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[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)
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印刷2013/03/30 16:41

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[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)

画像集#002のサムネイル/[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)
 「Game Developers Conference」はゲーム開発者向けの国際会議であり,各種セッションが中心のイベントである。その一方で,世界各国から集まる大勢の開発者に向けて,自社の製品やサービスを売り込もうという企業も多く,会議に併設される展示会場の規模は年々拡大している。いまや名だたる企業がブースを構える大きな展示会ともなっているのだ。
 今回は「Game Developers Conference 2013」(以下,GDC 2013)の展示会場で見た,興味深い製品や技術についてレポートしたい。


PlayStation 4ゲームパッドを披露したSCE


 Sony Computer Entertainment(以下,SCE)のブースでは,PlayStation 4(以下,PS4)の純正ゲームパッド「DUALSHOCK 4」と,純正カメラユニット「PlayStation 4 Eye」が展示され,注目を集めていた。といっても,展示はショウケースの中で,直接触ることはできなかったが……。

画像集#003のサムネイル/[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1) 画像集#004のサムネイル/[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)
ソニーブース(左)では,PS4コントローラとPlayStation 4 Eyeカメラが展示されていた

 DUALSHOCK 4には,既存のモーションコントローラ「PlayStation Move」から継承された発光ギミック「ライトバー」が搭載されている。これは,テレビの前のプレイヤー位置認識やジェスチャー入力認識などに利用されるものだが,上の写真でも本体上部のライトバーが光っているのは確認できるだろう。

 手に取って触れたわけではないので想像にはなるが,握りやすそうな形状に見える。アナログスティックの配置は,PlayStation 3(以下,PS3)の「DUALSHOCK 3」を,ほぼそのまま継承しているようだ。スティック上端の形状は変更されていて,エッジを窪ませ,中央を盛り上げる独特な形になっている。
 気になったのは,新搭載のタッチパッド部だ。アナログスティックに置いた親指からだと,指が完全には届かないように見えるが……。

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DUALSHOCK 4

 既報のとおり,PlayStationのコントローラに長らく搭載されていた,[START][SELECT]ボタンはなくなった。
 [PS]ボタンはDUALSHOCK 3よりもやや手前側に移動し,アナログスティックの間という配置になった。筆者はDUALSHOCK 3でPS3のゲームをプレイしていると,QTE(クイックタイムイベント)でスティックを左右にガチャガチャと動かすときなどに,[PS]ボタンを誤入力してしまうことがあった。DUALSHOCK 4の配置だと誤入力が発生しやすくなるのではないかと,やや心配である。
 一方,新設された[SHARE][OPTION]ボタンの配置は,使用頻度を考慮すると悪くなさそうだ。

 なお,DUALSHOCK 3では,テーブルに置いたときに[L2][R2]ボタンが押された状態になることがあったが,DUALSHOCK 4ではボタン形状が変更されたことにより,この問題は改善されそうな気配だ。筆者としては,[L2][R2]ボタンは「Xbox 360 Controller」のような,トリガー型の方がコアゲーマーに喜ばれるのではないかと思うのだが。

画像集#006のサムネイル/[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)
[L2][R2]ボタンだけでなく,[L1][R1]ボタンの形状も変わった

PlayStation 4 公式Webサイト



UnityとNintendo Web Frameworkで

インディーズゲーム開発者取り込みを狙う任天堂ブース


画像集#007のサムネイル/[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)
 GDC 2013の会期中,任天堂とUnity Technologiesが,統合型ゲーム開発環境「Unity」のグローバルライセンス契約に合意したと報じられた。両社の提携により登場する「Unity for Wii U」によって,広く普及したUnity環境によるWii U向けゲーム開発が可能になることは,完全なオープンとはいかないまでも,サードパーティやインディーズゲームの開発者に向けて,Wii Uプラットフォームを開放する試みといえよう。

 また同時に,Wii U上でHTML5アプリが動作する「Nintendo Web Framework」も発表され,Webアプリ開発者をWii Uに呼び込みたいという姿勢が示された。かつては,インディーズゲームやブラウザゲームに対して深い理解を示していなかった任天堂だったが,ここに来て方針を転換したということのようだ。なお,これらの詳細については,3月29日掲載の記事を参照してほしい。

 その任天堂ブースでは,実際にWii U上で動くUnityベースの技術デモや,HTML5アプリの実動デモが公開されており,実際に触れるようになっていた。展示されていたのは,日本のチームラボが,Nintendo Web Framework用にわずか2週間で開発したという横スクロール型のアクションゲーム「SketchBattle」だ。Wii U GamePad(以下,GamePad)のタッチ入力を応用して,ゲーム画面に手描きの障害物を出現させる,という内容だった。

 このデモは技術デモ的な側面が強いため,GamePadの機能をあらゆる面で活用する内容になっている。たとえば,GamePadを振れば,内蔵する加速度センサーを使ってゲーム世界を揺らせたり,GamePad上のカメラで撮った実写映像を,ゲームの背景にスーパーインポーズさせたりといったことができる。デモでもそれらが披露された。

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Nintendo Web Frameworkでは,GamePadのすべての機能を活用したゲーム開発が可能。もちろん2画面出力にも対応するが,3Dグラフィックスにはまだ対応していない

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Nintendo Web Frameworkの内部構成
 説明員によると,Nintendo Web Frameworkには「一般的なWebアプリスタイル(※HTML5ベースの意と思われる)の2Dアクションゲームであれば,60fpsが維持できるほどの性能がある」とのこと。一方,「3Dグラフィックスはどうか」という筆者の質問に対しては,「そのためにUnityがある」と回答された。現状のNintendo Web Frameworkは,グラフィックスAPIの「WebGL」に対応していないためだろう。

 そのほかに,Unityベースで開発された3Dグラフィックス技術デモ「Chase」が,Wii U上でリアルタイム動作している環境が公開された。Chase自体はムービータイプの技術デモだが,タッチインタフェースに対応しており,GamePadの画面から視点をある程度操作できる。

 Unity for Wii UやNintendo Web Frameworkは,任天堂のGDC 2013特設サイトから入手契約が可能だ。興味のある開発者は,トライしてみてはどうだろうか。

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Unity for Wii UやNintendo Web Frameworkから,「Miiverse」の機能を利用することも可能だ

任天堂のGDC 2013特設ページ(英語)



OpenGL ES 2.0ベースの「Chase」に

注目集まるUnityブース


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 任天堂と提携したUnity Technologiesのブースでは,Unityによるゲーム開発をレクチャーするステージが展開されていた。
 展示関係でのイチオシは,こちらも新作デモのChaseとのこと。Unityブースで披露されていたChaseは,Android端末上で,OpenGL ES 2.0ベースのレンダリングエンジンで動作している。モバイル端末で動作しているリアルタイムグラフィックスとしては,かなり上質なものだった。

画像集#013のサムネイル/[GDC 2013]PS4のコントローラが披露。大手の出展増加で年々規模が拡大するGDC展示会場レポート(1)
Androidタブレットで動いているChase

 なにしろ,ライティングをリニア空間で行う,物理ベースの処理を採用しているというからすごい。デモ中で描かれる,メタリックな車のボディに見えるような,「異方性鏡面反射」にも対応する。
 ポストプロセスもかなり贅沢だ。映画撮影用カメラで使われる「アナモルフィックレンズ」で発生しやすい,横方向に伸びるフレアの再現や,被写界深度表現にも対応。さらに人肌の表現には,最近流行の画面座標系ポストエフェクトブラーを使用しているという。


 Chaseは近日中に,Unityのデモサイトに掲載される予定とのことだ。

Unity Technologies 公式Webサイト



5画面表示のTOMB RAIDERが目を引いたAMDブース


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 AMDのブースでは,GDC 2013に合わせて発表したクラウドゲームサービス向けグラフィックスカード「Radeon Sky」や,RADEONで展開される多画面ソリューション「AMD Eyefinity Technology」(以下,Eyefinity)を中心とした展示が行われている。

 Radeon Skyの展示コーナーでは,クラウドゲームサービス事業者のCiiNOWによるシステムを動作させて,クラウドゲーミングを実体験できるデモが展開されていた。なお,Radeon Skyの詳細については,プライベートセッションのレポート記事を参照してもらえればと思う。

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Radeon Skyの展示コーナーでは,ラックマウントサーバにRadeon Skyを搭載したデモ機が飾られていた

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Eyefinityの展示コーナー
 Eyefinityの展示コーナーでは,シングルGPUのRadeonとしては最上位である「Radeon HD 7970」を使用して,PC版「TOMB RAIDER」を5画面で動作させるデモが人気を集めていた。

 使われたディスプレイは,Samsung Electronics製の40インチ・フルHD液晶モデルが5枚。Radeon HD 7970が持つ2基のDVI-D出力と,3基のDisplayport出力のすべてを使って,5画面環境を実現していた。
 解像度は実に9600×1080ドット。総ピクセル数が1000万を超えるということもあってフレームレートは低く,目視で20fps程度であった。とはいえ,パノラマチックな映像のサラウンド感は「ゴージャス」の一言である。多画面マニアとしては,我が家でもこんな環境でプレイしてみたいものだ。

TOMB RAIDERの5画面表示はまさに圧巻
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Cloud Gaming ―Radeon Sky

Radeon HD 7970 公式Webページ


Game Developers Conference公式サイト

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    Wii U本体

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