「浅草花やしき」に戦国武将が大集結!?　ハンゲームのオンライン合戦アクション「突撃！合戦スタジアム」発表会レポート

“花やしき史上，最強・最速の絶叫マシン”を謳う「スペースショット」の最上部に「突撃！合戦スタジアム」の広告が！（撮影協力：浅草花やしき）

　すでに「こちら」でお伝えしているとおりだが，NHN Japanとバンダイナムコゲームスは5月28日，「ハンゲーム」にて新作オンライン合戦アクション「突撃！合戦スタジアム」のサービスを開始すると発表した。
　このゲームは，2006年の「プロ野球 ファミスタ オンライン」に続いて，NHN Japanとバンダイナムコゲームスが共同開発するもの。史実をベースにしながらもデフォルメされた戦国武将を操作し，シンプルなルールで短時間の合戦を手軽に楽しめる一方で，オンラインゲーム特有のコミュニティ形成にも配慮がなされるという。
　本日（5月28日）18：00に開始されたクローズドベータテスター募集に先駆け，東京の「浅草花やしき」にて開催された共同記者発表会の模様をレポートしよう。

「突撃！合戦スタジアム」発表記事＆CBT応募はこちら

　戦国時代の合戦をモチーフとするゲームだけに，発表会は出囃子でスタート。スクリーン右脇のステージ上部に設置された釈台にスポットライトがあたると，そこにいたのは発表会の司会進行を務める女性講談師の神田きらりさん。
　「講談では高い位置から喋るということで最初にお詫びをするのだが，これほど高いのは初めて」という神田さんは，戦国時代にちなみ，徳川家康の有名な負け戦といわれる三方ヶ原の戦いのくだりを披露した。

NHN Japan 代表取締役 森川 亮氏

　突撃！合戦スタジアムのプロモーションムービー上映（こちらの記事で視聴できます）のあと，神田さんに紹介されて登壇したのは，NHN Japan 代表取締役 森川 亮氏。森川氏は，突撃！合戦スタジアムについて「戦国時代を可愛らしく表現し，低スペックのPCであっても簡単に遊べる国産オンラインタイトル」であり，バンダイナムコゲームスの開発力とNHN Japanの運営ノウハウを注ぎ込んだと説明した。
　また森川氏は，日本のオンラインゲーム市場に関して，2006年までの急成長と比較し，今は一段落している状態と言及。その理由は，ユーザーのゲームを見る目の厳しさと市場競争の激しさ，またパブリッシャが似たような内容のタイトルばかりを扱っていることにあると指摘し，より多様性があり，かつタイトル自体の魅力を高めるコンテンツが必要とされていると述べた。
　そうした状況の中，ユーザーからの信頼が厚いバンダイナムコゲームスが開発した本タイトルは，ハンゲームの多様性とブランド価値の向上を実現し，ユーザーに楽しさを与えるものになるであろうと，最初の挨拶を締めた。

バンダイナムコゲームス 代表取締役社長 鵜之澤 伸氏

　森川氏と交代に登壇したのは，花やしきは二十数年振りというバンダイナムコゲームス 代表取締役社長 鵜之澤 伸氏。鵜之澤氏は，これまでバンダイナムコゲームスが手がけてきたオンラインゲームは残念ながらあまり振るわず，結局，現在ではファミスタ オンラインと「ガンダム ネットワークオペレーション」シリーズしか継続していない事実に触れ，その原因を運営ノウハウの違いにあると述べた。
　つまり，よくいわれるようにパッケージソフトは一通りゲームを完成させてから発売するのに対し，オンラインゲームはサービスインがスタートで，そのあとはユーザーの状況を見ながら随時変化させていくものであるというわけだ。
　また，普段からスーツを着込み，常にIT企業然としているNHN Japanスタッフとの仕事を通じ，バンダイナムコゲームスの開発スタッフが過去のゲームセンター経験などから学んでいたはずの“おもてなしの心”を忘れていたことに気づかされたという。
　突撃！合戦スタジアムについては，有名タイトルの続編や派生ではなく，まったくの新規オリジナルということで，バンダイナムコゲームスだけで運営・開発していくのは無理と判断。企画段階からNHN Japanにアドバイスを求め，2年前には森川氏から「ファミスタ オンラインに比肩しうる内容」との意見をもらえたそうだ。
　何度も“オリジナル”であることを口にする鵜之澤氏だったが，突撃！合戦スタジアムがオリジナルタイトルであることを大きな特徴としてアピールしたい半面，新規企画に対する昨今のゲーム市場のシビアさを身を持って体験しているであろうことがそこから窺えた。


　続いて，NHN Japan ゲームエンタープライズ事業本部 オンラインエンターテイメント事業部 鎌田 誠氏より，突撃！合戦スタジアムの事業計画が発表された。中でも特徴的な点は，25〜35歳の男性をメインターゲットにしている点。これまでハンゲームに少なかった層をユーザーに取り込むこともまた，森川氏の述べた多様性とブランド価値の向上に繋がるのだろう。


　またバンダイナムコゲームス 社長室 新規事業部 PCオンライン事業課 プロデューサー 塩澤 敦氏からゲーム内容およびゲームシステムが紹介された。鵜之澤氏の言及したパッケージ（コンシューマ）ゲームとオンラインゲームの違いに関しての，具体的な分析がスクリーンに資料として映し出されたが，こうした意識の差は2005年に実際に韓国企業に出向いて学んだものとのこと。
　塩澤氏はこの分析を踏まえて開発した突撃！合戦スタジアムを，ファミスタ オンラインに続く日本発のオンラインゲームとしてアジア各国に進出させたいと抱負を述べた。なお，ゲームシステムに関しては先にお伝えした記事に詳しい。


　また，NHN Japan ゲームエンタープライズ事業本部 オンラインエンターテイメント事業部 プロデューサー 大庭崇史氏を交えて，合戦のデモプレイを実況。「本陣」への攻め込みや地形への潜伏，3種類の「兵科」があり活躍の場が違うことや，互いに3すくみとなっていることなどが明らかになった。さらに大庭氏は，以下の運営スケジュールを発表した。


　最後に，NHN Japan 執行役員 ゲームエンタープライズ事業本部 事業本部長 田代克行氏が登壇。ますます競合が強まるオンラインゲーム市場において，NHN Japanおよびハンゲームの運営力の強化とラインアップの充実，そして突撃！合戦スタジアムをはじめとするバンダイナムコゲームスとの相互協力により今後も一層発展していくことを力強くアピールした。

　ともあれ，まずは5000人もの枠が用意された，クローズドベータテスターに申し込んでみてはいかがだろうか。ベータテストは6月16日からスタートする。

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