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公式全国大会と銘打つ本大会だが,各部門の優勝者と準優勝者(ストIII 3rd部門は優勝者のみ)には,アメリカ・サンフランシスコにて12月8日(現地時間)に開催される世界大会「Street Fighter 25th Anniversary Tournaments」への出場権もかかっている。
大会の結果については,すでに速報記事をお届けしているが,本稿では9月に開催されたオンライン予選を勝ち抜いたプレイヤー達によって熱戦が繰り広げられたイベントの模様を,フォトレポートでお届けしていこう。
![]() ニコファーレ会場内。生放送につけられたコメントは,正面,左右に配置された巨大なモニターに映し出される。会場の全周を流れるコメントは圧巻で,格闘ゲームの大会としては一風変わった演出ともいえる |
![]() 東京・六本木にあるニコファーレ。当日の模様はニコニコ生放送でも中継され,会場の観客のみならず,ディスプレイ越しに観戦する多くの視聴者のコメントで大盛り上がりとなった |
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新世代のプレイヤー登場に会場が沸いた「ストクロ」部門
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本作は2人の使用キャラをバトンタッチしながら戦う,いわゆるタッグ方式のタイトルで,攻撃中にパートナーと交代できる「キャンセルチェンジ」や,パートナーを画面内に呼び出し同時に攻め立てる「クロスアサルト」など,タッグ方式ならではのゲームシステムが特徴となっている。そのほか,試合中に攻撃や防御などのステータスアップを図れる「ジェム」といった要素もあり,それらを使った戦略が見どころといえるだろう。
発売から半年が経ち,DLCによるキャラクター追加やバランス調整を経たあとのバージョンでは,今回が初となる全国大会。使用キャラクターとしては,機動力とコンボの火力に優れたルーファスや,中段技からコンボが狙え,崩し能力の高さがウリのコーディー,長い手足で相手を寄せ付けない立ち回りが強力なダルシムの3キャラクターの比率が高く,それぞれのキャラクターにどう対処していくかがポイントとなる。
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出場選手は,先日ブラジル大会を連覇して勢いに乗るときど選手(ダルシム/コーディー)や,カプコン格ゲーの古参プレイヤーとして知られるMOV選手(ダルシム/ジャックX),いんこ選手(ルーファス/ファラン)など,ファンにはお馴染みの顔ぶれ。
そんな中,一際目立つ存在だったのがリュウ/一八という珍しいキャラチョイスが光る,ゆきむら選手だ。発売から半年しか経っていない本作で,すでに1万試合をこなしているというゆきむら選手。対処の難しいダルシムの昇りジャンプ強Pを,脅威のディフェンスでかいくぐり,最速風神拳を使った高難度のコンボを決めまくって,トーナメントを駆け上がっていく。使用キャラクターがストクロの主役コンビであることもあいまって,まさに主人公然としたその活躍に,観客から拍手喝采が沸き起こっていた。
残念ながらグランドファイナルでときど選手に敗れてしまったものの,その試合内容はストクロを知らないプレイヤー達にも強烈なインパクトを与えていたようで(何せ神業のようなガードだったのだ),世界大会での活躍も期待される。国内では珍しいゲームパッド勢ということもあり,格闘ゲームシーンの新たな風を予感させるプレイヤーの一人といえるだろう。
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![]() コーディーといえばこの人,EGももち選手(コーディー/ルーファス)と,強豪きょぬま選手(アリサ/ジュリ)の対決。どちらが勝ってもおかしくないこの戦い,今回はEGももち選手に軍配が上がった |
![]() ときど選手とゆきむら選手によるグランドファイナル。ストクロ史上に残るであろう,その熱い試合は必見だ。配信を見逃した人はタイムシフト(ストクロ部分は無料)をチェックしてみよう |
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![]() PS3とPS Vitaで同時に対戦できる「クロスリンク」機能を使ったデモンストレーション。綾野Pとミス春麗の対決は,タッチするだけで簡単に技が出せるカジュアルモードを使いこなしたミス春麗の勝利 |
![]() 2012年12月中旬に配信されるストクロの新アップデート,Ver.2013についての紹介も(関連記事)。システムの変更をはじめ,各キャラクターの技にも調整がほどこされるなど,アップデートとしてはかなり大規模なものとなっている |
![]() 先日アメリカで発表された「ヴァンパイア リザレクション」の国内発売も明らかとなった(関連記事)。プラットフォームはPlayStation 3とXbox 360。価格は未定ながら,発売は2013年初め頃が予定されている |
![]() 会場にはMad Catzの新製品の展示も。写真はストクロのイラストがあしらわれたゲームパッド「STREET FIGHTER x Tekken - FightPad S.D.」。海外で発売済みだった製品が,いよいよ日本にも登場する。発売時期は近日発表予定とのこと |
13年のやり込みが光る「ストIII 3rd」部門
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キャラクターランクでいえば,圧倒的なキャラクター性能を備えた春麗・ユンが二強と呼ばれて久しい本作だが,それに対抗するためのキャラ対策も,ほかのどのタイトルより進んでいるのが事実である。いくら強キャラといえど,一筋縄でいくはずもない。“職人”と呼ばれる二強以外のキャラクターvs.二強という図式で,トーナメントは進行していく。
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そして,そんな職人プレイヤー達の前に立ちはだかったのが,東西最強クラスの春麗使いといわれるMOV選手(春麗)と梅園選手(春麗)。ともに本作稼働時からのプレイヤーであり,キャラクターの間合いに合わせた技の差し合いはもはやお手の物。古参プレイヤーの威厳を見せつけるように勝利を重ねていき,両者はグランドファイナルへと駒を進める。
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二強の威厳を見せつける形で春麗同士の東西対決となったグランドファイナル。ひとたび中足(しゃがみ中K)が刺さればそのまま終了しかねない緊張感の中,ジリジリとした地上戦が続いていく。互いにプレッシャーを掛け合うなか,流れを掴んだのはMOV選手。梅園選手のけん制の空振りに的確な差し込みを決め続け,優勝の座を勝ち取った。
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ウメハラ神話に新たな1ページが刻まれた「スパIV AE」部門
2012年3月に行われた「格闘ひな祭り」から,約半年振りの公式大会となったスパIV AE部門。オンライン予選を勝ち抜いたのは,ウメハラ選手(リュウ)やふ〜ど選手(フェイロン)をはじめとしたプロゲーマー達。さらに関西の強豪うりょ選手なども加わって,まさにスパIV AEのスタープレイヤー達がニコファーレに集結する形となった。
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![]() 名古屋の強豪プレイヤーえいた選手(豪鬼)vs.関西のフェイロン使いキンドー選手。土壇場に追い詰められたえいた選手が放った瞬獄殺が決まり,逆転勝利 |
![]() ウメハラ選手(リュウ)vs.きょく選手(ヤン)。ヤンの持ち味である上空からの攻めと近距離戦へ持ち込ませることなく,手堅い立ち回りを見せたウメハラ選手の勝利 |
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キンドー選手,ふ〜ど選手とのフェイロン戦では,地上戦のけん制で波動拳をほぼ使用せず,あえて前に歩いてプレッシャーを与えていく戦術(しかし,なぜかガードはできる)を見せ,さらには地上の立ち合いから突然繰り出される大昇龍(なぜか当たる。相手はピヨる)など,ウメハラらしさが溢れる試合が次々と飛び出す。さらに残り数ドットまで追い詰められた状況からの昇龍→滅・波動拳の逆転劇もあり,会場はこの日一番の盛り上がりを見せた。
トーナメントは,まさに圧倒的な強さを見せ付けたウメハラ選手がそのまま優勝。準優勝のふ〜ど選手と共に,世界大会への切符を手にすることとなった。
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世界大会へ向かうプレイヤー達の活躍に期待
記事冒頭でも触れたとおり,各部門の優勝者と準優勝者(ストIII 3rd部門は優勝者のみ)には,アメリカ・サンフランシスコにて12月8日(現地時間)に開催される世界大会「Street Fighter 25th Anniversary Tournaments」への招待が決定している。イベントの閉幕後,各部門の入賞者にミニインタビューを行い,世界大会へ向けての意気込みなどをうかがったので,以下に掲載しよう。世界を舞台に戦う,日本代表選手の活躍に期待してほしい。
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■ストクロ部門 優勝:ときど選手/準優勝:ゆきむら選手
4Gamer:
大会を終えた今のお気持ちをお聞かせください。
ときど選手:
勝つべく人が勝ち残った大会なので,凄く価値のある大会になったと思います。試合内容も良いものが多くて,自分自身の試合はもちろん,ほかの人の試合も見ていて楽しかった。だからこそ,優勝できたことが本当に嬉しいです。
ゆきむら選手:
自分も好成績を残せて嬉しいです。
4Gamer:
ゆきむらさんは,ときど選手との試合はいかがでしたか?
ゆきむら選手:
勝てると思ってたんですけど……足りてなかったですね。届かなかった。
4Gamer:
いや,本当にすごい試合で,見ていて感動しました。ストクロってこんな風に戦えるんだって。ときどさんはゆきむら選手との試合はどうでしたか。
ときど選手:
本当はもっと圧勝する予定だったんですけど(笑)。まだまだ甘さが残っているので,特訓のやり直しですね。
4Gamer:
分かりました。では世界大会への向けての意気込みをお聞かせください。
ときど選手:
ズバリ,四冠です※。11月はやり込める期間があるので,ガッツリと対策を立てて挑みたいと思います。
※ときど選手は先に行われたブラジル大会にて,ストクロ/ストIII 3rd/スパIV AE,そして日本では未発売のため種目に入らなかった「Super Street Fighter II Turbo HD Remix」の,全4部門への出場権を獲得している。今大会で優勝したストクロ部門のみ,ブラジル代表の権利を放棄し,日本代表として出場予定。
ゆきむら選手:
いいところまで行けると思いますので,頑張ります。
4Gamer:
応援しています。本日はお疲れさまでした。
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■ストIII 3rd部門 優勝:MOV選手/準優勝:梅園選手
4Gamer:
大会を終えた今の感想をお聞かせください。
MOV選手:
25周年という大きいイベントに出場できて,しかも優勝できて本当に嬉しいです。格闘ゲームを止めようと思ったこともありましたが,自分に何かがあるならこのままでは終わらないだろうって,続けて良かった。やっぱり自分は格闘ゲームと縁があったんだって。
梅園選手:
今日は本当に疲れましたね。なにせ最後の相手が現役最強プレイヤーなんで,大会を通して一番しんどかった。グランドファイナルでMOVに6回勝てって,ねぇ(笑)。……そりゃもう地獄ですよ?
4Gamer:
本当にお疲れ様でした(笑)。MOV選手はストクロでも3位になりましたが,ストクロも含め一番印象に残っている試合はどれでしょうか。
MOV選手:
ストクロ1回戦のときど選手戦ですね。対策も立てて色々と準備していたんですが,試合中は熱くなっちゃって,それが活かせなかったのが残念です。なにせ彼(ときど選手)とは15年来の付き合いですからね。対戦カードが決まった後の2週間は,猛りと緊張が入り混じって大変でしたよ。
4Gamer:
なるほど,因縁の対戦だったわけですね。そのときどさんですが,さっき世界大会では四冠を目指すと言っていましたけど,どう思いますか?
MOV選手:
あれ? こないだストIII 3rdは諦めるって言ってたのに。
梅園選手:
そうやって油断させる作戦なんだよ(笑)。
MOV選手:
ああ,そういうこと……。ときどくんにはストクロの恨みがあるので,絶対阻止してやりますよ。
4Gamer:
期待しています(笑)。では最後に世界大会へ向けての意気込みをお願いします。
MOV選手:
ストクロでは負けてしまいましたが,ストIII 3rdなら,自分こそが25周年チャンプにふさわしいと思っています。なので必ず優勝してきます。
梅園選手:
残念ながら,自分は世界大会へ出場できないですが,その想いはMOVさんに託します。日本から応援していますので,ぜひ頑張ってほしいです。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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■スパIV AE部門 優勝:ウメハラ選手/準優勝:ふ〜ど選手
4Gamer:
お疲れさまでした。大会を終えた今の感想をお願いします。
ふ〜ど選手:
世界大会へ出場するのが目標だったので,準優勝という結果ではありますが,達成できて良かったですね。
ウメハラ選手:
なんだろう,トントン拍子に勝ち進んじゃって,気が付いたら終わったって感じですね。
4Gamer:
ウメハラさんは今日は抜群の仕上がりでしたが,理由はなにかあるんですか?
ウメハラ選手:
なんでですかね? 体の調子が良かったのかな(笑)。今日は当たったのが,キャラ的にも人的にも得意な相手ばかりだったので,逆に反対ブロックにいたら負けてたかもしれません。
4Gamer:
そ,そうなんですか……。えーと,ものすごい試合が続出したスパIV AE部門でしたが,とくに印象に残った試合は?
ふ〜ど選手:
今日の負けは全部ウメハラさんが相手だったんで……世界大会へ向けて,対策のやり直しですね。
4Gamer:
ふ〜どさんから見て,今日のウメハラ選手は何が一番違ったのでしょうか。
ふ〜ど選手:
波動拳の撃ち方が全然違いましたね。TOPANGAリーグのときとは。
4Gamer:
うーん,なるほど。では最後に世界大会に向けての意気込みをお聞かせください。
ふ〜ど選手:
優勝したいので,頑張ります。
ウメハラ選手:
今回はかなりイイ感じに動けたので,本番もこの調子でできればいいかなと。大会は勝てたらもちろん嬉しいですけど,今日みたいなイイ動きを見せられることを一番の目標にして,頑張りたいと思います。
4Gamer:
ときどさんが四冠を狙うと言っていましたけど,それはどう思いますか?
ウメハラ選手:
え,四冠? それはできたら凄いね。
ふ〜ど選手:
できて三冠くらいじゃないですかね? でもその宣言に恥じないくらい,やり込んでるとは思いますよ,彼は。
4Gamer:
分かりました。スパIV AE部門では,ぜひお二人にときどさんの四冠を阻んでいただければと思います。本日はお疲れ様でした!
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対戦格闘ゲームというジャンルを世に生み出し,以降もジャンルを牽引してきたといっても過言ではないストリートファイターシリーズ。プレイヤーと開発が,互いに競い合うようにして進化させてきた同シリーズは,今や世界の各地で大会が開かれるまでに成長した。
イベントの最後に小野プロデューサーが語ったように,この25周年は,来たるべき30周年への第一歩である。25周年の節目を越え,世界規模となったプレイシーンにどんな未来が描かれるのか,今から楽しみだ。
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