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これを読んでいる人の中には,前作も前々作もプレイしていてIIIのリリースが「とても待ち遠しい!」という人も少なくないだろう。一方で,まだプレイしたことがなく「Fableって何? どんなゲームなの?」という感じの人もいるかもしれない。そんな人のために,ここではFableシリーズの概要と,その最新作 Fable IIIの見どころを紹介していこう。
ところで,Fableをプレイするのであれば,その制作者であるカリスマゲームクリエイター ピーター・モリニュー氏のことも,ぜひ知っておきたいポイントだ。作り手の意図するところや考え方がわかれば,その作品をプレイする楽しみもグンと増すからだ。本稿ではモリニュー氏がどういう人物なのかというところから説明していこう。
また今回,Fable IIIの発売に先駆けて,Twitterを使ったユニークなプロモーション“王様なう!!”が行われるという。その情報も合わせてお伝えする。
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■ピーター・モリニューさんってどんな人?
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4Gamerでも何度もインタビューを行っているピーター・モリニュー氏は,数々の名作PCゲームを生み出したことで知られる,世界的なゲームクリエイターの一人だ。代表作には「ポピュラス」「ダンジョンキーパー」「ブラック&ホワイト」(ポケモンじゃないよ)などがある。
![]() 「ポピュラスDS」の画面 |
![]() 「Black & White 2」の画面 |
まず,氏の生み出す作品の多くは,人間ならば誰もが多かれ少なかれ持っている“すべてを支配したい”という欲望を,擬似的に満たすことができる内容になっている。上に述べた例で言うと,ポピュラスは今で言うRTSに近い作品で,プレイヤーが“神”となって自身が従える種族を率い,敵対種族を滅ぼすという内容を持っていた。ダンジョンキーパーではプレイヤーはいわゆる“魔王”となって,危険なワナやモンスターに満ちたダンジョンを設計し,そこにやってくる冒険者をひどい目にあわせることができた。
またモリニュー氏はゲーム中でプレイヤーが“善にも悪にもなれる”ことにもこだわっている。ブラック&ホワイトはポピュラス同様に“神”を演じて自身を信仰する種族を繁栄に導く作品だが,人々を支配する方法に“慈愛”の力で導く手立てと“恐怖”の力で支配する手立ての二つが用意されていた。
もう一つ,モリニュー氏には“UI(ユーザーインタフェース)が好きではなく,直感的な操作ができることを好む”という傾向もある。ダンジョンキーパーとブラック&ホワイトは,プレイヤーが神(魔王)の“手”の形のアイコンを動かし,ほぼすべての操作を,それで選んだり掴んだり並べたりすることで行うようなデザインになっていた。
■モリニュー氏が手がける“Fable”シリーズと,その最新作「Fable III」
そんなモリニュー氏が近年手掛けているのがFableシリーズだ。こちらはそれまでのような神的存在を演じる“ゴッドシム”“ゴッドゲーム”ではなく,一人の人物を操作するアクションRPGとなっている。しかし,このFableシリーズにも氏のゲーム作りの特徴は色濃く現れている。
第1作「Fable」でも第2作「Fable II」でも,プレイヤーは自身が操るキャラクターを“善人”にするか“悪人”にするかを選択できた。これはキャラメイクなどで機械的に善人か悪人かを選ぶのではなく,ゲーム内に多くの“善悪の選択をする機会”が用意されており,そこでどちらを選ぶかによって,キャラクターが徐々に変化していくようなものだった。善人でプレイを進めるとプレイヤーキャラクターの風貌は穏やかな聖人のようになっていき,悪人プレイで進めていくと角が生えたりと悪魔的な容姿になっていくのだ。
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また“世界をコントロールしたい”という要素もFableにはしっかり組み込まれている。善人になればゲーム内の世界に住む人々はプレイヤーのことを口々に賞賛してくれるようになり,悪人になれば悪口を言われたりするようになる。つまり“自身の影響により世界が変化していく”ようになっていたのだ。
そのような特徴を持つFableシリーズは,トップクリエイターであるモリニュー氏独特の作風が受け入れられて,第1作および第2作を合わせると,現在までに全世界で600万本以上が販売されている。
そんなFableシリーズの最新作が,10月28日に発売が予定されているFable IIIである。本作はワールドワイドで展開しているタイトルなので,4Gamerでは海外のゲームショウで頻繁に目にしており,そのたびにレポート記事も掲載している。またピーター・モリニュー氏へのインタビューも,何度も行っている。それらの記事はこちらのページからスムースにアクセスできるので,興味がある人はぜひどうぞ。
Fable IIIに関する情報はそのような形で,たびたび公開されてきているが,発売が目前にせまったこの時期に,それらを一つにまとめた記事があるときっと便利なはず。というわけで,以下に現在までに分かっているFable IIIの情報をまとめていこう。
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Fable IIIの基本的な部分は前作,前々作を踏襲したものになっている。つまり,本作はプレイヤーが一人のプレイヤーキャラクターを操作するアクションRPGであり,善人プレイも悪人プレイも可能であり,また,プレイヤーの行動が世界に影響を与えていくようになっている。もちろんその上で,Fable IIIには本作ならではの新要素も詰め込まれている。それらを順に見ていこう。
■人々からの支持を集め,革命を起こし,王になるのだ
まずは以前公開された英語版のオープニングムービーを見てみよう。もちろん日本で発売される日本語版では,音声が日本語に吹き替えられている。
ムービーでは虐げられているニワトリが象徴していたが,Fable IIIのゲーム世界であるアルビオンは現在,王による圧政のもとにある。
Fable IIIは前作Fable IIの半世紀後を舞台としており,現在の王は“2”の主人公であった英雄の息子だ。英雄自身はすでに亡くなっている。英雄には2人の子供がおり,現在の王は上の兄。今作Fable IIIにおいてプレイヤーが演じるのは,その兄王の弟(妹)だ。
ゲームの最序盤で,主人公は兄王の横暴から人々を救おうと思い立ち,城を出て旅立つことになる。そしてより良い世界を作るために,革命を目指すのだ。
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兄王に反発して城を出た主人公が王になるためには,“革命”を起こす必要がある。革命を起こすには,旅を通じて人々からの支持を獲得していかなければならない。なので本作のゲーム前半の冒険は,支持者(フォロワー)を集めることが主な目的となる。
フォロワーを集める方法の一つは,クエストなどで善行を積んでいき,人々からの信頼を集めていくことだ。しかしもちろん――そう,この作品は“モリニューのFable”なので,悪行を重ねて人々をむりやり従わせる方法で,革命を起こすだってできる。
本作のパッケージイラストには,王冠に手を伸ばすヒーローの姿が描かれているが,よく見ると水鏡に,よりとげとげしい王冠が映っている。善の冠を掴むのか,それとも悪の冠を戴くのか,それはプレイヤーの選択次第というわけだ。
■銃と剣と魔法を組み合わせた,軽快な戦闘が楽しめる
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Fable IIIにはクラスの選択はなく,プレイヤーはこの三つを適宜使い分けて戦っていくことになる。戦闘では“コンボ”も発動するが,戦闘の難度は適度に抑えられており,難しい操作を必要とせず,誰でも華麗なコンボで戦う面白さを体験できるようになっている。
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スペルは魔法のガントレットを手に装着することで使用可能になる。魔法の種類には“ファイアボール”“アイスストーム”“フォースプッシュ”“ブレード”などが存在する。これらは自分の周囲全体に放ったり,狙った方向に飛ばしたりできるほか,種類の違うガントレットを両手につけることで,効果を組み合わせることも可能になっているとのことだ。
国内外のゲームショウで何度か開発中の本作をプレイする機会があったが,軽快で心地よい戦闘ができることに,かなり心を砕いているように感じられた。いわゆる洋ゲーには,そのあたりの快適さに欠けるものも見られるが,Fable IIIでは気持ちよく戦闘を進めていけそうだ。
■Fableならではのユニークな要素がいろいろ
本作Fable IIIには,そのほかにもユニークなフィーチャーが多数用意されている。
■人々との交流
Fable IIIでは,町にいる人々に対してさまざまな方法で交流することができる。一緒に踊ったり遊んだりできるほか,オナラをひっかけるなんてこともできる。また,手を引いてどこかに誰かを連れて行くようなことも可能だ。こういった行為は単なるお遊びや気晴らしではなく,先述のフォロワーを増やすためにちゃんと活用できる。
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■犬
Fable IIIにはプレイヤーの相棒として“犬”が登場する。犬は冒険に同行して,戦闘の手伝いをしてくれたり,道中で宝箱の位置を教えてくれたりする。他作品でよく見かける後ろをついてくるだけのペットとは異なり,Fable IIIの犬は,プレイヤーを先導したり,町の人と勝手にじゃれたり,またプレイヤーと遊ぶことができたりと,かなり本物らしい動きをする。高いところから飛び降りてもちゃんとついてくるし,水に入ればきちんと泳ぐ(いぬかき)。制作者のこだわりが感じられる出来映えだ。
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■聖なる間
着替えや武器の交換は,ゲーム中にスタートボタンを押すことでいつでも(戦闘の真っ最中でも)移動できる“聖なる間”という不思議な空間で行うことになる。一般的なRPGでは装備の交換などはウィンドウなどのUI上で行うが,本作にはそういうものはなく,この聖なる間で行うのだ。聖なる間には武器や衣装がきれいに飾られており,プレイヤーはそれらを直接手に取るような感覚で,装備の交換が行える。
既述のように開発者のモリニュー氏は“UIが嫌い”な人物だ。それを知っていればこの聖なる間が“よくあるUIを配慮なくそのまま使うことを嫌った結果,作り上げられたもの”であることが分かるだろう。クリエイターの意図を実感できる興味深いフィーチャーだ。
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■オンラインでのCo-op(協力)プレイ
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■自分が王様になれる!? Twitterを使ったプロモーション
ここまでに紹介してきたようなさまざまな特色を持つ作品であるFable IIIの日本語版は,10月28日に発売される予定となっている。ちなみにアメリカでの英語版の発売日は10月26日。ほとんどタイムラグなしで完全な日本語化が施されたバージョンが発売されるのだ。
そして,発売に先立って,10月1日からはTwitterを使った興味深いプロモーション“Fable3 王様なう!! ツイッターキャンペーン”が展開されている。
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王の種類には“カリスマ王”“女子と話す時だけ声が大きい王”“下ネタ王”“一見王にはとても見えない王”など素敵なものが多数存在し,どの王になるかは自分では選べない。そして変な王に任命された暁には,友人に対してその王ならではの愉快な命令をツイートできるのだ。
そして実は今回,4Gamerもこのキャンペーンにかかわっている。以下のリンクからキャンペーンに参加すると,このリンクから登録した場合しか登場しない4Gamerオリジナルの“王”になることができるのだ。
これらはコミュニケーションの“ネタ”として面白く,また王になると自分のTwitterアイコンに王冠を付けてもらえるというオマケ要素もあるので,Twitterのアカウントを持っている人は試してみてほしい。
■伝説的なゲームクリエイターの最新作を,じっくりと味わってみよう
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“洋ゲー”といえば,以前は“バタくさい”“妙に難しい”“操作性が悪い”といった評判が多かったが,近年では,「Halo」シリーズや「Gears of War」シリーズの国内でのヒットからも分かるように,日本人でも違和感なくプレイできる質の高い作品も増えている。Fable IIIも間違いなくそういった作品のうちの一つになるはずだ。
またピーター・モリニューという伝説的なゲームクリエイターが,自身のイメージを,どのようにして一つの作品にまとめ上げているかが分かるという点でも,本作はとても興味深い作品だ。コアなゲーマーであれば,周回プレイを行って,ゲームのさまざまな局面を見てみたいと思うことだろう。本作はそれができる深い奥行きを持った作品でもある。
もちろん,誰でもプレイできるように調整されている本作は,難しく考えずに,カジュアルにプレイすることも可能だ。“洋ゲー”をまだプレイしたことがない人が,入門用として遊んでみるというのもアリだろう。Fable IIIは,手軽なプレイにも,やりこみ型のプレイにも対応する。そういう意味では,本作はとても間口の広い作品であるといえる。
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