2016年3月20日,茨城県大洗町で
「大洗春まつり海楽フェスタ 2016」が開催された。東日本大震災からの復興を目的として始まり,大洗を舞台としたアニメ
「ガールズ&パンツァー」(以下,ガルパン)とのコラボレーションで盛り上がりを見せる本イベントも今年で5回め。劇場版大ヒットの影響もあってか,これまでの来場者数を大きく上回る
8万人が同町に集まったそうだ。
本イベントにWargamingがサービス展開するオンライン戦車アクションゲーム
「World of Tanks」(以下,WoT)が昨年に続き今年も参加していたので,本稿でその模様をお伝えしよう。
Wargamingのブースは,大洗のリゾートアウトレット「大洗まいわい市場」の2F,「ガルパンミニミニホビーショー会場」の1室。本イベントや毎年11月に開催される「大洗あんこう祭」など,大洗のイベントに数多く参加している同社にとってはおなじみの場所だそうだ。
PC版WoTと
「World of Tanks Blitz」(
PC /
iOS /
Android)の試遊や,イラストレーター
しばふ氏のイラストとガルパンの主人公
西住みほのパネル展示などが行われていた同ブースで一番の目玉企画として開催されたのは,PS4版WoTの対戦試遊イベント
「WoT戦車道大会 in 海楽フェスタ」だ。
ガルパンの主人公チーム
「県立大洗女子学園」と,そのライバル校のひとつ
「聖グロリアーナ女学院」の対抗戦として行われたこのイベントは,大洗女子は
IV号戦車H型や
三号突撃砲,“聖グロ”は
チャーチルVIIや
マチルダIIというように,原作に合わせた車両でチームを編成。1戦ずつ入れ替わる参加者がそれぞれ分かれて対戦し,1日の対戦スコアの総合結果を競うという趣向で開催された。
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PS4の対戦試遊イベント参加者特典のポストカード(写真左)と,すでにPS4版「World of Tanks」をプレイしている人に配布された,PS4本体用のデコレーションシール(写真右) |
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同ブースのPS4は,上の写真にあるデコレーションシールで「ガルパン×WoT」仕様となっていた |
本作をプレイ済みの人や初めて触れるという人,若い女性や子供に手を引かれてやってくる家族など,多くの人達で常に列ができていたこの対抗戦イベント。序盤は接戦が続いていた両校の対決も,聖グロがリードを見せ,最終的に
聖グロが31勝,大洗女子が18勝と,大洗女子が大きく差をつけられる結果となった。しかし「地元の大洗女子を勝たせたい!」という声があがり,最後に同社スタッフ自らが大洗女子を,聖グロの隊長
ダージリンのコスプレをしていた女性が同校のチーム隊長となり,エキシビションマッチが開催された。その熱戦に集まったギャラリーから大きな歓声が上がるなか,結果は同社スタッフがさすがという技術を見せつけ大洗女子が勝利。礼に始まり礼に終わるという
“戦車道精神”にのっとり,両者の握手でこの対抗戦は幕を閉じた。
まるで町のゲーム大会といった,なごやかな雰囲気だった同イベント。同社も,定期的に行っているファンミーティングイベントをはじめ,このような形で誰でも気軽に参加できるイベントをこれからも各地で開催し,本作に触れられる機会を提供していきたいということだった。
さて,WoTとガルパンのコラボといえば,PC版で公開された
「ガールズ&パンツァー 劇場版」スペシャルMOD(
関連記事)。先日実装された9.14アップデートで一部の車輌ではドリフトが可能となり,「アニメで見たあんな場面や,こんな戦法が再現できる!」と期待したプレイヤーも多かったことだろう。しかし同MODは,現在最新バージョンには対応していない。筆者もガルパンファンとして,そしてWoTプレイヤーとして大変気になっていたので同社のスタッフに聞いてみたところ,まだ実施される日は未定だが,
最新バージョンに対応した同MODを公開する予定ということだった。公式のアナウンスを楽しみに待とう。
大洗マリンタワー前広場のメインステージでは,
西住みほ役の渕上 舞さんと
五十鈴 華役の尾崎真実さんに加え,
小山柚子役の高橋美佳子さん,
河嶋 桃役の植田佳奈さん,そして
角谷 杏役の福圓美里さんの生徒会チーム3人が参加した
「ガールズ&パンツァー キャストトークショー」をはじめ,ガルパンクイズ大会や大洗高校のマーチングバンド部
「Blue-Harwks」の演奏などが行われた。イベントの最後を飾る花火の前には,プロレスラー
蝶野正洋氏の大洗大使任命式もあり,熱狂的な「蝶野コール」があがり会場は終始盛り上がりを見せていた。
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初参戦となった生徒会チームは,前日に現地入りをして温泉やグルメを楽しみ,さらに3人の仲も深まったそうだ。ステージでは高橋さんによる「あんこう踊り」披露も |
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5月27日発売予定の劇場版のBlu-ray / DVDの特典OVAのタイトルが「愛里寿・ウォー」に決定したことが発表された。ボコに囲まれた,なんとも可愛らしい姿の愛里寿などの場面カットも公開に |
ガルパンクイズ大会には,作中に登場するキャラクター“ボコられグマ”のボコも参戦。決勝戦ではアニメのプロデューサー杉山 潔氏がハリセン片手に乱入(?)
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 ステージ上で見事なドリル演奏を見せてくれた,大洗高校マーチングバンド部「blue-Hawks」。ガルパン楽曲はもちろん,マイケル・ジャクソンや水戸黄門のテーマなど,多彩な楽曲を披露した |
 ステージの第2部で開催された,アニソンDJ LIVEに出演した皆さん。ほかにもたくさんのガルパンコスプレイヤーが本イベントに駆けつけていた |
ガルパン応援大使であり,震災復興支援活動や救急救命啓発活動などに積極的に取り組む蝶野氏。花束贈呈に登壇したご当地レスラー「海人戦士 オーアライダー」からの「一緒にプロレスがやりたい!」という訴えに,実現に動きたいという話も
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戦車やラッピングバスの展示や,地元のグルメやガルパングッズを販売する屋台はどこも大賑わい。ミリタリー漫画家の大家,小林源文氏の書籍と「黒騎士物語」をモチーフにしたカードゲーム「俺のケツをなめろ!」を小林氏自らが販売する姿も。同カードゲームは2016年内にAndroid向けアプリとなって配信が予定されている(関連記事)ので,こちらも楽しみなところ
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イベント最後の花火では,あんこう型花火も打ちあがった
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町中が多くの人で賑わいを見せていた大洗町。こういったイベント以外でも,ガルパンのスポット巡りや地元の名産を楽しみに,のどかな雰囲気で魅力あるこの町に足を運んでみよう。
ガルパンキャラクター達のパネルががたくさん配置されている町中では,劇中に登場した建物には多くの人が集まり,コラボメニューを提供するお店には長蛇の列ができていて,会場と変わらぬ盛り上がりを見せていた
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ガルパンのスポットとしても有名な「大洗大磯神社」には,軽巡洋艦「那珂」の忠魂碑が建てられている。石碑に描かれた那珂は,特徴的な四本煙突はそのままに少し可愛らしくディフォルメされた姿に
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