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2010年のオンラインゲーム市場の動きをお見せします。2010年夏特大アンケート(2万2698人分)の集計結果を大公開。今回は,タイトル別詳細データも公開!
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印刷2010/12/28 19:45

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2010年のオンラインゲーム市場の動きをお見せします。2010年夏特大アンケート(2万2698人分)の集計結果を大公開。今回は,タイトル別詳細データも公開!

 2010年8月〜9月にかけて行われた,毎年恒例の「4Gamer夏休み特大プレゼント」。8月で4Gamerが10周年を迎える記念ということもあって,例年にも増してたくさんのプレゼントをご提供いただき,多くの方にご応募をいただきました。毎度のことながら,膨大なアンケート項目にもめげずに応募してくださった読者の皆様,そしてたくさんのプレゼントを提供してくれたメーカーの皆様,この場を借りてあらためて御礼申し上げます。
 ちなみに夏の応募総数は,前回(1万9655通),前々回(1万3972通)を超える,2万3297通。いやー,二年前の時点と比べると,1万ほど増えていることになるわけで,こう振り返ってみるとなんだか感慨深いものがあります。

■国内オンラインゲームのプレイヤー層分布図:年齢&PCスペック
この図は,4Gamerで2010年8月から9月にかけて行ったアンケート結果を集計したもので,応募総数は約2万3000人。その中から,多重投稿など無効と思われるデータを除いた,2万2698人のサンプルをベースにしている(クリックで拡大)
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 そんな読者アンケートだが,今回もまた,この2010年を振り返る意味を込めて,その集計結果を公開してみたいと思う。手前味噌で恐縮だが,この記事は例年割と好評で,アンケートのコメント欄にすら「集計記事を楽しみにしています!」とか「集計記事書いてくれないと,次から応募してあげないんだからねっ!」などというコメントが増えるほど。泣きながら記事を作ってる側としては,素直に嬉しいです。

 今回本記事で公開するのは,2万3297通の応募の中から,多重投稿など無効と判断したサンプルを除外した,2万2698人分のデータを集計したもの。例によって,アンケート全体の集計に加えて,タイトルごとに絞ったプレイヤーの属性分析を行ってみた。
 また,これまでは,集計した個々のデータについて,あくまでも大局的な見地からの分析を紹介していたわけだが,今回は特別に,「サドンアタック」「ラグナロクオンライン」「ファイナルファンタジーXI」の3タイトルをピックアップして,タイトル別の詳細な属性データも併せて公開してみることにした。
 オンラインゲームと一口にいっても,遊んでいるプレイヤーの年齢や属性はさまざまであり,それらが密接に関わり合いながら一つの大きな市場を形成していることが,このデータを見ればよく分かるはずだ。プレイヤー/読者の皆さんはもちろん,オンラインゲーム業界で働く業界人の方にも,ぜひ目を通していただければと思う。
 本日掲載しているもう一つの記事,『2010年のコンシューマゲーム市場を振り返る「ゲームソフト年間売り上げ本数ベスト30」&タイトル別の傾向が分かるマトリックス表(4Gamer調べ)を公開』共々,現在のゲーム市場を考えるうえでの一助になれば幸いである。

 なお,今回集計の対象となったタイトルは,オンラインゲームとコンソールゲームを合わせて300本以上。集計作業をするに当たって,旧来のエクセルから新しい「エクセル2010」に移行したのだが,それまで組んであったマクロやテンプレートを組み直すハメになって悶絶したのは内緒だ。

・タイトル別詳細データ
→「サドンアタック
→「ラグナロクオンライン
→「ファイナルファンタジーXI

・関連記事
2010年のコンシューマゲーム市場を振り返る「ゲームソフト年間売り上げ本数ベスト30」&タイトル別の傾向が分かるマトリックス表(4Gamer調べ)を公開


4Gamer読者の平均年齢は28.9歳……ってあれ?


画像集#004のサムネイル/2010年のオンラインゲーム市場の動きをお見せします。2010年夏特大アンケート(2万2698人分)の集計結果を大公開。今回は,タイトル別詳細データも公開!

 まずは4Gamerの読者属性から紹介していこう。

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 今回の集計結果では,4Gamer読者全体の平均年齢が28.9歳という数値になっているのが一つのポイント。というのも,これは昨年記事の時点(27.6歳)から比べると,丸々約1年分,読者層が高年齢化しているからだ。純粋にメディアとして見ると,これはちょっと危険信号(新しい人が増えていない可能性がある)なのだが,おかげさまで4Gamer自体のトラフィックは順調に伸びていることもあり,その傾向は見られない。どうして高齢化したのかについては今後さらなる分析が必要なところ。
 ただ職業別に見ると,高校生が6.5%,大学生が11.8%,会社員が技術系/事務系/その他を合せて40.4%となっているなど,高校生〜社会人のゲーマー層が厚い部分は変わっていない。男女比も93.7:6.3と相変わらずで,基本的な読者層そのものに大きな変化は見られないようだ。

 いずれにせよ,4Gamer全体の読者像としてはこのような傾向になる。男女比の偏りからしてお分かりかとは思うが,本稿で公開しているデータは,そうした「4Gamerの読者層」を踏まえたうえで参考にしてほしい。タイトル個々のデータに関しても,それがそのタイトルの実際の属性を正確に示しているとは限らないが,4Gamerとは親和性の低い低年齢向け,女性向けのタイトルなどを除けば,それなりに筋の通ったデータになっているのではないかと思う。少なくとも,ネット界隈のゲーマー層の動向を把握する一助にはなってくれるはずだ。

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年齢&PCスペック:

流行りに流行ったブラウザゲーム

オンラインゲーム市場の中でのポジションは?


■国内オンラインゲームのプレイヤー層分布図:年齢&PCスペック
画像集#002のサムネイル/2010年のオンラインゲーム市場の動きをお見せします。2010年夏特大アンケート(2万2698人分)の集計結果を大公開。今回は,タイトル別詳細データも公開!

 というわけで,次は平均年齢とPCのスペックを軸としたオンラインゲームのタイトル分布図を見ていこう。
 「ラグナロクオンライン」や「スカッとゴルフ パンヤ」「マビノギ」「モンスターハンター フロンティア オンライン」などが真ん中を占めているのは,これまでと変わらず。ただ,そのオンラインゲームの主戦場とも言える中央に,「TARTAROS-タルタロス-」や「SDガンダム カプセルファイター オンライン」(以下,SDGO)といったタイトルが食い込んでおり,長年続く人気タイトルを脅かしつつあるあたりには注目だ。
 またアクションゲームとしては,NHN Japanより6月にサービスが開始された「ドラゴンネスト」が圧倒的な人気を獲得しており,こちらも「ファンタジーアース ゼロ」などとがっぷり組み合う様が見てとれる。

 2009年〜2010年でブレイクしたいわゆる“ブラウザゲーム”については,概ね高年齢/低スペック寄りである点を注目したい。これは今年に限らず,オンラインゲーム市場を通して言える傾向だが,アクション性の高いゲームほど比較的低年齢層,逆にこれが低いゲームは高年齢層に寄ることが多く,ブラウザゲームも,そうした流れの一環として捉えることができそうである。
 そもそも,データを俯瞰してみると分かるのだが,「高年齢」向けオンラインゲームという分野において,実は昨年まで,「MMORPG以外の選択肢がほとんどなかった」という側面がある。高年齢ということは,すなわち社会人が多く,ゲームを遊ぶ時間がなかなか作れない人達。ブラウザゲームは,そうした層にうまく入り込んだジャンルとして,一定のポジションを築いたのではないだろうか。
 今後,ブラウザゲームがこのまま高年齢層向けに特化したジャンルとして発展していくのか,それとも若い層に受けるタイトルが現れてくるのかで,ブラウザゲームというものの今後の行く末も見えてくるように思われる。

 ちなみに一方で,FPS系が左(低年齢)寄りで,大型MMORPGが総じて右上に集中しているのは,まさに“例年通り”という結果。ただ,2011年に展開されるであろう「TERA The Exiled Realm of Arborea」のような“アクション性の高いMMORPG”がどのあたりのポジションに着地するのかは,今後のオンラインゲーム市場を占ううえで非常に興味深い部分だと言える。


年齢&消費金額:

アンケートの項目を見直して見えてきたものとは


■国内オンラインゲームのプレイヤー層分布図:年齢&消費金額
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 こちらは,平均年齢と「月にオンラインゲームに使う金額」の平均を軸にしたタイトルの分布図。ここでいう消費金額とは,あくまでも“遊んでいるオンラインゲームすべて”に使う金額となっており,そのタイトルに対して使っている金額ではない点には注意してほしい。

 ともあれ全体の傾向としては,低年齢&アクション寄りのオンラインゲームの消費金額が少ない傾向にあり,アイテム課金形式のMMORPGやコア向けのタイトルなどは,使う金額が多いのが見てとれる。とくに低年齢向けのタイトルは,見事に平均より上のラインに届いておらず,同じオンラインゲームでも,コミュニティマネジメントや売り上げの貢献する層へのアプローチが異なってくるのが分かる。
 また月額課金が中心のタイトルが,「The Tower of AION」や「リネージュII セカンドスローン」を除けば総じて低い位置にいるあたり,とても示唆的な結果だといえるだろう。アイテム課金が流行るのも道理である。
 ただ,今年注目のブラウザゲームは,タイトルによってかなり位置がばらけており,ジャンルとしての傾向は現状見てとれない。

 一方で,低スペック寄りのタイトルが必ずしも消費金額が少ないユーザーで構成されているわけではないのも,この表を見れば一目瞭然だろう。とくに「桃色大戦ぱいろん」や「武装神姫 BATTLE RONDO」のようなマニア向けのゲームは,客単価が極めて高い傾向が見てとれる。
 広く浅く課金をするか,狭く深く課金をするかは,オンランゲームの展開を考えるうえでの命題とも言える部分。今回は,それぞれのタイトルの「プレイヤー数」を含んだ分布図は用意していないのだが,例えば,消費金額とそれぞれのタイトルの人数を掛け合わせれば,各セグメントごとの市場規模なども想定できるなど,切り口や視点を変えることで見えてくるものもあるのだが,そちらについては,後日機会があれば紹介させて頂きたいと思う。


まとめ


 今回の分析記事はここまで。
 タイトル別の詳細なデータに関しては,2ページめ以降に用意したので,詳しくはそちらを参照してほしいが,「そのタイトルのプレイヤーは,他にどんなゲームを遊んでいるのか」をはじめとして,興味深い結果がいくつか出ている。また,例えば平均年齢が同じタイトルでも,その年齢分布はさまざまであったり,タイトル個々の細かい傾向からも,いろいろなことが見えてくるだろう。ぜひ話のネタ,あるいは今後のゲーム業界を考えるうえでの一助にしていただきたい。

 最後に現在サービス中のオンラインゲームの中から,任意で選んだタイトルの基礎情報をまとめて掲載しておくので,興味がある人はそちらもどうぞ。
 この表では,平均年齢,平均消費金額(オンラインゲーム),平均プレイ時間,そして使用PCのスペック指数(※)という,四つの項目を用意。冒頭でも述べたとおり,これはあくまでも4Gamer読者というフィルタを通してみた結果であり,このデータがそのままタイトルの正しい属性データであるかどうかは保証できないが,上記の分布図と併せて見ていけば,いろいろと参考になるはずだ。

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・タイトル別詳細データ
→「サドンアタック
→「ラグナロクオンライン
→「ファイナルファンタジーXI

この表では,平均年齢,平均消費金額(オンラインゲーム),平均プレイ時間,そして使用PCのスペック指標という四つの項目を用意してみた。ちなみに消費金額やプレイ時間などは,あくまでもそのタイトルを購入したプレイヤーの全体の傾向であり,そのタイトルそのものに使う金額/時間ではない点に注意してほしい(クリックで拡大)
画像集#007のサムネイル/2010年のオンラインゲーム市場の動きをお見せします。2010年夏特大アンケート(2万2698人分)の集計結果を大公開。今回は,タイトル別詳細データも公開!

※PCのスペック指数とは,CPUとGPUをグレード別に評価/指数化したものです

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