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平成生まれと言ったって,元年生誕だったら令和の今では31歳な今日このごろ。某アイドルゲームだったら最年長クラスですよ,最年長クラス。
そんな令和に,PS4版「シスターズロワイヤル 5姉妹に嫌がらせを受けて困っています」(以下,シスロワ)のパッケージ版がコーラス・ワールドワイド,ダウンロード版がアルファ・システムから発売されました。「シスロワ」の開発はアルファ・システムで,2018年6月のNintendo Switch版発売時は,かつて同社が展開した「式神の城」シリーズとゲームシステムが似ていることで話題になったりもしています。というか筆者も「式神じゃねーかコレー!」と驚いて記事を書きました。
他媒体に掲載された「シスロワ」プロデューサー・須田直樹氏のインタビュー記事を読んでみると,Nintendo Switch版のリリース当時は「ファンに勘付いてもらえたら」くらいの“匂わせ”に留めていたようですが,PS4版パッケージの裏表紙には「名作『式神の城』シリーズの系譜を受け継ぐ弾幕シューティング最新作」と書かれています。
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アーケード版「式神の城」は2001年の発売だったので,もう19年前のタイトル。立派なレトロゲームです……。今ではデジカからPC版がSteamで配信されていて,手軽にプレイすることが可能となりました。そんなわけで,今回はコレでやっていきましょう。XS Gamesから2003年に発売されたPS2用ソフト「Mobile Light Force 2」を!!
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……「Mobile Light Force 2」ですよ。何ですか,その「いや『式神の城』の話は?」みたいなキョトン顔は。もしくは薄笑いの訳知り顔は。
では起動してみましょう。「今日(こんにち)のレトロゲーム」という本連載のコンセプトは犬に食わせて,単に古いゲームを。面白いから。
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こんなタイトル画面。ちなみにXS Gamesの公式サイトは現存していて,法人も消滅してはいないようですが,2011年ごろから表立った活動は見られなくなっています。
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そんでメニュー画面! ハイ「式神の城」ー!! ジャケットとタイトル画面とスタート画面は謎の女3人組が銃火器でロボット軍団と戦っている絵なのに,中身は「式神の城」ー!!
そう,お国柄に合わせたアートの改変が行われるのは,よくあること。最近は「超偉人大戦−異世界で始める偉人大戦争−」(iOS / Android)が巷で話題になりましたし,数年前は「STREET FIGHTER X 鉄拳」(PlayStation 3/Xbox 360/PlayStation Vita)のメガマンや,アニメ「ファルコム学園」の北米版メガドライブ イースIII 《赤毛の冒険者》アドルなど,古い時代のカオスぶりがネタにされたりもしました。そして,「式神の城」はこうなっ(てしまっ)たというわけです。
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![]() で,誰なんキミ…… |
![]() だから誰や |
![]() だーれー |
まあ,謎の3人組は置いといて,ゲーム自体を「シスロワ」と比較しながら見ていきましょう。ゲーム内のグラフィックスに変更はありませんが,ボイスは英語で,光太郎が渋いオヤジみたいな声で喋ります。
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「Mobile Light Force 2」は幕間デモがオミットされているものの,ゲーム自体は「式神の城」なので普通に(?)楽しめます。ただ,ゲームオーバーになってスタート画面に戻ると,迎えてくれるのはやっぱり謎の3人組。どうしてこうなった。なぜこんなことになってしまったんだ。どういうことだってばよ。
そんなわけで,「式神の城」ディレクターでもあった須田氏から,コメントをいただきました。
ああ,忘れもしない「Mobile Light Force 2」……。
当時やりとりをしていたパブリッシャの担当さんから連絡をいただいたとき,リアルに「……は?」と言ってしまったのを今でも覚えています。
これを目にした皆さん全員が思ったであろう,「なんで1作目のゲームなのに『2』?」「このジャケットの“チャーリーズなんとか”みたいなお姉さんたちは,どなた?」は,勿論私も思ったことであります。
で,当時のパブリッシャー担当さんの説明によると,海外版のパブリッシャーであるXS Gamesさんとしては,キャラ色の強いシューティングゲームを「Mobile Light Force」という1つのシリーズとして販売しようと考えられたようで,彩京さんの「ガンバード」が「Mobile Light Force」,弊社の「式神の城」が「Mobile Light Force 2」として発売されることになったみたいです。
当然,市場の反応はご覧の通りでして,その後「式神の城II」を海外で販売する際には「Castle Shikigami 2」というタイトルになって,安心しました。
ただ,「主役が金髪でないと人気出ないので,変えたい」と光太郎の髪の色を茶髪から金髪に変えられましたけど……。
少しでも多くのユーザーさんに買っていただくために……と一生懸命考えられた結果ではないか,と思うのですが,日本人の我々からすると「なんでこうなった?」という疑問は正直拭えなかったです。
パブリッシャさんに「こうしないと売れないから!」と言われてしまうと,我々としても今ほど海外のユーザーさんの反応や嗜好が分かる時代でもなかったので,当時は「そ,そうなんですか」としか言いようがなかったんですが……。
ちなみに当時を知るイギリス人の知人に話を聞く機会があったのですが,彼も当時は「Mobile Light Force 2」のジャケットを見て「なんじゃこりゃ」と思っていたそうです。
ワーオ(コメントのご提供ありがとうございます)。
ちなみに須田氏の文中にもありますが,「『式神の城』が『Mobile Light Force 2』なら,『Mobile Light Force(1)』は?」という疑問に対しての答えは,「彩京の『ガンバード』もアレされました……」となります。
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あと,イギリス人ゲーマーと「式神の城II」の話も出てきましたが,
※17世紀オランダの宣教師/歴史学者,アルノルドゥス・モンタヌス。渡日者からの伝聞を頼りに書いた「東インド会社遣日使節紀行」(邦訳版は国立国会図書館デジタルコレクション「モンタヌス日本史誌」などで見られる)の挿絵がキメッキメな出来栄えで,近年ではパイインターナショナル「おかしなジパング図版帖 -モンタヌスが描いた驚異の王国-」でまとめられたりしている。
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例えば鶴見六百氏がIGDA日本のインタビューで語っていたように,市場に合わせたキャラクターのビジュアル調整は大なり小なりままあることなので,筆者的には光太郎の金髪化は,まだ納得できる範囲だったりします。ビーム撃ってる赤シャツよりは全然。
ですが,「キャラ色の強い縦スクロールシューティングゲーム」という共通点だけで「ガンバード」と「式神の城」(と,もしかしたら,さらに別のシューティングゲームも?)を,まったく無関係なアートで結びつけてシリーズ化させようとするのは,乱暴にもほどがあるのではないでしょうか。
日本でも,1987年のサメ映画「La notte degli squali」(Night of the Sharks)が「ジョーズ・アタック/死海からの脱出」,1984年のサメ映画「Monster Shark」が「ジョーズ・アタック2」として続編扱いでビデオリリースされたりしたけどさ……。マイナーなホラー/サスペンス映画だと,こういう無理やりな続編が多いですよね。アメリカのゲーム業界で起こるアレなローカライズと,日本の映画界で起こるアレなローカライズには似たものを感じます。
いちおう海外アートについてフォローしますと,「現地テイストによるマッシュアップ」的な感覚で作られた場合は,より良いものになったりもします。筆者的には北米GENESIS版「カメレオンキッド」や,欧州PS2版「バイオハザード4」のアートは国内版よりも好きですね。国内では「VA-11 Hall-A」と「おしえて!ギャル子ちゃん」のコラボも素晴らしかった。
映画で言うと,例えば国内版ポスター用アートでは,ヒグチユウコ氏&大島依提亜氏が手掛けた「ミッドサマー」,開田裕治氏が手掛けた「キングコング 髑髏島の巨神」,田島光二氏が手掛けた「ランペイジ 巨獣大乱闘」などが映画ファンに好評ですね。筆者の映画嗜好がモロ出しですが。
ただ,そんな「より良いもの」が出てくるのは極めて稀なケース。まず「ちゃんとしたもの」を出すことが,実は難しい。今は「式神の城」も「シスロワ」も,ちゃんとしたものが世界的に販売されていますし(海外版「シスロワ」はコーラス・ワールドワイドがダウンロード版を販売),この連載ではちょいちょい名前が出てくるStrictly Limited Gamesが,「シスロワ」のフィジカル版(詳細は未公開ながら,おそらく例によって豪華特典付き)を出すことも告知されています。こんな現在が,いかに素晴らしいか!
? We are pleased to present you with our February Pre-Order, Sisters Royal for the #Switch and #PS4!
— StrictlyLimitedGames (@RealStrictlyLTD) January 30, 2020
? A spiritual successor to the Castle of Shikigami series, #SistersRoyal features everything you'd come to expect by stellar dev AlfaSystem ?
? https://t.co/4mXlWL6fID ? pic.twitter.com/wV2TKnwElE
そう,水も電気もビデオゲームも,当たり前にあるものではなく,作る人・送り出す人・届ける人・他もろもろの人々による尽力があるからこそ,我々はちゃんとした生活やゲームを享受できるのです。アルファ・システムなどのゲームメーカーはもちろん,コーラス・ワールドワイドなどのパブリッシャにも感謝しきり。「シスロワ」のキャラクターも,昔のアメリカやイギリスだったらすごい絵になってたんだろうな……。
……でも“珍訳”レベルになると一周回ってオイシくなってきますけどね。コインいっこいれてAll your base are belong to usですよ。ぶっちゃけ「Mobile Light Force 2」も,その意味でオイシく思ってますし。最近だと「最後は灰色です」のアレも,こっち側だと思う。オイシイ!! 開発者には申し訳ナッシン!!














































