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Radeon HD 6800
  • AMD
  • 発表日:2010/10/22
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1万円台前半〜中盤のグラフィックスカード2枚によるマルチGPU動作検証。HD 6850・6790・5770 CFXとGTX 550 Ti SLIを試してみる
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印刷2011/04/28 22:15

テストレポート

1万円台前半〜中盤のグラフィックスカード2枚によるマルチGPU動作検証。HD 6850・6790・5770 CFXとGTX 550 Ti SLIを試してみる

Radeon HD 6800
 2011年も3分の1が終わろうとしているが,このタイミングでグラフィックス市場を見渡してみると,1万円台前半から中盤の選択肢が増えたことに気づかされる。カードの仕様におざなりな点が目に付くものの,性能的には決して悪くない「Radeon HD 6790」(以下,HD 6790)や,いかにもFermiアーキテクチャといった消費電力の懸念はあるものの,そのほかのバランスには優れる「GeForce GTX 550 Ti」(以下,GTX 550 Ti),そして,安価なものなら1万5000円程度から購入できるようになった「Radeon HD 6850」(以下,HD 6850)といった具合だ。
 また,旧世代GPUについて言うと,GeForce GTX 460は店頭在庫のみとなった一方,海外の報道によれば,ATI Radeon HD 5700シリーズのリネーム品となるRadeon HD 6700シリーズが“晴れて”自作PC市場へも登場する気配でもある。――こうしたリネーム商法は正直どうかとも思うが。

 ともあれ,このように1万円台前半〜中盤のカードが増えてくると,マルチGPU動作がコスト的に俄然,現実味を帯びてくる。2枚でも3万円強かそれ以下で済むわけだから,それでハイクラス〜ハイエンドGPUに迫れれば十分にアリといえるからだ。
 最初から予算を工面して,高価なカードを購入するほうが幸せになれるのか,算段がついてから1枚買い足すことで事足りるのか。イマドキのミドルクラスGPUによるマルチGPU環境をテストしてみたい。


HD 6790のレビュー時と同じテスト環境で

シングルGPU最上位モデルとの比較を実施


 今回主役となるHD 6790,GTX 550 Ti,HD 6850と,仮想「Radeon HD 6770」こと「ATI Radeon HD 5770」(以下,HD 5770)の詳細はそれぞれのレビュー記事をチェックしてほしいと思うが,その主なスペックを,今回の比較対象となる「Radeon HD 6970」(以下,HD 6970)および「GeForce GTX 580」(以下,GTX 580)と一緒に並べてみたものが表1だ。
 要するに今回は,4製品のマルチGPU構成を,AMDとNVIDIAそれぞれのシングルGPU仕様として最上位になるGPUと比較してみようというわけである。


 マルチGPU構成のテストに用いたカードは以下のとおり。上がプライマリ,下がセカンダリとなる。リンクを示してあるのは,先に一度紹介したことのある製品なので,どんなカードなのか興味のある人はリンク先をチェックしてほしい。

●HD 6850
●HD 6790
●GTX 550 Ti
●HD 5770

 このうち,GV-N550OC-1GIとEAH6850 DC/2DIS/1GD5は,メーカーレベルで動作クロックが引き上げられたクロックアップモデルだが,CrossFireX(以下,CFX)とSLIの仕様上,マルチGPU構成時の動作クロックはより低いほうに揃えられることを押さえておきたい。今回のテスト環境では,いずれの組み合わせでも「リファレンスクロックを採用したカード2枚のマルチGPU環境」のテストということになる。

EAH6850 DC/2DIS/1GD5
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:1万7500〜2万円程度(※2011年4月28日現在)
Radeon HD 6800
 というわけで,初出となる3枚のグラフィックスカードをここで簡単に紹介しておこう。
 まず,ASUSTeK Computerから貸し出しを受けたEAH6850 DC/2DIS/1GD5だが,これは同社独自の「DirectCU」クーラーを搭載したモデルだ。8mm径の太いヒートパイプで熱を放熱フィンへと運び,90mm角相当のファンで冷却する仕様となっている。GPUクーラーの動作クロックがリファレンスより10MHz高く設定されているのも特徴といえるだろう。
 外部出力インタフェースはDVI-I×2,DisplayPort×1,HDMI×1で,最大4画面のEyefinity接続がサポートされている。

6ピン×1の補助電源コネクタは,マザーボードに差したとき,マザーボードに対して垂直方向を向くようになっている。カード長は実測241mm(※突起部除く)だが,クーラーが後方に向かって4mmせり出しているため,全長は同245mmだ
Radeon HD 6800 Radeon HD 6800 Radeon HD 6800

 DirectCUクーラーはヒートパイプとGPUとが直接触れる設計になっており,実際,取り外してみるとその仕組みがよく分かる。搭載されるメモリチップはHynix Semiconductor製のGDDR5「H5GQ1H24AFR-T2C」(5Gbps品)だった。

こちらはGPUクーラーを取り外したところ。空きパターンがいくつか見られるので,「Radeon HD 6870」搭載カードと基板設計を共通化しているのだろう。なお,電源部にはヒートスプレッダが取り付けられていた
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SAPPHIRE HD6790 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI-I+SL-DVI-D/HDMI/DP
メーカー:Sapphire Technology
問い合わせ先:アスク(販売代理店) info@ask-corp.co.jp
実勢価格:1万5500〜1万7500円程度(※2011年4月28日現在)
Radeon HD 6800
 次に,Sapphire Technologyの販売代理店であるアスクから貸し出しを受けたSAPPHIRE HD6790 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI-I+SL-DVI-D/HDMI/DPだが,これはカード長が実測約244mm(※突起部含まず)と,リファレンスより4mm短くなっている。基板だけの長さなら同231mmなのだが,GPUクーラーが本体後方へ大きくせり出しているため,こういう数字になっているわけだ。
 電源コネクタは6ピン×2と,リファレンスどおりの仕様。搭載するクーラーは,中央に90mm角相当のファンが1基搭載される2スロット仕様のもので,主観であることを断ったうえで述べると,静音性はなかなか良好。少なくともリファレンスカードよりは確実に静かな印象である。

大型のGPUクーラーが基板をすっぽりと覆う外観が特徴。もう少しクーラーが小さいと扱いやすかったのだが,静音性を重視した結果か
Radeon HD 6800 Radeon HD 6800 Radeon HD 6800

 GPUクーラーを取り外して基板を確認すると,フェーズ数はリファレンスカードと変わっていないものの,VRM周りが独自設計になっており,これがカード長の短縮に寄与していると分かる。
 搭載するメモリチップはエルピーダメモリ製のGDDR5。これは先にレビューをお届けした補助電源6ピン×1仕様のHD 6790カード,玄人志向製「RH6790-E1GH/DP」が搭載していたものと同じだ。

GPUクーラーを取り外したところ。クーラーは3本のヒートパイプが走っているほか,電源部には単体のヒートスプレッダも用意されていた。メモリチップはエルピーダメモリ製
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EAH5770 CuCore/2DI/1GD5/A
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:ユニティ(販売代理店) news@unitycorp.co.jp
実勢価格:1万2000〜1万4500円程度(※2011年4月28日現在)
Radeon HD 6800
 最後は,やはりASUSTeK Computerから貸し出しを受けたEAH5770 CuCore/2DI/1GD5/A。こちらは銅柱を埋め込んだGPUクーラーの採用と,GPUがカード後方部寄りに配置されたデザインが特徴のグラフィックスカードになっている。
 クーラーを外すと基板全体を見渡せるが,8枚のメモリチップをカードの表裏に4枚ずつ実装する設計ということもあり,基板上はずいぶんと空きスペースの多い印象を受ける。なお,外部出力はDVI-I×1,HDMI×1,D-Sub 15ピン×1だ。

ウリとなる銅柱ベースのGPUクーラーを採用するためか,GPUやメモリチップ部がカード後方に寄ったデザインのEAH5770 CuCore/2DI/1GD5/A。カード長は実測228mm(※突起部除く)と,GPUの位置づけを考えれば長めだ。なお,搭載するメモリチップはEAH6850 DC/2DIS/1GD5と同じ
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※GPUクーラーの取り外しはメーカー保証外の行為です。本稿では読者の便宜を図るべく取り外していますが,取り外した時点で保証が受けられなくなりますので注意してください。


テスト条件には

いくつか注意事項アリ


 前置きが長くなったが,テストのセットアップに入ろう。テスト環境は表2のとおりで,ドライバは,Radeon用が,HD 6790のレビュー用にAMDから配布された「8.84.2-110322a-115844E」,GeForce用が「GeForce Driver 270.51 Beta」となる。テストの開始後になって,Radeon用ドライバは「Catalyst 11.4」,GeForce用ドライバは「GeForce Driver 270.61」といった具合に,それぞれ公式最新版ドライバが登場しているが,今回はスケジュールの都合でこうなっているので,あらかじめお断りしておきたい。


 テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション10.2準拠で,解像度はマルチGPU構成ということで1920×1200&2560×1600ドットを選択。テスト環境がHD 6790のレビュー時とまったく同じため,HD 6850およびHD 6790,GTX 550 Ti,HD 5770のシングルカード構成,1920×1200ドットのスコアはレビュー記事から流用する。また,「Call of Duty 4: Modern Warfare」は,HD 6790のCFX構成でうまく動作しなかったため,テストを省略した。

 あと,これはいつものお約束だが,テストに用いているCPU「Core i7-975 Extreme Edition/3.33GHz」において,パフォーマンスに影響し,かつBIOSから有効/無効を切り替えられる機能のうち,「Intel Hyper-Threading Technology」「Enhanced Intel SpeedStep」は有効化する一方,「Intel Turbo Boost Technology」は無効化している。これは,テスト時の状況によって影響が異なるのを避けるためだ。


上位モデルを“喰う”HD 6850 CFX

残る3製品はメモリ周りが足枷に


 以下,文中・グラフ中とも,シングルカード構成とマルチGPU構成とを区別するため,後者はGPU名の後ろに「CFX」「SLI」と付記する。また,グラフは基本的に「主役→比較対象→主役のシングルカード構成」といった順番で並べているが,性能を見るグラフでは,2560×1600ドット設定時のスコアを基準に並べ替えたものを別ウインドウで表示するようにもしてあるので,見やすいほうでチェックしてもらえればと思う。

 というわけで,「3DMark06」(Build 1.2.0)の総合スコアから見て行こう。グラフ1,2がその結果だ。DirectX 9世代のアプリケーションである3DMark06の場合,グラフィックス性能が高ければ高いほどCPUボトルネックが生じやすく,いきおいCFXやSLIの伸び率は悪くなる傾向になる。2560×1600ドット時で見てみると,対シングルカード構成の伸び率はHD 6790 CFXで約77%,GTX 550 Tiは約83%,HD 5770 CFXは約80%なのに対し,HD 6850 CFXは約61%といった具合だ。
 もっとも絶対的な性能はHD 6850 CFXが上位。GTX 580やHD 6970といったハイエンドGPUと互角に渡り合っている。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 グラフ3,4は,「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」(以下,STALKER CoP)における「Day」シークエンスの平均フレームレートをまとめたものだが,ここでは,HD 6850 CFXが格の違いを見せつける結果となった。対シングルカード構成での伸び率は56〜96%と,かなり高い。
 一方,GTX 550 Ti SLIやHD 6790 CFX,HD 5770 CFXは,あまり存在感を見せられていない。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 STALKER CoPから,よりDirectX 11周りの処理負荷が大きくなる「SunShafts」シークエンスのテスト結果がグラフ5,6で,ここではGTX 580が頭一つ抜け,それをHD 6850 CFXやHD 6970が追う展開となる。
 HD 6970を基準に見てみると,標準設定の1920×1200ドットでこそ,DirectX 11アプリケーションに強いFermiアーキテクチャを採用したGTX 550 Ti SLIが健闘しているものの,それ以外のテスト条件では,残る3つのマルチGPU構成ともども,HD 6970には届かない。このクラスのGPUにありがちなメモリ周りの弱点――ROP数やメモリインタフェース,メモリ容量といった部分が足を引っ張っている印象だ。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 グラフ7,8は,「Battlefield: Bad Company 2」(以下,BFBC2)のテスト結果だが,ここで注意したいのは,標準設定の1920×1200ドットでHD 6850 CFXのスコアが伸びきらないこと。そのほかのテスト条件における結果を見る限り,CPUボトルネックが発生したか,Catalyst側の問題か,その両方ではないかと思われるが,その点を除けば,やはりここでもHD 6850 CFXのスコアが優秀だ。とくに,2560×1600ドットでGTX 580に有意な差をつけている点は評価されるべきだろう。
 またBFBC2では,1万円台のグラフィックスカードを使っている人達にとってより現実的な解像度といえる1920×1200ドット時に,HD 6790 CFXとGTX 550 Ti SLI,HD 5770 CFXがいずれもHD 6970のスコアを上回った点も見どころといえる。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 続いては「Just Cause 2」のスコアを見てみよう(グラフ9,10)。
 HD 6850 CFXのスコアはここでも突出しているが,2560×1600ドットに限ると,HD 6850 CFXとHD 6790 CFX,それにHD 5770 CFXとGTX 550 Ti SLIのすべてで対シングルカード比90%以上という高いスコア向上率を示している点も注目しておきたい。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 グラフ11,12は,「バイオハザード5」のテスト結果となる。
 本タイトルはすでに“軽すぎ”てCPUボトルネックが発生しやすくなっているのだが(※現在準備中のレギュレーション11ではテスト対象から外す予定だ),実際,高負荷設定の2560×1600ドットを除く3条件ではスコアの比較が難しくなっている。なので高負荷設定の2560×1600ドットのみを見てみるわけだが,傾向自体はJust Cause 2と似たような印象だ。
 ちなみに,スコアの向上率はHD 6850 CFXが約76%,HD 6790 CFXが約87%,GTX 550 Ti SLIが約90%,HD 5770 CFXが約75%ながら,実際の平均フレームレートだと,GTX 550 Ti SLIは若干置いて行かれ気味である。

Radeon HD 6800
Radeon HD 6800

 性能検証の最後はグラフ13,14にまとめた「Colin McRae: DiRT 2」(以下,DiRT 2)だ。ここでも頭一つ抜け出しているのはHD 6850 CFXである。
 なお,DiRT 2はRadeonへ最適化されているにも関わらず実際にはGeForce勢が高いスコアを示すのだが,その例に漏れず,GTX 550 Ti SLIもHD 6790 CFXを上回る傾向にある。もっとも,1920×1200ドット時には相応にある両者の差が2560×1600ドット時にはほぼ同じレベルになってしまうので,高解像度設定時におけるスコアの落ち込みもGTX 550 Ti SLIのほうが大きいとはいえるだろう。

Radeon HD 6800
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HD 6790 CFXの消費電力はGTX 580 1枚と同程度

GTX 550 Tiはそれ以上の高い値に


 2枚のカードを差すマルチGPU環境では消費電力の増大を容易に予測できる。とくに,1万円台のグラフィックスカードを差す前提で入手/自作したようなPCだと,電源ユニットの容量がそれほど大きくないと思われるため,消費電力が爆発的に上がってしまうようだと懸念材料になり得るが,実際のところはどうなっているだろうか。ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を計測し,比較してみよう。

 テストにあたっては,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時としている。
 その結果がグラフ15だ。そのまま掲載するとグラフ画像が縦に長くなりすぎるため,記事内では縮小版を掲載したが,ともあれ,さすがに良好なスコアを残したこともあり,HD 6850 CFXの消費電力値は高め。GTX 580と同程度か,若干高いレベルだ。アプリケーションによって多少の前後はあるものの,HD 6790 CFXとGTX 580が概ね同じレベルといったところだろうか。
 逆に,消費電力面でまったくいいところがないのはGTX 550 Ti SLIで,アプリケーション実行時はGTX 580より最大で40W高かった。「たかだか40W」でもあるので,この結果だけをもって「GTX 550 Ti SLIではワンランク上の電源ユニットが必要」というつもりはないが,3D性能を考えると,やや残念な結果なのも確かである。

※グラフ画像をクリックすると,数値を含めた完全版を別ウインドウで表示します
Radeon HD 6800

 最後に,グラフ16は,3DMark06の30分間連続実行時を「高負荷時」として,アイドル時ともどもCUPID製のモニタリングツール「HWMonitor PRO」(Version 1.11)からGPU温度を測定した結果をまとめたものだ。テストにあたって,テストシステムは室温20℃の環境にバラック状態で置いてある。
 HWMonitor PROの仕様上,今回はプライマリGPU側の温度になるが,マルチGPU環境ということを考えると,HD 6850 CFXとHD 6790 CFX,GTX 550 Ti SLI,HD 5770 CFXのGPU温度が,いずれも高負荷時で60℃台後半から70℃台に落ち着いたことは歓迎できそうだ。HD 6850 CFXとHD 5770 CFXのアイドル時が40℃を超えているのは少々気になるものの,PCケース内のエアフローさえ適切に確保できれば,マルチGPU構成にあたって,何か追加の冷却装置を用意したりする必要はなさそうである。

 なお,GTX 550 Ti SLIでGPU温度がほかと比べて一段低いのは,Radeon勢と違ってプライマリカードがリファレンス仕様ではないためだ。GALAXY MicrosystemsオリジナルのGPUクーラーを搭載しているがゆえの結果なので,横並びの比較には向いていない。この点は注意してほしい。



このクラスのマルチGPU構成は

「何を狙うか」で結論が変わる


 ……一言でまとめるのが難しい結果になった。
 まず,性能だけに着目するなら,HD 6850 CFXの“一択”である。2560×1600ドット環境でほぼ安定的にGTX 580を上回る性能が得られ,それでいて価格は2枚で3万円から(※2011年4月28日現在)――中心価格帯で言えば3万円台半ばだが――というのは,GTX 580カードが1枚で4万5000〜5万5000円程度,HD 6970が3万〜3万8000円前後ということを考えるに,コストパフォーマンスは極めて高い。

 ただ,1920×1200ドットまでの解像度,そして“買い足す”話をするなら,また違った結論になる。HD 6790 CFX,GTX 550 Ti SLI,そして“仮想HD 6770 CFX”としてのHD 5770 CFXにも,シングルカード構成からの大きな性能向上が見られ,「シングルカードだと多少苦しいようなグラフィックス設定でも安定して高いフレームレートを出せるようになる」というメリットがあるからだ。
 ミドルクラスのカードらしい得手不得手はあるため,「最初から2枚買う」という選択肢はオススメしないが,すでに1枚持っていて,その状態から上位GPUに買い換えるくらいならアリではなかろうか。

 もちろん,マルチGPU構成には,「そもそも非対応のマザーボードやPCが多い」とか,「非対応のアプリケーションを前にすると,効果がないどころか,かえってマイナスの効果をもたらすこともある」とか,今回のCall of Duty 4のように「対応しているはずなのに,なぜか正常に動作しないことがある」といった懸念材料がある。万人向けでは決してない。しかし,できる限りコストを抑えつつ,グラフィックス性能を引き上げたい場合には,1万円台のGPUによるマルチGPU構成というのも,考慮には値するだろう。
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