バーチャルサイクリングサービス「ONELAP JAPAN」発表会見をレポート。11月よりオンラインレースイベントが開催へ

　METRAは2020年9月28日，新規事業発表会見を東京都内で開催し，バーチャルサイクリングサービス「ONELAP JAPAN」（PC / iOS対応予定）を10月末に開始することを発表した。


　バーチャルサイクリングとは，サイクルトレーナーなどの専用機材を用いて自転車をネットワーク上の仮想空間に接続し，オンラインでサイクリングやレースを楽しむもの。仮想空間には3Dグラフィックスで構成されたさまざまなサイクリングコースが用意され，ユーザーが実際に自転車を漕いだ分だけ，画面内のアバターが前進する。
　また，サイクルトレーナーによっては，上り坂の斜度に応じて自転車を漕ぐときの負荷が増加したりと，よりリアルなサイクリングを楽しめる。

バーチャルサイクリングを楽しむには，自転車やPC環境またはスマートフォン，そしてサイクルトレーナーと出力などを計測・通信する機材が必要だ。写真の自転車には，サイクルトレーナーと計測・通信機材が一体化したスマートトレーナーが取り付けられている

　そんなバーチャルサイクリングは，数年前から屋内での自転車競技のトレーニングツールとして活用されてきたが，昨今のコロナ禍により自宅で楽しめるフィットネスツールとしても注目を浴びつつある。
　そこでMETRAは，中国で開発されたバーチャルサイクリングサービスを自転車愛好家やビジネスパーソン，主婦など，多くの人に向けて，スポーティな要素とエンターテインメント性を拡張した「ONELAP JAPAN」として国内向けに提供する運びとなったわけである。なお，METRAではバーチャルサイクリングのことを「e-sports BIKE」と呼称している。

「ONELAP JAPAN」の画面構成。ユーザーの出力やスピード，ケイデンス，走行距離，コースの斜度などの情報が表示される

　「ONELAP JAPAN」は単に中国版をローカライズしているのではなく，日本向けに作り直したとのこと。10月末のローンチ時には中国版とグローバル版に収録されている既存のコースのみだが，アップデートで追加していくという。
　なお，料金は月額5ドル（日本円にして500〜600円程度）だが，日本版のローンチから3か月間は無料お試し期間になる予定だ。さらに，必要な機材をセットにした安価なパッケージの提供も検討しているそうだ。

プロロードレースチーム・さいたまディレーブの岸 崇仁選手と小野康太郎選手がゲストとして登壇。小野選手は「ONELAP JAPAN」のデモを披露し，「既存の競合サービスと差がなく，むしろグラフィックスが綺麗」と感想を述べた

　「ONELAP JAPAN」上では，レースイベント「MOVING 2020」の開催も予定されている。予選は11月に始まり，12月12日にセミファイナル，翌13日にファイナルが行われるとのこと。その模様は動画配信でも楽しめる予定だ。エントリー方法などの詳細は公式サイトにて後日アナウンスされる。

MOVINGアンバサダーに選出されたグラビアアイドル/舞台女優の大貫彩香さんからのビデオレターが公開された。大貫さんはMOVING 2020のアシスタントMCなどを務めるとのこと

　女性サイクリストのインスタグラマーを中心に結成された，「e-sports BIKE」のプロチーム「ONELAP ANGEL」もお披露目になった。このチームはレースに勝つことではなく，「広報のプロ集団」としてe-sports BIKEの普及を目指すとのこと。MOVING 2020のようなレースに参加する一方，「ONELAP JAPAN」上のサイクリング企画を中心に，楽しみながら自転車によるストレス解消やフィットネス効果の体感といった部分を広めていくそうだ。

ONELAP ANGELのメンバー3名が登壇。メンバーは固定ではなく，入れ替わったり人数が増減したりするフレキシブルな構成になるとのこと

ONELAP JAPAN 公式サイト

MOVING 公式サイト

ONELAP ANGEL 公式サイト