スマホゲームのセルラン分析（2023年2月9日〜2月15日）。今週の1位は「モンスターストライク」。韓国における昨年の収益ランキングも

　データ分析を専門に行うSensor Towerによると，2021年におけるスマートフォン向けゲームの国内収益は約2兆3746億円に達している（※関連記事）。そんな世界有数のスマホゲーム大国となった日本で，現在最も売れているタイトルを始めとした，さまざまなデータを毎週お届けするのが，本連載「スマホゲームのセルラン分析」である。

スマホゲームのセールスランキング

（2023年2月9日〜2月15日）

順位	前週	タイトル	DL数の前週比	収益の前週比
1	3	モンスターストライク	31%	9%
2	2	Fate/Grand Order	-11%	0%
3	12	ヘブンバーンズレッド	437%	195%
4	4	原神	18%	29%
5	5	ドラゴンクエストウォーク	-4%	-2%
6	1	ドラゴンボールZ ドッカンバトル	-35%	-52%
7	7	プロ野球スピリッツＡ	-2%	-3%
8	6	勝利の女神：NIKKE	7%	-16%
9	15	ブルーアーカイブ	-62%	36%
10	11	ウマ娘 プリティーダービー	-16%	0%
11	17	eFootball 2023	-3%	23%
12	23	あんさんぶるスターズ！！Music	5%	80%
13	18	パズルサバイバル	8%	13%
14	14	Pokémon GO	-7%	0%
15	10	ONE PIECE バウンティラッシュ	-21%	-31%
16	26	ブルーロック Project: World Champion	-24%	43%
17	19	にゃんこ大戦争	-15%	-7%
18	32	ドラゴンクエストタクト	-26%	51%
19	13	放置少女	-3%	-37%
20	16	プロジェクトセカイ カラフルステージ！	-4%	-35%
21	8	パズル＆ドラゴンズ	7%	-63%
22	20	メメントモリ	-29%	-23%
23	116	遊戯王 マスターデュエル	62%	667%
24	21	荒野行動	7%	-24%
25	28	ガーデンスケイプ	-15%	2%
26	27	LINE ポコポコ	0%	-8%
27	31	ロマンシング・サガ・リ・ユニバース	2%	17%
28	33	ホームスケイプ	11%	11%
29	22	ディズニー ツイステッドワンダーランド	-1%	-37%
30	118	星のドラゴンクエスト	24%	371%
31	9	LINE：ディズニー ツムツム	-1%	-76%
32	29	三國志 真戦	-4%	-32%
33	51	獅子の如く〜戦国覇王戦記〜	23%	35%
34	36	マフィア・シティ	9%	-5%
35	30	信長の野望 覇道	15%	-30%
36	37	陰の実力者になりたくて！マスターオブガーデン	-4%	-7%
37	100	Hero Wars	-2%	162%
38	38	フィッシュダム	-1%	-9%
39	48	Age of Origins	-2%	4%
40	82	グランブルーファンタジー	-4%	97%
41	47	トップウォー	-12%	-4%
42	25	アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ	47%	-58%
43	35	日替わり内室	-3%	-25%
44	50	プリンセスコネクト！Re:Dive	59%	-2%
45	54	ロードモバイル	-12%	15%
46	34	逆転オセロニア	19%	-42%
47	46	トゥーンブラスト	-4%	-18%
48	30	三國志 覇道	-24%	32%
49	63	eFootball ウイコレ CHAMPION SQUADS	8%	15%
50	53	ONE PIECE トレジャークルーズ	9%	-2%

※掲載データはSensor Towerから引用したものです。データの無断転載を禁じます
※iOSとAndroidの収益の合計をもとにしたランキングです。マルチプラットフォーム展開を行うタイトルでも，PCや家庭用ゲーム機向けの収益は含まれていません

1〜25位の収益グラフ。縦軸（収益）の数値は非公開

　今週の1位は，「モンスターストライク」（iOS / Android）である。モンストでは2月12日に，TVアニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」とのコラボイベント第2弾が始まっており，このタイミングで収益を大きく伸ばしている。

　そのほか期間中のモンストでは，Ver.25.2アップデート（2月9日）や，回転寿司チェーン店「スシロー」とのコラボイベント（2月15日）も行われている。
　後者に関しては，スマホゲームとしての売上に対する直接の影響こそ表れにくいものの，プレイヤーの裾野を広げることに大きく貢献しているだろう。モンストは大型IPとのコラボイベントを実施するたびに，セルランで首位を取るのが恒例となっているが，普段からこういった施策を続けているからこそ成せる技なのもかもしれない。



　今週3位には，ダウンロード数の前週比437％，収益の前週比195%で「ヘブンバーンズレッド」（iOS / Android / PC）がランクインした。
　本作は2月10日にサービス1周年を迎えており，これに合わせて一大イベントを実施。周年記念イベントのほか，TVアニメ「Angel Beats!」とのコラボや，渋谷PARCOにてポップアップストアを展開している。

　サービス開始から現在までの収益グラフを見ると，1年が経過しても極端に落ちておらず，新キャラ導入などのアップデートを行うたびに着実に収益を伸ばしている。また，このタイミングで韓国，台湾，香港といった海外展開も始まっており，Keyによる“泣きゲー”が現地でどのように受け入れられるのかも注目したい。

ヘブバンにおけるサービス開始後からの収益推移

ヘブバンの過去1か月間における収益推移。2月9日以降は日本以外でも収益が生じている

韓国における2022年の収益ランキング

　今回はSensor Towerが集計を行った，韓国市場における2022年の収益ランキングを紹介する。

順位	タイトル名	メーカー名
1	リネージュW	NCSOFT
2	リネージュM	NCSOFT
3	ODIN：VALHALLA RISING	Kakao
4	リネージュ2M	NCSOFT
5	アラド戦記モバイル	NEXON
6	空の勇者たち	37GAMES
7	FIFA ONLINE 4 M	NEXON
8	原神	miHoYo
9	HIT2	NEXON
10	Roblox	Roblox
11	ウマ娘 プリティーダービー	Cygames
12	Rise of Kingdoms	Lilith
13	ブレイドアンドソウル レボリューション	Netmarble
14	魔剣伝説	4,399
15	ブレイドアンドソウル2	NCSOFT
16	FIFA Soccer	Electronic Arts
17	ダダサバイバー	HABBY
18	クッキーラン：キングダム	Devsisters
19	MU：オリジンIII	WEBZEN
20	リネージュ2 レボリューション	Netmarble
21	한게임 포커（ハンゲーム ポーカー）	NHN
22	メイプルストーリーM	NEXON
23	二ノ国：Cross Worlds	Netmarble
24	パズルサバイバル	37GAMES
25	KartRider Rush+	NEXON
26	ディアブロ イモータル	Activision Blizzard
27	PUBG MOBILE	Tencent
28	三國志 真戦	Alibaba
29	風の王国：縁	NEXON
30	ラストフォート：サバイバル	Long Tech
31	勝利の女神: NIKKE	Tencent
32	Pokémon GO	Niantic
33	한게임포커 클래식（ハンゲーム ポーカー クラシック）	NHN
34	ブロスタ	Supercell
35	ガーデンスケイプ	Playrix
36	피망 포커（Pmang ポーカー）	Neowiz
37	セブンナイツレボリューション	Netmarble
38	R2M	WEBZEN
39	あんさんぶるスターズ！！Music	Happy Elements
40	トップウォー	River Games
41	サマナーズウォー	GAMEVIL
42	ステート・オブ・サバイバル	FunPlus
43	クッキーラン : オーブンブレイク	Devsisters
44	エピックセブン	Smilegate
45	ホームスケイプ	Playrix
46	アンディセンバー	NAVER
47	エンパイア＆パズル	Take-Two Interactive
48	V4	NEXON
49	2X	U.LU
50	キャンディークラッシュ	Activision Blizzard

韓国市場における2022年の収益ランキング

　韓国で昨年1位となったタイトルは「リネージュW」である。ちなみに韓国のスマホゲーム市場では2017年以降，何かしらのリネージュシリーズ作品が毎年ランキング首位となっており，文字通りの国民的IPとして定着している。

　そういったなか，Kakao Gamesの「ODIN：VALHALLA RISING」が3位に位置付けている点に注目してほしい。同作は2021年の年間ランキングでも3位となっているのだが，2017年以降のリネージュシリーズの収益に，ここまで迫ったスマホゲームはこれまで無かった。
　そんなODIN：VALHALLA RISINGは2023年第1四半期に，日本でサービスを開始することが明かされている（※関連記事）。順調に進めば近々，正式発表が行われそうなので，オンラインRPG好きの読者は期待しよう。

韓国市場における2021年の収益ランキング。この年も3位がODINだ

　そのほか気になったタイトルを列挙していくと，昨年5位となった「アラド戦記モバイル」は，PC向けオンラインゲーム「アラド戦記」のIPを元に，Tencentが開発作業を行うスマホゲームである。ネクソンからは，本作に関する“日本語での”プレスリリースも以前より配信されており，日本サービスが行われることに期待したい。



　9位には「HIT2」がランクインしている。前作はオートバトル系のアクションRPGとして人気を博したが，今作のジャンルはMMORPGで，しかもスマホとPCのクロスプレイにも対応している。
　韓国におけるRPGジャンルは，2〜3年前まではオートバトル系のアクションRPGが花盛りだったが，近年は昔ながらのMMORPGへ回帰する動きが見られる。この動きが日本でどのように受け入れられるのか，ちょっと気になる。



　最後に紹介する「ブレイドアンドソウル2」（昨年15位）は，韓国では2021年8月にサービスが始まったタイトルである。NCSOFTは本作と近しい2021年11月に，日本を含む各国にてリネージュWをローンチしており，その頃はブレイドアンドソウル2のローカライズ作業までは手が回らなかったかもしれない。そろそろブレイドアンドソウル2の日本サービスに期待したいところだ。

Sensor Tower 日本語公式サイト

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