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しかし本作には,さらにF1の世界へと没入できるゲームモードがいくつか搭載されている。こうした新モードの魅力を中心に,コードマスターズのシニアプロデューサー 大庭将司氏に詳しく解説してもらったので,その内容をお伝えしよう。
同社の「F1」シリーズは,2009年より数えて5年めとなり,PlayStation 3とXbox 360でリリースされるのは4作めとなる。
本シリーズのメインとなる「キャリア」モードは,プレイヤーがルーキードライバーとなり,下位チームのドライバーとしてスタート。世界中のサーキットを転戦しながら好成績を収め,上位チームへと移籍,そして最終的にチャンピオンを目指すという,サクセスストーリーを楽しむモードとなっている。
ただチームに所属してレースをすればいいというものではない。チーム内でもファーストドライバーとセカンドドライバーという,シートのランクが存在していて,ファーストドライバーはシーズン中に開発された新パーツなどを優先して提供してもらえる有利な立場になる。レースで上位に食い込むためにチーム内でも競争するという,実際のF1ドライバーさながらの体験ができるのだ。
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キャリアモードではレースの合間にeメールが届き,契約やオファーについてチームとやりとりしたり,チームメイトとの比較データ(「チャレンジデータ」)をチェックしたりできる。また,F1に関する「ニュース」では,自分の活躍や車の状態,そして来期の動向といった速報が掲載され,ストーリーの要素を感じさせる演出が用意されている。大庭氏は「自分がF1チームの一員であると実感し,本物のF1ドライバーになったような経験ができるのが,本作の醍醐味」と語っている。
さらに,レース日程は実際のF1レースと同じく,「練習(フリー走行)」「予選×3セッション」「決勝」の順で進行する。各セッションはレギュレーションどおりの時間制限でも走行できるというから本格的だ。
もちろん,各セッションを簡略化したり,時間を短縮したりといった設定変更は可能で,熱心なレースゲームファンやF1ファンから,気軽にレースゲームを楽しみたいという人まで,幅広いプレイヤーが自分のスタイルで楽しめるようになっている。
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また,決勝レースの走行距離も設定でき,最長は実際のレースと同じ周回数となる「100%」(約2時間),最短は「25%」の間で変更できる。これは最短の場合でも,1〜2回はピットインしなければならない設計だ。
大庭氏は「F1のモータースポーツとしての一面を出したい」と語り,F1のレース戦略において外すことのできない「ピットストップの戦略」を,短縮した設定でも取り入れることを意図しているとのこと。レースの最中にも徐々に摩耗していくタイヤの状態や,天候に応じたドライ/ウェットのセッティングを見極め,さらにどのタイミングでピットインするべきかという,チームやライバルとの緊張感の高い駆け引きが味わえるというわけだ。
もう1つの注目は「シナリオ」モード。F1レースの特定のシチュエーションにおけるドラマを追体験できるモードで,ピットストップから特定のポジションでフィニッシュする,特定のドライバーに一定の差を付けてゴールするなど,20種類以上のドラマチックなシナリオが用意されている。また,すべてのシナリオに難易度が3段階設定されており,挑戦しがいのある要素と言えるだろう。
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F1の2013年シーズンを題材にしているこれらのモードとはまた別に,新たに追加されたのが「F1 CLASSICS」モードだ。F1の歴史に名を残す往年のマシンやドライバーが登場するというもので,本作には1980年代のマシン5台,ドライバー10人を収録。さらに,追加のマシンやドライバー,そしてコースなどがダウンロードコンテンツとして配信される予定になっている。
往年のF1マシンやドライバーが現代のゲーム技術によって復活を遂げるのだから,当時を知るF1ファンには見逃せないポイントだろう。また,空力やエンジン性能も当時のままでシミュレートされているので,2013年の最新マシンと走行性能を比較できるのも面白い(ただし,2013年のマシンとF1 CLASSICSのマシンで一緒に走ることはできない)。
このF1 CLASSICSについて,大庭氏は「昔から計画してきたのが,F1 2013でようやく実現した」と明かし,「以前はTVでF1を見ていたけど,今は見なくなってしまった人に懐かしく遊んでほしい。そして,またF1を見てもらえるようになれば嬉しいですね」と語っていた。
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最後は,これまでの解説で聞くことができなかった質問をインタビューという形で聞いてみた。
![]() コードマスターズ F1 2013 シニアプロデューサー 大庭将司氏 |
大庭さんは,F1 2013ではどのような仕事をされているのでしょうか。
大庭氏:
2009年から本シリーズに関わり,本作では日本語ローカライズの監修,チームやドライバーとの交渉,それからマシンの3Dモデリングの監修などを担当しています。
4Gamer:
かなり深く関わっているんですね。やはりF1に詳しいのですか。
大庭氏:
そうですね。さすがに以前よりはずっと詳しくなりましたが,それでもイギリスの開発チームのメンバーにはかないません(笑)。
4Gamer:
本シリーズは2009年以降,毎年リリースされています。どのような体制で開発されているのでしょうか。
大庭氏:
現地の開発部署では,200人体制で制作しています。F1は毎年レギュレーションが細かく変わって,各チームのマシンがフィックスするのも年明けぐらいからなんです。そこから制作することになるので,開発期間は意外に短いですよ。
4Gamer:
それは大変そうですね。ライセンシーのチェックもありますし……。
大庭氏:
確かに大変です。ただ作るだけでなく,その中でもプレイヤーの皆さんを飽きさせないように,いろいろチャレンジしていかなくてはなりませんからね。
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4Gamer:
本作で初めてF1シリーズに触れる人に,おすすめのゲームモードを教えてください。
大庭氏:
初めての方こそ,キャリアモードを遊んでほしいですね。グランプリモードだと数周走るだけで終わってしまいますし,ピットに入ってタイヤ交換などができるキャリアモードで遊んでいただいたほうが,よりF1というモータースポーツの面白さを理解してもらえると思います。
4Gamer:
東京ゲームショウの会場に出展されていたようなハンドルコントローラやシートなどを揃えてプレイすると,さらに盛り上がりそうです。
大庭氏:
僕の知り合いにもいますよ。ハンドルコントローラとシートを用意して,さらにヘルメットをかぶってプレイするという人が(笑)。実際のマシンのエンジン音を録音しているので,サウンド機器も揃えていただくとベストですね。
4Gamer:
臨場感ありそうです。ちなみに,F1 CLASSICSのマシンも当時のエンジン音を収録しているのですか。
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はい,当時のものです。昔のマシンでも,各チームの工場には残っていますし,資料もありますからね。また,実際に動くものについては,そこから録音しています。
F1 CLASSICSに登場するマシンが走っていた当時のレースゲームは,もっと画像が粗かったと思うので,本作のグラフィックスで乗れるのはワクワクすると思いますよ。
4Gamer:
今回出展された手応えはいかがでしたか。
大庭氏:
大勢の方に並んでいただき,プレイしてくれているのを見ると,やはり嬉しくなりますね。最近は外国のお客さんも多く,とくに日本マイクロソフトさんのブースの試遊台は,身長の高い外国の方ばかりで,後ろからだと何も見えませんでした(笑)。
4Gamer:
それでは,10月10日の発売を心待ちにしているゲームファンに向けてメッセージをお願いします。
大庭氏:
10月10日はちょうど日本グランプリの週です。日本で最もF1が盛り上がる時期に,ゲームを発売できるのはすごくよかったと思います。日本グランプリに出場しているマシンとドライバーがゲームにも登場しますので,ぜひこれで観戦の予習復習をしてください。
4Gamer:
楽しみにしています。ありがとうございました。
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