企画記事
今年一番読まれた記事は? 2006年版4Gamer記事ヒット数ベスト100
2006年,2005年の月別の記事数
| 月 | 2006年 | 2005年 |
| 1月 | 487 | 367 |
| 2月 | 608 | 430 |
| 3月 | 695 | 524 |
| 4月 | 673 | 513 |
| 5月 | 645 | 506 |
| 6月 | 692 | 520 |
| 7月 | 728 | 485 |
| 8月 | 805 | 626 |
| 9月 | 724 | 623 |
| 10月 | 670 | 557 |
| 11月 | 761 | 657 |
| 12月 | 787 | 597 |
| 合計 | 8275 | 6405 |
昨年(2005年)4Gamerに載った記事は,全部で6405。これは平均すると,4Gamerの更新日1日あたり,約25記事を載せている計算になる。基本的に“PCゲーム専門”のWebメディアだというのに,よくもまぁこんなに多くの記事があったものだ……と昨年は思っていた。
しかし今年は,実に8275記事が載っている。つまり,この1年で1900近くも記事が増えたわけだ。今年の更新日の平均を出すと,約33記事。さらに右の表を見てもらうと,すべての月で,100以上も記事が増えていることが分かるだろう。
では,なぜそんなにも記事が増えたのだろうか? 理由としては,オンラインゲームタイトルの急増が,真っ先に挙がるだろう。それに伴い,ニュースリリースも急増している,というわけだ。
増えているのは“供給”ばかりではない。4Gamerの,1記事あたりのヒット数も確実に増えており,“需要”も増大していることが分かる。実に嬉しい傾向である。
ただ,増えた需要(つまりゲームプレイヤー)が,増えた分の供給(新しいゲーム)に向かわないと,ゲーム業界全体で見た場合,あまり喜ばしいことではないだろう。
では実際問題,4Gamerの読者は,どんな記事/ゲームに興味を示したのだろうか? この8275記事の中で,最もヒット数が多いのはどれだろうか? というわけで,昨年に引き続いて,今年も記事ヒット数のベスト100を公開しよう。
ここに挙げたのは,8275分の上位100記事。換言すれば,ランクインしている記事は,約83記事(2.5日分)に一つしかない,高アクセス記事ということである。ぜひ,じっくり確認してほしい。
まず全体的に見ると,今年も相変わらず“オンラインゲーム”が強いということが,よく分かる。まだ2,3年は,この状況が続きそうである。
そのほか,ハードウェア記事,RMT関連が目立つ。ハードウェアは,PCゲーマーなら誰もが関係することであるため,ある程度上位に来ることは想像していたが,それにしても“Core 2 Duo”が強い。4Gamerスタッフ達も,「Core 2 Duo」と記事タイトルに入っていれば,それだけで「アクセスランキング」に載るんじゃないだろうか,と話していたほどである。
RMTに関しては,もちろん昨年までも関心は高かったが,ガンホー・オンライン・エンターテイメント社員(当時)が逮捕された事件で,一気にオンラインゲーム業界最大の話題となってしまった感がある。
タイトル別では,「ファイナルファンタジーXI」と「ラグナロクオンライン」,それにバトルフィールドシリーズを加えた御三家が相変わらず強い(2005年の1位である「Battlefield 2」体験版は,今年も3位!)。そのほかでは,
・イース・オリジン
・ファンタシースターユニバース
・女神転生IMAGINE
・三國志 Online
・R.O.H.A.N
・ファンタジーアース ゼロ
・スカッとゴルフ パンヤ
あたりが元気。ちなみに昨年元気だったのは,
・ファイナルファンタジーXI
・バトルフィールド2
・ファンタジーアース
・ラグナロクオンライン
・大航海時代 Online
・テイルズ オブ エターニア オンライン
・ときめきメモリアルONLINE
といったところ。微妙に入れ替わっているが,その一方でFFXI,RO,BF2(BF2142),ファンタジーアース(ファンタジーアース ゼロ)と,4タイトルが居座っている。2007年も,この状況が続くのだろうか。
では,さらに細かく見ていこう。
上位には,「全世界からアクセスされるもの」(3DMark06,Battlefield 2など),「公式からリンクが張られているもの」(3DMark06,「英雄伝説 空の軌跡SC」高解像度デモムービーなど)が並んでいる。また,7位の『「ファンタシースターユニバース」で,今何が起きているのか』,9位の『ホントのところ,GMは何をどこまでできるんですか?』といった,少しセンセーショナルな要素を含んだ記事も,やはり強い。
しかしだからこそ,そのどれにも当てはまらずに,上位にランクインしているものが興味深いというもの。
この中で,普通の(いや,正規の代理店がついていないという意味では,むしろハンデキャップのある)PCゲーム,「The Elder Scrolls IV: Oblivion」のレビュー記事が11位に入っているのは,大健闘といえるだろう。多くのブログからリンクを張ってもらえた,Xbox 360版に興味がある人もこのレビューをチェックしたなど,理由としてはいろいろ考えられるが,総じて言えるのは,「やはり日本人は,まだRPGが好きなんだなぁ」ということ。どうしても業界人は,RPGといえば今やMMORPGのみで,シングルのRPGなんて,もはや時代遅れと思いがちのようだが,Oblivionやイースシリーズの強さを見れば,それは間違いだと分かるだろう。
先日,Xbox 360で,Oblivion日本語版の発売が決まったが,ぜひPCでも発売してほしいものだと,強く思う。
数あるグラフィックスカードのレビューの中で,最もヒット数が多かったのは,13位の「GF 7600GS-Z」。これは,クロックアップしたGeForce 7600 GSを採用したカードで,2万円前後(当時)という価格ながら,GeForce 7600 GT採用カードに迫る性能を誇るという,コストパフォーマンスの高い製品だ。
とはいえ,GeForce 8800搭載カードを抑えてのこの順位は,少し意外である。やはり2万円前後というのは,多くの人にとって,グラフィックスカードにかけられる現実的な価格帯なのだろう。
明るい話ばかりではない。先述したガンホー社員の逮捕のほか,ファンタシースターユニバースのトラブル,「Master of Epic」の個人情報流出,「ときめきメモリアルONLINE」の学校(サーバー)統合,スクウェア・エニックスの「エバークエストII」撤退(現在はSony Online Entertainmentが運営)など,“残念”なニュースが多くランクインしているのも,今年の特徴といえそうだ。
その一方で,「グラナド・エスパダ」や「ファンタジーアース」の無料化(「こちら」と「こちら」)というニュースもランクインしている。運営会社にしてみては,どちらも手放しでは喜べないニュースかもしれないが,多くのゲーマーにとっては,色々な意味で注目すべき記事だったわけだ。
総じて,新作タイトルは苦戦しているようだが,日本ファルコム,コーエーといった日本の老舗メーカーが意地を見せているところに,希望が持てる。カプコンの「モンスターハンター フロンティア オンライン」や,テクモの「BASTARD!! ONLINE」なども控えている2007年は,国産メーカーが,その能力を開花させる年となるかもしれない。
さて,何はともあれ,このランキングを眺めているだけで,2006年のあれやこれやを思い出すというもの。
今年はいい年だったという人も,イマイチだったという人も,このランキングで1年を振り返りつつ,来年に思いを馳せてみてはいかがだろうか。
ちなみに,お気づきの人もいるかもしれないが,このベスト100には「週刊連載記事」は入れていない。もしカウントすると,かなりの数を占めてしまうからだ。そこで参考までに,最後に,週刊連載だけのベスト10も掲載しておこう。なおこのランキングは,全部の回の合計で算出している。当然,2006年に多く掲載された連載(=長い連載)ほど上位に来るが,それでもなかなか興味深い結果ではないだろうか。(4Gamer編集部)
- この記事のURL:

















