「ブレイドアンドソウル」の最新アップデート“胎動〜闢〜”が本日実装。運営プロデューサー山本浩正氏に注目ポイントを聞いた

　エヌシージャパンは2021年12月15日，同社がサービスを展開するPC向けMMORPG「ブレイドアンドソウル」（以下，ブレソ）にて，大型アップデート「胎動〜闢〜」を実施した。


　2021年後期のロードマップを記した“胎動録”の公開から数か月，公約どおり，Unreal Engine 4化でビジュアルが大幅進化するとともに，数々の新要素が追加されてきた。そして，最新アップデート「胎動〜闢〜」は，2021年を象徴する胎動プロジェクトの総仕上げというべき立ち位置となる。
　今回4Gamerでは，FSグラウカこと，本作の運営プロデューサーを務める山本浩正氏にアップデートの見どころを聞いたので，情報をまとめて紹介していこう。

復帰してすぐにチャレンジできる新規古代ダンジョン「不法軍需工場」

　今回のアップデートで注目すべきは，新規古代ダンジョン「不法軍需工場」と，育成サポートの新システム「ソウルブースト」だ。


　「不法軍需工場」は，2021年10月に実装された「天空の流浪船」に続く，第2の古代ダインジョンとなる。
　古代ダンジョンは，「封魔録」ランキングシーズンが適用されたもので，80段階の難度に分かれたダンジョンに挑戦して封魔経験値を溜めることで，より上位の難度に挑める仕組みだ。
　難度が上がるほどモンスターが強くなるが，獲得できるアイテムの種類と獲得確率が良くなるのが特徴となっている。山本氏によると「難度は好きに選べるので，一緒に遊ぶ人のレベルで挑戦可能」とのことだ。

新規古代ダンジョン「不法軍需工場」のマップ

　混沌の気を封じ込めていた“封魔録”の封印が解けてしまった天空の流浪船──この場所は誰が何のために作ったのか。「不法軍需工場」を進めていくと，少しずつ謎が解けていくという。
　ちなみに，「不法軍需工場」はいかにも下水道といった見た目の入口から潜入することになるが，中は広大で，軍需工場だけに機械化された敵が数多く出現する。

　ストーリーラインに関して山本氏は，「10月のアップデートでこれまで続いた争いに一区切りがつきました。その先にある戦いが，この不法軍需工場から始まります」と説明する。

ダンジョン内では毒や火炎放射などの危険なギミックに苦しめられる

　「不法軍需工場」に登場するボスモンスターは，ミサイルを放つ，いかにもメカといった風体の「グラガン」と，武器開発部門の主任「ヒゾウ」の2体だ。どちらも「ブレソ」らしいギミック満載の戦いになる。なお，ギミックの処理に失敗して即死……というような初見殺しは少なくなっているそうだ。バランスは基本的に敵の攻撃力や耐久力で調整されているので，ギミックを覚えながら少しずつ難度を上げていこう。

ボスのグラガン

ボスのヒゾウ

　気になる報酬については，新規アイテムとなる天狼シリーズの装身具が目玉になる。そのうち「天狼腕輪」は低難度から獲得可能で，難度21段階で「天狼腰巻き」，難度31段階から「天狼の手甲」が追加される。最新の装身具ということもあり強さはピカイチで，山本氏は「間違いなく最高ランクの装身具です」と太鼓判を押す。

天狼シリーズの装身具

　なお，初期段階の難度であれば，「久しぶりに復帰した人でもパーティを組めばそう苦労せずにクリアできる」とのこと。実装したてのダンジョンは難しいというイメージを持っている人は少なくないと思うが，その常識を覆すくらいバランスが見直されている。

　このバランス調整によって，最新ダンジョンに行くために過去のダンジョンを潜って装備を整える必要がなくなるのが大きなメリットだ。久しぶりに復帰しても，すぐに最新のコンテンツを遊ぶことができるわけだ。

　最新鋭の装身具3つに，それらを強化できるアイテムも入手できる新規古代ダンジョン「不法軍需工場」は，アップデートが適用されたら真っ先に行くべきコンテンツになりそうだ。とくに入場制限もないので，気楽にソロでチャレンジ，あるいはランキング報酬を狙ってパーティで高難度を周回するといいだろう。

「ソウルブースト」システムの導入で普通にプレイしているだけで豪華アイテムが入手可能に

　ダンジョンの難度調整もそうだが，最近の「ブレソ」は，遊びやすい環境を整えることを重要視してきた。その流れで実装される「ソウルブースト」は，普通に遊んでいるだけで冒険に必要なアイテムが自然と入手できる，便利なシステムとなっている。
　以前，復帰あるいは新規プレイヤー支援のため，冒険の進捗に応じてWebページを通じてアイテムが配布されるようなキャンペーンが行われていたが，それをより快適に行うためゲーム内に実装したのが「ソウルブースト」システムである。

「ソウルブースト」のユーザーインタフェース。入手できるアイテムにも注目してほしい

　具体的にはミッションを達成することでアイテムが手に入るという単純なものだが，「ブレソを遊んだことがある人なら，入手できるアイテムの質と量に驚くと思います」と山本氏が語るように，獲得できるアイテムのラインナップはかなり豪華だ。
　「新規で始めた人でもソウルブーストを通じで既存プレイヤーと肩を並べて遊べるまで支援する」というコンセプトのもと，装備品，宝貝，経験値護符，さらには伝説等級武器の宝石スロットを追加する「伝説宝石槌」や，インベントリを拡張できる「迅龍商工袋」など，有用なアイテムが入手できる。

　ソウルブーストは，12月15日の実装から半年をメドに，期間限定で実装するとのことで，その後シーズン2をスタートする予定もあるとのこと。「頑張ればソウルブーストの全ミッションは1〜2か月でクリアできる程度」ということで，急がず余裕をもってプレイしても大丈夫だ。ちなみに，「ソウルブースト」はアカウントではなく，キャラクター単位で管理されているので，この機会にサブキャラクターを育ててみるのもいいだろう。

　今回のアップデートでは，「双舞士」の新規覚醒系列である「千手」も実装される。Unreal Engine 4化されて初めての第3覚醒であり，超越的な力に到達する武功がド派手なスキルで再現されている。双舞士のキャラを持っているならぜひともチェックしてもらいたい。


　最後に山本氏に胎動アップデート以降の展開を聞いた。まず，2022年の1月にソロダンジョン「羅漢道」が実装予定。ソロダンジョンとしてはほぼ1年振りだ。さらに早い時期に銃士の第3覚醒を，そして記念すべき8周年を迎える5月に向けて大きなアップデートを準備していきたいとのことだ。

　「12月15日のアップデートで古代ダンジョンの2つ目『不法軍需工場』が実装されましたが，ソウルブーストの追加ですぐに最新のアップデートが楽しめるようになります。自分のペースで遊べるような懐の深いアップデートですので，この機会にUnreal Engine 4で美しく生まれ変わったグラフィックスを堪能してみてください」（山本氏）。

　アップデートの実装日である12月15日からは，新規古代ダンジョン「不法軍需工場」を対象としたイベントも行われている。「ソウルブースト」システムによって，より遊びやすくなった「ブレソ」を体験するなら，今が絶好の機会だろう。

「ブレイドアンドソウル」公式サイト

※画像は開発中のものを含んでいるため，実際の仕様とは異なる場合がある。