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松野氏が描く渾身の「イヴァリース」シナリオ。その結末に注目!「ファイナルファンタジーXIV」パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」インタビュー
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印刷2018/12/26 12:00

インタビュー

松野氏が描く渾身の「イヴァリース」シナリオ。その結末に注目!「ファイナルファンタジーXIV」パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」インタビュー

 スクウェア・エニックスは,MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」PC / PS4 / Mac)のパッチ4.5「英雄への鎮魂歌 Part 1」を2019年1月8日に実装予定だ。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 松野氏が描く渾身の「イヴァリース」シナリオ。その結末に注目!「ファイナルファンタジーXIV」パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」インタビュー

 今回のパッチは,11月17日に発表された拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」PC / PS4 / Mac)のリリース前に実施される最後の4.xシリーズで,これまでどおりPart 1,Part 2に分けての実装となる。ただ,2回に分けての導入ではあるが,パッチ4.5全体で見れば「青魔道士」を始め,今回はとにかく大きなコンテンツが数多く追加される印象だ。
 それに加えて,12月21日のプロデューサーレターLIVEでは,ゴールドソーサーの新コンテンツ「ドマ式麻雀」が発表されている。もう,このコンテンツ1つだけでも延々と遊べそうな気がするのだが……。
 ともあれ,そんなコンテンツ群の内容について,本作のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューしてきた。

「FFXIV」プロデューサー兼ディレクター 吉田直樹氏
画像集 No.003のサムネイル画像 / 松野氏が描く渾身の「イヴァリース」シナリオ。その結末に注目!「ファイナルファンタジーXIV」パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」インタビュー


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[2018/11/19 16:22]
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[2018/11/17 14:03]


メインシナリオは情報公開も重要なファクターに


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。パッチ4.5は来年1月上旬にPart 1,3月下旬にPart 2と,2回に分けて実装されますが,具体的な日程は決まっているのでしょうか。また,どのコンテンツが,どちらで実装されるのかも気になっています。

画像集 No.004のサムネイル画像 / 松野氏が描く渾身の「イヴァリース」シナリオ。その結末に注目!「ファイナルファンタジーXIV」パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」インタビュー
吉田直樹氏(以下,吉田氏):
 2019年1月8日にパッチ4.5 Part 1をリリースします。ここでは「メインシナリオのPart 1」と,「リターン・トゥ・イヴァリース」(以下,イヴァリース)の完結編,リミテッドジョブ「青魔道士」「四聖獣奇譚」完結編と「青龍討魂戦」「ドマ式麻雀」「出撃!エアフォースパイロット」といったゴールドソーサー関連を含めた一通りを実装します。さらに紛らわしくてもうしわけないのですが,その次の大きなパッチは“パッチ4.55”となり,そこで「禁断の地 エウレカ:ヒュダトス編」「ライバルウィングズ2:ヒドゥンゴージ 」が公開されます。そして,“パッチ4.56”で「英雄への鎮魂歌Part 2」がリリースされます。

4Gamer:
 青魔道士はパッチ4.5と同タイミングで実装されるのでしょうか。

吉田氏:
 初週はメインシナリオとイヴァリースをしっかり楽しんでいただきたいので,パッチ4.5 Part 1の1週間後に公開となります。
 具体的には,青魔道士のジョブクエストNPCを1週間後に出現させる設定にしています。メインシナリオやイヴァリースを楽しんでいる横で,「あれがラーニングできた」「これがラーニングできた」と盛り上がっていると,すごく出遅れた感が出てしまいます。そうなれば,焦って消化しようと思いますよね……。

4Gamer:
 あー,そうなりますね……それこそ,セリフもカットシーンもスキップして急いで進める人が増えそうです。

吉田氏:
 ですから,落ち着いて遊んでいただくためにも,1週間は絶対に必要だろうと。パッチナンバーがないのは,青魔道士のNPC出現をシーズナルフラグでコントロールしているからです。ほかのコンテンツで大きな問題が発生しない限りは,メンテナンスなしで「青魔道士」が開放となりますので,まずは初週を焦らずじっくりお楽しみください。
 拡張パッケージである「漆黒のヴィランズ」がリリースされるまでのスケジュールは,これまでの拡張パッケージと同じくらいの期間となる予定ですが,その過程をこれまで以上に綿密に計画しています。“やること”が途切れないように,パッチがどんどんリリースされて,そのたびにコンテンツが開放されたり,零式の制限解除もこれまでより早く行うなど,経験を活かして工夫したつもりです。

4Gamer:
 そもそも,いま発表されている段階でも,1つ1つのコンテンツのボリュームが,とにかく大きな印象があります。

吉田氏:
 大きいです。ですから,チェックが大変で……(苦笑)。ちょうど現在が僕のプロデューサー・ディレクターチェックの期間中なのですが,「殺す気か……」というくらい巨大で,睡眠時間を削るしか手立てがなく。

4Gamer:
 そうなりますよね……体調には気をつけてください。
 各コンテンツについては順に話していただこうと思いますが,メインシナリオも拡張パッケージのリリースまでに,Part 1,Part 2の2つに分かれているんですよね。

吉田氏:
 はい。ただ今回のメインシナリオは,既存プレイヤーのみなさんに向けて「パッチ4.4(のメインシナリオ)」「北米のファンフェスで発表された先日のティザートレイラー」「パッチ4.5 Part 1」「欧州のファンフェスで公開されるティザートレイラー第2弾と発表内容」「日本のファンフェスで恐らく公開する完璧なトレイラーと発表内容」「パッチ4.5 Part 2」……ここまでを含めて1本のシナリオのつもりで作っています。発表される内容の時系列はバラしていますが。

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4Gamer:
 つまり,Part 1とPart 2の間にある情報公開にも,シナリオとしての意味があるわけですか。

吉田氏:
 例えば,北米ファンフェスで発表したトレイラーには,パッチ4.5 Part 1で「あのシーンはこういうことか」と分かるシチュエーションが含まれています。そうなるとプレイヤーにとって,ティザートレイラーのその部分は過去のものになりますが,それでもまだ時系列的に先にあると思われるシーンが残ります。さらに欧州のファンフェスで(公開されるトレイラーで)“これはどこの話なんだ? また分からなくなった”といった具合です。既存プレイヤーの方にしか,この感覚は味わえないと思いますので,それらを全部ストーリーの一部として,どのようにつながっていくのか楽しんでいただければと思います。

4Gamer:
 ティザートレイラーで得られる情報も見逃せないですね。もう今の段階でも,光の戦士(トレイラーに出演しているキャラクター)やサンクレッドは,どこにいるんだろう? とプレイヤーのあいだで盛り上がっています。
 ところで,北米ファンフェスでのプロデューサーレターLIVEで「恐ろしく大変なことになる」と話していましたが,パッチ2.5の某暗殺事件くらいの衝撃がプレイヤー間で走るような出来事に……?

吉田氏:
 それは受け取り方次第かなという気がします……。最後までどこに転がるか分からない。いま僕らも,皆さんの予想を見ながら「すごい予測と解釈がたくさんあるなあ」と,作り手ながら楽しませていただいています。


本格的な麻雀がゲーム内でプレイ可能に。麻雀初心者でも問題なし


4Gamer:
 では,各コンテンツについて聞いていきたいのですが,今回ひときわ異彩を放つのが,ゴールドソーサーに実装されるという「ドマ式麻雀」でしょう。麻雀であることは間違いないとは思うのですが。

吉田氏:
 はい。1人で遊べるCOM戦と,4人マッチングが可能なモードを搭載した本格的なオンライン麻雀です。ぶっちゃけて言うとオンライン麻雀そのものがFFXIVに実装されます。完全にエオルゼアデザインの独自牌と,通常デザインの麻雀牌に切り替えられるようになっています。

4Gamer:
 ルールはどうなります?

吉田氏:
 日本でのオーソドックスなルールを踏襲しています。「喰いタン」などは身内でパーティを組んで遊ぶ際に,ありとなしを選べるようになっています。そのほかのルールはフィードバックを見て,どこまで細かくするか検討したいと思います。

4Gamer:
 なるほど。それにしても思い切ったというか,なんというか。

吉田氏:
 グループポーズだったり,コンテンツリプレイだったり,「FFXIVどこいくんだシリーズ」の一環ですね(笑)。
 FFXIVはMMORPGというジャンルのオンラインゲームですが,これだけ世界中で多くの人に遊んでもらえているなかで,家に帰ったらずっとエオルゼアという人達もたくさんいると思うんです。

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4Gamer:
 何をするというわけではないですけど,フレンドがログインするのを待ったり,アイテムを整理してみたり……とりあえずログインしておく,というプレイヤーは少なくないはずです。

吉田氏:
 そんなプレイヤーさん達が,例えばシャキ待ち(※コンテンツのマッチング待ち)をしている時でも,ほかのオンラインゲームを起動して時間を潰すくらいなら「FFXIVのアバターを使ってテーブルゲームが遊べてもいいのでは?」という発想からスタートしました。もちろん,これまで同様にオリジナルコンテンツもどんどん実装しますが,世界中で親しまれているボードゲーム……例えばポーカーとか,いろいろな物を取り込んでいけたらと思っています。

4Gamer:
 FFXIVの中で完結できるようにしたい,と。

吉田氏:
 そうですね。MMORPGというカテゴリのゲームには,もっともっと可能性があると思うのです。現在のイメージを良い意味で壊していけば,結果的にそれもFFXIVの発展につながると考えました。MMORPGというジャンルのゲームの発展も同じで,やはり閉じていては成長も鈍化します。やれることは「オンラインゲーム」として,もっと視野を広げるべきかもしれないと考えたことも要因として大きいです。

4Gamer:
 なるほど。しかし,麻雀となると遊び方を知らないプレイヤーもいるでしょうね。

吉田氏:
 初心者の方でも分かるようにガイド機能が付いていて,ルールが分からなくても遊べるようになっています。麻雀部分のゲームエンジンは,外の会社さんと組ませていただき,実績のあるシステムを導入しています……なにやってんだって思われる方もいらっしゃると思いますが(苦笑)。

画像は第48回PLLでの画面キャプチャ。画面右下に捨て牌の候補が表示されていることが分かる
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4Gamer:
 (笑)。しかし,麻雀は夜中に遊び始めるとやばいですね。

吉田氏:
 いま開発チームは手が空けば「チェックです!」という名のもとに,ずっとやってますからね……。

4Gamer:
 半荘を3〜4回やったら,いま何時っていう感じじゃないですか。

吉田氏:
 ありますね(笑)。

4Gamer:
 手打ちじゃなければそこまでではないですが……でも,ハマり始めるとコンテンツの合間に麻雀じゃなくて,麻雀の合間にコンテンツに行くことになりそうな予感もします。そう言えば,COM戦はソロ専用になるのでしょうか。

吉田氏:
 COM戦はソロ専用です。ゴールドソーサーに対COM用の筐体というか……卓が置いてありますので,初心者用,中級者用,上級者用を選んで遊んでいただけます。マッチング待ち時間にも遊べますので,ルールを覚えてみたり,上級卓に挑んでみたり,遊び方をいろいろ作っていただけると嬉しいです。

4Gamer:
 至れり尽くせりですね。それにしても,ゴールドソーサー関連では,初期のころからテーブルゲームの要望がかなりあって,こうしたコンテンツが増えていけば喜ぶプレイヤーも多いのではと思います。

吉田氏:
 そうですね。トリプルトライアドなど,オリジナルのゲームはこれからも作っていきますが,ウケる/ウケない以外にゲームバランスも非常に重要です。世界中で愛され,バランスが取られているテーブルゲームは,ゴールドソーサーにあっても誰も損はしません。麻雀も知的ゲームとして優れていますし,ぜひ打ったことがないプレイヤーさんも打ってみてください。牌のデザインもエオルゼア牌は可愛くしてありますので。

4Gamer:
 独自牌ですね。グッズ化……されるんでしょうか(笑)。ところで,麻雀を使ったゲーム内での大会を考えていたりはしますか。

グッズではないが,12月23日に行われた“麻雀大会”のプレゼントとしてリアル“ドマ式麻雀牌”が2名にプレゼントされた
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吉田氏:
 いずれリクエストがあればやろうと思っていますが,とくに若い世代のプレイヤーさんだと,麻雀を打ったことがない人も多いと思うのです。先ほどお話ししたように危険牌予測機能やガイド機能を徹底して実装しましたので,ぜひ新しい遊びとして触っていただけると幸いです。本当ならポーカーを最初に実装したかったのですが,ポーカーは国によってレギュレーションに差があり,解決しなければいけない要因が多かったため,まずは麻雀ということになりました。いずれポーカーなどのカードゲームには取り組みたいと思っています。

4Gamer:
 実装を楽しみにしています。ゴールドソーサー関連だと,新しくG.A.T.E.に「出撃!エアフォースパイロット」が入りますが,これは照準カーソルを動かしてターゲットする感じなのでしょうか。

吉田氏:
 そうです。

4Gamer:
 というと,ナマズオデイリーの射的みたいな。

吉田氏:
 専用UIが作られていますので,あれよりも快適です。

画像は第48回PLLでの画面キャプチャ
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4Gamer:
 なるほど。気になったのは,ゲームパッドとマウス操作で差が出るんじゃないかな,と。

吉田氏:
 そうですね……ゲームパッドでバランスは取ってはいますが,やはりダイレクトポインティングのマウスのほうが難度的には楽に感じられると思います。ギリギリまで調整したのは,やはりその点ですね。

4Gamer:
 ちなみに,パッチ4.5で新しい景品は入りますか?

吉田氏:
 入ります。今回も様々なコンテンツに報酬アイテムが追加されますが,ゴールドソーサーで入手できるものもかなり多いですね。

4Gamer:
 どれぐらいMGPを貯めておいたほうがいいんだろう……。

吉田氏:
 それは言わないでおきます(笑)。ただ,フェンリルを超えるマウントがついに登場するとだけお伝えしておきます。

4Gamer:
 もちろんほかにもあるわけですし……気合いを入れて貯めておかないと。

吉田氏:
 今回はパッチ4.5 Part 1のリリース時だけじゃなく,4.5xの中でも何度か追加がありますので,多めに貯めておいていただけると。また季節イベントとして,ゴールドソーサー・フェスティバルも開催予定です。そちらでも稼ぎやすくなるとは思いますが,ウィークリーのファッションチェックなどは,とりあえず話すだけで1万MGPがもらえるので,もらえるものは欠かさずもらっておいたほうが良いと思います。

4Gamer:
 マウント関連で言うと……4人乗りって実現できそうですか?

吉田氏:
 2人乗りができている以上,技術的には可能です。きっと,車を想像しておられるんだと思いますが(苦笑)。

4Gamer:
 おお,そうなんですね。もちろん,“それ”にも期待したいです(笑)。


青魔法のラーニングはパーティ単位で修得可能


4Gamer:
 続いて,青魔道士について教えてください。まずプレイヤーが一番気になっているであろうラーニングの確率が“稀”だそうですが……。

吉田氏:
 序盤にラーニングしてほしい青魔法は,割とサクサクとラーニングできるので,序盤はそこまで苦労しないと思います。ただ,高レベルというか,上位の青魔法は低確率なものも多いです。それこそ,コンテンツにいる特定のボスからしかラーニングできないものもあれば,ランクは高いけどパブリックフィールドでラーニングできるものもあり,確率を変えていたりもするので……一概には言えないですね。覚えづらいものは超覚えづらいですが。

画像集 No.010のサムネイル画像 / 松野氏が描く渾身の「イヴァリース」シナリオ。その結末に注目!「ファイナルファンタジーXIV」パッチ4.5「英雄への鎮魂歌」インタビュー

4Gamer:
 ああ,基本的なところは覚えやすくなっているんですね。

吉田氏:
 そうです。序盤は比較的サクサクです。最初から「まったく覚えない……」では辛くなると思うので。ただ,中盤以降で覚えづらいとは言っても,1発で覚える人もいれば,ドハマりする人もいるでしょう。

4Gamer:
 まあ,そこは確率ですから。もう1つ気になるのが,これまでの話で青魔道士は基本的にソロで遊ぶジョブだと言われていました。一方,トレイラーでは極シヴァの“氷雪乱舞”をラーニングしていましたよね。あれは,パーティでの修得を想定しているのでしょうか。

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吉田氏:
 コンテンツで覚えられるものについては,例えばパーティ募集とか,FC(フリーカンパニー)で,4人が通常ジョブ,4人が青魔道士で行って「覚えたら入れ替わりましょう」とかになるのではと思います。
 また,パーティを組んだ状態でラーニングに成功すれば,その場にいる青魔道士全員がラーニングできるようにしています。

4Gamer:
 なるほど。最低2回はラーニングに成功する必要があるのなら,4人,4人で討伐して回転を早くしたほうが良さそうですね。パブリックフィールドでもパーティを組んでいれば全員が覚えられると。

吉田氏:
 覚えられます。

4Gamer:
 それなら,とにかくパーティを組んだほうが効率は良さそうですね。

吉田氏:
 でも,全員でラーニングできない敵をタコ殴りにしている可能性もありますからね……(笑)。

4Gamer:
 あー,それはありそう。

吉田氏:
 それにラーニングは,モンスターがその技を使った上で,そのモンスターを倒した時に初めて判定されます。技を食らう必要はないですが,技を使うまで待たないといけないので,瞬殺してしまったらラーニングできず,それでは意味がなくなります

4Gamer:
 とにかく倒せばいいというものではないですよね。パーティを組んでいても,その対象となるモンスターを一度は攻撃していないと,つまり戦闘に参加していないとラーニングできないといったことはありますか。

吉田氏:
 はい。FFXIVの通常のパーティバトルの仕組みが基本だとお考えください。ぼーっと立っているだけでは,「そもそも戦闘に参加していない」とみなされてしまいます。

4Gamer:
 そういえば,青魔法には属性が設定されているのだとか。氷雪乱舞のラーニングを見たときに,相性や覚えている青魔法によって,極シヴァの難度がかなり変わるのだろうか……と思っていたんです。

吉田氏:
 属性の影響は,青魔道士専用のバトルコンテンツ「マスクカーニバル」に出てくるモンスター側に設定されているものです。ですから,既存のモンスターにそういった設定があるわけではありません。
 要は,青魔法の通常威力のほかに属性が設定されていて,その属性をモンスターが食らった時に,受けるダメージが何倍になるとかいうのが“マスクカーニバルのモンスター側に設定されている”わけです。ですから,マスクカーニバルを勝ち抜くには属性がより重要になるという感じですね。

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4Gamer:
 なるほど。では,マスクカーニバルはどれぐらいの難しさなのでしょう。

吉田氏:
 マスクカーニバルは1つのステージが,1〜3のフェーズによって構成されています。ステージには,フェーズが1つしかないものから,最大3つのフェーズを持つものがある,ということです。フェーズごとにモンスターが出現し,事前にセットした青魔法で倒して次のフェーズへ……というパズルのようなものです。
 複数フェーズのあるステージはフェーズ1のモンスターだけを倒せてもダメです。始める前にフェーズ2,フェーズ3のモンスターを確認できますので,それによって青魔法の組み合わせを考えて挑み,すべてのフェーズを突破できればステージクリアになります。

4Gamer:
 プレイヤースキルというよりも,覚えている青魔法の数と組み合わせが勝負の鍵になるわけですか。

吉田氏:
 そうです。もちろんプレイヤースキルも重要ですが,モンスターの特性を踏まえた,要は青魔法のデッキを組むようなイメージです。青魔法のセットは,「アクティブセット」として複数保存でき,ワンタッチで切り替え可能にしてあります。

4Gamer:
 マスクカーニバル内でだけ修得できる青魔法はあるのでしょうか。

吉田氏:
 ありません。マスクカーニバルはあくまで,鍛え上げた青魔道士が挑戦するコンテンツなので,青魔道士用のエンドコンテンツだと思っていただければ。ですので,青魔道士のレベルキャップが開放されたら,マスクカーニバルの上位も開放されるというように,常にセットというイメージでいます。もちろん,今後またマスクカーニバルと別の専用コンテンツを追加する可能性もあります。「サバイバルは面白いかもね」などのアイデアも出ていますね。

4Gamer:
 レベルキャップというと,パッチ4.5の段階で,レベル51以降のモンスターからラーニングする青魔法はあるのでしょうか。

吉田氏:
 今回の青魔道士はレベルキャップが50ですので,ラーニングできる青魔法は,レベル50で挑戦できるコンテンツ内にいるモンスターに限られます。

4Gamer:
 分かりました。ところで,マスクカーニバルの報酬はどんなものがあるのでしょうか。

吉田氏:
 今回は初期実装なので,すごく慎重に考えています。誰もが欲しがるようなマウントを今のタイミングで実装すると,「とにかくやらなきゃ」という感覚に陥りやすくなります。

4Gamer:
 それは確かに。

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吉田氏:
 そのため今回のメインの報酬は,青魔道士として誇れる装備にしてあります。そうすれば,すぐにやらなくても,空いた時間でコツコツ育てられると思いますし,とにかく焦らないように気をつけています。
 そもそも青魔道士は,単純に成長の時間が読めないジョブです。既存のジョブは,レベルをカンストさせるまでの時間がデイリーのレベリングルーレットだったり,ひたすらインスタンスダンジョンに行くだったりで,ある程度時間計算が成り立つようにしてあります。しかし,青魔道士はレベルをカンストさせるだけでは全然強くなりません。なぜなら青魔法はすべてモンスターからラーニングする必要があるからです。

4Gamer:
 ああ,レベルカンストまでに,どれだけラーニングできているのか分からないですよね。

吉田氏:
 そうです。さっきお話ししたように,コンテンツにパーティで行かないとラーニングできないものもありますし,“やらなきゃいけないもの”になると,すごくしんどく感じると思うのです。むしろ,レベリングのほうが簡単で,ラーニングしようと思って殴り続けている間にどんどんレベルが上がると思います。

4Gamer:
 確率ですからね。

吉田氏:
 ジョブクエストもレベル条件はあるものの,受諾条件の基本は「この技をラーニングして来い」なのです。その技をラーニングできたら,次の試験という感じになっているので,人によって進行度が違ってきますし,その先にマスクカーニバルがあります。そこに「誰もが欲しがる」とか,「どのジョブでも有用」というものを入れてしまうと……。

4Gamer:
 実装時からプレイ必須コンテンツみたいな扱いになっちゃいますね。

吉田氏:
 はい。それを避けるために,そこまで強烈な報酬にはしていません。ただ,いずれはキャップを開放して,マスクカーニバルの上位に挑むとなった時には,マウントなどの報酬を入れる可能性はあります。今回はとにかく,まずは青魔道士を楽しんでいただきたいです。
 ちょうど最終調整をしているところですが,とても楽しいんですよ。昔のやりこみ型のデータ系RPGが大好きな人は楽しんでもらえると思います。青魔道士を開放すると,「青魔道書」がもらえるのですが,開くと「水鉄砲」だけが1個あって,あとは全部「?」になっています。名前も分からなくて,地名しか書かれていません。

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4Gamer:
 あ,でも地名は分かるんですね。

吉田氏:
 地名はあります。でも「カルン埋没寺院」としか書いてなくて「カルンにいるモンスターのどの技だよ……」とか,中央ラノシアと書いてあるけど「中央ラノシアのどのモンスターなんだ?」みたいな感じなんです。攻略本やウェブサイトのモンスター一覧を見て,「こいつかな?いや,青魔法だしな……」と予測して(笑)。

4Gamer:
 そこから絞り込んでいくのが大変そうです(笑)。

吉田氏:
 ええ。中央ラノシアのモンスターを改めて思い出してみるんですが,技を見て倒せばラーニングということは,そもそもユニークな技を使ってくるモンスターじゃなきゃダメ。パブリックフィールドの中央ラノシアにユニークな技を使ってくる奴はそんなに多くないのではと考えて,「きっとアイツか?」と思ってもラーニングできるかどうかは分からない。しかも確率が働いているため,ハズレの奴と100回戦っている可能性もあるわけで。
 ラーニングできるモンスターのリストを見ずに,レベル1から自力で毎晩やっていますが,予想が当たってラーニングできた時の「よっしゃ!」感がすごいです(笑)。

4Gamer:
 そういうのは分かります(笑)。一方で,実装直後はプレイヤー間でのやりとりが活発になりそうな気もしますね。

吉田氏:
 皆さんで情報交換をして楽しんでもらいたいとも思いますが,本当に楽しみたい人は情報なしでやったほうが,より面白いのかなとも思います。昔の「FFV」の青魔道士もそうだったし,「ドラゴンクエストVI」の職業システムもそうでしたが,本筋を忘れてハマる人はずっとハマるんです。全特技を覚えるまでは次の職業に行かない。そして気が付いたらシナリオの経過を全部忘れていて「何をやるんだっけ」みたいな(笑)。

4Gamer:
 オープンワールドタイプのゲームでもありがちですが,目的を見失いますよね(笑)。

吉田氏:
 何とか思い出して本筋を進めてみたら,強くなりすぎていてボスが1撃で終わったんだけど……とか,ああいうのが好きだった人には本当に楽しんでもらえると思います。
 いろいろな青魔法を覚えたら,ぜひパーティ募集やFCメンバーと青魔道士ツアーをしてみてください。インスタンスダンジョンへ4人の青魔道士で挑んだり,蛮神戦も同様です。タンク役ができる青魔法や,回復用の青魔法もあります。いろいろな発見が詰まったジョブになっていますので,ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです。青魔道士4人で行くダンジョンは,むちゃくちゃな攻撃もできますし,きっと大笑いしながらプレイできると思います。
 
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