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AMDの新ミドルハイGPU「Radeon RX 9070 GRE」は,RX 9070とRX 9060 XTの間に入り,ゲームによってはGeForce RTX 5070を上回ることも
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印刷2026/06/02 09:00

レビュー

RX 9070とRX 9060 XTの間に入り,GeForce RTX 5070を上回ることも

XFX XFX Swift AMD Radeon RX 9070GRE Triple Fan Gaming Edition

Text by 宮崎真一


 AMDは,中国市場向けに「Radeon RX 9070 GRE」(以下,RX 9070 GRE)というGPUを展開している。
 これは,「Radeon RX 9070」(以下,RX 9070)の下位に位置付けられるGPUで,「Radeon RX 9060 XT」(以下,RX 9060 XT)とのギャップを埋める存在だ。
 そのRX 9070 GREが日本市場でも発売されることになった。

XFX Swift AMD Radeon RX 9070GRE Triple Fan Gaming Edition
メーカー:XFX Technology
価格:未公開(2026年6月2日現在)
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 本稿では,RX 9070 GREを採用したXFX Technology(以下,XFX)の「XFX Swift AMD Radeon RX 9070GRE Triple Fan Gaming Edition」(以下,XFX Swift 9070GRE)を使用して,その実力を検証してみたい。
 はたして,ゲーマーにとって,価格対スペック比に優れた魅力的な存在になり得るだろうか。


RX 9070から8基のCUを無効化。メモリ周りもRX 9070の7割以下の規模に


 RX 9070 GREは,RDNA 4アーキテクチャに基づいたGPUで,そのコアには「Navi 48」を採用している。

 RDNA 4アーキテクチャは,AMDが「Stream Processor」(以下,SP)と呼ぶシェーダプロセッサを16基束ねて,1基の実行ユニットを構成している。
 その実行ユニット4基に,AI処理ユニットの「AI Accelerator」を2基,レイトレーシングユニットの「Ray Accelerator」を1基,さらにレジスタファイルやスケジューラ,テクスチャユニットなどをまとめた単位を「Compute Unit」(以下,CU)と呼ぶ。
 さらに,そのCUを2基まとめて「Dual Compute Unit」とするのがRDNA 4の基本構成だ。

 CUは,16基(Dual Compute Unitでは8基)まとめて「Shader Engines」を構成しており,Navi 48は,Shader Engineが4基で構成されているが,RX 9070では,そのうちの1基でCUが8基分無効化されていた。
 それがRX 9070 GREではどうなったかというと,Navi 48のフルスペックからShader Engineが1基(=CU 16基)無効化されている。
 つまり,RX 9070 GREのCUの総数は,16×3で48基となり,SPの総数は16×3×64で3072基となる計算だ。つまり,RX 9070 GREのSP数は,RX 9070(3584基)の約87%の規模とである。

RX 9070 GREの主な仕様
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 RX 9070 GREとRX 9070は,GPUコアが同一なので,AI処理ユニットのAI Acceleratorは第2世代のもので,レイトレーシングユニットのRay Acceleratorは第3世代のものだ。
 ただCUが減っているため,それぞれの数はAI Acceleratorが96基,Ray Acceleratorが48基と,規模は縮小している。

 RX 9070 GREのゲームクロックは2220MHzで,ブースト最大クロックは2790MHz。RX 9070に比べると若干高めだ。
 回路規模が小さくなったことで,動作クロックを引き上げやすくなったのだろう。

 なお,後述するテスト環境において,RX 9070 GREの動作クロックを「GPU-Z」(Version 2.69.0)で追ってみたところ,3009MHzまで上昇していることを確認した。
 同様のテストでRX 9070は2921MHzまでしか上がっていないことを踏まえると,ブースト最大クロックの差ほどはないものの,RX 9070 GREのほうがより高いクロックで動作できるようだ。

 RDNA 4アーキテクチャでは,AMD独自のキャッシュシステムである「AMD Infinity Cache」が第3世代へと進化している。RX 9070 GREは,Infinity Cacheの容量が48MBで,RX 9070の64MBの75%の規模となっている。キャッシュメモリ容量も差別化を図っているわけだ。

 RX 9070 GREに組み合わせるグラフィックスメモリは,RX 9070と同じGDDR6メモリだが,その容量は12GBに減少した。
 下位モデルのRX 9060 XTには,グラフィックスメモリ容量16GBのモデルも存在するため,その点ではRX 9070 GREは下位モデルに対して見劣りする。

 ただ,RX 9070 GREのメモリインタフェースは192bitで,メモリクロックは18GHz相当なので,メモリバス帯域幅は432GB/sと,RX 9060 XTの約1.4倍の規模がある。
 ちなみに,RX 9070のメモリバス帯域幅は640GB/sなので,RX 9070 GREのメモリバス帯域幅は上位モデルの7割程度しかなく,メモリ周りでもしっかりと差別化されているわけだ。

AMD SoftwareでRX 9070 GREのハードウェア仕様を確認したところ
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GPU-ZでXFX Swift 9070GREのスペックを確認したところ。動作クロックはリファレンスどおりだ
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 ちなみに,XFX Swift 9070GREの動作クロックやメモリクロックは,リファレンス仕様どおりだった。

 RX 9070 GREの消費電力指標である「Total Board Power」は220Wで,これはRX 9070と同じだ。GPU自体の回路規模が小さくなったものの,その分動作クロックが高めなので,差し引きゼロということなのだろう。このあたりは,テストで同じ程度なのかどうか検証してみたい。

 RX 9070 GREの主なスペックを,従来製品やAMDが競合製品とする「GeForce RTX 5070」(以下,RTX 5070)とともにまとめたものが表1となる。
 RX 9070 GREも,ほかのRadeon RX 9000シリーズと同じく,PCとの接続インタフェースはPCI Express(以下,PCIe) 5.0に対応している。

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真っ黒で落ち着いたデザイン。サイズは標準的


 それでは,XFX Swift 9070GREのカードそのものについて見ていこう。

XFX Swift 9070GREの表面(上)と裏面(下)
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 本製品は,XFXのラインナップの中でもエントリー市場向けのSwiftシリーズに属している。
 外観は黒一色で,ゲーミング向けモデルを謳うが,LEDのように派手な要素は一切ない。
 背面のバックプレートが,カード端で表側へと若干斜めに折れ曲がった形状は,ほかではあまり見ないものだ。

LEDはなく,側面にXFXとRadeonのロゴがプリントされているだけとかなり大人しめのデザインだ
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 カード長は,実測で約287mm(※突起部含まず)で,テストで使用したRX 9070カードであるASRockの「AMD Radeon RX 9070 Steel Legend 16GB OC」が約295mmなので,それより若干短いことになる。ただ,基板自体は205mmほどしかなく,カード後方に90mm近くGPUクーラーが張り出ている格好だ。

カードは290mm弱といったところ。比較対象に用意したRX 9070搭載カードよりは若干短い
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 なお,マザーボードに装着すると,垂直方向にブラケットから約30mmはみ出す背が高いカードである。

垂直方向に30mmほどはみ出す背の高いカードだ
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 重量は実測で約1227gだ。AMD Radeon RX 9070 Steel Legend 16GB OCが約1152gだったので,それより約75g重い。

実測重量は約1227g
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 GPUクーラーは3スロット占有タイプで,90mm径のファンを3基搭載。これらのファンはブレードとバリアリングが一体化しており,GPUに負荷がかかっていない,いわゆるアイドル時には回転を停止する機能も用意されている。

カードを側面から見たところ。GPUクーラーは3スロット占有と厚めだ
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GPUクーラーに搭載された90mm径のファン。ブレードとバリアリングが一体化した構造であることが見て取れる
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 GPUクーラーには,6mmのヒートパイプを4本使用しており,XFXの説明では優れた冷却性能と放熱性を備えているとのこと。

補助電源コネクタは切り欠きになっており,側面から一段低い位置に実装されている
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 PCIe補助電源コネクタは,8ピンを2基搭載。基板が短いため,コネクタの実装位置はカードの中央寄りとなっている。

 映像出力インタフェースは,DisplayPort 2.1a×3,HDMI 2.1b×1という,最近の製品ではよく見かける構成。ブラケットは多数のスリットが開いており,排気孔になっている点も今どきのカードらしい仕様だ。

映像出力インタフェースは,DisplayPort 2.1a×3とHDMI 2.1b×1。排気孔のスリットにXFXのロゴがあしらわれている
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VBIOSの切り替えスイッチは,ブラケットのすぐそばにある
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 なお,このカードはVBIOSを2つ有したデュアルBIOS仕様で,カード側面のディップスイッチで切り替え可能となっている。
 ただし,どちらのVBIOSも内容は同じもので,サイレントやパフォーマンスといった用途の使い分けはできない。2つのVBIOSを搭載することで,安全性を向上させているわけだ。


上位下位モデルおよび競合製品と比較


 今回のレビューでは,比較対象には上位モデルであるRX 9070と,下位モデルのRX 9060 XT,それに競合製品とされるRTX 5070を用意した。
 ただ,使用したAMD Radeon RX 9070 Steel Legend 16GB OCとRX 9060 XT搭載カードであるASUSTeK Computerの「Prime Radeon RX 9060 XT 16GB GDDR6 OC Edition」は,メーカーレベルで動作クロックを引き上げたクロックアップモデルであるため,ブースト最大クロックをAMD Softwareからリファレンスまで下げてテストを行っている。

 RTX 5070搭載カードであるPalit Microsystemsの「Palit GeForce RTX 5070 GamingPro OC」もクロックアップモデルだが,こちらは工場出荷時設定の「PERFORMANCE」のほかに「SILENT」というVBIOSを搭載しており,SILENTにすると動作クロック設定がリファレンス仕様となるため,テストではこちらのVBIOSを使用している。

 利用したグラフィックスドライバは,Radeonシリーズが「26.10.07.07-260513a-200882E-AMD-Software-Adrenalin-Edition」で,これはRX 9070 GREのレビュー用として,AMDがレビュワーに向けて配布したものだ。
 AMDが2026年5月14日にリリースしたドライバは,「26.10.07.05-260506a-200691C-AMD-Software-Adrenalin-Edition」だったので,レビュー用ドライバは,それより若干新しいようだ。
 なお,RTX 5070は,テスト時に最新バージョンとなる「GeForce 596.49 Driver」を用いている。

 テスト内容は,4Gamerのベンチマークレギュレーション32に準拠。ただし,レギュレーションでは,超解像度技術を使用しているタイトルがいくつかあるが,今回のテストにおいては,RadeonシリーズはFSRを,GeForceシリーズはDLSSをそれぞれ指定している。
 さらに「F1 25」については,レギュレーションではパストレーシングを有効にするよう規定しているが,その場合,RX 9070 GREではまったくプレイアブルな結果が得られなかったため,今回はオフに変更してテストを行っている。
 なお,テスト解像度は,いつものように3840×2160ドット,2560×1440ドット,1920×1080ドットの3パターンを選択している。


RX 9070の8割程度。ゲームによってはRTX 5070を超える場面も


 それでは3DMarkの結果から順に見ていこう。グラフ1は,「Fire Strike」の総合スコアをまとめたものだ。

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 テスト解像度が1920×1080ドットとなるFire Strike“無印”では,CPUが足かせとなりスコアが詰まりつつあるため,RX 9070 GREのスコアはRX 9070の95%ほどと高めになる。一方,Fire Strike ExtremeやFire Strike Ultraでは79〜81%程度の差に留まった。
 RX 9060 XTに対しては15〜33%程度の差を付け,負荷が増えるにつれて差を広げている。しかしRTX 5070には,終始11〜17%程度の差を付けられる結果となった。

 続いてグラフ2は,DirectX 12のテストとなる「Time Spy」の総合スコアを比較したものだ。

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 RX 9070 GREのスコアはRX 9070の81〜83%程度といったところで,RX 9060 XTを25〜29%程度引き離している。ただし,Fire Strikeよりは差を詰めているものの,RTX 5070には6〜7%程度の差で届いていない。

 新世代のDirectX 12テストである「Steel Nomad」の結果が,グラフ3だ。

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 ここでもRX 9070 GREのスコアはRX 9070の8割程度で,RX 9060 XTには約33%の差を付けている。また,RTX 5070との差は約3%まで縮まっているが,やはり届いていない。

 グラフ4は,DirectX 12 Ultimateに対応したテストの「Speed Way」の結果だが,RX 9070 GREの結果はあまり芳しくない。

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 RX 9070 GREのスコアは,RX 9070の約71%まで落ち込み,RTX 5070にも約38%もの差が開いてしまっている。RX 9060 XTとの差を約41%に広げている点は見どころといえるが,DirectX 12 Ultimateでのこのスコア傾向は,少々懸念材料だ。

 リアルタイムレイトレーシングテストである「Port Royal」の結果がグラフ5だ。

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 RX 9070 GREのスコアはRX 9070の約80%だが,RX 9060 XTを約31%上回り,中間の位置に収まっている。ただ,RTX 5070に対しては約12%の差を付けられた。

 それでは実際のゲームではどうなるのか。グラフ6〜8は「Call of Duty: Black Ops 7」(以下,CoD:BO7)の結果となる。

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 RX 9070 GREの平均フレームレートは,RX 9070の80〜88%程度となり,解像度が高くなるにつれて差が明確になっている。
 それ以上に注目したいのは,RX 9070 GREの平均フレームレートが,RTX 5070を13〜24%程度の差で上回っている点だ。もともとRadeonシリーズが高フレームレートを出しやすいタイトルではあるものの,RTX 5070に明確な差を付けている点は評価できよう。
 RX 9070 GREの1パーセンタイルフレームレートは,3840×2160ドットで60fpsを超えている点は立派だ。RTX 5070に対しても,8〜25%程度の差を付けている。

 グラフ9〜11は「Battlefield 6」の結果となる。

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 打って変わって,ここではRTX 5070が伸びている。RX 9070 GREの平均フレームレートは,RX 9070の75〜77%程度で,RTX 5070には50〜74%程度も離されてしまっている。このあたりは,ゲームへの最適化の違いが如実に表れた格好だろう。
 RX 9070 GREの1パーセンタイルフレームレートは,RX 9070の78〜83%程度だが,3840×2160ドットでは60fpsを大きく割ってしまった。快適にプレイするなら,2560×1440ドット以下の解像度を選択する必要があるだろう。

 グラフ12〜14は,「モンスターハンターワイルズ」の結果だ。

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 RX 9070 GREの平均フレームレートは,RX 9070の78〜95%程度だが,RTX 5070に対しては,2560×1440ドットまでの解像度であればいい勝負を演じている。3840×2160ドットは,約9%の差を付けてRTX 5070に軍配が上がるが,RX 9070 GREは善戦している。
 RX 9070 GREの1パーセンタイルフレームレートは,RX 9070の78〜97%程度で,3840×2160ドットで60fpsにまったく届いていない。メモリ周りを上位モデルから絞った分,やはり高解像度が不得手のようだ。

 続いて「Fortnite」の結果が,グラフ15〜17となる。

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 RX 9070 GREの平均フレームレートは,RX 9070の79〜80%程度で,RX 9060 XTを17〜31%程度上回っている。ただ,RTX 5070には14〜18%程度届いていない。
 RX 9070 GREの1パーセンタイルフレームレートを見ると,60fpsを上回るのは2560×1440ドット以下までで,3840×2160ドットは60fpsを大きく下回ってしまっている。メモリ周りが足かせになるのか,RX 9070 GREは高解像度があまり得意でないようだ。

 「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」(以下,FFXIV黄金のレガシー ベンチ)の総合スコアをまとめたのがグラフ18となる。

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 スクウェア・エニックスが示す指標では,スコア1万5000以上が最高評価とされているが,2560×1440ドット以下の解像度であれば,RX 9070 GREはそれを満たしている。
 3840×2160ドットになると,RX 9070 GREのスコアはRX 9070の約67%にまで低下しており,これまでの傾向と同じく3840×2160ドットの結果はよくない。
 RX 9060 XTには18〜34%程度の差を付けているものの,RTX 5070とは16〜47%程度もの開きがある。ファイナルファンタジーXIVは,GeForceシリーズへの最適化が進んでおり,Radeonシリーズのスコアが奮わないことが多いが,それはRX 9070 GREでも同じだ。

 そんなFFXIV黄金のレガシー ベンチにおける平均フレームレートと最小フレームレートをまとめたものが,グラフ19〜21である。

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 平均フレームレートは総合スコアを踏襲した形となっているが,最小フレームレートはCPU性能の影響を色濃く受けるため,1920×1080ドットでは同程度で揃ってしまう。
 ただ,2560×1440ドット以上の解像度になると,RX 9070 GREは,RX 9070やRTX 5070に置いていかれている。

 「F1 25」の結果をまとめたのがグラフ22〜24だ。

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 RX 9070 GREの平均フレームレートは良好で,2560×1440ドット以下の解像度でRTX 5070を11〜14%程度上回っている。3840×2160ドットでは,メモリ周りがボトルネックとなってRTX 5070に逆転を許し,25%の差を付けられた。
 RX 9070比では,53〜84%程度の結果で,やはり3840×2160ドットの落ち込みがかなり大きめだ。3840×2160ドットでは,RX 9070 GREはRX 9060 XTの後塵を拝しており,このあたりはメモリ容量の差の影響だろう。

 平均フレームレートでは,RTX 5070を超える性能を見せたRX 9070 GREだが,逆に最小フレームレートは,2〜56%程度と常に下回った。最小フレームレートでも,RX 9070 GREはRX 9060 XTに届いていない。

 グラフ25〜27は,「Cities: Skylines II」の結果だ。

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 RX 9070 GREの平均フレームレートは,RX 9070の83〜95%程度。RX 9060 XTからは9〜27%程度も伸びた。RTX 5070に対しては,3840×2160ドットで約9%の差を付けられたものの,そのほかの解像度で肩を並べている。
 RX 9070 GREの1パーセンタイルフレームレートは,RX 9070の91〜97%程度と差を詰めており,こちらでもRTX 5070といい勝負を演じている。


実際の消費電力はRX 9070から減少。発熱も抑えめで扱いやすい


 先述したように,RX 9070 GREのTotal Board Powerは220Wで,RX 9070と同じだ。では,実際のRX 9070 GREの消費電力はどうなのか,NVIDIA製の消費電力計測ツール「PCAT」(Power Capture Analysis Tool)を使って,グラフィックスカード自体の消費電力を計測してみたい。
 3DMarkのTime Spy Extremeで,「Graphics test 2」実行中に計測した消費電力がグラフ28だ。

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 この結果を見ると,RX 9070とRTX 5070がほぼ同程度で推移しており,RX 9070 GREは,RX 9070とRX 9060 XTの中間に収まっている。つまり,RX 9070からは消費電力が抑えられているようだ。

 グラフ28の測定結果から,分かりやすくなるように中央値を求め,最大値と合わせてまとめたものがグラフ29となる。

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 RX 9070 GREの中央値は220W弱で,RX 9070やRTX 5070から約30W低い結果となっている。さすがにRX 9060 XTよりは40Wほど増加してしまってはいるが,最高でも240W以下に収まっているあたりは,電源ユニットに対するハードルはかなり低めだ。

 続いて,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の最大消費電力を計測した結果も見てみよう。
 テストにあたっては,Windowsの電源プランを「バランス」に設定。さらに,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイ出力が無効化されないよう指定したうえで,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を「タイトルごとの実行時」,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」としている。その結果がグラフ30だ。

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 ここではピーク値を結果として採用するため,どうしても差が顕著になる傾向がある。それを踏まえて見ていくと,RX 9070 GREは,RX 9070から14〜68W程度低く,RX 9060 XTからは26〜80W程度高い。
 RTX 5070に対しては,RX 9070 GREのほうが高い場面もあるものの,Fortnite時では約153W低くなっており,RX 9070 GREの消費電力は,比較的抑えめだ。

 最後に,GPU-Zを用いて計測したGPU温度も確認しておきたい。温度約24℃の室内で,テストシステムをPCケースに組み込まず,いわゆるバラックに置いた状態から,3DMarkにおけるTime Spy Extremeの30分間連続実行時を「高負荷時」として,アイドル時ともども,GPU-Zから温度を取得することにした。
 GPUによって,温度センサーの位置や取得方法が異なっており,ファンの制御方法も違うため,同列に並べての評価にあまり意味はない。それを踏まえた結果は,グラフ31のとおり。

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 RX 9070 GREは,高負荷時でも60℃を切っており,温度はかなり低めだ。GPUクーラーの冷却性能にもよるところが大きいが,それでも消費電力を抑えたことで,発熱量も減っているのではないだろうか。
 このあたりは,十分評価できるポイントだ。


上位と下位のちょうど中間の存在。価格次第ではかなり魅力的だ


XFX Swift 9070GREの製品ボックス
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 以上のテスト結果を踏まえると,RX 9070 GREの実力は,RX 9060 XTから3割前後高く,RX 9070の8割前後といえよう。既存製品のちょうど中間に位置しており,スイートスポットを狙った良い塩梅のGPUという印象だ。

 ただ,問題点もいくつかある。1点めは,メモリ周りの規模がRX 9070より縮小されているため,高解像度で性能が奮わないことだ。逆にいえば,2560×1440ドットや1920×1080ドットで遊ぶ前提であれば,RX 9070 GREはいい選択肢になるだろう。
 もう1点は,ゲームによってはRTX 5070に大きく離される場面があることだ。確かにCoD:BO7などの結果を見ると,RX 9070 GREは競合製品を超える優れた性能を発揮しているが,不得手なタイトルになると大きく引き離されてしまっている。そのため,どんなゲームでも手放しでRX 9070 GREをお勧めできるとまではいかない。

 RTX 5070搭載カードが実売で10〜13万円で販売されている状況で,RX 9070搭載カードは,8〜10万円と価格性能比に優れることが魅力的だ。RX 9070 GRE搭載カードがいくらで販売されるのかは,本稿執筆時点では判明していないのだが,RX 9070搭載カードを1万円程度下回ってくると,かなり面白い存在になるのではないだろうか。

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    Radeon RX 9000

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