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印刷2017/03/02 14:21

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[GDC 2017]プレイヤーを「Star Wars」の世界に没入させるには。VRゲームにおけるサウンド面の工夫を開発者が語る

 どんなゲームでもサウンドは重要な要素だ。とくにプレイヤーが仮想空間内に入り込んでプレイする仮想現実(以下,VR)ゲームでは,それがより顕著となる。そんなVRゲームにおけるサウンド制作の経験を語るセッション「The Sound Design of 'Star Wars: Battlefront VR'」(Star Wars Battlefront VRにおけるサウンドデザイン)が,GDC 2017の2日めとなる北米時間2017年2月28日に行われた。
 本セッションで扱う「Star Wars Battlefront Rogue One: X-wing VR Mission」(以下,Battlefront VR)とは,PlayStation 4(以下,PS4)用「Star Wars Battlefront」のユーザー向けに提供されている無料ダウンロードコンテンツで,PlayStation VR(以下,PS VR)専用のゲームモードを追加するものだ。


Jay Steen氏(Software Engineer, Criterion Games)
 セッションを担当したのは,Battlefront VRのサウンド制作を担当したCriterion GamesのJey Steen氏。このセッションは,Steen氏がBattlefront VRのサウンド制作を通じて学んだ事柄を,15項目に分けて説明するというもの。本稿ではその概要をレポートしたい。


没入感を損なわないサウンド作りのコツとは


 まずSteen氏が取り上げたのは,PS VRにおけるサウンド制作の総合的な注意点だ。それは,「プレイヤー自身が出す音や環境音に注意すべき」であるという。
 PS VRでゲームをプレイする環境には,当然ながらさまざまな音がある。ゲーム自体が出す音だけでなく,プレイヤーが立てる音,さらには環境音といったものもあるだろう。こうした周囲の音を,PS VR内蔵のボイスチャット用マイクが拾ってしまうので,単純にマイクで拾った音を再生してしまうと,不要な環境音までプレイヤーに聞こえてしまい,没入感を損なう原因になるというわけだ。

「まずはプレーヤーの周囲どんな音があるのかを把握して,それを考慮した上でサウンドを作るべき」とSteen氏
Star Wars バトルフロント

 Battlefront VRの場合,プレーヤーの声をマイクで拾うときには,プレーヤーがいる部屋で生じる反射音(リバーブ)を取り除いているそうだ。「自分の声にリバーブがかかって聞こえると,没入感が損なわれる」と,Steen氏はその理由を述べていた。

Battlefront VRでは,プレイヤーの声からリバーブを取り除いて,没入しやすくしている
Star Wars バトルフロント

 また,プレイヤーがStar Warsの世界に入り込みやすくなるように,プレイヤー自身の声はそのまま聞こえるが,他のプレイヤーの声は,ラジオを通した声のように聞こえるエフェクトをかけているという。
 これにより,プレーヤーがあたかもX-WingやTIEファイターに乗り込んでいるかのように感じられて,より没入しやすくなるというわけだ。

プレーヤー以外の声には,ラジオから聞こえるようなエフェクトをかけることで,Star Warsの世界に入り込めるようにした
Star Wars バトルフロント


コックピットで振り向けば,エンジンの音が大きく聞こえる


 VRゲームでは,プレイヤーが頭の向きを変えると,連動して視点も変わる。その場合,頭の向きに応じて音が聞こえる方向も変わらないと,雰囲気はぶち壊しだ。そこでBattlefront VRでは,「コックピットの音を再現すべく工夫を凝らした」(Steen氏)という。

 コックピット内で聞こえる音といえば,エンジンの音や電子機器の音,武器を使ったときの音などが挙げられる。とくにX-Wingの場合,全4基あるエンジンのうち,2基はコックピットのすぐ後ろにあるので,プレイヤーが振り向いたときには,エンジン音が大きく聞こえないとおかしい。そこでBattlefront VRでは,実際にそう聞こえるように実装しているそうだ。

Battlefront VRでは,コックピットの後ろにあるエンジン音が,頭の向きに応じて変わるようになっている
Star Wars バトルフロント

 そのほかにも,臨場感を高めるための演出として,「機体が上昇するときには,エンジン音が甲高くなるようにしている」とSteen氏は述べる。
 Battlefront VRは無重力の宇宙で戦うゲームなので,機体が上に向かって飛んだとしても,エンジン音まで大きくなる必要はない。Steen氏も「宇宙に重力?」と笑っていた。しかし,プレーヤーの感覚としては,上昇するときにエンジン音が大きくなったほうが,臨場感が得られるということだろう。

 また,大きな隕石や大型艦船の近くといったいくつかの場所では,「ゴゴゴー」という低音を響かせてもいるそうだ。Steen氏によれば,「こうした工夫により,VR空間内でも,隕石や大型艦船の大きさをプレーヤーに感じさせられる」ということだった。

大型の隕石や大型艦船のそばには,低音が響くポイントを用意。スライドで赤丸になっている部分がそれだ
Star Wars バトルフロント

 小さな隕石のような小型の障害物に接近したときも,警告となる音を鳴らして,近くに何かがあることをプレイヤーに知らせている。「VRでは,プレーヤーが首を動かして見ないと,周囲の障害物を認識できない。そこで,音で障害物の接近を知らせることで,衝突を避けられるようにした」と,Steen氏は述べていた。

緑色の円内に障害物が入ると,音によるフィードバックでプレイヤーに危険を知らせる
Star Wars バトルフロント


自分に限界を作らず挑戦せよ


Star Wars バトルフロント
 Steen氏らのサウンドチームは,Battlefront VRのサウンド制作にあたり,Lucas FilmやSkywalker SoundといったStar Warsの映像やサウンドを作った企業から,原音の提供を受けたそうだ。「これらは非常に素晴らしいものだった」と,Steen氏は振り返っている。

 そして最後に,会場にいる開発者に向けて「限界を作るな。VRですべてを解決しようと思うな。ルールを打ち破れ」と呼びかけて講演を締めくくっていた。

 講演のレポートは以上となる。
 VRといえば,視覚的な表現における工夫がよく話題になるが,サウンド面でも,Steen氏が示したように,些細な工夫ひとつで没入感を高めたり,逆に没入感を損なったりすることがあると,再認識させられた。VRゲームを体験するときにはサウンドにも注意を払うと,開発者の工夫が見えてくるかもしれない。

「Star Wars Battlefront」公式サイト

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