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2026年は,新型GPUやCPUの発表が少なそうなので,「ゲーマー目線では,注目すべき製品も少ないか」と思っていたが,そんな予想を覆してくれたのが,イベント直前に発表となったIntelの携帯型ゲームPC向けSoC(System on a Chip)である「Intel Arc G-Series」だ。
Arc G3 Extremeは,14コアCPU(P-core×2,E-core×8,LP E-core×4)と,Xe3アーキテクチャベースの12コアGPUを,周辺機器向けインタフェースなどと合わせて統合したSoCである。
とくにXe3ベースのGPUは,ゲームにおける実効性能が高いともっぱらの評判で(関連記事),このGPUを使った携帯機向けプロセッサの登場が期待されていた。
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競合となるAMDの「Ryzen Z2 Extreme」プロセッサと比較して,平均で約42%,消費電力が12Wの状態では約37%も高速であると,Intelは主張している。
アピールどおりの性能を発揮できれば,AMDの1強だった携帯型ゲームPCの世界に,Intelが切り込んでいけるかもしれない。
本稿では,Arc Gシリーズの上位モデル「Intel Arc G3 Extreme」を採用するMSIとAcerのPCを,写真中心で紹介したい。
Intel,Panther Lakeベースの携帯型ゲームPC向けCPU「Intel Arc G-Series」を発表
米国時間2026年5月28日,Intelは,「Panther Lake」こと「Core Ultra Series 3」のアーキテクチャをベースとして携帯型ゲームPCに最適化した新型プロセッサ「Intel Arc G-Series」を発表した。第1弾として「Intel Arc G3」と「Intel Arc G3 Extreme」の2製品がラインナップされる。
MSI:Claw 8 EX AI+
まずは,MSIが発表した携帯型ゲームPC「Claw 8 EX AI+」(型番:CG3EM)から見ていこう。
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Intel Arc G3 Extreme搭載の携帯型ゲームPC「Claw 8 EX AI+」や,MSIの40周年を記念したゲームノートPCが発表に
2026年6月1日,MSIは,「COMPUTEX 2026」に合わせてゲーマー向けPCの新製品を発表した。とくに注目したいのが,携帯型ゲームPC「Claw 8 EX AI+」で,Intelの携帯型ゲームPC向け新型SoC「Intel Arc G3 Extreme」を採用するのが見どころとなっている。
もともとMSIは,多くの携帯型ゲームPCメーカーがAMDのプロセッサを採用しているなかで,早い時期からIntel製プロセッサを,自社の携帯型ゲームPCに採用していた経緯がある。
今回も,先陣を切ってArc G搭載PCを製品化してきたのも当然といったところか。
そんなClaw 8 EX AI+は,Arc G3 Extremeと8インチサイズで解像度1920×1200ドット(アスペクト比16:10),最大リフレッシュレート120HzというIPS系列のタッチ液晶パネルを採用するPCだ。
サイズ感でいえば,ほぼNintendo Switch 2並みだが,手に持った重さは,Claw 8 EX AI+のほうが重く感じる(公称本体重量は未公開)。本体のグリップ部分が手前方向に大きくなり,既存製品よりも握りやすくなったのもポイントだ。
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仕様のすべてが公開されているわけではないが,会場に展示してあったデモ機で確認してみると,メインメモリは容量32GBで,内蔵ストレージ容量は1TBだった。
ここらの仕様は,メモリやSSDの価格が高騰しているため,国内発売されるときは異なる可能性もありそうだ。
Claw 8 EX AI+は,2本のヒートパイプと2基の小型ファンを使った冷却機構でArc G3 Extremeを冷却している。Switch2の冷却機構に比べると大がかりだが,携帯型ゲームPCとしてはオーソドックスな構成だ。
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レイアウトそのままで,特別変わった点は見当たらない。ただ,アナログスティックとトリガーボタンには,磁気ホール式センサーを採用することで,精度と信頼性を確保しているとのこと。
Acer:Predator Atlas 8
Acerも,Arc G3 Extreme搭載の携帯型ゲームPC「Predator Atlas 8」を発表。COMPUTEX 2026会場でゲームを試遊できる状態で出展していた。
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Predator Atlas 8は,Acerとしては初の携帯型ゲームPCとのこと。とはいえ,数々のゲーミングPCを手がけている同社だけに,ものとしての質感は上々だ。
ボタンとスティックのレイアウトはXboxレイアウトで,D-Padは円形,背面のグリップ付近には追加ボタンが2つある。また,左右トリガーボタンの近くには,トリガーストップのスイッチもあり,押し込み範囲を狭くして反応を機敏にすることも可能だ。
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ディスプレイパネルは,Claw 8 EX AI+と同じ8インチサイズ,解像度1920×1200ドットで,最大リフレッシュレート120Hzである。最大輝度は500nitsとのことだが,デモ機で動いていた「Forza Horizon 6」からは,HDRディスプレイではないと認識されていた。
メインメモリ容量は24GBで,Claw 8 EX AI+よりは少なめだ。メモリ価格の高騰がなければ32GBだったかもしれないので,残念なところではある。
内蔵ストレージ容量は1TBだった。
インタフェース類は,上側面に並んでおり,Thunderbolt 4ポートが2つと,microSDカードスロット,4極3.5mmミニピンヘッドセット端子がある。
内蔵SSDに比べると読み書き速度が遅いmicroSDカードだが,ゲーム以外のデータを保存しておく役には立ちそうだ。
ちなみに,電源ボタンは指紋認証センサーを兼ねており,Windowsの生体認証機能「Windows Hello」に利用できる。
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Forza Horizon 6が「High」設定でも60fps以上で動く!
さて,Intelのアピールはともかく,Arc G3 Extreme搭載の携帯型ゲームPCで,実際にゲームを快適にプレイできるだろうか?
今回,会場ではMSI,Acerともに,それぞれのPCでForza Horizon 6をプレイできる状態で出展していたので,実際にプレイしてみた。
結論からいえば,どちらのPCでも,プレイ中は余裕で60fps以上のフレームレートが出ており,「びっくりするほど快適」といってもいい。
その理由は,Forza Horizon 6が,Intel独自の超解像技術である「XeSS-SR」(Xe Super Sampling-Super Resolution)に対応しているからだ。そのため,実際にGPUがレンダリングするゲーム映像の解像度を,ディスプレイ解像度の50〜70%程度に抑えることで,描画負荷を減らしてフレームレートを稼いでいるわけだ。
Predator Atlas 8を使って,グラフィックスのプリセットを「High」,XeSS-SRを「Ultra Quality Plus」(映像品質重視設定),XeSS-SRのシャープネス設定を「0.7」にした状態で,実際にプレイした様子の動画を掲載しておこう。
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画面右上に小さく,フレームレートとGPU負荷率が表示されているが,壁に衝突した直後以外は,60fps以上で表示できているのが分かるはずだ。
Claw 8 EX AI+のデモ機は,画質プリセットが「Middle」でXeSS-SRが「Performance」,シャープネス設定「0.5」という設定だったが,この状態だとフレームレートは70〜80fps程度で推移していた。なかなかのものだ。
ちなみに,Forza Horizon 6は,Intel独自のマルチフレーム生成技術「XeSS-FG」(XeSS Frame Generation)に対応していない。超解像だけでここまでのフレームレートを発揮できるのは,Arc G3 ExtremeのGPU性能が,それだけ優秀ということだろう。
画面内に登場する車両が多くなれば,フレームレートは下がるだろうが,画質プリセットやXeSS-SRの設定を調整して,フレームレートを維持することは可能と思われる。
もちろん,すべてのゲームにおいて,Arc G3 Extremeが高いグラフィックス性能を発揮できるわけではない。同世代のGPUを搭載するノートPC「Zenbook DUO」(UX8407)のレビューでも,XeSS非対応のゲームでは,性能が振るわないことが明らかになっている。
今後,対応ゲームが拡充していけば,Arc G3 Extreme搭載ゲームPCは,魅力的な携帯型ゲームPCの選択肢となりそうだ。今後に期待したい。






























