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筆者はオンライン対戦ゲームをあまりプレイしないクチなのだが,「Bleeding Edge」はそういうプレイヤーでもスムーズに馴染めるゲームだ。「こういう対戦ゲームって,熟練者にボコボコにされるんでしょ……」と思っている人もいるだろうが,そんなことはない。本稿では,そのあたりの理由を説明していこう。
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※本稿の執筆に際し,Xbox One版をプレイした。また,ボタン表記はXbox One用コントローラーに準拠している。
初心者,熱烈大歓迎!
必要なものは技術でなく,“チームプレイ”だ
オンライン対戦ゲームというと,覚えなくてはならないセオリーが多く,プレイヤースキルに左右される比重も高いため,初心者が熟練者に勝てることはほとんどない……というイメージを持っていないだろうか。しかし,「Bleeding Edge」の対戦ルールは2種類のみ。どのキャラクターも個性的すぎるくらいだが,その操作方法はほぼ共通。丁寧なチュートリアルが用意されているので,すぐに熟練者と渡り合える。
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「いやいや,そうは言っても個々の技術の向上によって,やっぱり差が開くんでしょ……」という心配もあるだろう。その点も大丈夫だ。その理由には,やり込むことによるキャラクターの成長要素が非常に軽微なものであることに加えて,3つのポイントを挙げられる。
1つ目は「全キャラクターの操作がほぼ共通,かつシンプルであること」だ。
例えば,通常攻撃は[X]ボタンを3〜4回続けて押すだけで自動的にコンボ攻撃を繰り出す。キャラクターによっては[X]ボタンの長押しだったり,その両方だったりするが,基本的には「[X]ボタンを3〜4回続けて押す」「[X]ボタン長押し」ということを覚えるだけでいい。複雑なコマンド入力や「この攻撃をキャンセルしてから,これにつなげて……」といった,難しいコントローラさばきが求められることはない。それに全キャラクターの操作がほぼ共通ということは,キャラクターを変更しても戸惑わなくて済むのがいい。
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また,ほとんどのキャラクターは「回避行動」が可能だ。これも共通の操作(方向パッド+Rトリガー)。なお,回避行動はスタミナ制になっていて,スタミナゲージは最大3つ。つまり,3回連続で回避をしたら,スタミナゲージが1つ回復するまで待たなくてはならない。
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「Bleeding Edge」において,“回避”は非常に重要な要素だ。不意に襲われてコンボ攻撃が始まっても,回避を使えば容易に抜け出せる。
また,走って逃げながら回避を織り交ぜることで,ずっと追いつかれない状態をキープできる。ただし,回避は短距離ダッシュのようなもので,当然ながら追う側も使用可能だ。確実に逃げたいときは,後方から追ってくる敵の動きをよく見て,回避を使ってグッと迫ってきたところを確認してから回避を始めよう。これなら安全な距離を保てるはずだ。
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2つ目のポイントは「ロックオン攻撃が必中すること」である。
一般的なFPS/TPSでは,プレイヤーにエイム能力が求められるものだが,「Bleeding Edge」は違う。近接攻撃はもちろん,ギズモのガトリングガンのような遠距離攻撃であっても,ロックオンをしていれば自動的に相手の方向に攻撃するので,狙いを定める必要がないのだ。
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オンライン対戦ゲームにおいて,どんなに攻撃を繰り出しても避けられまくり,一方的に攻撃されて何もできないまま倒される……。こんな経験をすると,自分は相手と対等に戦うためのスタート地点にすら立っていないことを実感してヘコんでしまう。
しかし,「Bleeding Edge」にはその心配が一切無用。シンプルな操作は初心者にも取っ付きやすく,回避性能の高さは一方的に攻撃を受けまくる状況を防いでくれるからだ。
そして,3つ目は「チームプレイを重視していること」を挙げたい。
オンライン対戦ゲームにおけるチーム戦では,1人の熟練者の存在によって戦況がガラッと変わることがある。極端な話,単騎で突撃して相手を何人もキルして無事に戻ってくるといったケースもありえる。
しかし,「Bleeding Edge」はどんなに上手であろうと,1人ではどうにもできない。キャラクターにはそれぞれ役割が与えられていて,攻撃が得意な「ダメージ」(※攻撃役を主に担うため,本稿では以後,“アタッカー”と表記する),回復やサポートを主体とする「サポーター」,盾役の存在である「タンク」に分類される。
ただ,アタッカーだからといって,火力が異常に高いということはない。もちろん,「相手にダメージを与えることに優れている」ことは確かだが,「与ダメージが高い」のではなく「攻撃を当てやすい。攻撃がやりやすい」という表現があてはまる。
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前述のとおり,ほとんどのキャラクターは回避ができるので,アタッカーに攻撃されても距離をとれば即死することはない。しかし,相手に回避を使われても追いつける技や,自分の攻撃を当てやすい状態にする技が多いのがアタッカーだ。
また,自チームの攻撃も「アタッカー任せにする」のではなく,アタッカーを斬り込み役として,サポーターだろうとタンクだろうと「その場の全員で攻撃する」ほうが正解だろう。
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「Bleeding Edge」のセオリーは「いかに相手チームを分断して,数的有利な状況を作り,集中攻撃を加える」ことだと言える。味方にリスポーン待ちのプレイヤーがいれば,無闇に突っ込むのではなく,4人全員で敵に立ち向かうべきなのだ。
とはいえ,頭では理屈が分かっていても,戦況の変化や対戦ルールによって,4人全員で行動できないことが多い。そこをなんとか頑張って,「4人でまとまる」ことを意識したり,集団戦では自キャラの技をどう使えば効果的なのかを考えたりすることこそ,勝利への近道だと言っていい。
至ってシンプルな対戦ルールと
独自の“インファイト”なバトル
常に4人でまとまって行動すれば盤石……なのだが,それを許さない要素の1つが“対戦ルール”だ。現在,対戦ルールは「目標制圧」と「パワーコレクション」という2種類だが,どちらもプレイヤーにジッとしていることを許してくれないルールなのだ。
「目標制圧」はランダムに指定される地面のパネルに,一定時間立ち続けると自チームが占拠したことになり,パネルの色が変わる。占拠中は徐々にスコアが加算されていくので,いかに長時間キープできるかが勝敗を分ける。いわゆる「ドミネーション」と呼ばれるルールに近い。
ただし,占拠すべきパネルが変更になったり,終盤には複数に増えたりする。こうなると否が応にも「4人で攻める/守る」構図は崩れ去る。激戦区になっているパネルの占拠を目指すのか,それとも守りの薄いパネルを狙うのか。チーム内で役割を分担することを余儀なくされるのだ。
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一方,「パワーコレクション」は回収フェーズと輸送フェーズに分かれている。まずはランダムに配置される“パワーセル”を回収し,その後,十数秒のインターバルを経て,輸送フェーズに移行。ここでパワーセルを指定の受け渡しポイントに届けることで,初めて自チームのスコアとなるという流れだ。つまり,相手チームとの戦闘は必須ではない。
とはいえ,絶対にどこかで遭遇するだろう。そしてパワーセルを持った状態で相手に倒されると,その場にパワーセルをばらまくので,戦闘に突入することは必至だ。
さらに相手チームのプレイヤーをキルしてもスコアが加算されるため,パワーセルの輸送に遅れをとっていると感じたら,積極的に攻撃を仕掛けるしかない。
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パワーセルを受け渡しポイントに届けるときは,ポイント上で数秒間ジッとしている必要がある。このとき,相手から攻撃を受けるとやり直しだ。やはり,ここでも戦闘は避けられない。
また,各マップには「環境ハザード」と呼ばれる仕掛けがある。例えば,「JerseySink」は列車が高速で走っているマップだが,よりによって線路上に受け渡しポイントがある。ポイント付近に相手チームのプレイヤーがいないからといって,列車の運行状況にも注意していないと「しめしめ,大量のパワーセルを輸送するぜ」と思った矢先,列車にハネられてしまうかもしれない。
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当然ながら,防衛したいポイントでは仲間4人が固まって相手を迎え撃ちたい。しかし,ポイントにミサイルが飛んできたり,仕掛けによってポイントが炎上したりと,その場にずっと留まっていられないようになっている。
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さて,2種類のルールは目新しいものではなく,オンライン対戦ゲームでは比較的メジャーと言えるだろう。しかし,ここに独自の特徴が加わる。それが“接近戦”だ。
前述したギズモのガトリングガンをはじめとする,ある程度離れていても敵を攻撃できる手段は存在する。だが,銃にしては射程距離が短い。
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筆者はサポーターの「ミコ」を主に使っていたのだが,短時間だけターゲットを凍結させる技「ステシス」の射程がとても短く,クールタイムは13秒と長い。これを外すと結構ツラい状況になってしまう。
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つまり,「Bleeding Edge」の戦闘は「攻撃を当てたければ近付け」というコンセプトなのだ。近距離戦に特化しており,遠くから離れてチクチク攻撃するような戦い方では相手を倒せない。
もちろん相手に近付くということは,攻撃されるリスクが高くなる。危険だからこそ,やるからには勝算を持って近付くべきであり,自然と無駄な行動を取らないようになる。戦闘がムダに長期化しないという面もあって,意外に珍しいタイプではないかと思う。
初心者でも問題なく戦える。
しかし,長期的に見れば課題も……
キャラクターのバランスには,明らかにおかしい部分は見られない。ボコボコにされるときは,主に数的不利が原因だ。マッチングした味方のメンバー編成によって不利になる場合もあるが,ゲーム開始前の待機状態やリスポーンする際にキャラクターを変更して対応すればいい。
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初心者と熟練者の差が露骨に現れないので,幅広い層のプレイヤーが楽しめるタイトルと言えるだろう。しかし,現時点では対戦ルールが2種類しかなく,ランクマッチのようなものも存在しないため,コアゲーマーがやり込み続けるための“何か”が足りないとも感じる。
本作には「キャラクターのレベル」と「プレイヤーのレベル」があり,対戦をこなしていくことで上がっていく。ただ,これらはキャラクターの強さに直結するわけではない。レベルアップ時には「モッド」が手に入るのだが,現時点のレベルアップによる恩恵はこれだけだと思う。
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モッドによる効果はスペシャル技を強化/変化させるものがほとんどだが,それほど劇的なものではない。各キャラクターに20種類あり,装備できるのは3つまで。もちろん,小さなことの積み重ねは大事だし,スペシャル技の使い勝手が大きく変わるキャラクターがいないわけではない。唯一の強化要素であり,無視できないものではあるが,ゲームを継続的にプレイするモチベーションとしては,やや物足りなさを感じる。
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先日掲載した記事によると,開発チームは今後のロードマップを考えているようだ。現状のバージョンが完成というわけではなく,さらなる進化も期待できる。オンライン対戦ゲームはアップデートを繰り返し,徐々にバランスが整っていくという印象を持っているので,ローンチの段階としては非常に高い完成度になっていると感じた。
日本語ローカライズに目を向けると,ちょっと危うい箇所はあるが致命的なものではなかった。今後,新たな対戦ルールやキャラクターカスタマイズ要素,「もっとやり込みたい」と思わせる要素が追加されれば,さらに完成度を高めていくはずだ。
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最初は海外ゲームならではの濃厚なキャラクターたちに面食らったが,いろいろなキャラを使って対戦を繰り返していると,見た目の濃さや派手な技とは対照的に,どれもしっかりと考えてデザインされていることが分かる。各キャラクターのスペシャル技をチェックしてみても,「この技,最強すぎるじゃん……」といったものは見当たらない。「濃いキャラクターが大暴れするゲームは大味」という偏見を持っていた自分がちょっと恥ずかしい……。
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また,「理不尽に,一方的に倒されるストレス」がなかったことも挙げておこう。倒されるときは大抵,いつの間にか自分1人になってしまったときや,単独行動を選んでしまったときだ。そのため,倒されても納得感がある(悔しいけれど)。
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今回,筆者はXbox One版をプレイしたが,Steam版やWindows 10版とのクロスプレイも実現している。ハードや通信環境によるところだが,少なくとも筆者の環境ではスムーズにマッチングが行われ,快適にプレイすることができた。欠員が出た場合の補充要員に入れることもあり,この場合はゲーム開始時の待ち時間がほぼないのが嬉しい。突然,ものすごく不利な状況下に置かれることもあるが……。
「Bleeding Edge」は総合的に見て,オンライン対戦ゲームの入門編としてもピッタリなタイトルだと思う。オンライン対戦ゲームをよく遊ぶほうではない筆者も,すでに実績1000/1000を達成するまでハマりこんでしまった。こうしたジャンルが得意な人も,そうでない人も,ぜひ戦場に足を踏み入れてみてほしい。
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