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「KNOTFEST JAPAN 2020」が開催延期になったので記事上でメタルフェスを開催しよう。実はゲームと縁が深いヘヴィメタルの世界!
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印刷2020/03/21 10:00

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「KNOTFEST JAPAN 2020」が開催延期になったので記事上でメタルフェスを開催しよう。実はゲームと縁が深いヘヴィメタルの世界!

 2020年3月5日,新型コロナウイルスの流行を受けて,3月20,21日に開催予定だったロック/メタルフェス「KNOTFEST JAPAN 2020」の開催が延期になると発表された。やむを得ない対応とはいえ,Tシャツ付きの2日通し券(2万7600円)を購入して楽しみにしていた筆者は,しばしフリーズした。

画像集#005のサムネイル/「KNOTFEST JAPAN 2020」が開催延期になったので記事上でメタルフェスを開催しよう。実はゲームと縁が深いヘヴィメタルの世界!

 そんなわけで,「KNOTFEST JAPAN 2020」に出演予定だったバンドとオフィシャルMVの紹介により,本稿でメタルフェスを開催したい。「なぜゲームメディアでメタルを……」と思うかもしれないが,実は「KNOTFEST JAPAN 2020」出演バンドはゲームとのタイアップ歴を持つものが多く,メタルとはゲームに縁深いものなのだ。

 今回はゲームとバンドの関係性が中心となるため,「KNOTFEST JAPAN 2020」における目玉のひとつであるCRAZY N' SANEなどはスルーすることになるが,そこはご容赦いただきたい。


3月20日公演“ROADSHOW” STAGE A


■BAND-MAID
 初日のオープニングアクト1番手を務める予定だったBAND-MAIDは,2013年にデビューしたガールズバンド。ギター&ボーカルの小鳩ミクさんがメイド喫茶でアルバイトをしていたため,バンド名やコスチュームにメイドを取り入れたという。可愛らしい見た目とは裏腹に,楽曲はハードロック寄りとなっており,このギャップも魅力のひとつだ。

 2016年11月にリリースしたメジャー1stシングル「YOLO」は,サイバードの「ヴァリアントナイツ」iOS / Androidi)。サービス終了)の主題歌として採用されていた(関連記事)。同作では小鳩さんがゲームキャラクターとなったりもしている。



■a crowd of rebellion
 初日メインアクトの1番手であるa crowd of rebellionは,米どころ・新潟県出身のスクリーモバンドで,自身らの音楽性を“オコメタル”や“コシヒカリーモ”と称している。その楽曲は,KONAMIの「GITADORA Matixx」で「\"Nex:us\」,「GITADORA Tri-Boost Re:EVOLVE」で「M1917」が採用された。


 「GITADORA」が含まれるBEMANIシリーズで“米”と言えば,「おっこっめーおーこめこめー」のフレーズで知られる,大日本鉄倶楽部(あさき&96)の「お米の美味しい炊き方,そしてお米を食べることによるその効果。」である。表記は微妙に違うが,同曲もジャンル名は“お米タル”だ。また,セガの「maimai MURASAKi PLUS」では打首獄門同好会の「日本の米は世界一」が採用されており,米とメタルとゲームの親和性が感じられる。


■Survive Said The Prophet
 Survive Said The Prophetは,2011年に結成し,インディーズでコアな人気を集めた5人組ロックバンド。メジャーデビューした2018年以降は「BANANA FISH」や「ヴィンランド・サガ」といったTVアニメとのタイアップが増えている。

 PlayStation Storeではソニー・インタラクティブエンタテインメントによってPS VR専用のVRコンテンツ「Survive Said The Prophet VR EXPERIENCE」が配信されており,PS4でプレイできる。これは,2018年に開催されたライブから「HI | LO」「3 a.m.」「UPLIFTED」の3曲を複数の視点を切り替えながら視聴できるというもの。聴ける楽曲も,視点の位置に応じたミキシングが施され,臨場感あるライブ観覧を楽しめる。また,Survive Said The Prophetメンバーが選曲した,ゲームプレイ向けのSpotifyプレイリスト「Songs for PlayStation selected by Survive Said The Prophet」も公開されている(関連記事)。

 このほか,ボーカルのYosh氏は「ボーダーブレイク エックス」のオープニングテーマ曲「STAIRWAY TO GENERATION」や,「FINAL FANTASY VII REMAKE」のテーマソング「Hollow」でボーカルを担当している。



■ANTHRAX
 ANTHRAXは,Metallica,Megadeth,Slayerと並んで“スラッシュメタル四天王”と称される大御所バンドだ。とくにPublic EnemyのChuck Dさんとコラボレーションした「Bring the Noise」の採用例は多く,「Tony Hawk's Pro Skater HD」や「True Crime: New York City」など9タイトルで採用されている。そのほかの採用例は「トライアルズ ライジング」PC / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)には「You Gotta Believe」「NHL 12」には「I’m Alive」など。


 ちなみに「ANTHRAX」とは日本語で言うと“炭疽菌”。結成時,バンド名を決めるために百科事典をめくっているときにこの単語を見つけて,語感や字面にメタルを感じたのでバンド名に採用したそうだ。しかし約20年後の2001年,アメリカで発生した炭疽菌テロ事件がメンバーに大きなショックを与え,バンド名の変更を検討するに至る。しかし,他のアーティストやファンから激励されて,ANTHRAXという名前での活動続行を決意し,今に至っている。このトゲトゲしさとほのぼのさ,実にメタルである。なぜトゲトゲ&ほのぼのがメタルなのかは,文末に記したい。


■SLIPKNOT
 主催者にして,唯一の両日出演者であるSLIPKNOT。一般的にはヘヴィメタルバンドと定義されているが,バンド構成にターンテーブルやサンプラーを取り入れたり,ラップやラウドも行ったりするため,詳細な区分は人によって見解が異なる。違う言い方をすれば,「SLIPKNOTはSLIPKNOTという固有のジャンルだ」とも表現できるだろう。

 そんな個性の強いパワフル&メロディアスなサウンドにより,1999年のメジャーデビューから爆発的な人気を獲得。ゲームおよび関連コンテンツとのタイアップも早く,2002年にはKONAMIのPS2用ソフト「EVOLUTION SNOWBOARDING」「Spit It Out」,映画「バイオハザード」の挿入歌に「My Plague」が採用された。そのほかには,Capcom USAの「Final Fight: Streetwise」(PS2 / Xbox。日本未発売の「ファイナルファイト」シリーズタイトル)に「Pulse of the Maggots」,エイチームの「レギオンウォー」iOS / Android)に「Sulfur」など(関連記事)。

 とくに筆者のお気に入りなのが,「フォールアウト」シリーズタイトルの「Fallout: Brotherhood of Steel」(PS2 / Xbox)に採用された「People = Shit」。「People equal shit! People equal shit!」と連呼する同曲は,英詞がよく分からないという人でもノリやすいだろう。



3月20日公演“ROADSHOW” STAGE B


■Ailiph Doepa
 Ailiph Doepaは,突き抜けたビジュアルやサイケなPVからコミックバンド的な雰囲気すら感じるバンドだが,アグレッシブな重低音で攻めるメタルスタイルは,BAND-MAIDとはまた違った意味のギャップで驚かせてくれる。

 2017年にはガンホー・オンライン・エンターテイメントがサービスを行うPS4用タイトル「LET IT DIE」の企画“100+ BAND UNITE”に参加。これは100組のバンドが“レットイットダイ”をテーマにした楽曲を制作して参加するというもので,Ailiph Doepaは「Let it Die〜Requiem of my Soul〜」を提供している。


 また,「WOLF RPGエディター」を用いて制作した「The☆パ尻〜アイリフドーパに気をつけろ!!〜」というPC向けのゲームを配信したりもしている。


■THE冠
 THE冠は冠 徹弥さんのソロ活動名義で,ライブはサポートメンバーを招いて行っている。1990年代初頭は吉本興業の劇場でお笑いライブをしており,2000年代は映画「デトロイト・メタル・シティ」にクラウザーII世の歌唱で声の出演,アニメ「ギャグマンガ日和」に楽曲提供,近年ではアニメ「毎度!浦安鉄筋家族」に楽曲を提供するなど,コメディ方面での活躍が多い。

 京都・宇治市が2020年春以降に公開予定のスマートフォン向け観光アクションゲーム「宇治市」は,宇治市出身の冠氏によるエンディング曲の提供が決定している(関連記事)。



■浜田麻里
 糸井重里氏による“麻里ちゃんは、ヘビーメタル。”というキャッチコピーで1983年にメジャーデビューした浜田麻里さん。とくに大ヒットした「Return to Myself 〜しない、しない、ナツ。」は,20代以下の人でもどこかで聴いたことがあるのではないだろうか。同曲は,「龍が如く0 誓いの場所」PS4 / PS3)のコンピレーションCD「龍が如く0 80’s Hits! Collection」に収録されている。



 ゲームとの直接的なタイアップもあり,元気から2002年に発売されたPS2用ソフト「湾岸ミッドナイト」では,エンディングテーマとして「Prayer」が採用されていた。


■BABYMETAL
 今や世界的な支持を得ている,「アイドルとメタルの融合」をテーマに掲げたメタルダンス・ユニットのBABYMETAL。任天堂のWii U用ソフト「スーパーマリオメーカー」では,DLC“BABYMETAL キャラマリオ”が配信された(関連記事)。

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは,2020年春に発売予定となっているNintendo Switch用ソフト「Ninjala」のティザーPVにBABYMETALの「メギツネ」を採用していた(現在は公開終了)。



■MAN WITH A MISSION
 オオカミ頭の5人組というビジュアルが印象的なMAN WITH A MISSION。2012年にリリースした「Get Off of My Way」は,「BEMANI」シリーズの複数タイトルに収録され話題となった。


 そのほかにも,カプコンの「ロスト プラネット 3」PS3/Xbox 360 / PC)のCMに「Wake Myself Again」「ストリートファイターV」PC / PS4)のテーマソングとして「Survivor」,KONAMIの「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2014 蒼き侍の挑戦」PS3/PSP/ニンテンドー3DS)に「higher」,ワールドサッカー ウイニングイレブン 2015」(PS4 / PS3 / Xbox One)に「higher(ENG ver.)」が採用されている。スクウェア・エニックスの「LEFT ALIVE」PC/PS4)には,CMソングとしてゲームと同名の曲「Left Alive」を書き下ろして提供した。



3月21日公演“FESTIVAL” STAGE A


■THE SIXTH LIE
 THE SIXTH LIEは,2015年に結成されたエレクトロ・ロックバンド。メインボーカルのArataさんのクリアなボイスと,それを際立たせる低音を響かせた演奏が特徴的だ。

 ゲーム自体とのタイアップ歴は無いものの,ギターやキーボードなどを担当するReijiさんはアソビモがサービスを提供する「アヴァベルオンライン-絆の塔-」iOS / Android / PC)の国内大会で1位獲得という経歴を持ち,2018年に行われたタレント対抗のeスポーツ大会「第1回 eスポーツ スターバトル チャンピオンシップ」では「クラッシュ・ロワイヤル」iOS / Android)部門で優勝を果たすなど,eスポーツでも活躍している。「日本eスポーツリーグ 2018 Winter」ではイメージソングとして「Another Dimension」が採用され,Reijiさんはイベントのプレゼンターも務めた(関連記事)。



■魔法少女になり隊
 魔法少女になり隊は“ラウドでポップでファンタジーなRPG系バンド”を謳うドラムレスの4人組バンド。メンバーは「魔法少女になり隊」というRPGの登場人物で,そのプレイヤーがリスナーであるという設定で活動している。輪郭をはっきりさせたサウンドは,16bit時代の家庭用ゲームを彷彿とさせる。

 「sayonara fantasy」「アルテ魔ダンテ」といった,名作RPGをオマージュした楽曲を複数リリースしているほか,メジャー4thシングル表題曲の「▶START」は,アニメ「パズドラ」の1期エンディングテーマと,「パズル&ドラゴンズ」iOS / Android)および「パズドラレーダー」iOS / Android)連動トイである「モンスターメモリー」のCMソングに採用された。



■Fear, and Loathing in Las Vegas
 Fear, and Loathing in Las Vegasはポストハードコアをベースにスクリーモやトランスを取り入れた6人組バンド。非常にハイテンションでアッパーなサウンドを持ち味としている。

 「REFLEC BEAT」シリーズに「Chase the Light!」「jubeat」シリーズに「Just Awake」「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2012」「Jump Around」とKONAMIタイトルでの採用例が多い。また,バンダイナムコゲームス(当時)の「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト」オープニング曲として「Rave-up Tonight」が採用された(関連記事)。アニメ「戦国BASARA Judge End」のオープニング曲「Thunderclap」など,アニメ作品とのタイアップも積極的に行われている。



■Crossfaith
 Crossfaithは,大阪発の5人組メタルコアバンド。エレクトロニカやパンクなど,さまざまなジャンルの音楽を取り込んでいるが,それでいてメタルとして芯のあるサウンドになっているのが特徴的だ。2020年1月には新レーベル・Species Inc.を設立し,新たなスタートを切った。

 ゲームとのタイアップ歴は無いが,カプコンの「DmC Devil May Cry」PS3 / Xbox 360)にインスパイアされたという「Devil's Party」や,ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「Wipeout」シリーズと同じく“未来的な超高速レースに恐れを持たず飛び込む”ようなイメージの楽曲「wipeout」(名称の一致は偶然だという)などをリリースしており,ゲーマー的に見逃せないバンドだ。



■coldrain
 coldrainは2007年に結成されたラウドロックバンド。“メロディアス・ラウド・ロック”を謳っており,エモ系の“聴かせる”メロディを奏でることでは際立ったバンドだ。

 KONAMIの「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2011」PS3/PSP/PS2/PC/Xbox360)に「Die tomorrow」,バンダイナムコアミューズメントの「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2」ではオープニングテーマとして「REVOLUTION」が採用されたほか,カプコンの「バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ」PS3 / Xbox 360 / PC)ではCMやスペシャルPV用の挿入歌として「No Escape」が使用されている。



 「ガンダム vs.」シリーズタイトルの名前が再度出てきたが,同シリーズでは「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス」でLinkin Parkの「The Catalyst」「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト」でAKIHIRO NAMBA(Hi-STANDARD / NAMBA69) × TAKESHI UEDA(AA=)による「FIGHT IT OUT feat. K(Pay money To my Pain)」「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト ON」でSiMの「NO FUTURE (Prototype ver.)」を採用しており,“通”な人物が選曲を担当していることが察せられる。


■マキシマム ザ ホルモン
 ヘヴィなサウンドとデスボイス&ラウドで,コミカルかつカオスな歌詞を歌い上げる,おなじみのマキシマム ザ ホルモン。

 知名度が高い反面,生半可なタイアップ先は飲み込まれてしまうほどキャラクター的な個性が強いためか,ゲームとのタイアップは「ミュージックガンガン!2」の「絶望ビリー」収録や,「ドラゴンボールヒーローズ ゴッドミッション5弾」でのコラボイベント実施などに留まる。

 しかし2005年に発売のDVD「Debu Vs Debu」にはクイズゲーム「マキシマムザ亮君の挑戦状」,2008年に発売のDVD「Deco Vs Deco 〜デコ対デコ〜」には「亮君の挑戦状II〜亮君の不思議なダンジョン〜」といった,レトロゲームをオマージュした,隠しコンテンツを見るためのミニゲームを収録。さらに2015年に発売のBlu-ray&DVD&CD「Deka Vs Deka 〜デカ対デカ〜」では,ついにゲームがメインとなってしまい,「START UP DISC」に収録されたDVDプレイヤーズゲームをプレイしてパスワードを入手しないと,他のDVDおよびBlu-rayの内容を見られなかった。


 余談だが,ニトロプラスのすーぱーそに子さんはマキシマム ザ ホルモンがお気に入りだそうだ(関連記事)。



3月21日公演“FESTIVAL” STAGE B


■NOISEMAKER
 北海道発のロックバンド・NOISEMAKERは,“日本一のDIYロックバンド”を謳っており,作詞・作曲・サウンドメイクはもちろん,アートワークなども自身らで手掛けている(近年は外部アーティストとのコラボも実施)。北海道のロックシーンを盛り上げるべく「KITAKAZE ROCK FES」を2018年から主催しており,今年も5月30日に札幌芸術の森 野外ステージで開催となる予定だ。

 NOISEMAKERの楽曲「Sora」は,Exysと26が提供していた「SKYOVER(スカイオーバー)」iOS / Android。サービス終了)の主題歌として使用されていた(関連記事)。



■TRIVIUM
 TRIVIUMは,1999年に結成されたアメリカのヘヴィメタルバンドだ。ボーカル&ギターのMatthew Kiichi Heafyさんは相当なゲーマーで,とくに愛好している「ファイナルファンタジー」シリーズは,音源を自身のライブでSEとして使用しているとか。

 ゲームでの楽曲採用は「トライアルズ ライジング」の「The Sin And The Sentence」や,「Tom Clancy's Rainbow Six: Lockdown」の「Like Light To The Flies」など。とくにキャッチーなナンバーの「Anthem (We Are The Fire)」は,「スリーピングドッグス 香港秘密警察」PC/PS3/Xbox 360)や「セインツ・ロウ2」PC / PS3 / Xbox 360),「バーンアウト ドミネーター」といった,それぞれ方向性が異なる3タイトルに使用されている。




■MARILYN MANSON
 Marilyn Mansonさんがリードボーカルを務めるMARILYN MANSONは,ハードロックにポップテイストと宗教的なアンチテーゼを盛り込んだスタイルを基調として,多彩なテイストの楽曲をリリースしている。

 MARILYN MANSONもMansonさん自身のキャラクター的な個性が強いためかゲームとのタイアップはそれほど多くないが,「Spawn: Armageddon」「Use Your Fist And Not Your Mouth」「The Darkness」PS3 / Xbox 360)に「Cruci-Fiction In Space」が採用されており,“コミックテイストかつハードコア”な作品との親和性の高さがうかがえる。そのほか「Saints Row: The Third」PC / PS3 / Xbox360)に「Arma-goddam-mortherfuckin-geddon」,「WWE 2K16」に「Deep Six」など。また,国内ではサクセスからPS2版が発売された「AREA-51」に宇宙人役で出演しており,自身のミステリアスな雰囲気とマッチした怪演を聞かせてくれる(関連記事)。



■KORN
 重低音のギター&ベースとミドルテンポのリズムに乗せてダークで叙情的な世界観を展開し,「へヴィ・ロック・シーンの覇者」とまで称されるのがKORNだ。

 スポーツゲームとのタイアップが多く,「Blitz: Overtime」「Coming Undone」,「NHL 2K8」に「Blind」「Madden NFL 12」にSkrillexさんとのコラボレーション曲「Get Up!」が採用されている。また,Ubisoftが2008年にリリースしたPS3用FPS「Haze」には,「Haze」という同名の楽曲を書き下ろして提供した。近年だと,2019年に「AdventureQuest 3D」および「AdventureQuest Worlds」においてバーチャルコンサートを含むコラボレーションイベントが開催されたりもしている。




 ゲームメディアの記事としては異例なメタルフェスの試みだったが,お楽しみいただけただろうか。興味を惹かれるアーティストがいたら,他の楽曲も音楽ストリーミングサービスで聴いてみたり,CDショップや音楽配信ストアで買ってみたりしてほしい。

 ただ,メタル(とくに洋メタル)は音楽性が過激だったり,歌詞が暴力的だったりするので,恐ろしげな印象を持つ人も少なくないだろう。なぜ過激だったり暴力的だったりするかと言うと,メタルは“自由で寛容”だからだ。あえてトゲトゲした演出を盛り込むことで,一般には憚られる憤怒や怨恨,暴力的衝動など,美しくないものをアートにするというのがメタルである。

 逆に,寛容ゆえにコミカルやファンシーもメタルでは許される。例えばフィンランドでは2019年に「ヘヴィメタル編み物選手権」が初開催されたり,メタルを多用した「エアギター世界選手権」が1996年から開催されたりしているが,それもメタルらしさである。漫画「デトロイト・メタル・シティ」や映画「ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!」などは,ある意味“メタルを笑いものにしている作品”だが,らしさの話で言うならメタルらしい作品だ。メタルアーティストと愛猫のツーショットを集めた,ニャンコ写真集「Metal Cats」が2014年にリリースされているが,こういったほのぼのさも,またメタルらしさである。

 実際のところ,細かいジャンル定義に厳しいメタルヘッズ(ファン)が少なくなかったり,メタルバンドには非常識な奇行が付きものだったりもするが,小市民の生活においても,どうでもいいようなことにケチをつける人は少なくないし,「何気なく行われているが厳密には違法」というものもままあるので,メタルのそういった部分だけを誇張して見るべきではないと思う。まあ,メンバーによる刃傷沙汰が起こったり,薬物使用の疑惑が湧いたりとかもあるものの,そういうのはメタルらしさに含めないでほしい。

「KNOTFEST JAPAN 2020」公式サイト

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