![]() |
Tom ClancyシリーズでRTS? とちょっと意外な感じを受けるものの,考えてみればRed Storm Entertainment時代に「Force 21」(1999年)や「Dominant Species」(1998年)といったRTSをリリースしていた実績があるといえばある。もっとも,どれもはっきり言ってあまりデキの良い作品ではなく,レインボーシックスシリーズなどの陰に隠れてしまった印象だ。本来,複雑な国際情勢をテーマにした作品を得意とするClancy氏とストラテジーは,なかなか相性がいいような気はする。でも,Dominant SpeciesってヘンテコなSFだったんじゃないの,なんてことは言わないように。
開発を担当するのは中国の上海にある,Ubisoftのチャイナスタジオ。GC会場ビジネスセンターのUbisoftブースで,我々プレスに説明を行ったアソシエートプロデューサーのCedreek Delmas氏も,上海から12時間以上かけてライプチヒにたどり着いたという,4Gamer取材班によく似た境遇であった。仕事とはいえ気の毒である。
![]() |
![]() |
このへんで言っておいたほうが良さそうだが,EndWarの対応機種はXbox 360とPLAYSTATION 3が公式にアナウンスされており,PC版の予定は現在のところない。「Assassin's Creed」のように,発売数か月前にPC版の存在が発表されることもあるし,Cedreek氏の説明中にも「PC版の制作は考慮している」旨の発言があった。本作の開発の根幹に「コントローラでは操作が難しいとされるRTSを,コンシューマ機で実現するにはどのようなインタフェースが良いのかを探る」というコンセプトがあるため,PC版が登場した場合,そのゲームバランス/システムはコンシューマ機とはかなり違ったものになるはずだ。以上,ご了承のほどよろしくです。
![]() |
||
![]() |
![]() |
スクリーンに登場したのは,中近東を思わせる砂漠地帯の街。デモはXbox 360版を使って行われ,Cedreek氏が担当するのはハイテク装備を使用するアメリカ軍だ。マップは40種類以上用意され,ワシントンDCやパリ,モスクワといった実際の都市も数多く出てくるとのことだ。
さて,コントローラでは操作が難しいRTSのインタフェースを,コンシューマ機でどう実現するかという命題について,開発チームが下した決断が「ボイスコントロール」である。特定のキーを押しながら,例えば「ユニット7,カメラ」とヘッドセットのマイクに吹き込むと,整列した部隊の一つへと視点がさっと切り替わる。もうちょっと複雑に,「ホワイトチーム,アタック,ホスタイル3」と言えば,空中に待機するコマンチ攻撃ヘリコプターのホワイトチームが,ビルに立てこもった敵部隊に砲火を浴びせるのである。
音声の認識力は非常に高く,機能しなかったり誤作動したケースは一度もなかった。デモンストレーションであるということを差し引いても,なかなかのものだ。最初はちょっと妙な感じがするものの,Cedreek氏の命令に従ってキビキビと画面が切り替わり,配下の部隊が戦闘を開始するのは見ていて非常に面白い。
基本は,コントローラのスティックによって移動目的や攻撃目標を設定し,音声で「そこまで行け」とか「攻撃せよ」など,やるべきことを指示するというものだ。
もっともこれ,英語だからうまく機能しており,日本語のような膠着語系の言語ではどうなのだろう,という気もしないでもない。ローカライズがプログラムの深い部分におよぶのはうまくないはず,などと余計な心配をするのは気が早いですか。
![]() |
目標は,マップの各所にあるストラテジックポイントと呼ばれる場所となる。歩兵を突入させれば占領状態になり,このポイントを溜めることによって攻撃衛星や空爆などのサポートを受けられる。デモの最後には,攻撃衛星からいくつものペネトレータを地上の敵に打ち込むといった派手なシーンが見られた。
戦車,装甲兵員輸送車,攻撃ヘリコプターなど,近未来の戦争らしく数々のハイテク兵器が登場してその実力を競う。各ユニットには経験値の概念があり,敵を倒すことで得られるポイントを使用してアップグレードし,各種能力を獲得したり,向上させたりできるのである。
デモで稼動していたのがXbox 360版だったため,PC版についての言及は留保すべきだが,グラフィックスは細かく描き込まれ,目を見張るとはまではいかないもののなかなか良好。未来兵器類のデザインも十分に納得できる範囲である。
Tom Clancyシリーズに新たに加わったEndWarは,ボイスコントロールという新機軸を用意した野心的なRTS。その成功/不成功はコンシューマ機ユーザーでなくとも気になるところだろう。
発売日は今のところ未定で,2007年後半から2008年前半が予定されている(PC版が発売されるとしたら,そのあとになる)。前述したようにコンシューマ機にフォーカスした作品だが,PC版の登場も十分に期待されるので,今後もフォローを続けていきたい。(松本隆一)
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |

































