「GeForce Driver 260.99」公式最新版公開。260.89からわずか1週間で

　北米時間2010年10月18日の「260.89」からわずか1週間で，Release 260世代としては2つめとなる公式最新版グラフィックスドライバ「260.99」が公開された。
　北米時間25日のタイムスタンプで登場したのは，GeForce 6以降のデスクトップPC向けGPUと，IONプラットフォームを含むグラフィックス機能統合型チップセットに対応した「GeForce/ION Driver 260.99」と，GeForce 8M以降のGeForceおよびDirectX 10以降に対応したQuadro NVSおよびQuadro FX，IONプラットフォームをサポートする「Verde Notebook Driver 260.99」の2種類。すぐに入手したい人は，下に示したリンクを利用してほしい。

→32bit版Windows 7＆Vista用GeForce/ION Driver 260.99（127MB）
→64bit版Windows 7＆Vista用GeForce/ION Driver 260.99（160MB）
→Windows XP用GeForce/ION Driver 260.99（112MB）

→32bit版Windows Vista＆7用Verde Notebook Driver 260.99（126MB）
→64bit版Windows Vista＆7用Verde Notebook Driver 260.99（160MB）
→Windows XP用Verde Notebook Driver 260.99（112MB）

→4Gamer最新ドライバリンクページ

　NVIDIAの公式最新版グラフィックスドライバが，これだけ短いインターバルで出てくるのは，ここ数か月なかったことだ。それだけに，「ひょっとして260.89で何か致命的な不具合が!?」と心配になってしまうかもしれないが，少なくとも，日本語訳されているリリースハイライトや，英文のリリースノートをチェックする限り，GPUの動作不具合に関する言及はない。本稿の最後でまとめてあるように，最新の3Dゲームタイトルに向けた最適化と，NVIDIA SLI（以下，SLI）プロファイルの追加），数えられる程度のバグフィックスが行われているだけである。

　ではなぜなのか。その理由を推測するには，260.99版ドライバで「FINAL FANTASY XIV」へ最適化されたと謳われていることがヒントになるかもしれない。
　というのも，Release 260世代では，公式β版である「260.63 Beta」で同タイトルへの最適化が謳われ，実際に「FINAL FANTASY XIV OFFICIAL BENCHMARK」のスコアが上がっていながら，260.89では記述がカットされた経緯がある。また，Radeon HD 6800シリーズのレビュー記事で指摘したとおり，「Just Cause 2」のスコアが落ち込んでいたりもしたので，それらから，「260.89ではゲーム周りの最適化に問題があり，それに対策してきたのが，今回の260.99ではないか」という想像が成り立ちそうなのだ。

　ドライバが公開されてからまだ時間が経っておらず，筆者も挙動を確認するには至っていないものの，少なくとも「260.89版ドライバを導入したら，普段プレイしているゲームで何らかの問題が発生した」という場合や，リリースハイライトで言及されているタイトルをプレイしている場合には，自己責任で再度更新をかける価値がありそうな気配である。ただし，260.89でとくに問題を感じていないなら，情報が出揃うまで，もう少し様子を見るのがおそらく賢明だろう。

※2010年10月26日12：00追記
　NVIDIAのSteven Zhang（スティーブン・ザン）氏に確認が取れたのでお伝えしたい。いわく「260.89は，Release 260における機能の追加と，『GeForce GT 430』への対応を果たしたバージョンだ。ゲームに向けた最適化は260.99のほうが充実しているので，ゲーマーにはこちらを勧める」とのこと。（下に示した）リリースハイライトで最適化が謳われる4タイトルのうち，FINAL FANTASY XIVとF1 2010では，20％程度のパフォーマンス向上が得られている一方，「Sid Meier's Civilization V」「Fallout 3」は，あくまでもSLIプロファイルのアップデートが行われているのみで，スコア向上率のデータは出ていないという。

　なお，統合されている「PhysX System Software」および「HD Audio Driver」のバージョンは順に1.1.9.0，9.10.0514で，いずれも260.89から変わっていない。


●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99におけるパフォーマンスの向上
（※リリースハイライトより。いずれもスコア向上率は明らかになっていない）

• Sid Meier's Civilization V
• Fallout 3
• FINAL FANTASY XIV
• F1 2010

●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99における互換性の向上
（※リリースハイライトより。いずれも詳細は明らかになっていない）

• Fallout: New Vegas：アンチエイリアシングの有効化およびゲームの互換性改善
• 複数のゲームタイトルにおいて［Alt］＋［Tab］キー操作を行ったときの互換性を改善

●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99におけるSLIプロファイルの追加
（※リリースハイライトより）

• Need for Speed: Hot Pursuit
• Star Wars: The Force Unleashed II
• Fallout: New Vegas

●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99における3D Visionプロファイルの追加
（※リリースハイライトより）

• Call of Duty: Black Ops
• Tom Clancy's H.A.W.X. 2

●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99で解決した問題（32bit版Windows 7＆Vista）

• リリースノートに記載なし

●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99で解決した問題（64bit版Windows 7＆Vista）

• GeForce 9600 GT搭載環境で，DVI−HDMI変換を介してディスプレイと接続しているとき，NVIDIAコントロールパネルの「Adjust desktop size and position」ページから1920×1080ドットに設定して適用すると，解像度が800×600ドットに切り替わる問題
• GeForce GTX 285MのSLI構成時に，マルチディスプレイモードでDualViewを選択すると，画面表示が8bitカラーになる問題

●GeForce/ION＆Verde Notebook Driver 260.99で解決した問題（Windows XP）

• リリースノートに記載なし