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すべてはアニメという“聖典”があってこそ。「進撃の巨人3」では,エレンたちの先輩という視点から「進撃の巨人」の世界を深掘りする[インタビュー]
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印刷2026/10/30 10:00

インタビュー

すべてはアニメという“聖典”があってこそ。「進撃の巨人3」では,エレンたちの先輩という視点から「進撃の巨人」の世界を深掘りする[インタビュー]

 コーエーテクモゲームスは2026年12月10日に「進撃の巨人3」(PC / Switch2 / PS5 / XBOX Series X|S)を発売する。

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 「進撃の巨人3」は,世界中で人気を誇るアニメーション作品「進撃の巨人」(諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会)を原作とした“タクティカルハンティングアクションゲーム”だ。コーエーテクモゲームスが手がけるゲームシリーズでは,2016年に発売された「進撃の巨人」を第1作とし,2018年には「進撃の巨人2」,2019年には「進撃の巨人2 -Final Battle-」と合計3作品がリリースされてきた。

 最新作の「進撃の巨人3」では,主人公・エレンたちより上の世代に属するオリジナルキャラクターを通して,「進撃の巨人」のストーリーを最初から最後まで追体験できるのが大きな目玉となっている。
 また,アクション面も進化を遂げ,自由度の増した「立体機動」アクションで,より多彩な行動をする巨人に立ち向かう,駆け引き重視の内容となっている。

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 エレンたちの先輩としての交流はどのようなものになるのか,アニメ約90話という壮大なストーリーをどうゲームに落とし込んだのか,そして新たなアクションとはどのようなものなのか。
 今回,開発プロデューサーの鈴木英生氏とディレクターの岩田隼人氏にインタビューの機会を得たので,気になる部分を聞いてきた。

左から開発プロデューサーの鈴木英生氏,ディレクターの岩田隼人氏
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リヴァイやハンジたちと同世代の主人公の視点から追体験する物語


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まず,アニメのSeason1〜3をゲーム化した「進撃の巨人2 -Final Battle-」から7年ぶりに発売される新作となりますが,開発がスタートした経緯を教えてください。

鈴木英生氏(以下,鈴木氏):
 「進撃の巨人2 -Final Battle-」のリリース時点でアニメがまだ続いていましたし,すぐに続編を出すという話はありませんでした。その後,アニメが完結し,ゲームでも「進撃の巨人」の物語を最後まで描くべきだということで,開発がスタートしました。

4Gamer:
 「進撃の巨人3」で,物語を最初から最後まですべて描くことにした理由を教えてください。「進撃の巨人2 -Final Battle-」で描かなかった部分に絞るなど,範囲を少し狭めるという選択肢もあったと思うのですが。

鈴木氏:
 おっしゃるとおり,「進撃の巨人2 -Final Battle-」で描かなかった範囲だけをシナリオで描くという選択肢もありました。
 ただ,今回はアニメも完結してしばらく経ちましたし,改めて全体を描き,そこに今までゲーム化していなかったストーリーを入れていくほうがファンの皆様に一番受け入れられると思ったんです。

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4Gamer:
 今回は「進撃の巨人2」に引き続いて,オリジナル主人公でアニメを追体験するという形式になっています。本ゲームシリーズの初代である「進撃の巨人」のようにアニメキャラクターを中心にする案はあったのでしょうか。

鈴木氏:
 アニメのキャラクターを中心にするか,オリジナル主人公の視点で描くかは議論になりました。ただ,アニメはストーリーが進めば進むほど群像劇の側面が強くなり,いろいろな視点での考え方が入り乱れます。
 個々のキャラクターにスポットを当てての深掘りはアニメでもやっていますし,ゲームでさらに掘り下げる場合,少し無理のある設定を付け加えなければならない可能性もありました。そうなると,ファンの方々に喜んでいただけるのかという懸念があったんです。

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4Gamer:
 アニメという“正史”があり,過度の逸脱は許されない。それでいて,新作なので新味を出していかなければならないと。ある意味,コーエーテクモゲームスが得意としている歴史ものに近いところがあるのかもしれません。

鈴木氏:
 そのとおりだと思います。我々としては“正史”を改変したいわけではなく,別の選択肢やIF世界を描きたいとはあまり思っていません。ですから,やはりオリジナル主人公を出し,歴史の追体験をすべきだろうという結論に達したんです。

岩田隼人氏(以下,岩田氏):
 とはいえ,前作を楽しんでいただいた方にも,新たな魅力を感じていただけるように主人公のポジションを変えることにしました。前作の主人公はエレンたちと同世代の人間とし,ともに訓練に励んで切磋琢磨する姿を描きましたが,「進撃の巨人3」ではエレンたちの先輩としています。

4Gamer:
 年上の先輩,リヴァイやハンジたちと同世代になるわけですか。
 アニメが完結してから時間が経っており,リアルタイムで学生だった読者たちも上の世代として後輩を導くような立場になっていると思います。こうしたファン層とのシンクロも狙っているように感じたのですが。

鈴木氏:
 はい,下の世代とどう関わってどう導いていくかという点は私自身が「進撃の巨人3」で密かにフィーチャーしたいと考えていたことです。ファンの皆様もそういう世代になってきていると思いますし,作り手の私自身も職場で後輩が増え,彼らとの考え方の違いを痛感したり,見守るような目線になっている影響もあるかもしれません。これに関しては今まであまり開発メンバーには大きな声で言ってはいなかったんですが(笑)。

4Gamer:
 主人公を先輩にできるのも,アニメの第1話以前の時代に設定があり,群像劇的な側面のある「進撃の巨人」ならではだと思います。

鈴木氏:
 アニメの第1話では,調査兵団が巨人に打ちのめされて街に帰還し,団長が「なんの成果も!!得られませんでした!!」と絶叫する有名なシーンがあります。主人公をエレンたちより上の世代にすれば,ここから物語を描けると気づいたんです。
 ボリューム的にはそこまで多くはないのですが,本作ではエレンが調査兵団入りする以前の話にもフォーカスしています。当時の調査兵団が壁外調査でとある事件に遭遇し,そこに主人公が絡み……といったリンクを描いているので,楽しみにしていてください。

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4Gamer:
 なるほど。それはありそうでなかった視点ですね。

鈴木氏:
 ファンの方であれば,「進撃の巨人3」が本当に物語の始まり,物事の起こりから描いているのをご理解いただけると思います。

4Gamer:
 アニメは約90話という大ボリュームになっています。その中には世界の歴史として重要な事件もあれば,エレンたちの訓練時代のように,繰り返し語られてはいるもののキャラクター性を描くうえで欠かせないエピソードもあると思います。
 ゲーム1本で描くとなると,どこをゲーム化するかの取捨選択や整理が必要だと思いますが,そのあたりはどのように行っているのでしょうか。

岩田氏:
 没入感を味わっていただけるように訓練時代の物語なども描きつつ,イベントシーンばかりにならないようバランスを取っています。
 本作はオリジナル主人公の視点を主軸としていますが,個人の深掘りや,群像劇的な部分もしっかりと描いていますので,キャラクターが好きな方にも楽しんでいただけると思います。

4Gamer:
 アニメの後半になると戦闘以外で描く物語がかなり増えてきますが,こちらはどのようにゲームに取り入れたのでしょう。

鈴木氏:
 後半や終盤のストーリードリブンな部分については,我々としてもイベントシーンが続く覚悟をしたうえで,盛り上がりを体験いただける作りにしています。ゲームにするからといって,無理やりなサブクエストを入れ込むのは違うのではないかと思っていますので。

4Gamer:
 本作にはキャラクターとの交流要素がありますが,物語が終盤に差し掛かった際,そうした自由行動の機会はなくなるのでしょうか。

鈴木氏:
 世界の命運を決するような事態なので,そうした交流はあるところを境にできなくなります。ただ,その際には「ここからは後戻りできなくなります」という警告が表示されます。まだまだ交流を楽しみたいのにその機会を奪われた,ということはないかと。

4Gamer:
 物語に分岐やIF展開はあるのでしょうか。

鈴木氏:
 いえ,そうした分岐は存在しておらず,ストーリーラインは1つになっています。

4Gamer:
 IFストーリーを入れようという選択肢はなかったのでしょうか。

鈴木氏:
 企画の初期段階でIFストーリーのアイデアは出ました。ただ,今回の主人公はエレンたちより上の世代の調査兵団の一員であり,思想信条はエルヴィンやハンジ,リヴァイに近いものがあります。そうした人物に揺らぎがあるというのは違和感があったんです。
 そして「進撃の巨人3」はストーリーを集大成するゲームでもありますから,IF感が出るのもあまりよくないと思いました。IF展開や分岐を望んでいる方がおられることも理解していますが,ご期待に沿えず申し訳ございません。

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戦闘システムは,前作から駆け引きの要素を強化


4Gamer:
 立体機動で巨人と戦う際,これまでのシリーズでは正しい進入角度を保ちつつ,十分な加速をすることが重要でした。今回は戦闘システムが大きく変化しているとのことですが,どういった点に手を入れたのでしょうか。

岩田氏:
 今回は「進撃の巨人」の物語をあますことなく1つのゲームに入れるわけですから,すでにゲーム化した部分で同じことを繰り返さないよう,アクション面を見直すこととなりました。
 これまでのシリーズでは巨人は,どちらかというとやられ役だったので,手ごたえを感じられるように駆け引きの要素が必要だと思いました。そのため,今回は巨人の攻撃をどう避けるか,弱点のうなじを狙うためにどう切り崩すかをアクションにしています。

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鈴木氏:
 新アクションの「回避」にしても,巨人は脅威であってほしいし,攻撃に対処する術が必要だろうということで取り入れたものになります。

岩田氏:
 巨人を見て,その行動に対処するような戦いにしたかったので,立体機動の速度と角度は,ボーナスを得られる程度の要素に抑えています。

4Gamer:
 では,一対一の戦いがより密になるということでしょうか。

岩田氏:
 そうですね。巨人の中でも一番格下である「無垢の巨人」くらいなら楽に倒せますが,強敵に対しては駆け引きが必要になります。
 全体的なバトルのカロリーが上がったというよりは,駆け引きの必要なボス戦が点在しているという感じです。別のタイトルですが「真・三國無双」シリーズで例えると,名前付き武将と同じくらいの頻度で出てくるというようなイメージです。

4Gamer:
 戦闘の難度は上がるのでしょうか。

鈴木氏:
 そういう調整にはしていません。強敵がいるといっても,我々は“死にゲー”を作りたいわけではありませんから,どう行動すればいいかは自然に学べるようになっています。そのうえで,操作サポートという形で,使うボタン数が少なくなるようなオプションも用意していますので,アクションゲームをあまり遊ばない方でも大丈夫です。
 ちなみに“雑魚はバッサリと倒せて爽快感があり,強敵とは駆け引きがある”というバランスは,「真・三國無双 ORIGINS」を参考にした部分があります。

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岩田氏:
 爽快感という意味では,ワンボタンで出せる必殺技的な攻撃や,「ブーストムーブ」「集中エイム」といった新アクションも追加されており,より気持ちよく戦っていただけますよ。

4Gamer:
 ブーストムーブとはどんなアクションなのでしょう。

岩田氏:
 スライディングしたり,大きく頭上へ飛んで奇襲を仕掛けたりといった,立体機動らしいアクロバティックなアクションを行えます。

4Gamer:
 より派手なアクションが楽しめるわけですね。集中エイムはどうでしょう。

岩田氏:
 周囲の時間が遅くなったなかで,マニュアル操作で巨人の部位を狙えるというものです。巨人がよろめいた際に特定部位を攻撃するとダウンを取れますし,強烈な攻撃をしてきそうになったら,その部位にアンカーを突き刺して阻止するといった駆け引きが可能です。
 ただ,「進撃の巨人3」の面白さは立体機動や超硬質ブレードを使ってのベーシックなアクションでも味わっていただけます。ブーストムーブや集中エイムは中・上級者用の伸びしろという位置づけなので,使わなくても気持ちよくプレイできます。

4Gamer:
 前作では仲間がさまざまな援護をしてくれる「バディアクション」が印象的でしたが,今回も登場するのでしょうか。

岩田氏:
 キャラクター同士の関係性を見せるうえで重要なシステムですから,今回も登場します。前作そのままというわけではなく,よりキャラクターを感じられるようなものにしています。

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4Gamer:
 壁外調査のフィールドは,これまでのようなステージ制でしょうか。それともオープンフィールドなのでしょうか。

岩田氏:
 オープンフィールドのような1枚マップです。ゲームの進行的に止めているところはありますが,基本的にはプレイヤーが自由にどんどん先へ進めるようになっています。

4Gamer:
 人類が危険を冒して版図を広げていく,というアニメの設定がオープンフィールドで体感できるわけですね。
 あと,今回は主人公の「生き様」がスキルツリーになっていて,「勇猛」「理知」「統率」の3つに分かれています。勇猛に多くポイントを振り分けると,リヴァイの回転斬りのような動きができるようになるのでしょうか。

岩田氏:
 ストーリーの都合でアクションを制約し,プレイヤーが物足りなく感じてしまうのもよくないですから,リヴァイのような戦い方は可能になります。ただ,兵士としての格でストーリー上リヴァイを超えることはできません。同様に理知・統率のスキルツリーを上げても,アルミンやエルヴィンといったキャラクターより主人公の扱いがストーリーで上に行くようなことはありません。
 また,勇猛・理知・統率のスキルツリーは,それぞれのテーマになっている行動を取ることで成長していきます。限られたポイントを3つのスキルツリーに割り振る形ではありませんから,すべてをMAXにすることが可能になっています。

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すべてはアニメという“聖典”があってこそ


4Gamer:
 続いては交流パートについても聞かせてください。本作では「自室会話」という新たなコミュニケーションの手段が用意されているとのことですが。

鈴木氏:
 はい。「進撃の巨人3」では,アニメキャラクターを招く「自室会話」システムを入れています。キャラクターとの会話で相手が喜ぶ選択肢を選んでいくと,より長い時間会話ができるという交流要素になっています。

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4Gamer:
 選択肢を選んで深めていく部分は「アンジェリーク」シリーズにもつながるところがあり,社内でのいろいろな開発経験が生かされているようにも感じられます。
 主人公とエレンたちは先輩後輩の上下関係ですが,交流を進めても友達にはなれないのでしょうか。

岩田氏:
 そうですね。“友達”では前作と同じになってしまうので,しっかりと線引きをしています。主人公はエレンたちにとって“頼れる先輩”,ハンジやリヴァイたち上の世代とは“親しい同僚”や“友人”といった間柄になります。

4Gamer:
 上の世代と同僚として付き合えるというのは,コアなファンなら大喜びすると思います。

岩田氏:
 このあたりは,ファンの方々のニーズも考慮していますので,楽しみにしていただければと思います。

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鈴木氏:
 アニメの序盤はエレンたちの視点で進み,リヴァイは手の届かない神様のような存在として描かれます。これはこれで素晴らしいですが,ファンの方々であれば,もう少し近づきたい,先輩後輩よりも近いポジションでコミュニケーションしたい,と思われる方もいるのではないでしょうか。

4Gamer:
 同僚として接することで,意外な側面が見えてくるかもしれませんね。

鈴木氏:
 アニメの設定から逸脱しないことを前提に,彼らのいろいろな側面を感じられるようにしてありますから,キャラクター好きの方もいろいろな発見があると思います。

4Gamer:
 ゲームオリジナルのイベントを作るうえで,版元の講談社とはどのように作業を進めたのでしょう。

鈴木氏:
 アニメのワンシーンを膨らませたり,我々が「進撃の巨人」ファンとしての考えを広げたりして作ったアイデアに監修をお願いしています。
 イベントのテキストからカットシーンの絵まで,あらゆる素材が監修を受けています。たとえば“ベルトルトの寝相占い”はアニメにも存在するエピソードですが,オリジナルのイベントも作らせていただくことができました。
 あとはネタバレになるので詳しくは言えませんが,とあるオリジナルのクエストを提案したときなどは,講談社様から「そこを深掘りするのは素晴らしい発想だ」とお褒めの言葉をいただいたりもしましたね。

4Gamer:
 そうした設定を崩さないオリジナル要素というのはどのようにして生まれるのでしょうか。

鈴木氏:
 オリジナル要素を考える際は,アニメへのリスペクトが重要だと思います。ファンとしての妄想からスタートしたアイデアであっても,節度ある妄想でなければいけないということです。
 ゲームオリジナルの要素を増やしても,ファンの方がついてこられないものでは意味がありません。アニメが我々にとっての“聖典”であり,“聖典”があったうえでのオリジナル要素ですから。

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4Gamer:
 アニメを尊重したうえでオリジナルを入れる場合はファンの納得がいくものを入れると。

鈴木氏:
 我々のチームにはアニメのファンが多くいますが,そこにはある種の境界線があります。アイデアを精査するうえでは「ファンの方々が見たときにどう感じるか」という問いかけを常にしています。
 オリジナル要素を入れたとしても,ファンの方に「そのキャラクターはこんな発想はしないのでは」と疑問を持たせてしまっては,ゲーム化そのものの信頼性も失われます。
 そのうえで,講談社様がしっかり手綱を握ってくださるので,安心していろいろなアイデアを出せます。妙なアイデアは絶対に通らないという,ゆるぎなき信頼感がありますから。

4Gamer:
 「進撃の巨人2」でも,主人公がアニメキャラクターの格を超えないように配慮されていた印象でした。訓練兵団からの卒業試験では,主人公でどれだけ頑張ろうと,アニメキャラクターの成績を絶対に超えられないようになっています。

鈴木氏:
 「進撃の巨人2」では制作にあたって,「主人公をメアリー・スー化(※)させない」という明確な方針を決めていました。
 「進撃の巨人2」の主人公はユーザーさんの分身でもあるので,活躍の場が必要です。ただ,目立ちすぎたり,アニメキャラクターを食ってしまったりしては,オリジナルキャラクターが主張するだけの物語になってしまいます。しかし,あまりに影が薄いままなのもよくありません。
 そのため,要所でアニメキャラクターに褒められ,段階的に信頼を得ていくような物語にしたんです。

※二次創作における,行き過ぎたオリジナルキャラクターのこと

4Gamer:
 それでは「進撃の巨人3」の主人公は,どの程度の格を持つ人物になるのでしょうか。

鈴木氏:
 キャリアが長いという意味では,エレンたちより格上です。とはいえ,「進撃の巨人3」でもメアリー・スー化はさせたくないですし,スーパーマンを描きたいわけでもありません。なので,主人公にはとある挫折を経験するようなイベントを用意しています。一度落ちてから,人間として,兵士として成長を遂げるんです。
 「進撃の巨人3」の主人公もリヴァイを超えないようにするという基準がありました。とはいえ成長しないのもおかしいので,努力して少しずつ成長していく感じを体験してほしいと考えてゲームを作っています。楽しみにしていただければと思います。

4Gamer:
 本作でどのような「進撃の巨人」体験ができるのか楽しみにしています。では最後に読者へメッセージをお願いできますか。

鈴木氏:
 「進撃の巨人」の物語を最初から最後まで追体験できるのが「進撃の巨人3」です。オリジナルのサブストーリーやイベントもたくさん用意していて,「進撃の巨人」というコンテンツの濃さや広がりを感じられるものになっているのは間違いないので,ファンの方はぜひ手に取ってプレイしてみてください。

岩田氏:
 アクションについては,従来作より難しくなったのではなく,深みが出たものになっています。前作を遊ばれた方も違った楽しみ方ができますし,アクションゲーム初心者の方をフォローするシステムもふんだんに用意させていただきました。アクションゲームが苦手な方も,ぜひプレイしていただければうれしいです。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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