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ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート
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印刷2017/06/24 18:32

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ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート

画像集#001のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート
 現地時間の2017年6月24日と25日,イギリス南部のボービントンにある「The Tank Museum」(以下,ボービントン戦車博物館)で「Tankfes 2017」が開催されている。
 古いものから新しいものまで,60両以上の戦車を実際に稼働させ,ノルマンディ上陸作戦をテーマとした大規模なリエナクトメント(歴史再現イベント)が行われるこの「Tankfes 2017」には,世界中から2万人以上の戦車マニアが訪れるという。そんなイベントのスポンサーであるWargaming.netがプレスカンファレンスを開催した。ボービントン戦車博物館とWargamingはどのように関わっている,カンファレンスの内容をお伝えしたい。

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「World of Tanks」公式サイト

「Tankfes 2017」公式サイト



7年目を迎えた
Wargaming.netと戦車博物館の結びつき


General Manager Wargaming EUのMarkus Schill氏
画像集#003のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート
 最初に登壇したのは,General Manager Wargaming EUのMarkus Schill氏だ。Schill氏はまず,Wargaming.netとボービントン戦車博物館の関係について語った。

 Wargaming.netがボービントン戦車博物館と協力するようになってからすでに7年が経過しており,この間,Wargaming.netはサービス中の「World of Tanks」をより緻密なゲームにするため,博物館と協力して図面を集めたり,博物館のスタッフと共に調査したりして,さまざまなデータを獲得してきたという。
 その一方,「World of Tanks」が成長するにつれてボービントン戦車博物館が得るメリットも大きくなっていった。戦車に興味を持つ人が増え,ボービントンを訪れる客も増えたというわけだ。また,ボービントン戦車博物館があまり効果的に行えていなかったSNSを使った広報においても,Wargaming.netとの協力関係は大いに寄与したという。

画像集#004のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート

 Wargaming.netはボービントン戦車博物館内にEducation Centreを寄付しているほか,博物館で行われるさまざまなイベントに協賛している。例えば映画「Fury」の公開に合わせて開催されたイベント「Fury exhibition」では,アメリカから戦車を輸送するのに必要な経費などをWargaming.netが負担した。
 同様に2017年4月から始まった「Tiger Collecton」(Tiger1両,砲塔違いのTiger2を各1両,Ferdinant1両,JagdTiger1両を公開)では,諸般の理由で展示できなかったStrumTigerを,AR技術を使って――Microsoft HoloLensとGoogle Tangoを使用したとのこと――擬似的に展示することにも,Wargaming.netが全面的に協力している。

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 このように,いわば共生的な関係をボービントン戦車博物館と構築することに成功したWargaming.netは,今後これをモデルケースとして,ヨーロッパ各地にある博物館とのコラボレーション事業を進めていく予定だという。


World of Tanks効果でTankfestの来場者は2倍に


画像集#006のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート
 続いてはボービントン戦車博物館から説明が行われた。今年で15回目となる「Tankfest 2017」は,チケットがすでに2万枚売れており,参加者の20%は海外からの観光客だという。
 稼働させる車両は上記のように60両にのぼり,その中には,ほかの戦車博物館から借りた車両も含まれている。現在,館内に展示されている車両は300両以上。また,今回のリエナクトメントには200人以上が参加するとのことで,かなりの規模だ。
 もちろん,Tiger Collectionも大きな目玉となる展示だ。ちなみにボービントン戦車博物館は世界で唯一稼働するTiger Iを持っていることで有名だが,Tiger Iを動かすのは4月と9月の“Tiger Day”に限定されているとのこと。

 このような大きなイベントを行って大規模な集客を実現しているボービントン戦車博物館だが,それでもなお,問題がないわけではない。これは,あらゆる博物館が抱えていることでもあるが,「若い人にどうやって博物館に足を運んでもらうか」という課題があるのだ。
 戦車博物館としては,かつてはプラモデルを中心としたアピールが大きかった。表示されたスライドでもタミヤのプラモデルが使われていたが,戦車の模型を作るファン達が,「いつかはボービントン」という夢を膨らませていた。

画像集#007のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート

 しかし,「World of Tanks」の登場と世界的なヒットにより,事情は変化しつつある。ボービントン戦車博物館が来館者に対して行った調査によれば,「World of Tanksで戦車が好きになったので,来館した」という若者の数が急激に増大しているという。
 ボービントン戦車博物館ではこの動きを,「実物に勝るものはないから」だと分析している。ゲーム内の戦車に対する興味が高まれば高まるほど,実物の戦車を見に行きたくなるというわけだ。
 実際,Wargaming.netとの協力関係が始まるまで,Tankfestは来場者1万人ほどのイベントだった。しかし,「World of Tanks」の成長に伴って,現在は2万人が集まるイベントに拡大した。「ゲームと博物館のコラボレーション」は,確実に成功しているといえる。

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博物館にVR/AR技術を


Wargaming.netのDirector of Special Projects,Tracy Spaight氏
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 次に登壇したのは,Wargaming.netのDirector of Special Projectsを務めるTracy Spaight氏だ。肩書きの「Special Projects」というのは,Wargaming.netが行っている「ゲーム以外の事業」だと考えれば間違いないそうだ。

 Spaight氏はまず,博物館とゲームメーカーがコラボレーションするにあたっての,ゲームメーカー側のメリットを指摘した。「World of Tanks」の場合,戦車を正確にモデリングするため,戦車博物館と協力するという構図に見えるが,実はゲームのPR的にも大きなメリットがあるという。
 Spaight氏によれば,世界中で美術館や博物館に訪れる人口は,プロスポーツのすべての試合+音楽コンサート+テーマパーク来場者の総数よりも多いという。対象者が多いぶん,博物館や美術館で自社ブランドをPRすることには,高い宣伝広告効果があるわけだ。

画像集#010のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート

 そんな博物館だが,メーカーから見ていくつかの共通した問題を抱えているという。以下に挙げてみよう。

(1)デジタルネイティブ世代にどう対応するのか?
 生まれたときからインターネットが当たり前に存在しPCが日常的に使われている世代にとって,博物館は古いというイメージがある。それをどうやって,「アップデート」できるのか。

(2)博物館にどうやって行くのか?
 いくつかの例外を除いて,大きな博物館ほど,どうしても郊外に設置される。また,古戦場に隣接したものや軍艦を転用した博物館,あるいは軍の基地の隣接する博物館(ボービントン戦車博物館の場合はこのケースに相当。もともとボービントンはイギリスが世界初の戦車を研究開発するのに選ばれた,つまり「秘密兵器の実験所」だった)といった特殊な博物館もまた,市街地から遠く離れた場所に設置される理由になる。
 このように「行くのが大変」な博物館に対し,どのようにして来館してもらえばいいのか。

(3)海外にどうやって情報を伝えるのか?
 国内では知られていても,海外では知られていないというケースは多い。その一方,「そんな博物館があるなら,海外旅行のついでに絶対に行く」という熱烈なファンは世界中にいる。この情報ギャップを埋めるにはどうすれば良いのか。

(4)VR/AR技術をどうやって導入するか?
 展示をより豊かなものにできる可能性があるVR/AR技術だが,そもそも博物館側がそれに詳しくない場合が多い。また,VR/AR技術に関する知識があったとしても,コンテンツを作る予算が獲得できないことも少なくない。この状況で,どうやって新技術を博物館に導入していくのか。
画像集#011のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート

 この4つの問題に対するSpaight氏による1つの解答が,「技術と予算を持ったメーカーが博物館と協力し,プロモーションやVR/ARコンテンツを提供する」ことだ。これは,上記の問題を解決する以外の面でも,博物館側にメリットをもたらす。

 というのも,例えば軍事博物館には,「来館者に見てもらいたいが,見せられないもの」が存在する。戦車の内部に入ってもらうのは,その1つだ。戦車は狭く,また訓練されていない人間が無造作に乗り降りした場合,危険がまったくないとは言えない。加えて,古い戦車の場合は内部がアスベストで覆われていたり,放射性物質が使われていたりする。「軍艦の機関室に入ってもらう」というのも似たような状況だ。
HMS Cavalierの機関室の360度ビデオコメンタリー
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これら以外にも,大祖国戦争の360度再現動画や,ドルニエの引き上げプロジェクト,ユトランド沖海戦を扱ったコンテンツ,トラファルガー広場で行われたMarkVのデモンストレーションの再現(および360度映像)など,Special Projectsチームはさまざまな事業を展開している
画像集#017のサムネイル/ボービントン戦車博物館で戦車の祭典「Tankfes 2017」が開幕。Wargaming.netのプレスカンファレンスの模様をレポート

 このように「見せたいけれど見せられない」コンテンツに対し,VR/AR技術は大変相性が良い。360度動画を用いればVRゴーグル(多くの場合はGoogle Cardboardなどを使用)を使って戦車の中や軍艦の機関室内部を見回すことができるし,これとオーディオコメンタリー的なものを組み合わせれば,単に「珍しいものを見た」以上の教育的効果が期待できる。

 また,ボービントン戦車博物館におけるTiger Collectionのように,どうしても同時に展示できなくなってしまった展示物を,AR技術を用いて並列展示することもできる。多くの人は「全長10m」「全高4m」などと言われても,その大きさを具体的に実感するのは難しい。
 ここでAR技術を用い,ほかの展示物と同じスケールで表示される仮想の展示物が見られると,来館者はそれらを直接目で見て比較し,大きさを感じることが可能になるのだ。

StrumTigerのAR映像
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情熱を結びつけるシステムとして


Bruce Crompton氏
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 プレスカンファレンスの最後を飾ったのは,Bruce Crompton氏である。Crompton氏は第二次世界大戦の兵器をレストアして転売する人気テレビ番組,「Combat Dealers」の司会者だ。

 これまで長くボービントン戦車博物館と協力して仕事を進めてきたCrompton氏もまた,Wargaming.netと博物館の協力関係を高く評価した。
 Crompton氏によれば,20年前にもマニアと呼ぶべき人達は存在していたが,彼らは世界中のあちこちでバラバラに活動していた。情報共有は困難だったし,なにより「こんな素晴らしいことに情熱を注いでいる人がいる」という事実が広まるチャンスさえなかった。Crompton氏しか知らない素晴らしい品々が,世界のあちこちに散逸する場面も見たという。

 だが現在,世界はインターネットで結ばれ,またWargaming.netのように強力な広報力を持った企業が,そういったマニア達の情熱を結びつけている。こうした高度な技術が駆使されることで,素晴らしい成果物を,その場に行かなくても見られるようにもなったのだ。

プレスカンファレンスの司会を務めたWargaming.net UKのPR担当Frazer Nash氏(左)とドイツのPR担当Ingo Horn氏(右)
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「World of Tanks」公式サイト

「Tankfes 2017」公式サイト


 Crompton氏は最後に,「Wargaming.netのスタッフは情熱を持ち,また情報を広く伝えていこうという熱意もすごい」述べた。
 基本的にそれらは,まず人に知らしめ,遊んでもらわなくてはならないFree-to-Playゲームが必然的に持たなくてはならないものだ。「広報がゲームの生死に関わる」というゲーム側の事情は,ときに否定的にも捉えられるが,「強力な広報が必要」という現代の博物館側の需要とかみあい,相互にメリットが与えられる。こうした関係は,非常に素晴らしい。
 Wargaming.netとボービントン戦車博物館の協力関係は,いわゆる「企業メセナ」的なものを超え,継続的な事業として前進していくケースの1つとして,ゲーム産業がもっと参考にしてもよい例といえるのではないだろうか。
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