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JCG主催の「Overwatch」大会「JCG Overwatch Master 2016 Summer Finals」シリーズチャンピオン決定戦が開催。ヒーロー達による夏の熱い戦いがここに決着!
会場では,同大会シリーズを勝ち上がってきた「CrestGaming.Blitz」と「DeToNator.Overwatch」の2チームによるオフラインの決勝戦が行われたので,その模様をお伝えする。
プロゲーマーチームである「DeToNator」の「Overwatch」部門のチーム「DeToNator.Overwatch」(以下,DTNow)と,このシリーズのトーナメントで彼らに一度勝利している強豪「CrestGaming.Blitz」(以下,CG.B)の戦いという好カードとなったこの決勝戦。その模様はTwitch.tv,ニコニコ生放送,AbemaTVでも中継され,多くのファンがその戦況を見守った。また会場は,両チームの応援に駆けつけた一般観戦者で賑わっていた。
■「JCG Overwatch Master 2016 Summer Finals」出場チーム
◯CrestGaming.Blitz(クレストゲーミングブリッツ)
【チームメンバー】
ANgelDu5t(エンジェルダスト/リーダー)
matochan(マトチャン)
Mukai(ムカイ)
Mystique(ミスティーク)
BaLDeL(バルデル)
GeAr(ギア)
◯DeToNator.Overwatch(デトネーター オーバーウォッチ)
【チームメンバー】
yamatoN(ヤマトン/リーダー)
XQQ(エックスキュー)
delave(ディレイブ)
StylishNoob(スタイリッシュ・ヌーブ)
siorin(シオリン)
SPYGEA(スパイギア)
※敬称略
22人の個性豊かな能力を持ったヒーロー達が,6人のチームを組んで戦う本作。各チームの出場選手が好きなヒーローを選んで戦うことになるが,チーム内で同じヒーローは1体のみというルールが設けられている。
レギュレーションは「JCGスタンダード」ルールを採用。「エスコート」(攻防に分かれてゴールまでペイロードを運ぶ)要素を含んだマップでは,より遠くまでペイロードを運んだチーム,またはより早くゴールに運んだチームが勝利となる。「アサルト」(攻防に分かれてコントロールポイントを制限時間内で取り合う)マップでは最初のハーフマッチを戦い,同点の場合は2回目のハーフマッチを引き続き戦って,さらに引き分けた場合はタイブレークマップの「レイコウタワー(LIJIANG TOWER)」にて,1ラウンドを戦って決着を着ける形となる。
なお「コントロール」(特定のコントロールポイントを一定時間奪取する)はゲームのルールに準じて勝敗が決定する。各チームは事前に全12マップの中から,戦いを希望しないマップを2つずつ削除し,残る8マップでの戦いが行われる。最初にDTNowがプレイマップを選択,負けたほうが次のマップを選んで戦い,全5試合で3ポイント取ったほうが勝者だ。
1回戦はDTNowが「キングス ロウ(KING’S ROW)」のマップを選択。攻撃側となったCG.Bが早々にポイントAを取ってペイロードを動かし,ゴール直前まで運ぶも,DTNowのXQQ選手のゲンジがアルティメットの龍撃剣でペイロードの周りに残っていたCG.Bの3選手をキル。そのままペイロードを押し戻し,その後も固い守りを見せてラウンド1を先取した。
続くラウンド2攻撃側のDTNowも早いペースでペイロードを奪取。自分達のペースに試合を持ち込み,相手にオーバータイムを許さない強さでラウンド2も続けて勝利し,初戦をものにしている。
続く2回戦では,CG.Bが「ハリウッド(HOLLYWOOD)」を選択。CG.Bがペイロードを取った後,マップ中盤のチェックポイント直前で,CG.Bがペイロードを進めては,DTNowが押し返すという激しい攻防が繰り広げられる。ペイロードがほぼ動かないまま,そのオーバータイムでまたもDTNowのXQQ選手のゲンジの龍撃剣が炸裂し,ペイロードを中盤の101.79m地点で止めることに成功している。
DTNowは次のラウンドでそれ以上の距離を進めさせなければその場で勝利となるため,やや有利となったが,CG.Bも簡単には終わらせない。ラウンド2のポイントA付近にある高台に陣取り,DTNowの侵攻を食い止める。しかし,制限時間残り約1分を切ったところでDTNowのsiorin選手が満を持してピックしたウィンストンがこの状況を打開し,残り36秒でポイントAの確保に成功。その勢いでペイロードを進ませて,ラウンド2もDTNowが制している。
約20分のインターバルを置いて始まった3回戦。2敗を喫し後がなくなったCG.Bは,「ヌンバーニ(NUMBANI)」のマップを選択。ラウンド1で防衛側のCG.Bは,BaLDeL選手のマクリー,そしてmatochan選手のリーパーのオフェンス陣を筆頭に,連続でチームキルを取っていく。オーバータイムでも見事にチームキルを取り,ラウンド1を先取した。その勢いを残したまま,ゲームスタートから約50秒という短時間で攻撃側でポイントAを奪取する完璧な戦い方を見せて勝利し,一矢を報いた。
勢いづいたCG.Bに対し,勝負をかけたいDTNowは「レイコウタワー」を選択。攻防に分かれず,3ポイント先取で勝利となるこのマップは,同チームが得意とするコントロールのマップであり,序盤からその強さを見せつけている。開幕直後のラッシュで一気に相手を全員倒し,その後コントロールポイントを確実に奪取して,それぞれが持ったアルティメットを効果的に使って守りを固め,一度もコントロールポイントを取られることなく勝利するという展開で,ラウンド2まで攻防が続く。
ラウンド3でようやくCG.Bが開幕のラッシュに耐えつつコントロールポイントを抑えてなんどか踏みとどまったが,ラウンド4はやはりDTNowが押し気味に戦いを進め,siorin選手のウィンストンが大暴れしてペースを掴み,見事シリーズ優勝を手にした。
試合後のインタビューにて,DTNowのリーダーyamatoN選手は今回の勝利について,同チームにコーチとして迎えたArmycraft氏の存在が大きかったと述べている。前回のCG.Bとの戦いで敗北後にコーチを得て,第三者の目から自分達の戦い方を見てくれる人材がいたことで,練習に集中でき,チームが団結し弱点を克服できたのが,勝利につながったという。
また同氏は,アナリストとしてマップを徹底的に分析し,それぞれの最適な戦い方を確立したことで,とくに強かったコントロールマップに絶対の自信を持つことができ,今回の結果につながったとも話している。
一方,惜しくも破れたCG.BのリーダーANgelDu5t選手は,対戦相手のDTNowがコントロールに強いことを見越して,それ以外のマップで確実に勝利するために練習を重ねてきたが,チームに焦りが出たことで負けが混んでしまったと述べている。「一度潰されても次の手を出せる手札を増やしていきたい」と,次回大会に向けその意気込みを語った。
今回勝利したDTNowの6人には,賞金24万円と,9月18日の東京ゲームショウのインテルブースにて開催される台湾代表チームとの国際エキシビションマッチへの出場権が進呈された。当日は彼らの戦いを直接見るチャンスなので,ぜひ足を運んでみよう。
「JCG」公式サイト
「Overwatch」公式サイト
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(C)2015 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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