北米時間2015年5月6日,AMDは,投資家向け説明会「2015 Financial Analyst Day」を開催し,その場で,2015年以降のCPUおよびGPUのロードマップを明らかにした。それによれば,2016年のAMDは,新しいCPUマイクロアーキテクチャ「Zen」(ゼン)へ移行し,最初の製品として
ZenべースのAMD FXを投入するとのことだ。
お詫びと訂正:掲載当初,「ZenべースのAMD FX,そして第7世代AMD A-Series APUを投入する」と記載しておりましたが,2016年の投入が明言されているのはAMD FXのみでした。お詫びするとともに訂正いたします。(2015年5月7日16時)
AMDのCEOであるLisa Su氏のプレゼンテーションにあったCPUおよびAPUのロードマップ。2016年にはAMD FXでZenマイクロアーキテクチャが採用されるという
 |
現在,AMDのCPUやAPUは,Bulldozerマイクロアーキテクチャベースとなっているが,Zenでは,Bulldozer世代の最終コアとなる「Excavator」(エクスカベータ,開発コードネーム)と比べて,クロックあたりの命令実行数が40%も向上するとのこと。AMDのプロセッサは長らく,コアあたりの性能でIntelに大きく離されていたが,いよいよその状況に変化が訪れるかもしれない。
CPUコアの性能予想グラフ。ExcavatorコアはBulldozerコアから微増に留まるが,Zenコアでは40%ものIPC向上を実現するという
 |
Zenコアの概要を示したスライド。新しいコアによりマルチスレッド処理のスループット向上,広帯域で低遅延のキャッシュシステム導入といった特徴が記されている
 |
また,AMDは,Zenコアを採用するAMD FXと,第7世代のデスクトップPC向けAPUで,新しい共通のプラットフォーム「
AM4」を採用することも明らかにしている。Zen世代のAMD FXはDDR4メモリコントローラ,第7世代のAMD A-Series APUはDDR4/DDR3メモリコントローラを統合するとのことなので,マザーボードの設計次第では,CPUとAPUを差し替えて利用できるようになったりする可能性もありそうだ。
今回新しくなったCPUおよびAPUのロードマップ
 |
2016年というのは少々先ではあるが,ここ最近,元気になれる話題が少なかったAMDだけに,Zen世代のCPUは,AMDファンにとっても久しぶりに期待の持てる製品になるのではなかろうか。