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WoWの日本代理店が決定……?
2006/01/25 16:57
 先頃突如としてBlizzard Entertainmentの公式サイトの「International Contacts」(噛み砕いて言えば,各国代理店リストのようなもの)に,「ライブドア」の名前が表示されたのは,各種コミュニティを念入りに見ている人ならよくご存じだろう。この,コミュニティを駆けめぐっている情報(WoWの代理店=ライブドア)に関して,当編集部がオフィシャルなものとしてもらっている情報は,今の時点では何もない。

 しかしそもそも,これを見て「WoW=ライブドア」と思うのは早計だ。これは「各国のBlizzard作品に関する連絡先」であって,それがすなわち「WoWの代理店=ライブドア」という事柄とイコールではない。むろんこれが「作品包括契約」を元にしたものなのであればほぼイコールとみてOKだと思うが,だからといって「WoWの日本語版」や「WoWの日本サーバー」や「WoWの日本正式発売」に直結するわけではない。コスト面やリスクから考えて「WoWは要らない」という選択肢もあると思う。
 ただ一つだけ確実に言えるのは,「Blizzardは,なんらかの(あるいはすべての)自社作品についての日本の問い合わせ先を,ライブドアだと認識している」ということだけだ。それは,Blizzardタイトルの包括販売契約なのかもしれないし,Blizzardタイトルの一部をライセンスしただけなのかもしれない。WoWが含まれているのかもしれないし,含まれていないのかもしれない。
 現時点ではどちらの側からもオフィシャル発表がないだけに,何も正確なことは分からない。しかしオフィシャルサイトに掲載されている以上,Blizzard側がポカをしたのでなければ,何らかの作品に関して何らかの本契約ないしはLOI(基本合意書)が結ばれたのは事実だと見てよいだろう。それがWoWである保証はどこにもないというだけだ。

 確かにWoWは素晴らしいタイトルだが,

1)欧米のMMOで,日本でビジネスとして“成功”を収めたタイトルはほとんどない
2)Blizzard(および親会社のVivendi Universal Games)が提示するWoWの版権に対する条件が,(当時聞いた限りでは)日本の実情を考えると現実味のないものであった(現在の条件は不明)

という大きな2点のリスクを鑑みると,おいそれと手を出せるものでないのは事実だ。今は非常に大変なさなかにあるが,当時(数年前から,ライブドア含めて5社ほどがBlizzard作品の権利に名乗りを挙げていた)破竹の勢いで進撃していたライブドアとて「え」と悩む条件であったことは想像に難くない。
 同社にこの件を問い合わせてみたところ,「公開できるレベルの情報はまだありません。ごめんなさい」とのことだが,今後どのような発表がなされていくのか,まずは注目しておきたい。
 ちなみに今後が心配されるlivedoor Gamesだが,公式サイトに公式なコメントが掲載されている。これを見る限り今後もサポートや新作発売は続けてくれるようなので,まずは一安心というところか。(Kazuhisa)

※その内容の性格上,非常に持って回った言い方になってしまった原稿であったため,一部の方に誤解を与えてしまっていたようです。申し訳ありません。筆者の意図は,「WoWの代理店=ライブドア」という情報を肯定するものではなく,むしろ「そうではないと思う。少なくとも,今出ている情報からそれは導き出せない」と打ち消しをするものです。いま一つ意図の伝わりづらい原稿になってしまったことをお詫びいたします。また,見出しで誤解を強めてしまったようにも思えるので,そちらを修正いたしました(1月26日 18:45)


World of Warcraft
■開発元:Blizzard Entertainment
■発売元:Vivendi Games
■発売日:2004/11/23
■価格:49.99ドル
→公式サイトは「こちら」
World of Warcraft: The Burning Crusade
■開発元:Blizzard Entertainment
■発売元:Vivendi Games
■発売日:2007/01/16
■価格:39.99ドル
→公式サイトは「こちら」

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http://www.4gamer.net/news/history/2006.01/20060125165729detail.html