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「トータルウォー:ウォーハンマー40,000」開発者インタビュー。銀河を舞台にした新時代のTotal Warはどうなるのか[TGS2026]
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印刷2026/09/25 12:00

インタビュー

「トータルウォー:ウォーハンマー40,000」開発者インタビュー。銀河を舞台にした新時代のTotal Warはどうなるのか[TGS2026]

 先日閉幕した東京ゲームショウ2026の会場で,Creative AssemblyのスタジオディレクターであるGareth Edmondson氏,ゲームディレクターであるAttila Mohacsi氏に話を聞く機会を得た。

 「トータルウォー:ウォーハンマー40,000」(PC / PS5 / Xbox Series X|S。以下,TW40K)は新たに開発されたWarcoreエンジンを使用し,コンソールと同時展開するのみならず,シリーズ初の公式日本語対応(しかもフルボイス)も実現するなど,新しい試みに満ちている。
 また,ウォーハンマー40,000のPCゲーム化という点から見ても,兵士ユニットが戦うRTSとなると久々だろう。最先端のテクノロジーで描かれる大軍勢の激突がどのようなものになるのだろうか。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / 「トータルウォー:ウォーハンマー40,000」開発者インタビュー。銀河を舞台にした新時代のTotal Warはどうなるのか[TGS2026]



次世代のTotal Warとして


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 まずは,Warcoreエンジンについてお聞きします。主にどのような問題意識に基づいて開発されたのでしょうか。また,新しいエンジンによって最も変わるのはどのような点でしょうか。

Edmondson氏:
 Total Warは26年続いてきたシリーズです。次世代を作るには,規模の面でも,没入感の面でも,新しいレベルが必要になります。
 ゲーム世界に対して,プレイヤーが行えるインタラクションはより高度で,深いものでなくてはならないのです。そうなると,既存のエンジンでは太刀打ちできないという判断を下すほかありませんでした。

 それから,コンソールとの同時リリースというチャレンジもあります。Warcoreエンジンの設計には,最初からコンソール対応が組み込まれています。つまり,「PCゲームをコンソールでも遊べるようにしました」という話ではありません。
 いずれにしても「プレイヤーのゲーム体験をより良くする」という点が,最大の目標となっています。

Gareth Edmondson氏
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Mohacsi氏:
 TW40Kでは,兵士たちが肉弾戦を繰り広げる戦場から銀河全体まで,幅広いスケールを扱う必要があります。エンジンには,それを支える強度が必要です。
 加えて,破壊表現がこれまで以上に求められているということもあります。ゲームとして「建物を壊せる」ことの重要性が高まっているのです。

Edmondson氏:
 国や大陸にとどまらず,惑星,そして銀河を扱うゲームですから,一つひとつの戦場から宇宙の果てまで,シームレスにカメラを引けるようになっています(※編注:デモでは太陽系のレベルまで)。当然ながら,キャンペーンのシステムも大幅に作り直しています。

4Gamer:
 ゲームパッドでRTSを遊べるようにすることは,常にチャレンジングな試みであり続けていると認識しています。Total Warシリーズでもこの挑戦に踏み込むわけですが,UIはどのような指針でデザインされているのでしょうか。
 また,コンソール対応に関しては,ゲームパッドを使うというだけでなく,画面とプレイヤーの距離がPC版より遠くなる問題もあります。

Edmondson氏:
 ご指摘のとおり,本当に大きなチャレンジです。ただ,我々には「Halo Wars 2」を共同開発したという経験があります。
 あのときも非常に長い時間をかけ,大量のイテレーションを重ねてリファインしました。そこで得たノウハウは大きいですね。

 コンソールとPCでは,UIが異なるのは必然です。しかし,画面からプレイヤーが得られる情報量が減ってはいけない。
 加えて,「Total Warを遊んでいる」という体験も維持できなければ意味がなく,ハードコアなゲーマーがスムーズに楽しめることも重要です。

Mohacsi氏:
 これは,ずっと温めてきたプロジェクトです。キーボードに向かい合い続けるゲームとしてのRTSではなく,リラックスして遊べて,Total Warの体験がそのまま楽しめるものを,と。
 なにしろ,Total Warチームは26年間,前のめりの姿勢で開発し続けてきたわけですから,そこから解放しなくては(笑)。

 実際,まずは納得できるものが作れたと思っています。TW40KのリードバトルデザイナーはコアなPCゲーマーですが,今ではコントローラでリラックスして楽しんでいます。
 PC版でもコントローラは使えますし,私もPS5のコントローラで遊んでいます。

Attila Mohacsi氏
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 なお,コントローラ対応はTW40Kへの最適化を最優先としました。ですが,コントローラ対応は今後のTotal Warシリーズにとって必須だと考えていますし,新しいエンジンもそれに合わせて作っています。
 そのうえで,「こうであってほしい」という要望はあって当然だと思っています。ぜひコントローラでプレイして,フィードバックを送ってもらえると嬉しいです。

4Gamer:
 TW40Kは完全日本語化,フルボイス対応がアナウンスされています。これは今後も維持されていく予定でしょうか。

Edmondson氏:
 そもそも,Creative Assemblyはセガのグループ会社なのに,日本語に公式対応していないほうがおかしかった,というのが正直なところです。それに「SHOGUN: Total War」は日本を題材にしながら,日本語版がないというのも会社として良くないことだと思っていました。
 Total Warシリーズは膨大なテキストを持つゲームであり,翻訳は簡単な仕事ではありませんが,日本やアジアのパートナーと協力し,アジア圏に向けたローカライズも進めていきたいと考えています。

Mohacsi氏:
 日本はGames Workshopの販売店が多い国です。また,ありがたいことに「Total Warが好きだ」と言ってくれる熱心なファンも多い。
 コミュニティの皆さんが日本語化してくれることに,我々が甘えてきた側面があります。これからはオフィシャルに日本語版のサポートも行っていきます。

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10年以上続く作品を目指して


4Gamer:
 TW40Kに取り組むにあたり,「Total War: WARHAMMER」から最も大きく変化したところを教えてください。

Mohacsi氏:
 やはり戦場のスケールですね。加えて言えば,スケールの幅そのものも変わりました。
 実際,初期には1つの星だけを舞台にするというアイデアもあったんです。しかし,それは我々がやるべきことではないと考えました。「ウォーハンマー40,000のストラテジーゲーム」の決定版になり得ない,と。

 個々の戦場から銀河まで,ダイナミックな縦のつながり。そして,不均衡な能力やゴールを持つ複数のファクションが戦う,横のつながり。両方を同時に実現し,限界まで押し広げるのが,我々の目標となりました。

4Gamer:
 ウォーハンマー40,000の世界は,非常に「歴史の地層が厚い」印象があります。しかし,1本のゲームにすべてを詰め込むのは非現実的です。
 従来のTotal Warシリーズにも存在した課題だと思いますが,どのように対応しているのでしょうか。

Edmondson氏:
 これは本当に大きな問題です。実際,どの年代をゲームのスタート地点にするか,どのファクションを最初に実装するか,開発チームは無限に議論しました(笑)。
 なにせ全員がウォーハンマー40,000の大ファンですから,論争が終わらないのはご想像いただけるかと。とはいえ,最後は誰かが決めなくてはいけません。

 そして,ご指摘のとおり,これは歴史を題材にしたTotal Warシリーズでも繰り返してきたことです。1つのバスケットにすべての卵は入れられません。
 時代と地域を正しく捉え,そこから次第に広げていく。これが我々の基本方針です。

Mohacsi氏:
 私は歴史学を学んでいましたし,ウォーハンマー40,000も10代の頃から大好きです。だから「全部盛り込みたい,盛り込むべきだ」という気持ちはよく分かります。
 ただ,これはあくまで長い旅の始まりに過ぎないと考えています。この旅は10年では終わらないでしょうし,もしかすると永遠に作り続けるかもしれない(笑)。

 ウォーハンマー40,000には,TW40Kが舞台とするEra Indomitus以前の時代があり,そもそもGames Workshopが今も作り続けています。我々も一緒に進んでいきたいと思っています。

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4Gamer:
 Crusade Theatreを含むキャンペーンの構造について,詳しくお聞きしたいです。概念としては理解できますし,ミクロからマクロへ一貫した体験が得られそうだという感触もあります。
 一方で「戦術的勝利を積み重ねていけば,戦略的勝利につながるのだろうか」という疑問も浮かびます。

Mohacsi氏:
 これまでの作品を引き合いに出すなら,「Total War: WARHAMMER」におけるImmortal Empiresの銀河版(アルマゲドン星域版)といえばイメージしやすいかもしれません。育てた勢力を率いて,銀河全体で戦っていくわけです。
 そのうえでファクションごとに勝利条件は異なります。そういったレベルでの不均衡もまた,Crusade Theatreを面白くしていくわけです。

 Crusade TheatreにもImmortal Empiresのようにコンテンツを追加し,やがてはウォーハンマー40,000の世界を完全にカバーできるようになれば嬉しいですね。野心的すぎるかもしれませんが(笑)。

4Gamer:
 最後の質問です。ご自身にとって「ストラテジーゲームの面白さはここだ」「この瞬間だ」というポイントを教えてください。その視点を共有していただくことこそ,ファンへの最高のメッセージになると思っています。

Edmondson氏:
 なるほど。私の場合は「もう1ターン!」と「もしも」ですね。私が判断し,アクションを起こすと,それによって世界が変わり,歴史は変わる。結果,次にやるべきことが変わる。このループに引き込まれて,気がついたら朝の4時になっている(笑)。
 私は「Star Wars: Zero Company」や「Civilization」「XCOM」といった作品が好きで,どちらかといえば戦術級のゲームを好みます。ですが,そうしたゲームにおいても根底は同じです。「これをしたら,何が起きるのか」を楽しんでいます。

Mohacsi氏:
 私は「報い」ですね。自分の選択で世界が変わり,自分がしたことの結果が自分に返ってくるところです。

 たとえば,「Total War: ATTILA」でゲルマン系の勢力をプレイしていたとき,ヴァイキングを滅亡寸前まで追い込んだことがあります。私は「事実上,滅亡させた」と思いました。彼らには,船1隻しか残っていなかったから。
 ところが50ターン後,イベリア半島にヴァイキングの帝国が存在していたんです。自分がしたことの結果が返ってきた。これが最高に面白い。

 Total Warシリーズの面白さも同じだと思っています。プレイヤー自身のストーリーが生まれること,友人に話したくなる物語が生まれること,それがストラテジーの醍醐味ですよね。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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