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DX11世代のグラフィックスカード23製品で「3DMark 11」を回してみた
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印刷2010/12/28 15:04

テストレポート

DX11世代のグラフィックスカード23製品で「3DMark 11」を回してみた

3DMark 11
 Futuremarkの「3DMark」といえば,PCゲームをプレイしている人で知らぬ者はない3Dベンチマークソフトシリーズだと断じて差し支えないだろう。その最新版にして,DirectX 11対応GPU専用アプリケーションとして,「3DMark 11」2010年12月7日にリリースされたのも,多くの読者にとって記憶に新しいところだと思う。
 では実際のところ,DirectX 11世代のGPUを使うと,どういったスコアが得られるのか。2010年最後のハードウェア検証記事は,3DMark 11と対応GPUの関係性について調べてみたい。

3DMark 11をダウンロードする



DirectX 11対応GPU(ほぼ)全部,23製品で検証

3DMark 11のバージョンは1.0.1で


 今回用意したGPUは,2010年末時点で市場投入されているNVIDIAとAMDのDirectX 11対応製品すべて……と言いたいところだが,「GeForce GTX 460 SE」だけは搭載カードを入手できなかった。筆者が把握している限り,日本国内で入手できるDirectX 11対応GPUは(グラフィックスメモリの仕様のみが異なるモデルを1つと数えると)24製品になるので,そこからGeForce GTX 460 SEを除いた23枚による検証となる点はご容赦いただきたい。

 というわけで,テスト環境はのとおり。あまりにも縦に長くなりすぎたため,グラフィックスカード周りの情報を省略した縮小版を掲載している。表の画像をクリックすると,グラフィックスメモリ容量情報なども含んだ完全版を表示するようになっているので,ぜひそちらもチェックしてもらえれば幸いだ。

※表の画像をクリックすると,別ウインドウで完全版を表示します
3DMark 11

 テストに用いたグラフィックスドライバだが,原稿執筆時点である12月27日現在,GeForce GTX 500シリーズとそれ以外では公式最新版ドライバのバージョンが異なるため,「GeForce Driver 263.09」「GeForce Driver 260.99」が混在することとなった。一方のRadeonファミリー用には,「Catalyst 10.12」をベースとして,Radeon HD 6900シリーズのサポートが追加されたHotfix版ドライバ「Catalyst 10.12a Hotfix」が用意されているため,これを用いた次第である。

 なお,今回のテストにあたっては,なるべくリファレンスクロックで動作するモデルを用意したが,グラフィックスメモリ1GB版の「GeForce GTX 460」(以下,GTX 460 1GB)を搭載する「N460GTX Cyclone 1GD5/OC」と,「Radeon HD 5670」採用の「R5670-PMD1G」,両MSI製カードは,メーカーレベルでクロックアップが施されたモデルとなる。そのため,同じくMSIのオーバークロックツールである「AfterBurner」(Version 2.0.0)を用いて,リファレンス相当にまで動作クロックを引き下げていることお断りしておきたい。

 もう一つ,4Gamerで行う“いつものGPU検証”では,「Core i7-975 Extreme Edition/3.33GHz」を用いるにあたって,「Intel Hyper-Threading Technology」と「Enhanced Intel SpeedStep Technology」を有効にしたまま,「Intel Turbo Boost Technology」を無効化しているが,今回は一般的な環境における3DMark 11のスコア傾向を見るため,3つの独自機能はいずれも有効化している。

Basic Editionでも実行可能なPerformanceプリセット。解像度は1280×720ドットで,アンチエイリアシング無効,トライリニアフィルタリング適用,シャドウマップサイズ中になっている
3DMark 11
 3DMark 11側の話もしておくと,今回テストに用いたのは,フィンランド時間2010年12月20日に公開された最新バージョンとなる1.0.1だ。
 テストは,Basic Editionで実行できる「Performance」プリセットを中心に,「Entry」「Extreme」のプリセットでも実施することにした。各プリセットの詳細は3DMark 11の紹介記事を参照してほしいが,いずれのプリセットでも,グラフィックス処理のテストとなる4本の「Graphics Test」と,物理処理のテスト「Physics Test」,物理処理を中心に,DirectComputeとポストプロセス処理も交えた「Combined Test」が実行される。そして,3つのスコアにそれぞれ重み付けの係数を掛けて,それを合計したものが総合スコアとして計算される仕組みである。

 重み付けの係数はプリセットごとに異なり,Performanceを基準とすると,EntryのほうがPhysics Testの比重が大きく,ExtremeのほうがGraphics Testの比重が大きくなる。このあたりは,グラフィックス負荷が低くなるとCPU性能が影響し,高くなるとGPU性能が影響するという,実際のゲームにおけるコンポーネントの重要度をある程度反映したものになっているといえそうだ。

3DMark 11
Entryプリセット。代表的な設定は,解像度1024×600ドット,アンチエイリアシング無効,トライリニアフィルタリング適用,シャドウマップサイズ低で,文字どおりエントリー環境向け設定となる
3DMark 11
プリセットでは最も高い負荷となるExtremeの場合,解像度は1920×1080ドットで,アンチエイリアシング適用。テクスチャフィルタリングは異方性16xが適用され,さらにシャドウマップサイズは高だ

HelpタブにあるScan SystemInfoのチェックボックス。標準では矢印で示したとおりチェックが入っているので,Physics Test実行時にエラーが発生した場合は外してみよう
3DMark 11
 ちなみに今回のテスト環境では,インストールした状態のままテストを実行すると,「Physics Test」でアプリケーションが必ず異常終了するという事態に陥ったため,「Help」タブにある「Scan SystemInfo」のチェックボックスを外し,不具合の解消を図っている。

 同様の不具合は,国内外問わず,多くのユーザーからレポートが上がっているので,もし読者のなかでこの問題に遭遇している人がいたら,一度この対処法を試してみてはどうだろうか。


最上位はやはりHD 5970,次いでGTX 580

CPUテスト周りでGeForceとRadeonに挙動の違いアリ


 以下,「GeForce」「Radeon」「ATI Radeon」の表記を省略することと,グラフィックスメモリ1GB版と768MBのGTX 460は「GTX 460 1GB」「GTX 460 768MB」と書いて区別すること,そしてDDR3メモリを組み合わせたHD 5550とHD 5450にはそれぞれ「DDR3」の文字を付記することをお断りしつつ,順に見ていこう。

 グラフ1は,Performanceプリセットにおけるスコアを,スコア順にまとめたものだ。
 用意したなかで唯一のデュアルGPU搭載カードであるHD 5970が最も高いスコアを示し,次いでGTX 580,HD 6970,GTX 480,GTX 570,HD 6950といったハイエンドGPUが続いている。これまで4Gamerで掲載してきたGPUレビュー記事におけるDirectX 11タイトルでのスコア傾向と比べると,全体的にRadeon優勢といった傾向が出ているが,その理由はのちほど考察したい。
 ミドルクラスのGPUだと,並びはほぼ順当といったところ。また,パフォーマンスとは直接関係ないが,エントリー〜ローエンドクラスにはGeForceだとGT 430しか選択肢がないのに対し,Radeonはスコアの異なる選択肢が複数用意されており,このあたりはAMDの強みと言えそうだ。


 グラフ2〜4は,Performanceプリセットにおけるテストごとの詳細スコアを,総合スコアと同じ順番に並べたものだ。まずグラフ2の「Graphics Score」からだが,スコア差が広がったり縮んだりはしている一方,スコアの逆転は起こっておらず,基本的には総合スコアと変わらぬ傾向が出ていると述べていい。


 一方,総合スコアとまったく異なる傾向を見せたのが,グラフ3に示した「Physics Score」の結果である。少々見にくいので,ここだけ,グラフ画像をクリックすると,別ウインドウでスコア順に並び替えたものを表示するようにしているが,デュアルGPU動作するHD 5970を唯一の例外として,Radeon勢のスコアが軒並み高い。下二桁で測定誤差が出ている気配はあるが,それにしても,RadeonとGeForceのスコアは明らかに異なっており,これが総合スコアにおけるRadeon優勢の構図に寄与している可能性が高そうだ。
 「なぜこういう差が出るのか」だが,正直,分からないとしか言いようがないのが現状だ。Physics Testでは,物理エンジンライブラリ「Bullet Physics」がCPUベースで動作するようになっており,しかも,解像度が800×600ドットに抑えられているほか,ポストプロセスなども一切使われていないなど,グラフィックスドライバが“悪さ”をしたところで,フレームレートにはほとんど影響がなさそうだからである。
 ただ,そうは言っても,現にこういう結果が出ている以上,現時点の3DMark 11かGeForce Driverには何かがあるのだろう。

3DMark 11

 続いて,Physics Testと同様の剛体衝突シミュレーションを実行しながら,多少のポストプロセス処理や,DirectComputeによる旗の弾性体処理なども行われている複合デモとなる「Combined Test」の結果が,グラフ4である。
 全体的な傾向は総合スコアやGraphics Scoreと基本的に同様だが,ただ,そのなかでもエントリークラスでGT 430とHD 5550 DDR3の間にスコアの逆転が生じている点は少々気になるところ。逆転といっても10程度なので,測定誤差という可能性はもちろんあるのだが,Physics Testと同様の事態が起こっている可能性は否定できない。


 以上を踏まえながらEntryプリセットのスコアを見てみると,トップ2は変わらずだが,第2グループが横一線となり,また第3グループでいくつか順位の変動があると分かる(グラフ5)。Performanceプリセットと比べて,GeForce優位のケースが多い。


 ただ,詳細スコアをグラフ6〜8で追ってみると,Performanceプリセットと同様に,Physics TestとCombined TestでRadeonファミリーのスコアが高めだった。Combined TestではむしろPerformanceプリセットよりも露骨にRadeon勢が優勢と述べていい。

3DMark 11
グラフ6
3DMark 11
グラフ7
3DMark 11
グラフ8

 パフォーマンス検証の最後はExtremeプリセットだが,将来のDirectX 11アプリケーションを想定していることもあって,グラフ9のスコアは全体的にかなり低めである。
 そんななか,HD 6970がGTX 580との差を相当に詰め,ほぼ同じレベルにまで迫っている点と,HD 6950がGTX 570を逆転している点は興味深いところだ。なお,HD 5450 DDR3は,テスト中にアプリケーションが落ちてしまうため,スコアをN/Aとした。


 グラフ10〜12はその詳細スコアだが,ここで注目しておきたいのは,HD 6970とHD 6950が,Physics TestとCombined Testだけでなく,Graphics Testでも競合製品のスコアを上回っていること。将来のゲームアプリケーションを想定したExtremeプリセットでは,2GBのグラフィックスメモリ容量が効いてくる,ということなのだろう。

3DMark 11
グラフ10
3DMark 11
グラフ11
3DMark 11
グラフ12

 最後に,ログを取得できるワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を測定した結果を見てみよう。ここでは,3DMark 11の実行中に示された,最も高い消費電力値を,各GPUのスコアとしている。
 その結果はグラフ13のとおりで,おおむねパフォーマンス検証結果どおりといえるが,注目はHD 5970。HD 6970と同程度のスコアに収まっているというのは,マルチGPU動作へ高度に最適化されたアプリケーションにおける,デュアルGPU搭載カードの可能性を感じさせてくれる。



相応に素直な傾向だが,疑問点も残る

定番テストとなるにはもう少し時間が必要か


3DMark 11
 以上,対応GPUをズラリと並べ,ひとまず一気にテストを実行してみたわけだが,ほかのDirectX 11アプリケーションにおける結果とも照らし合わせるに,そのスコアは概ね順当と述べていいのではなかろうか。
 ただ,Physics Testで落ちる問題が残っていたり,CPUテストのはずなのに,なぜかGeForceとRadeonでスコアの違いがあり,その原因が判明していなかったりと,全幅の信頼を置けるようになるには,まだ少し時間が必要な印象も受ける。4Gamerとしては,このあたりがクリアになってから,レギュレーションへの導入を検討する予定だ。

3DMark 11ダウンロードページ


※お詫びと訂正
初出時,GeForceではDirectComputeをCUDA中間言語に変換するとありましたが,GeForceでもDirectComputeは直接実行できます。お詫びして訂正いたします。
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