小島秀夫監督が世界を回る！　「メタルギア」シリーズ最新作の発売を記念してスタートした「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER WORLD TOUR 2010」初日の模様をレポート

17：00　GAMESマーヤ葛西店

　初日最後の会場となったのは，東京都・葛西にあるゲームショップ「GAMESマーヤ葛西店」。ゲームメーカー各社と協力しての体験会などを積極的に行っており，4Gamerでも何度か取材に訪れているので，おなじみの読者も少なからずいるだろう。
　GAMESマーヤ葛西店でのイベントに参加できたのは，同店で「MGS PW」を予約購入した100名限定。会場を訪れた小島監督，新川アートディレクター，そして菊地由美さんによる，この日唯一のサイン会が行われるということもあり，大盛況となった。


　イベント開始に際し，まずは小島監督，新川アートディレクター，菊地さんがそれぞれ以下のように挨拶した。

小島監督： 「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」発売になりました。マーヤさんには，「1」（※「METAL GEAR SOLID」）の頃から来店させていただいています。「MGS4」はちょっと来られなかったので，6年振りになります。ワールドツアーでマーヤさんも入っていますんで，パリの方も取材に来ています。楽しんでいってください

新川アートディレクター： やっと発売になりました。「メタルギア」シリーズの中ではちょっと異色というか，今までにない「メタルギア」が完成したと思います。今までのファンの方も，新規でプレイされる方も十分楽しめる内容になっていると思うので，ぜひこれからプレイしていただけると嬉しいです

菊地さん： 伝説のゲームショップに来られてすごく光栄です。ワールドツアーの大きい感じも好きなんですけど，こういう近すぎるくらいの距離も好きです（笑）。今日から存分に楽しんでプレイして，お友達に紹介したりご両親に見せたりして，たくさんのCO-OPSの輪を広げてほしいなと思います。今日は短い時間だとは思いますが，最後までお付き合いください

　小島監督は，「MGS PW」で最も伝えたかったこととして，「核抑止」を挙げた。
　今まで反戦・反核で十数年「METAL GEAR SOLID」を作ってきたが，なぜ軍隊があって核兵器があるかをゲームをやりながら知ってもらいたくて，核抑止論をテーマに物語を作ったとのこと。まずはそのあたりを楽しみながら理解してほしいと述べた。
　また小島監督は，「METAL GEAR SOLID」のシリーズ作品は，ハードの進化とともにステップアップしてきたが，今回は“2段階くらい後退した”PSPというハードで続編が出たことについても説明。
　「MGS PW」はPSPというハードでの“突然変異タイプ”の『METAL GEAR SOLID』であり，あえてPSPを選んだことで，普通であればここまでゲーム性が広がることはなかった，今までにない新しい「METAL GEAR SOLID」ができた，と話していた。
　小島監督曰く，「MGS PW」は「『METAL GEAR SOLID』であって『METAL GEAR SOLID』ではない」とのこと。普通の「METAL GEAR SOLID」から，途中で大きな広がりを持った新しい「METAL GEAR SOLID」に出会うことになる，今日からプレイを始めると明日明後日あたりからニュアンスが変わってくるだろう，最終的には今までになかった「METAL GEAR SOLID」になっていると，コメントした。

　サイン会では，小島監督，新川アートディレクター，菊地さんのお三方が，約100人の来場者達の「MGS PW」パッケージスリーブに，丁寧にサインを入れていた。全体で約1時間という時間はあっという間に過ぎてしまったが，来場者達にとってはまたとない記念になっただろう。


　なお「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER WORLD TOUR 2010」は，5月1日に名古屋，5月2日に大阪で開催されたあと，ソウル，台北，香港，ニューヨーク，ロサンゼルス，パリ，ロンドンと，文字どおり世界で開催される。

　また，各会場で小島監督は，今後国内で「MGS PW」の大会を全国で開催して，2010年の東京ゲームショウで決勝大会を実施したいと話していた。「MGS PW」を購入した人は，腕を磨きつつ大会の実現を期待して待とう。（oNo）

「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」公式サイト