広場のど真ん中を歩いている人なんて1人もいません。
遠距離からの攻撃を避けるために射線を切るという立ち回りはPvP特有のものです。「PvPを始めたいけれど分からない」という方に向けて,そうした実践的なノウハウも段階を踏んで丁寧に教えていきたいと考えています。
なお,ジョブ別のガイドについては,まずはPvE側で先行して実装を進めています。初めて「FFXIV」を触る方や,冒険録でレベルスキップした方が,そのジョブの扱い方を一通りプレイしながら学べるコンテンツをジョブごとに用意する予定です。PvE側が完成したあとに,いずれPvP側にも広げていければと考えています。
「白銀のワンダラー」では,まだまだお話しできていないことがたくさんあるほど,ゲームのありとあらゆる部分に手を入れて進化させています。「開発チームはそれくらいの熱量で取り組んでいるらしい」と伝えていただけると嬉しいです。
――レイドの新難度「改」などが加わり,中間層がより細分化された印象ですが,零式や絶などのハイエンドの難度は従来から据え置く形でしょうか。もしくは縦方向への拡張はあるのでしょうか。
吉田氏:
中間層というのは,コンテンツの難度に対する中間層という意味ですね。
僕の認識としては,これまではそもそも「中間層が存在していなかった」ということになります。IDは非常にカジュアルですが,最近は少し難しいとも言われています。その次のステップアップとしてノーマルレイドがありますが,こちらのクリア率は非常に高く,8人いればクリアできる難度になっています。
しかし,その次がいきなり零式になってしまい,その間をつなぐステップがありませんでした。その溝を埋めるために新設したのが今回の「改」です。
「改」はノーマルをクリアした人だけが挑戦できる難度ですので,ボスの見た目や基本的なギミックはすでに知っている状態からスタートできます。そのうえで少し歯ごたえのある味付けがされており,零式よりもずっと易しい難度になっています。
個人ギミックが中心で,多少のミスがあっても立て直して押し切れるバランスにしており,まずは「高難度をクリアする喜び」を味わっていただきたいと考えています。実際にプレイされた結果を見て,まだ難しいようであれば緩和するつもりです。
零式の難度自体は据え置きですが,新たに「アライアンスレイド零式」が加わります。こちらは偶数パッチ直後の8人レイド零式よりも難しく感じるはずです。通常の零式は装備が揃っていない状態でもプレイヤースキルで初週クリアできる設計ですが,アライアンスレイド零式は偶数パッチで装備をしっかり強化したプレイヤーに向けたコンテンツだからです。
零式3層あたりに立ち向かうような気持ちで装備を整えて挑んでいただく位置づけになります。
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なお,絶を超えるようなさらなる高難度を作るつもりはありません。ギミックの複雑さという意味では,現在の絶が人間の限界点だと思っています。あれ以上難しくしようとすると,装備取得に何週間もかけさせるような極端なアイテムレベルの足切りをするしかなくなってしまいますので,それはプレイヤーの皆さんも望んでいないはずです。ですので絶以上の難度は考えていませんが,その手前にアライアンスレイド零式という新たな挑戦の場が加わりますので,バトルが好きな方はぜひ楽しみにしていてください。
クロスオーバーと世界観の融合,キャラクリ・装備カスタマイズ,個人宝箱化のメリット
――「白銀のワンダラー」では,8人レイドとアライアンスレイドの双方がクロスオーバーコンテンツとなる初の試みです。期待の声が上がる一方で,コラボは物語が自己完結しがちで「FFXIV」の世界設定を掘り下げる機会が少ないため,「『FFXIV』完全新規のオリジナルコンテンツが減ってしまうのではないか」「オリジナルキャラクターの活躍や掘り下げが不足するのではないか」と懸念する意見も出ています。
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また,サブコンテンツの人気キャラクターがほかのコンテンツやメインクエストへ再登場する機会が少ないことを惜しむ声もあります。今後,こうしたキャラクターを特定のコラボやコンテンツ内にとどめず,より広範なコンテンツやストーリーで活躍させるような計画や方針はありますでしょうか。
吉田氏:
まず1つ目の懸念についてですが,ご心配されるお気持ちはよく分かります。ただ,今回の「白銀のワンダラー」ならではの討滅戦などには完全新規のオリジナルストーリーを用意していますので,本作独自の物語が減ってしまうわけではありません。
また,今回のクロスオーバーはどちらもしっかりと「FFXIV」の世界観に基づいた形で融合させていますので,そこからさらに設定を深掘りできるようになっています。決して自己完結した切り離された物語にはなっていませんので,ご安心ください。
2つ目の「サブコンテンツの人気キャラクターの再登場」についてですが,僕たちとしても出したい気持ちはもちろんあります。ただ,サブクエストのキャラクターをメインクエストに出してしまうと,そのサブクエストをプレイしていない人から見れば「誰この人?」となってしまいます。
そうなると,サブクエストのプレイ状況に応じた膨大な分岐セリフを作らなければならなくなります。さらに,サブクエスト側での役割が残っていると,メインストーリーで大怪我をさせたり退場させたりといった大胆なドラマを描くことができず,物語作りの自由度が大きく下がってしまうんです。
魅力的なキャラクターがたくさんいることは重々承知していますので,メインに無理に組み込むのではなく,サブクエストを広げて連作のような形で物語を描いたり,今回発表した「ガントレット・オブ・パワー」のような新しいコンテンツのなかで再登場,再活躍してもらったりする形で活かしていきたいと考えています。非常に貴重なご意見として参考にさせていただきます。
――レイドの報酬がロット制から個人宝箱になりますが,ほかのコンテンツ(極討滅戦など)でも同様の報酬の仕組みが採用されるのでしょうか。
吉田氏:
これについては,現時点ですべてを一括りにして明言するのは難しいところです。ただ,方針として「プレイヤー同士でアイテムを奪い合う機会を減らしていく」という方向で進めています。
もちろん,ロット勝負ならではの面白さもあると思っていますので,すべてを個人宝箱にするわけではなく,意図的にロットを残す部分もあります。アライアンスレイド零式も含め,このあたりの仕様は非常に細かいため,発売直前のPLLで確定した情報をお伝えする予定です。
基本方針としては,「ロットに負けて取れなかったからまた周回か……」とプレイヤーの皆さんががっかりする体験をなくしたい,その一方で,スーパーレアアイテムが出たときに全員でダイスを振るドキドキ感は残したい,というバランスで調整しています。
――「白銀のワンダラー」では,キャラクタークリエイト要素も大幅に手が加えられますが,なかでもアウラの角とフェイスタイプを選択できるようになったのが印象的でした。このような設計にした意図などはありますか。
吉田氏:
発表時の会見でも少し触れましたが,もともとは種族のアイデンティティやロア(設定)に関わる部分だったため,「そこはプレイヤーに委ねず,開発側のこだわりとして固定する」というのがサービス開始当初からのポリシーでした。
しかし,これだけ長く運営を続け,キャラクターを着飾っておしゃれを楽しむこと自体が皆さんの大きなモチベーションになっている今,開発側のこだわりを押し通すよりも,ロアの解釈も含めてプレイヤーの皆さんに委ねるべきだと考え,設計を変更しました。
アウラの角だけでなく,今後は各種族の象徴的なパーツのオン/オフも可能になります。たとえば,ミコッテの顔の模様(部族の特徴)なども消せるようになります。パッチ8.1以降,キャラクタークリエイトの設定項目は段階的に増やしていく予定ですので,ぜひご期待ください。
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――プレイヤーとしても待望の,衣装の装飾をカスタマイズする機能ですが,これらはシーズンギア・レイドギアなどの特定の装備に反映されるものでしょうか。今後,過去に実装された装備品に同様の機能が反映される可能性はありますか。
吉田氏:
これは2色染色と同様に作業量が非常に膨大なため,すべての装備に一気に適用するのは難しいのですが,パッチ8.0で実装される装備の大部分には最初から適用されています。シーズンギアやレイドギア,ジョブ専用装備(AF装備),一部のおしゃれ装備などはほぼ対応していると思っていただいて大丈夫です。
かなり細かく調整できる仕様になっていて,襟をオン/オフしたり,髪の毛が服に潜り込まないように襟の高さを低くしたりできます。これについてはベンチマークソフトなどの実機画面でお見せしたほうが分かりやすいと思いますので,後日ご紹介します。
過去の装備品についても遡って対応を進めていきます。何万点という膨大な数がありますので,人気の高い装備から順次対応し,今後のパッチでアップデートしていく予定です。
――クリア済みのお手伝いプレイヤーがレイドなどに参加した場合,パッチ8.0以降の報酬はどうなるのでしょうか。
吉田氏:
報酬が個人宝箱形式になるため,クリア済みのプレイヤーがお手伝いで参加しても,未クリアのメンバーの報酬が減ることはありません。どうぞ気兼ねなくお手伝いに行ってあげてください。
もちろん,クリア済みの本人はその週の報酬をすでに獲得しているので宝箱は出ませんが,ほかのメンバーの宝箱が減ってしまうペナルティはありませんので,より協力しやすくなると思います。
アライアンスレイド零式の報酬設計なども含め,パッチが進むごとに装備強化がスムーズに行えるような仕組みを多数用意しています。一部の仕様だけを切り取って現在の仕様と比較されると誤解を生みやすい部分もあるのですが,開発チームとしては「あらゆる部分に手を入れて,不便を解消しながら,みんなで楽しくワイワイ遊んで装備を強化できるようにしたい」という想いで取り組んでいますので,そうした前向きな進化として受け止めていただければ幸いです。
































