
連載
4Gamerの1年間を振り返る「Annual 4Gamer 2010」 ──今年4Gamerに掲載された1万7500本以上の記事の中で最も読まれたのは?
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戦場カメラマンとマツコ・デラックスが食べラー入りiPadのビデオを流出! 民主党が高校野球の女子マネージャーとUst&Twitter連動でゲゲゲのAKB総選挙じゃなイカぜよ! そんな2010年が今まさに終わろうとしております。相変わらず日常に不安要素はいっぱいでしたが,賑やかな1年でしたね。あと手前味噌な話題ですが,4Gamerは今年,10周年を迎えました。
そんな2010年を4Gamerの記事を通して振り返ってみたら,一体どんな恐ろしい1年が浮かび上がってくるのか。想像も付きませんが,やってみましょう。というわけで,4Gamerの今年1年を振り返る「Annual 4Gamer 2010」,始まり始まり。
2010年の4Gamerは1月4日〜12月28日が営業日となりました。この間,4Gamerに掲載された記事数は1万7505本。ちなみに2009年は1万5386本だったので,まーた2000本ほど増えております。昨年の「Annual 4Gamer 2009」で「こりゃ来年は1万7000〜8000本くらい……」なんてことを書いたら,本当そのとおりになっちゃったわけですな。余計なこと書いちまったぜ。
今年は「こりゃ来年は2万本」という気持ちと,「そろそろ本数は頭打ちでいいよ,もう読むのに疲れたよパトラッシュ」という気持ちとがあって複雑な気分です。
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年間ランキング
【第1位】 ★×477
FFXIV公式ベンチ公開記念。最新GPU+αの全13構成でベンチマークを回してみた 【第4位】 ★×334
FFXIVベンチ再テスト。GPU全22製品を新版グラフィックスドライバで動かしてみる 【第5位】 ★×264
死ぬほど面白いので,個人制作の無料RPG「らんだむダンジョン」を全力で紹介してみる 【第16位】 ★×156
3万5000円の6コアCPUは世界を変えるか。「Phenom II X6 1090T」レビュー 【第18位】 ★×152
気になる「ファイナルファンタジーXIV」αテストの現状を,多数のララフェル画像とともにお届け
(集計期間:2010年1月1日〜12月28日)
それでは2010年,4Gamerで最も読まれた記事の上位20本を見ていきましょう。これさえ見れば2010年のゲーム業界のことが丸分かり……かどうかは,昨年に引き続き微妙な結果となっております。
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FFXIVは12月10日に開発/運営チームの入れ替え,PC版無料期間の延長,PS3版の発売延期が発表され,オンラインゲームのサービスとしては,まだまだ安定しない状態が続いております。「ファイナルファンタジーXII」から「ファイナルファンタジーXIII」までは発売に3年半かかったことを考えると,13作目発売からわずか9か月で14作目の正式サービスがスタートしたことについては(開発自体は何年も前から別ラインで動いていたとはいえ),「もう少し時間がかかっても,ファンは待ってくれたのでは……」と思う人も多いことでしょう。大人の事情なのかもしれませんが,今は「一刻も早く,誰もが笑顔になれる状態になりますように」と願うばかり。
第2位は,“元”カプコン執行取締役/ダレット代表取締役社長の稲船敬二氏が,カプコンを退社したタイミングでの胸の内を語った,ちょっと過激な内容のインタビュー記事。
最近はゲームプロデューサーやクリエイターにスポットが当たる機会も随分と多くなってきましたが,稲船氏といえばもう一段上,複数の開発ラインを統括する立場だった人ですよ。そこまで上の立場だと普通は逆に裏方となってしまうものですが,そういった常識を覆したという意味で,稲船氏はゲーム業界の先駆者だったのかもしれませんね。
カプコンという,ゲームファンにとっても身近な大企業の内情を語る記事としては,随分と赤裸々な内容になっておりまして,いや〜今読み返してもハラハラする。
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しかし2010年の年末商戦,大きなタイトルがなかったとは言いませんが,「こんなに買えねー!」ってくらいゲームがドカドカ発売される例年と比較すると,やっぱりちょっと静かだったかな〜って気がしませんか。ちなみに2011年の1〜2月末には,「こんなに買えねー!」ってくらいドカドカ発売される模様です。仮にですよ仮に,12月1日に発売されたMHP 3rdが,この現象に少なからず影響を与えていたとしたら……。
第6位と第7位,そして第15位に,それぞれGeForce GTX 400シリーズのレビューがランクイン。4Gamerの“ゲーム”の記事は,だいたい掲載から数日間が勝負なんですが,ハードウェア記事,とくにGPUレビューに関しては掲載から数か月間はバリバリ読まれるんですな。10月に発表されたRadeon HD 6800シリーズや,12月に発売されたHD 6900シリーズのレビューも,集計が半年後ならランクインしていたかもしれません。12月集計の年間ランキングの,どうにもならないところです。
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それにしても,ポケモンBWやドラクエVIやCoD:BOやらGT5やらを差し置いて,「らんだむダンジョン」が5位とか,「行列のできる法律相談所」が12位とか,「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」が17位とか,偏ってるよねぇ4Gamerの人気記事。
2010年のゲーム動向ってどんなだったっけ
4Gamerの記事ランキングだけに限定すると話題が偏りすぎなので,ちょこっと一般的なゲーム業界の動向も振り返ってみましょうか。私の視点なので,やっぱり偏っている点は,もう年末だし笑って許してください。
2010年といえば,まずSCEの「PlayStation Move」と,Microsoftの「Kinect」がとうとう発売されたことが筆頭に挙げられるのではないでしょうか。しかしなんというか……こういう体感デバイスって,海外の方が異常なくらい好きじゃーないですか。日本人だって嫌いではないと思いますが,海外の方があまりにも好きすぎるもので,ちょっとギャップ萌えを感じませんか皆さん。萌えは感じないですか,そうですか……。
![]() 「PlayStation Move」とSCE広報 池田さん |
![]() 「DanceEvolution」(Kinect) |
オンラインゲームで顕著だったのは,「ブラウザゲーム」の新作がこれでもかというくらいスタートしたことです。去年も同じような感想を抱いた気がするんですが,去年の比じゃないというか,「去年より勢いがある」というよりは「去年よりも,それが普通になった」という感覚でしょうか皆さん。いちいち同意を求めなくてもいいですか。
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ゲームと直接的には関係ないけど間接的には大いに関係ある分野として,「スマートフォン」には触れておくべきでしょうな。Android製品がずらっと出揃ったことも手伝い,最近ではむしろ,普通の携帯電話を使っている人を見ると「あっ,スマホじゃない」と思ったりしませんか。スマホ専用ゲームの有名タイトルが,来年は滲透してくるかもしれませんね。
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あとはギャルゲー方面における,「店舗別購入特典」のエスカレートっぷりがすごすぎです。きっとCEROの審査対象に入らない部分なので,そっち方面のタイトルにとっては勝負どころなのでしょう。とうとう,4Gamerには載せられないレベルのものまでチョコチョコ出てきてしまいましたが,個人的には好きです。
月間ランキング
そしたら月別のランキングも見ていきましょっかー。こちらは各月の1日〜末日のPVを集計したものなので,月をまたいでPVが分散してしまっているため,同じ記事でも上の「年間ランキング」とは★の数が異なっております。……って,意味分かります? ともあれ,ご了承ください。
■1月
(集計期間:2010年1月1日〜1月31日)
まだ,アレがあんなことになることも,コレがこんなことになることも知らなかった1月。ある意味,幸せだったな−。
例年の傾向として,1月はハードウェア記事が活発。世界のハードウェア工場である台湾は,2010年2月14日から旧正月のお休みに入るので,逆にそれまでは元気いっぱいなんですね。なので4Gamerのハードウェア番長こと佐々山の正月も2月です。上位10本中6本がハードウェア記事となっております。
注目は,レビュー記事が第1位と第2位にランクインしている,Intelが1月8日に発表した新型CPU「Core i5」。ちなみに新型じゃないCore i7はとっくに発売されてましたが,この新型「Core i5」は“グラフィックス機能統合型”をウリにした新世代CPUという位置づけ。もしかしたら,もうGPUがいらない時代が来るかもしれないってわけです。ただ,Core i5発売から1年近く経った今も,「GPU必要なくなったねー」という時代はまったく来ている気配はないですね。
余談ですが,2011年初頭(たぶん1月)に開発コードネーム「Sandy Bridge」(サンディブリッジ)なるIntelの新CPUが登場する予定。伝えられる噂からして,GeForceやRadeonを脅かすのは難しそうですが,少しでも統合型グラフィックスの3D性能が上がってくれるとしたら,それは歓迎できるかもしれません。
変わったところでは,2009年の年末企画記事「完全図解,無償配布のUnrealEngine 3開発キットで3Dゲームを作ってみよう」が第7位にランクイン。いくらUnrealEngine 3開発キットが誰でも無料で手に入るからって,「ヒャッハーさっそくゲーム作ろう」って人はそうそう現れないでしょう。が,そんな人が少しでも現れますようにと,4Gamerでは簡易マニュアルクラスの記事をこさえちゃったってわけ。
■2月
【第2位】 ★×118
【切込隊長】ゲーム業界,使えない人サバイバル(前編) 【第3位】 ★×84
【切込隊長】ゲーム業界,使えない人サバイバル(後編)
(集計期間:2010年2月1日〜2月28日)
年間ランキングでも第12位にランクインした,バンダイナムコゲームスのDS用ソフト「行列のできる法律相談所」が2月の第1位でした。まあ,これはヨソの掲示板にリンクが張られ,そちらで盛り上がったというのが大きいようです。
そして第2位と第3位,最近の4Gamerは容赦ない記事やるなぁ……とお思いの人もいるでしょうが,辛口この上ない切込隊長の不定期連載がランクインです。特徴としては,名前は伏せつつゲーム業界のキツい暴露話が進行していくので,読んでいてドキドキします。あとゲーム業界に関する,(主にお金方面での)とても世知辛い話が多いので,ゴシップ話が好きな方にはかなりグッとくることでしょう。
第4位に,来ましたよ。2010年前半を席巻したオンラインゲーム「ドラゴンネスト」が。このプレス向け先行体験会を皮切りに,ドラゴンネストの猛攻が始まっていくんですなぁ。
第5位と第10位の記事にあるように,NVIDIAがようやくDirectX 11対応のGPUを発売するぞーという気運が高まってきた,そんな頃でもありました。
■3月
【第2位】 ★×115
【島国大和】日本のゲーム開発は海外より遅れているのか?
(集計期間:2010年3月1日〜3月31日)
3月は大発表がいろいろあった月でしたね。まず第1位,MHP 3rdの開発が3月16日に発表されました。この時点では,発売時期は「2010年末」と発表されておりますが,まさにそのとおり発売されましたね。
第2位には島国大和氏の不定期連載が来ております。切込隊長と話題の方向性は少し近いものがありますが,二人の立場の違いからか,話の持っていき方がそれぞれ異なっているのが面白いですね。ちなみに島国氏は匿名のゲーム開発者であり,まさにゲームを生み出している現場の人間。切込隊長はブロガーとして有名ですが,本業はゲーム制作などのコンサルティングや投資事業といったことをやっている方です。
続いて第4位,FFXIVで3月1日にβテスターの当選通知が開始され,3月11日にはβテスターサイトがオープンしました。「どうやらαテストが近々始まるらしい」という話題で,誰もがそわそわし始めた頃です。なんか……懐かしいですね。
第5位と第6位ですが,とうとうGeForce GTX 480が発売されました。480は消費電力が凄くて,なかなかライトユーザーには手の出しづらい商品だったかもしれません。460の発売まで,あと4か月ほど待たねばなりません。
そして第10位,ニンテンドー3DSが発表されたのは3月23日のことでした。こちらは,この時点での発売時期は2011年3月期とのことでしたが,9月に2011年2月26日発売とあらためて発表されます。
■4月
【第1位】 ★×188
死ぬほど面白いので,個人制作の無料RPG「らんだむダンジョン」を全力で紹介してみる
(集計期間:2010年4月1日〜4月30日)
年間ランキングでも第5位に入った,個人がRPGツクールで制作した無料のRPG「らんだむダンジョン」の記事が,FFXIVのファーストインプレッションを押さえて第1位に輝いた4月。FFXIVのαテストに関する記事は2位,3位,5位,6位にランクインしており,ランキング表がFFXIVの画像で早くも埋め尽くされてきた感じ。この傾向はこの後も続きます。
らんだむダンジョンについては,今すぐ無料でダウンロードして遊べます。どれほど才能あるゲームクリエイターでも,何十億円もの制作費に神経をすり減らし,大勢の人間や外部スタジオを動かしながらゲームを作っていくうちに,どんどん自分の思い描いていたものとは別ものになってしまい涙を呑む……なんてことは,きっとザラにあるんです。あるに決まってる。でもビジネスさえ切り捨てれば,才能ある人間が自分の思うがまま,才能を余すところなく作品に注ぎ込み,世に発表できる環境がすでに整っているわけですね。ビジネスさえ切り捨てれば。
第8位には,GACKTさん本人も登場した「ドラゴンネスト」完成披露会の記事が。そして第9位には,モンハンとのコラボも明らかになった「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」完成披露発表会の記事がランクインしております。なんだ,ただの頂点同士のコラボか。
■5月
【第1位】 ★×81
「ドラゴンネスト」CBTを遊んでみて新たに分かっちゃったことをお届け 【第3位】 ★×72
ゲーム業界の現状を確認しよう:ゲーム関連会社26社の最新決算をまとめてみた
(集計期間:2010年5月1日〜5月31日)
「ドラゴンネスト」の記事が第1位,第4位,第7位にランクインした5月。5月27日にOBT,6月9日に正式サービスが開始ということで,4Gamerの記事的には,このあたりがまさに人気絶頂期。なぜなら4Gamerという生き物は,CBT募集〜OBTあたりの時期を重点的に盛り上げる習性を持っているからです。
第2位は「ラブプラス+」のインタビューですよ。このあとテレビでも騒がれることになる熱海伝説が始まるわけですが,今あらためてインタビュー読んでみても,「こ,こりゃもうすぐ熱海くんぜ……!?」という空気が浴衣越しにビンビン伝わってきます。余談ですが私が熱海に旅行に行った当時は,おばちゃんの団体と干物屋ばっかりでした。
第3位の「ゲーム業界の現状を確認しよう:ゲーム関連会社26社の最新決算をまとめてみた」は,「ゲームは遊べればよし!」という人には興味ないかもしれないけど,こういう話が好きな人にはかなり面白い記事でしょう。任天堂やバンダイナムコホールディングスやセガサミーホールディングスやKONAMIやスクウェア・エニックス・ホールディングスやカプコンといった,日本のゲーム企業26社の決算発表(たいてい4月に発表される)を集めて,業績をグラフにしてみた記事です。
なぜか横軸が1〜8という不便な区切り方になっていますが,「1〜4」が2008年度の春〜冬,「5〜8」が2009年度の春〜冬だと思ってもらえばいいでしょう。赤字か黒字かについては,紫のバー(純利益)が0より上か下かを見れば一目瞭然ってわけ。
第8位には,「アレ」だの「ゴイックの日」だの,分かる人には分かるんだけど,分からない人には「なんだよもー!」と言いたくなる言い回し満載の記事がランクインしております。ま,「JUNKMETAL(ジャンクメタル)」のことなんですけどね,たぶん。
■6月
【第1位】 ★×246
FFXIV公式ベンチ公開記念。最新GPU+αの全13構成でベンチマークを回してみた 【第7位】 ★×73
CRT時代を思い出すヌルヌル感! 120Hz駆動の液晶ディスプレイは「買い」だ
(集計期間:2010年6月1日〜6月30日)
6月,犯罪都市ロサンゼルスでE3 2010が開催されました。E3も一時期は相当しょぼくれていましたが,また盛り返してきましたね。4位と5位,10位にE3の取材記事がランクインしました。驚いたのは任天堂のカンファレンスで,この時点ですでに「ニンテンドー3DS」の試遊機が公開されちゃったことです。4Gamerの犯罪都市取材陣は,このとき現地で実際にニンテンドー3DSの裸眼立体視を体験しており,「OMG! OMG!」という驚きの声を上げているのです。しかし残念ながら,裸眼立体視の映像を記事に掲載する方法がありませんでした。来年は方法が見つかりますように。
そんななか,6月16日に公開されたFFXIVのベンチマークソフトを,主にGPU別の13環境で試してみた記事が第1位となりました。この記事は最終的に2010年で最も読まれた記事となるのです。それにしても,さすがにこの時点では「8000以上:非常に快適」というスコアは出ませんでしたね。
さて,映画「アバター」が大ヒットして「3D元年」などと騒がれたのも2010年。第7位の「120Hz駆動の液晶ディスプレイ」も,そんな3D元年を彩るにふさわしい製品の一つです。NVIDIAの3D VISIONを楽しむには,「120Hz」のモニターが必要なんですね。ただしこの記事では,3Dの検証はしてないですが。しかし2011年は「3D2年」になっちゃうんでしょうかね。テーブルトークRPGみたーい。
6月24日といえば「ラブプラス+」の発売日でした。そんなわけで第9位の記事,先月とはまた別の内田プロデューサーインタビューが6月19日に掲載されております。何度読んでも「マジかよ熱海行ってくる」って思ってしまう,恐ろしい記事です。
■7月
【第2位】 ★×139
FFXIV公式ベンチ公開記念。最新GPU+αの全13構成でベンチマークを回してみた 【第10位】 ★×73
熱海だけがデートじゃない! 「ラブプラスアーケード」なら,日常的なデートを楽しめる
(集計期間:2010年7月1日〜7月31日)
さぁ,来ましたよ7月。上位5本が全部FFXIVの記事で,さらに8位と9位もFFXIVです。画像の7割がFFXIVで埋め尽くされてますな。7月上旬にβテストが開始され,9月30日に正式サービスが始まるという,たしかに今にして思えば随分と早い展開でした。
第6位,GeForce GTX 400シリーズの普及型「GeForce GTX 460」が,とうとう発売されたというのもトピックでしょう。
そして第7位,7月3日の「アイドルマスター」シリーズ5周年記念ライブイベントで,「アイドルマスター2」が発表されております。この時点では,まだウチの松本もアイマスにはまったく興味を示しておりませんでした。それが数か月後には,これほど愛に満ちた人生に……。
10位には,「ラブプラスアーケード」の記事がきております。水着で目隠しされた愛花さん,ちょっと刺激が強すぎるようでいて,そうは感じさせない口が可愛い。
ランキングに取材記事は入りませんでしたが,一応7月30日から中国のゲームショウ「ChinaJoy 2010」が開催され,4Gamerでも取材しております。アレでしたらコンパニオン写真集だけでも,今からでもご覧になっちゃってください。特徴としては,なぜか眼鏡っ娘が多い。一説では,新劇場版・破のマリが中国で流行ったからだとか。
■8月
【第1位】 ★×223
FFXIVベンチ再テスト。GPU全22製品を新版グラフィックスドライバで動かしてみる
(集計期間:2010年8月1日〜8月31日)
この月も上位10本中6本がFFXVIの記事ということで,どれだけ期待が高かったかがうかがえますね。記事自体も多かったので,何月のどの記事がどういうテーマの内容なのか,把握するのが大変だったりして。とりあえず第1位は,NVIDIAとAMDがそれぞれ新しいグラフィックスドライバを公開したことと,7月にFFXIV推奨GPUとなるGeForce GTX 460が発売されたことを受け,22環境であらためてテストしてみたベンチマーク記事でした。
そんななか,健闘しているのが第2位,「コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー」です。14年前に「RPGツクールDante98」で制作され,フリーウェアとして配布されていたゲームが,ファンから地道に支持され続け,2010年とうとうPSP用ソフトとして発売されたのでした。
そして第8位には,フィギュア業界をリードするグッドスマイルカンパニーの代表取締役・安藝貴範氏へのインタビュー記事。いくらアマゾンの「おもちゃ&ホビー部門」における年間ヒット商品がフィギュアで埋め尽くされていたからといって,なぜ4Gamerでフィギュア? と思った方もいたことでしょう。……いなかったですか? 4Gamerにお似合いの話題? まぁ,そうかもしれません。
ここで話題に出ている「ブラック★ロックシューター」は,間もなくゲームの制作も発表されることになるので,ナイスタイミングのインタビューでした。
あと8月にはドイツのゲームショウ「Gamescom」が開催されております。こちらの取材記事もランキングには1本しか食い込んできませんでしたが(しかもやっぱりFFXIVでした),せっかくいろいろ取材してきたので,よかったら読んであげてください。。
■9月
【第7位】 ★×69
【島国大和】ハリウッド方式の洋ゲーに“先”はあるのか?
(集計期間:2010年9月1日〜9月30日)
4Gamerでも最大規模の取材を行った,今年の東京ゲームショウ2010。ランキングに入ってきたのは第9位の1本だけでしたが,「こちら」のまとめ記事にTGS 2010オンリーのTOP 10ランキングが載っていたりもするので,ぜひ読んでくださいね!
そんな9月,第1位となったのは「任天堂カンファレンス2010」のリアルタイムレポート記事,第2位は「CEDEC 2010」の記事でした。TGS“じゃない”イベント2連発かー。
そして第3位には「英雄伝説 零の軌跡」のムービーが。日本ファルコムといえばPCゲームの老舗メーカーであり,英雄伝説シリーズももともとはPCゲームの代表作だったわけです。しかし時代の流れを受け,PCからPSPへとメインプラットフォームを移した経緯があるわけですが,この思い切った挑戦は受け入れられたようで,今ではPSPのアクションRPGとして,ほぼ定着した印象があります。12月には「空の軌跡」「零の軌跡」に続く新シリーズの制作が発表されましたが,それにしても本当,実際に遊んだ人の評判が良いシリーズですなぁ。
ニチアスの「カグスベール」といえば,タンスなどの重い家具を移動するのに便利な,普通の日用品です。なんとこれが,ヘビーなPCゲーマーには欠かせない「マウスソール」の代用品になるんですよ〜奥さん! という,生活の知恵的な記事が第6位にランクインしております。なんだか,微笑ましいですね。
■10月
(集計期間:2010年10月1日〜10月31日)
いよいよ2010年の4Gamerを代表する記事,「稲船敬二氏インタビュー」の掲載月がやってきました。第1位です。4Gamerとしても,こういう内容インタビューを掲載しちゃって,カプコンさんと険悪になっちゃったらどうしよう……泣いちゃおっか……という不安は,そりゃありました。でも,MHP 3rdの「渋温泉」取材にちゃんと招待してくださるなど,今も変わらぬおつきあいをしてくれております。ありがとうございます。
第2位は,発売から7年半ものあいだ,誰もクリアできなかった「怒首領蜂 大往生 デスレーベル」の「デスレーベルモード」をとうとうクリアした人物と,この罪なモードを作ってしまった張本人へのインタビューという,また突拍子もない記事です。7年半ですよ7年半。誰もクリアできた人が現れなかったゲームを作っちゃうというのも凄いけど,7年半も諦めずに挑戦した人がいるというのも凄い。
そして第4位。2010年前半はNVIDIA新製品の話題で持ちきりでしたが,AMDが10月ついにRadeonの新製品を発表しました。「Radeon HD 6870&6850」は,ATI Radeon HD 5800シリーズの後継であり,同じDirectX 11世代のGPUという意味ではマイナーチェンジになるものの,AMDのお家芸である“安い速い”を見事に更新する製品となっております。
印象的なタイトルとしては,第9位にインタビュー記事が掲載された「マリシアス」も,2010年にその名を轟かせた作品の一つといえるでしょう。見た感じ「800円のダウンロード専用タイトル」とは全然思えない,そんな800円のダウンロード専用タイトルです。が,いざインタビュー記事を読んでみると,「800円だ800円だ!」と騒いでいるのは周囲(主に4Gamer)だけで,開発者当人達はもっと別の,高い理想に目を向けて本作を開発していたことが分かりまして。「800円よ800円よ!」と騒いでいた自分が,なんかちょっと恥ずかしくなりました。でも800円です。
■11月
(集計期間:2010年11月1日〜11月30日)
第1位は,まさにいろんな意味で2010年の話題をかっさらってしまったと言うほかない,FFXIVの記事です。正式サービス後,まさに苦難の道を歩むこととなったFFXIVですが,今は風当たりの強い現状を,一刻も早く乗り越えてもらうよう祈るしか。
まあ掲載されたのが10月29日だからというのもありますが,10月の第1位だった「稲船敬二氏インタビュー」が,11月も第2位にランクインしております。11月も,ほかの月なら1位でおかしくない126ホシー(★)を獲得しました。
そして第3位と第5位そして第8位,15年前のスーパーファミコン作品のPSP版リメイクが,まさかこんな大フィーバーになるとはさすがに予想しづらかった「タクティクスオウガ」。結論としては,「15年,先を行っていたゲーム」だったということでしょう。
11月は韓国「G-Star 2010」が開催された月でしたが,NCsoftの「ブレード&ソウル」とNHNの「TERA」が,今年も二大新作として大いに注目を集めました。従来のMMORPGと比べて,見た目だけじゃなく中身もかなり先進的なんですな,この2本。G-Starでは,7位に取材記事がランクインしている「ブレード&ソウル」の人気が一歩リード,といった感じでしたが,TERAの反撃は翌月に始まるのです。
■12月
【第10位】 ★×54
「GeForce GTX 570」レビュー。2010年末,3万円台の本命になり得る存在だ
(集計期間:2010年12月1日〜12月28日)
12月……は,28日時点でのランキングとなります。あしからず。
というわけで,コンシューマゲームの話題はMHP 3rdが,オンラインゲームの話題はTERAが,それぞれかっさらいましたねえ。
MHP 3rd関係の記事はたくさん掲載されましたが,これが第1位となりました,「モンハン工学」に基づいたというPSP用グリップの記事。続く第2位も,必ずしもMHP 3rdの話題というわけではなく,PSPの画面をテレビに出力しようという記事でした。周辺機器のほうが盛り上がっている理由は簡単で,ゲーム自体は12月1日に発売されているので,MHP 3rdそのもののビッグニュースは,もうあまりないわけですな。
ハンゲームでサービス予定のTERAは,12月にメディアの人間限定で先行体験会が実施され,4Gamerではドラゴンネストのときのように,またもや前のめり気味にレポート記事を掲載。第6位,第7位の記事がそれです。韓国G-Star 2010で実施したTERAのインタビュー記事も,9位にランクインしております。
第3位にはFFXIVの記事が来ておりますが,これがなかなか衝撃的な内容でした。開発チームメンバーを入れ替えること。2011年に予定されていたPlayStation 3版の発売を延期すること。そして現在実施されているPC版の無料期間延長を,さらに延長することが発表されたのです。……ここまで大ごとになり,それを表向きに大々的に発表するということは,ゲーム業界では普通なかなかない話。現在,FFXIVでは頻繁にアップデートが行われているので,良い方向に少しずつ向かっているのは間違いわけですが,来年もFFXIVの話題は尽きることがなさそうです。今度は明るい話題が増えることに期待しましょう。
2011年も4Gamerをどうぞよろしく
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そんなわけで,猛ダッシュ並の駆け足で1年を振り返る「Annual 4Gamer」いかがだったでしょうか。なんかFFXIVの話ばっかりだった気もしますが。
2011年の4Gamerは,1月6日(木)から通常更新スタートとなります。ただし,途中で記事がポコッと上がることもあるかもしれません。何が起こるか分からない恐い世の中ですからねえ。
それでは最後に,皆さんがこの年末年始ひっくり返るくらい面白おかしく過ごせるよう,4Gamerの年末特集記事をズラリと並べてみました。この冬の特大プレゼントは,それはそれは豪華絢爛で,スクロールバーをクリックしづらいくらいページが長いですよ〜。それでは良いお年を〜。
ゲーマー向けPC「Alienware Aurora」や三菱電機の「MDT231WG」など,800名様以上に豪華賞品が当たる!
「2010年 特大プレゼント 冬の陣」を開催
総勢60名以上のゲームクリエイター&声優/4Gamer執筆陣に聞いてみた「2010年の注目タイトル」と「2011年への意気込み/期待」
2010年のオンラインゲーム市場の動きをお見せします。2010年夏特大アンケート(2万2698人分)の集計結果を大公開。今回は,タイトル別詳細データも公開!
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