3か月連続アップデート“進化する夢世界”の中核を成す第二章「進化」とは？　「夢世界」プロデューサーインタビュー

シーアンドシーメディア 夢世界プロデューサー山下養一氏

　10月22日，MMORPG「夢世界 -武林外伝-」にて，“進化する夢世界”と銘打った大型アップデートの第二章「進化」が実施される。
　このアップデートは，9月から11月にかけて全3回で行われる予定で，第2弾にあたる今回は，準備段階だった第一章「始動」を受けて，いよいよ本格的に新たな要素が投入されてくる。主だった新要素は，新エリアの追加とレベルキャップの開放，そして戦闘をサポートする「キューブ」システムの実装といったところ。その具体的な内容と，続く第三章「侵攻」の一部について，プロデューサーの山下養一氏に話を聞いてみた。

従来マップよりも広く，高低差も実現！　プレイヤー待望の新エリア実装

高低差に富んだマップ。新マップでは，建物の上などに登れるようになっている

　まず，追加されるエリアは「火の島」と「氷の島」の二つ。夢世界は正式サービスの開始から1年7か月が経過するのだが，実は新エリアの追加は今回が初めてとなる。新エリアは，既存のものと比較すると面積にして1.5倍以上とプレイヤーが移動できる場所はかなり増えている。さらに，スロープなどによる高低差も表現されているため，変化に富んだマップとなっている。

　「これまで夢世界は，MMORPGにしてはマップが狭いといわれていました。またマップ自体も平坦だったので，いっそうそのように感じられる方が多かったのではないでしょうか。これまでもジャンプで高いところに上がれましたが，今回は，通常の移動で崖や建物の上部に登れます。そこから風景を見下ろすこともできるようになりますので，かなり新鮮な印象でプレイできます」（山下氏）


　新エリアには，ボスモンスターとして「女王ローズ」（火の島）と「女王アマリリス」（氷の島）がそれぞれ配置される。姿は対になっており，ともに範囲攻撃を主体とした戦闘スタイルだが，それぞれの攻撃パターンはかなり異なるとのこと。ちなみに山下氏ともう一人のスタッフがGMキャラを使って挑んでみたところ，かなりの苦戦を強いられたそうだ。別途配置されている中ボスも含めて，レベル120に達したプレイヤーでも相当に手こずるのではないかと，山下氏は予想している。

　「新エリアは，全般に今までよりも中国色が薄れて，より欧米などのファンタジーに寄ったデザインになっています。また，これまで曖昧だったストーリーもきちんと確立させ，この世界がどういうものなのかがはっきりと分かるようになっています」（山下氏）

ついにレベルキャップ開放！　レベル100以上の夢世界はどうなる？

　またエリアの追加に伴い，プレイヤーのレベルキャップも引き上げられる。今のところ最大120まで設定されているというが，レベルキャップをどこまで引き上げるかは現在検討中とのこと。なおレベル100を超えるためには，「覚醒」および「輪廻」を経ていることが条件となる。

　「これまでのシステムでは都合3回もレベル1からスタートすることになるので，さすがにコンテンツを遊び尽くしてしまいます。そこで開発と話し合い，今後はレベルキャップを順次引き上げていき，それに合わせて新コンテンツを導入する方針に切り替えました」（山下氏）

　合わせて，スキルにもレベル100以上のものが各職業四つずつ追加される。すでに9月に各二つずつ追加されているので，今回のアップデート全体では各職業計六つの新スキルが登場したというわけだ。なお新装備については，今回はすべて既存のものを強化し，プレイヤーのレベルに合わせる形式になる。それに伴って，精錬値の上限も＋20まで引き上げられるほか，装備に属性を付加させるためのスロットを開けるシステムも導入される。

　「精錬値を上げるのが厳しいというご意見をよくいただくのですが，現実問題として基本となる成功確率を変動させるのは問題があります。そこで，今回は成功確率を上げるのに必要な札の入手手段を増やし，より多くチャレンジしていただけるようにしています」（山下氏）

　戦闘をサポートする「キューブ」システムは，新たなペットのようなものと捉えて差し支えない。
　もちろん，従来のペットシステムとの併用も可能だ。キューブは装備やオプションによるカスタマイズが可能で，かなり多彩な使い方ができるという。細かい仕様については，取材時はまだ調整中とのことで詳しく教えてもらえなかったのだが，実装までに公式サイトの特設ページにて紹介される予定だ。
　感じとしては，CHUSENの法宝やPerfect Worldの巫魂のようなもののようだが，外見は宝石ぽい独特なものになるという。

第三章以降は新ダンジョン追加でプレイエリアが広がっていく

新ファッションアイテムも

　11月実装予定の第三章「侵攻」では，新たなダンジョンが追加される。これはインスタンス形式のもので，11月中はレベル90以上のプレイヤーを対象としたものが二つ，追って，低〜中レベル向けのもの二つが登場する予定だ。
　インスタンスダンジョンの最深部には，当然ながらボスモンスターが配置されているが，通常のフィールドや従来のダンジョンとは異なり，最大6人のパーティで挑戦することになる。こちらも上記の新エリアのボスモンスター同様，レベル120でも手こずる可能性が高いそうだ。事前準備にしても戦闘時の立ち回りにしても，これまでとは異なる意識で臨まなければならないだろう。

　「従来のオープンフィールド形式だと，ボスモンスター討伐に関しては，どうしても対人戦を得意とする大手ギルドが有利になってしまいます。今回，インスタンスダンジョンを実装することで，あまり対人戦が好きではないという方の要望にお応えすることができたのではないでしょうか」（山下氏）

　さて今回の一連のアップデートは，レベルキャップの開放とそれに伴う高レベルコンテンツが中心となる。覚醒や輪廻でレベル1〜100までを繰り返しプレイさせていた，これまでの夢世界とは若干ベクトルが異なっているが，これは主に既存プレイヤーの要望を踏まえたうえでの措置であるという。その結果，今回のアップデートの告知を始めた6月くらいから復帰プレイヤーも増え，レベル上限に達しているプレイヤーも劇的に増えているそうだ。

　とはいえ，山下氏によれば，従来のMMORPG初心者層向けという路線に変更はないとのこと。これから夢世界を始めるという人に向けたイベントやキャンペーンも随時実施し，比較的短期間で新コンテンツを楽しめるようにしていく。また12月から年明け以降も，新ダンジョンの追加という形で遊べるエリアを続々と増やしていく予定もある。
　それでは最後に山下氏からメッセージをいただいたので，掲載しておこう。

　「夢世界は，年が明けて2010年2月に2周年を迎えます。今まで試行錯誤してきた結果として，さまざまなデータが蓄積されているのですが，振り返ると，やはりプレイヤーさんと一緒にゲームを作り上げてきたという思いが強いです。それを踏まえて，皆さんにより楽しんでいただけるよう，2周年を記念する大型アップデートの準備をバックグラウンドで進めています。そちらにも期待してほしいのですが，まずは今回，9月から11月にかけての一連のアップデートを楽しんでください」（山下氏）

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■新エリア

●氷島エリア

●火島エリア


■新装備

●天剣（男）

●天剣（女）

●修羅（男）

●修羅（女）

●魔尊（男）

●魔尊（女）

●明王（男）

●明王（女）

●新スキル

●新ファッション

●新騎乗ペット

●新戦闘ペット


■新モンスター

●火島エリア

●氷島エリア