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「Razer Orochi」レビュー。ワイヤード&Bluetooth両対応,“世界初のノートPC用ゲーマー向けマウス”とは何なのか
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印刷2010/06/22 10:00

レビュー

世界初のワイヤード&Bluetooth接続両対応モデルに意味はあるのか

Razer Orochi

Text by fumio


Razer
Razer Abyssus
メーカー:Razer USA
問い合わせ先:MSY(販売代理店) http://jp.razerzone.com/
実勢価格:8000〜9000円程度(※2010年6月22日現在)
Razer
ワイヤードモードとBluetoothモードの切り替えは,基本的にケーブルの抜き差しで行う。詳細は後述
 「ヤマタノオロチ」(「八岐大蛇」あるいは「八俣遠呂智」)が,八つの頭を持った巨大な蛇として日本書紀や古事記に登場する怪物だというのは,日本人なら常識だろうが,今回紹介する「Razer Orochi」(以下,Orochi)は,そんなヤマタノオロチにちなんで名付けられたとは思えないほど小さいマウスだ。
 Razer USAによって「世界初のノートPC用ゲーマー向けマウス」と位置づけられる本製品。ゲーマー向けマウスとして,世界で初めてBluetooth 2.0モードをサポートし,ワイヤードモードと切り替えて利用できるという点も含め,興味をそそられていた人は,かなりの数に上るのではなかろうか。

 実はこのOrochi,海外では2009年夏に販売が始まっていたのだが,無線機器を国内で利用するための許認可に時間がかかったようで,日本市場ではそれから半年以上が経過した2010年5月28日の発売となった経緯がある。長い間,国内で手に入らず嘆いていた諸兄諸姉にとっては,待望の発売となるはずだが,今回は,そんなOrochiの実力を検証してみたいと思う。


ワイヤード動作時68.5g! 操作感は極めて軽快

小ささゆえに持ち心地は窮屈だが,慣れれば問題ない


DHARMA OPTICAL GAMING MOUSE(DRM26)と並べてみたところ。縦方向が明らかに短い
Razer
 単体で見るとややずんぐりとした印象を受けるかもしれないOrochiだが,実際のところ,本体はたいへん小型。67.8(W)×99(D)×35(H)mmというサイズは,2010年初夏時点における小型ゲーマー向けマウスの代表格,「Razer Abyssus」「DHARMA OPTICAL GAMING MOUSE(DRM26)」と比べても一回りは小さい。
 本体重量も,ケーブル込みで実測89.5g。ケーブルを本体から外すと同68.5g(※ケーブル単体は同21g)で,ゲーマー向けワイヤードマウスとしては相当にインパクトのある数字だ。操作時に感じる軽さが「ものすごい」と述べたら伝わるだろうか。
 なお,ワイヤレスモードで,付属の単三形アルカリ電池2本を装着した状態だと同116gで,さすがに重くなる。

4Gamerの比較用リファレンスマウス「G5 Laser Mouse」(型番:G-5T,以下 G5T)と並べてみたところ。ゲーマー向けマウスとしては標準的か,それより若干大きいクラスになるG5Tと比べると,Orochiの小型さがよく分かる
Razer Razer Razer

 ただ,筐体が小さいうえ,左右対称デザインで,かつ,本体の“山頂”部から“裾野”に向かって広がっていく形状になっているためか,ホールドする場所次第ではやや窮屈な操作感になったりする。
 もちろん,「フィットする=快適」が成り立つ一方,「フィットする=AIMしやすい」は必ずしも成り立たないし,操作の邪魔になったわけでもない。そのため,好みの問題といえばそれまでなのだが,小型マウスを好む人全員が好ましいと思う形状でなさそうだということは,一応触れておきたい。

本体両側面は末広がり的な形状になっていて,基本的には,底面に近づくほど横幅が太くなる。唯一の例外は,ケーブル側の最前部で,ここでは底面側のほうが細くなっているため,本体の下に指を潜り込ませられるようになっている。このおかげで,深めに持ったとき,本体を持ち上げやすい
Razer Razer

ボディの質感は「いつものRazerマウス」といえばそれまで。面倒くさがらずに説明しておくと,メインボタンと一体成形のカバー部はラバーコートされたマットな触感で,側面と底面はツルツルして光沢のある樹脂だ
Razer
 ちなみに持ち方は,多少の窮屈さと,あまりにも小さいサイズからくる違和感さえ慣れれば,「つまみ」「つかみ」「かぶせ」のどれでも問題ない印象を受けた。つかみ持ちやかぶせ持ちでも割と普通に操作できたのは,最も背の高い部分が,かなり後方(=手首)寄りになっているためだろう。

 小型マウスというと,「つまみ持ちにのみ特化した設計」というのが定例化していたので,この自由度は意外だった。

本体上面のカバーは,ワイヤレスモード用電池ボックスの蓋も兼ねており,本体後方のつなぎ目に爪を差し込んで持ち上げると簡単に取り外せる。Orochi自体に充電機能は用意されていないので,必要に応じて乾電池を交換したり,充電池を別途購入したりする必要がある点は押さえておきたい
Razer Razer

電池の着脱用にはプルタブが用意されているのだが,これが小さいうえ,ツルツルしていて使いづらい。マニュアルに記載はないのだが,本体向かって右側の電池を指で押しながら先に取り出し,それからプルタブを引くのが,うまく2個の電池を取り出すコツだ
Razer Razer


小型でも妥協のない7ボタン仕様

クリック感もしっかりしていて問題なし


Razer
7ボタン仕様となるOrochi
Razer
Imperator(右)と並べてみると,ホイールの径が短くなっているのが分かる
 さて,Orochiは,モバイル用途にもかかわらず,左右メインボタンのほか,センタークリック機能付きスクロールホイール,左右2個ずつのサイドボタンと,計7個のボタンを持っている。Razerブランドの小型マウスはこれまで,エントリー向けと位置づけられていたためか,サイドボタンを持っていなかったので,その意味でOrochiは非常に貴重な存在だ。

 メインボタンのクリック感はいつものRazer USA製マウスと同様で,いかにもマイクロスイッチという,カチカチした,いい感触。ホイールは「Razer Mamba」(以下,Mamba)や「Razer Imperator」(以下,Imperator)で採用される青色LED内蔵のものをベースに,径を若干短くしたようなものになっており,スクロール時のノッチ,クリック感ともに文句のない完成度だ。
 一方,サイドボタンは,従来のRazer USA製マウスとはちょっと違った印象で,クリック音はわずかに低め。「カチカチ」と「ポチポチ」の中間と評すれば通じるだろうか。「若干安っぽくなったかな?」とは思うが,操作自体に問題を生じさせるレベルではないので,このあたりは参考程度にしてほしいと思う。

最近のRazerブランドらしく,メインボタンはカバーと一体型。クリックしていて重さを感じるようになるのは,トラッキング解像度のBluetoothのバッテリーインジケータ(※左の写真で中央よりやや右上に見えるLED)とホイールの間あたりからだ。これより手前側(=手首側)になると,急に重くなり,押下が難しくなる
Razer Razer

 そのサイドボタンだが,配置は,本体を持ったとき,親指や薬指,小指が置かれることになる場所に近いため,指をあまりずらさなくても押しやすいというメリットと,押しやすいがゆえに意図しない“誤爆”が発生しやすいというデメリットが共存する印象。とくに誤爆しやすいのは薬指側で,右利きである筆者の場合,ゲーム中,右サイドボタンを誤って押してしまうことが多かった。

サイドボタンは左右に2個ずつ,それぞれ並んで配置される。クリック感からは,マイクロスイッチではなくタクトスイッチを採用しているように感じられたが,分解して確認したわけでわけではないので,実際のところは何ともいえない
Razer Razer

Razer
 Orochiでは,右手持ち,左手持ちにかかわらず,薬指&小指側のサイドボタンに,デフォルトでトラッキング解像度のアップ/ダウンが割り当てられている。そのため,デフォルト設定のままゲームを始めると,プレイ中,何度もDPI設定が切り替わってしまい,速攻で「未使用」を割り当てるハメになった。Orochiをゲームで使う場合,薬指&小指側のサイドボタンは無効化するか,誤爆しても問題のない機能を割り当てるべきだろう。

Orochiの設定ツールは“Mamba&Imperator世代”のもの。日本語化されているので,たいていの項目は悩まず設定できるだろう。設定内容は基本的にすべて内蔵フラッシュメモリ「Razer Synapse」に登録されるため,開いたときと設定を適用するときに少々時間がかかるのもこれまで同様だ。なお,スクロールホイールとバッテリーインジケータのLEDは,無効化するとバッテリー持続時間を延ばせると謳われている
Razer Razer


「Razer 3G」らしからぬ高い追従性を発揮も

一部マウスパッドでImperator同様の症状を確認


ソールは,中サイズで菱形状のものが四隅に貼られているほか,最近のRazer USA製マウスで割とよく見かける,センサーを囲むドーナツ状のものも付いている。センサーの位置は“ど真ん中”で,位置の偏りによる独特の操作感といったものはなく,至って普通だ。ちなみに写真右手前に見えるスライダーは,ワイヤード/Bluetooth接続切り替えスイッチ
Razer
 Orochiが搭載するセンサーは,「Razer Precision 3G Laser Sensor」と呼ばれるレーザー式で,これはMambaやImperatorが搭載する「3.5G」タイプよりも一世代前のものになる。搭載する最初の製品「Razer Lachesis」(以下,Lachesis)は,2007年の発売当時,カーソルが飛びやすいとか,布製マウスパッドとの相性がすこぶる悪いとか言われていたようだ(※筆者自身は検証したことがないので,伝聞調になっているのはご容赦を)。

 ただ,Razerブランドの場合,新しい世代のセンサーが登場直後に問題を抱えているのは半ば恒例行事。その後,ファームウェアのアップデートや,新製品の登場で,改善されていくのもよくあることなので,3Gセンサーだからどうという話にはならない。今回も,表1に示したテスト環境で,ワイヤードモードにおける使い勝手を検証してみることにしよう。


 Orochiのテストに当たって行った基本設定とテスト方法は下記のとおりだ。

●Orochiの基本設定
  • 動作:ワイヤードモード
  • ドライババージョン:1.02
  • ファームウェアバージョン:1.06
  • トラッキング解像度:4000DPI
  • ポーリングレート:500Hz
  • そのほかドライバ設定:右サイドボタン無効化(※それ以外はデフォルトのまま)
  • Windows側設定「マウスのプロパティ」内「速度」スライダー:中央
  • Windows側設定:「ポインタの精度を高める」:オフ

●テスト方法
  1. ゲームを起動し,アイテムや壁の端など,目印となる点に照準を合わせる
  2. マウスパッドの左端にマウスを置く
  3. 右方向へ30cmほど,思いっきり腕を振って動かす「高速動作」,軽く一振りする感じである程度速く動かす「中速動作」,2秒程度かけてゆっくり動かす「低速動作」の3パターンでマウスを振る
  4. 振り切ったら,なるべくゆっくり,2.の位置に戻るようマウスを動かす
  5. 照準が1.の位置に戻れば正常と判断可能。一方,左にズレたらネガティブアクセル,右にズレたら加速が発生すると判定できる

 テストに用いたゲームタイトルは「Warsow 0.5」。本テストにおいて,ゲーム内の「Sensitivity」設定は,「180度ターンするのに,マウスを約300mm移動させる必要がある」という,マウスに厳しい条件,具体的には0.25(4000DPI時)を指定し,読み取り異常の発生を分かりやすくさせている。
 その結果をまとめたのが表2だ。

「相性の程度」は,高速/中速/低速操作において問題がなかったか,あったとすればどういう問題が生じたかを示した項目。○は「問題なし」,△は「基本的に問題ないが,まれにおかしな動作が見られる」,▲は「ポインタの移動中,異常な動作が高確率で見られる」,×は「使い物にならないレべルの異常が発生する」ことをそれぞれ示す。なお,ここでいう「異常」とは,「動作中にポインタが反応しなくなる」「ポインタがあらぬ方向へ飛んでしまうような動きをする」「動かす速度によってマウスの実際の移動距離と画面上でのポインタの移動距離が変化する」のいずれかをもってそう判断している

 ご覧のとおり,追従性は優秀。テストしたすべてのマウスパッドで,カーソル飛びなど,異常な挙動は一切認められなかった。1世代前のレーザーセンサーでこういった結果が出たことには,驚きを禁じ得ない。
 厳正を期せば,19インチ,解像度1280×1024ドット仕様のディスプレイで180度ターンを行ったとき,低速動作と,腕を限界まで速く振る高速動作との間で,20mmほどのズレが生じているため,ネガティブアクセルが「本当に皆無」というわけではない。ただ,それでも,筆者がこれまでレビューを行ってきた「○」(問題なし)の範疇には収まっており,実用上,気になることはまずないと言い切れる。

 続いては,Lachesisの発売時に騒がれた「4000DPI設定時に,布製のマウスパッド状でクリックすると,カーソルがブレる」現象をチェックしてみた。これは以前,Crize氏も指摘していたものだ。

Razer
 結論から述べると,この部分は一般的なマウスの挙動と同じ。数回に一度程度,ごくわずかにブレることはあるものの,単純に,押下時におけるマウスの微妙な動きを読み取っているだけである。
 筆者の手元に,入手時のまま未開封で放置されていたLachesisが偶然あったので,発売当時のファームウェアでブレ具合を確かめてみると,シャレにならないブレがあった。それも踏まえるに,Orochiでこの問題は明らかに,そして十分に改良がなされていると断じていいだろう。
 実際,ほんの少しだけパッドに押し付けるようにした状態でクリックすれば,布製パッド上でもまったくブレなかった。

 お次は,「マウスを一度持ち上げてから下ろした直後,センサーが反応しなくなる」現象の確認だ。
 正直なところ,この現象の存在については,某WikiにあるLachesisのページを見て初めて知ったのだが,それを読む限り,“症状”は,先に筆者が指摘したImperatorのフリーズ問題と同一のようである。……ということは,Imperatorの問題というのは,以前から存在する,Razerブランドの一部マウス固有の問題だったのだろうか?(※ちなみに,Razer USA公式サポートサイトでは,Lachesisでこの現象が発生する件について言及がある

Razer
 いずれにせよ,Orochiでこの件に改善が見られているかが本稿では最も重要になるわけだが,残念ながら答えは「No」だ。
 Imperator同様,Orochiでも,「DHARMA TACTICAL PAD(DRTCPW35SD)」と組み合わせたとき,マウスをいったん持ち上げて,再びパッドと接触させた直後にフリーズのような現象が顕著に見られたほか,「Icemat Purple 2nd Edition」でも,現象の再現性は高めだった。とくに,マウスを浮かせた状態で横に素早く振りながら接地させるとフリーズしやすく,マウスをパッドの端まで振る→浮かせて左に戻す→接地してまた左に動かす――といった操作をするときに障害となり得る。

 もっとも,今回テストしたマウスパッドの場合,今その名を挙げた2製品以外では発生頻度がぐっと下がった。ゲーム中に違和感として認識されるタイミングは必ず生じるため,影響がゼロとは言い切れないものの,全体として実用上問題ない程度にはなるので,マウスパッドを選びさえすれば,気にならないレベルに持って行くこともできると述べていいだろう。


ワイヤレスモードはあくまで「モバイル用」

ゲームはワイヤードモード以外ありえない


製品ボックスにある概要説明。Bluetooth対応で,ゲームに最適化したワイヤードモードも利用可能とある
Razer
 冒頭で紹介したように,Orochiは「世界初のノートPC用ゲーマー向けマウス」と位置づけられるが,Razer USAは同時に「Bluetooth接続でのゲームプレイは推奨していない」とも述べている。製品ボックスにもそれを裏付ける「Bluetooth with Gaming-Optimized Wired Mode」という表現があり,実際,ワイヤレスモードでは,ワイヤードモードにはない制約がいくつか,下記のとおり存在する。

  • トラッキング解像度は2000DPIまで
  • ポーリングレートは125Hz固定
  • X/Y軸独立の「Sensitivity」設定は使用不可
  • マクロの「Delay」値が最短100msになる(※有線時は最短50ms)
  • 専用コントロールパネルを呼び出せない

 これを見れば,Bluetooth 2.0接続は,あくまでも「自宅でゲーム用に使いつつ,外出時はノートPC用のワイヤレスマウスとしても使えますよ」的な位置づけであることが分かるだろう。
 ただ,実際にどれくらいのものなのか,試さないわけにもいかない。今回は,表1の「環境1」に,プラネックスコミュニケーションズ製のUSB接続型Bluetoothアダプタ「BT-MicroEDR2」を接続して,テストしてみることにした。

 「Bluetoothとは何か」といった説明までは行わないが,Bluetoothモードは,

  1. Orochi底面のスライドスイッチからBluetoothモードを有効化し,
  2. 4個のサイドボタンを同時に5秒間押し続けて,Orochiをペアリング受付状態へ移行させ,
  3. PCからBluetoothデバイスの検索&接続操作を行う

といった3ステップで利用できるようになる。とくに難しいことはない。

サイドボタン4個を同時に押し,PCとのペアリングを行う必要がある。ペアリングが終わったあとは,LEDインジケータでバッテリー残量を確認可能だ。青なら十分,赤で残り30%以下,赤の点滅で残り10%といった光り方で知らせてくれる
Razer
 さて,使用可能となったところで,まずはポーリングレートの確認を行ったが,当然というか何というか,125Hzまでしか出ておらず,この時点でゲーム用としてはだいぶ苦しい感じになる。ゲーム内で高速動作と低速動作を試してみると,ワイヤードモード比でネガティブアクセルが目に見えて大きくなっていた。“表2換算”で述べると「△」レベルではあるものの,性能が落ちているのは間違いない。

 また,遅延も知覚できるレベルというか,かなり違和感があるレベルで生じており,FPSやRTSのような,忙しいゲームをプレイするのは非常に難しい。筆者の場合など,WarsowでBOT相手の打ち合いを20秒程度行っただけで,3D酔いのような気分になってしまったくらいだ。Bluetoothアダプタから1m離れた場所でこの有様だったので,試しに1.5mほど離れてみると,今度はポインタがたまに動かなくなったりもした。

Orochi専用ユーティリティを開くと「Synapseから設定を読み込んでいます」というメッセージが表示されるのだが,Bluetooth接続時は,このままPCが応答しなくなってしまう
Razer
 もう一つ気になったのは,ワイヤードモードからワイヤレスモードへ切り替えたあとも,タスクトレイには,Bluetooth接続時には利用できないとされる専用コントロールパネルを開くためのショートカットアイコンが残ったままだったこと。
 試しにこのアイコンをクリックしてみると,専用コントロールパネルは開いたものの,数秒おいて「Synapseから設定を読み込んでいます」というメッセージが表示されるとともにPCは応答しなくなってしまい,操作不能となった。Bluetoothアダプタ側のLEDは断続的に点滅していて,Orochi内蔵のフラッシュメモリ「Razer Synapse」から,設定データを読み出そうとしていた気配は感じられたのだが,待てども待てども読み出しは終わらず,結局PCごと強制終了させるハメになっている。

 おそらくこれが,Razer USAの言う「専用コントロールパネルを呼び出せない」という意味なのだろう。ワイヤレスで使うノートPC(など)では,Razer USAが提供するドライバソフトをセットアップしないとか,同一のPCでワイヤード&ワイヤレスのどちらも使う場合は,ワイヤレスモードへ移行する前にタスクトレイの常駐を終了させておくとかいった対策が必要になりそうだ。


マウスパッドを選べば「まずまず使える」小型マウス

「ゲームにはワイヤード一択」をお忘れなく


製品ボックス
Razer
 Orochiの実勢価格は8000〜9000円程度(※2010年6月22日現在)。やや高めではあるが,今までのゲーマー向け小型マウスよりもさらに小さく,さらにサイドボタンも用意されているため,埋もれていた新たなニーズを満たしてくれる可能性を感じる。
 性能も,接地時に軽くフリーズすることがあるのを除けば十分に高く,唯一最大の問題であるそのフリーズも,マウスパッドさえ選べば,我慢できなくはないレベルだ。気になる人には,販売店の店頭で試してみることを勧めたい。試して気にならなかったら大丈夫だろう。

製品ボックスのつくりはMambaのそれと似ているのだが,とにかく開けづらい。筆者は悩んだ挙げ句,破壊したほどだ。難度は相当高いと思ったほうがいい。なお,中身で目を引くのは,ポータブル用のポーチと,ヤマタノオロチの簡単な説明が書かれたカードが付属するところ。ドライバCD-ROMは用意されていないので,サポートサイトから入手することになる
Razer Razer

Razer
 マウス製品としての不満点は,その小さすぎるほどの形状ゆえ,握る手に窮屈さを感じることと,付属ケーブルが全長実測約0.96mしかないことくらいか。前者は,先に述べたとおり,慣れが解決してくれるはずだが,後者は,デスクトップPCで利用する限り,延長ケーブルを追加購入するハメになる可能性が高い。

 最後にワイヤレスモードは,Mambaや「SideWinder X8」のような,「ワイヤレスでもゲーム用途に堪える」ものではないことを,ここでも繰り返し強調しておきたい。Razer USAが断っているとおり,あくまでも「普通のBluetoothマウスとして使える」レベルに留まっているので,ここに過度の期待をするのは禁物である。
 実のところ,海外発売の第一報を聞いたときには,「超小型のゲーム用マウス作ろうぜ! すげえ小さいから,ついでにワイヤード/ワイヤレス両対応にして,まだ誰もやってないBluetooth接続させちゃおうか!」的なノリで作ったのではないかと危惧していた。だが実のところ,Bluetooth周りには一線を引いたうえで,“ちゃんとした”ゲーム用マウスに仕上げてきたわけで,Razer USAのこの姿勢は,正当に評価されてしかるべきだろう。

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