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印刷2014/09/20 01:46

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[TGS 2014]「P.T.」は“情報がないから”怖い。小島監督が登壇したステージイベントをレポート

 2014年9月19日,KONAMIは,東京ゲームショウ2014の同社ブースにて,PlayStation 4(以下,PS4)用ホラーアクション「P.T.」のステージイベント「P.T. Special Stage -Visible-」を開催した。登壇したのは,小島秀夫監督と,小島プロダクションの國府 力氏,伊藤幸一郎氏だ。

中央がおなじみ小島秀夫監督。右から2人めが國府 力氏,一番右が伊藤幸一郎氏
P.T.

 P.T.といえば,2014年8月にドイツで開かれた「gamescom 2014」に合わせて発表されて配信された体験版だ(関連記事)。とある屋敷に閉じ込められた主人公が,出口を求めてひたすら歩き回るという内容のホラーアドベンチャーで,最初は「7780s STUDIO」という,架空の開発スタジオが手がける作品として紹介されていた。
 しかし,体験版をクリアしてみると,実はKONAMIのホラーゲーム「サイレントヒル」の新作,「Silent Hills」の存在が判明するという凝った仕掛けになっており,世界中で大きな反響を呼んだことは記憶に新しい。純粋にホラーゲームとして非常に怖い内容だったというのも,話題になった理由のひとつだ。
 ちなみにP.T.とは,“Playable Teaser”の略とのこと。

小島監督はクリアまでに1週間,スタッフは1か月かかると思っていたが,実際には配信からたった4時間で,イギリスの少女が最初にクリアしたそうだ。P.T.の最後の仕掛けは,6言語が分からないと解けないようになっており,さらに少女は恐怖でビクビクしながらプレイしていたが,多くの人が協力しあってクリアする感動的なシーンが見られたという。ちなみに,P.T.は本当はもっと難しかったが,少し日和って簡単にしてしまったと國府氏は話していた
P.T.

 さて,ステージに登壇した小島監督は,「ゲームはエンターテイメントであり,笑ったり泣いたり怒ったりという感情が生まれますが,怖がるというのもひとつのエンターテイメントになり得ます。それを最大限に引き出すようなゲームがなかったので,チャレンジしてみました」と,再びサイレントヒルシリーズを制作する理由を述べた。
 P.T.という変わったプロモーションを仕掛けたのは,サイレントヒルやKONAMI,小島プロダクションという情報を伏せた状態で,ゲームの純粋な怖さを伝えるための実験だったという。また同時に,PS4のシェア機能を使って,世界中の人達がネットワーク上でつながって恐怖を克服し,謎を解いていくという試みをしたかったのも,理由の1つであったそうだ。

P.T.をプレイしている人を撮影したムービー。「人がびっくりしている映像を見る。こんなに面白いエンターテイメントはない!」と,小島監督はP.T.の成功を確信したのだという。怖がらせる仕組みとして,たとえば「開いているドアを覗いてみても何も起きない」など,「あえてゲーマーが『こうするとフラグが立つな』と予想できない作りにしている」(小島監督)とのこと
P.T.

 また小島監督は,「クリーチャーやグロテスクな表現で『ワッ!』と驚かせるような怖さがはやっているが,本来の怖さは,何もない廊下をただ歩くだけで怖いと思えるもの」だと述べる。これは,人間の本能や個々人が持つトラウマなどによって,“見えないものが見えてくる”ことから生まれる恐怖だが,この本来のホラーのテイストがP.T.に盛り込まれているのである。

写真左
公開するつもりはなかったそうだが,初公開のムービーが上映された。これは,Silent Hillsの社内プレゼン用に作ったコンセプトムービーで,廊下で気色の悪い虫や巨大な腕が出現し,不気味な扉へと逃げていくという内容だが……筆者はホラーが苦手なので,そのシーンを撮り逃してしまった。なお,当時はプログラマーが全員「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」を作っていたので,3人のCGデザイナーとシナリオライターである伊藤氏で,コンセプトムービーを作成したそうだ。この流れで,P.T.はデザイナー主体で開発されることになった
写真右
登壇者の考える個人的な恐怖として,伊藤氏はSF作家である星新一氏のショートショート「殺人者様」を挙げ,「自分の心の領域に踏み込んでくるような怖さがある」と述べる。國府氏は,「人間の悪意のない何気ない一言が怖い」という例として,3歳の息子が「ちいちゃん(彼の妹),今日鳥さんになっちゃうんだ」と言い出したことにゾっとしたという体験を挙げた。小島監督は,「ゾンビやモンスターは物理的に倒せるからいいけど,お化けはどうしようもないから一番怖い」とのこと
P.T. P.T.

 そんなP.T.を踏まえて登場するSilent Hillsでは,「究極の恐怖を見た目で感じられるグラフィックスにしていきたい」と,國府氏は話す。さらに伊藤氏は,「怖さはもちろん大事だが,サイレントヒルといえば美しさや悲しさにも惹かれるので,それらも表現していければ……」と述べていた。

写真のテントは,真っ暗な環境でテストプレイをするために設置したもの。だが,「怖いから嫌だ」と誰もプレイしてくれなかったらしい。プレイ中も,しきりに周囲の人へ話しかけて怖さをまぎらわそうとしたり,ヘッドフォンを外してしまったり,あるいは怖がりのプログラマーが「(怖いキャラクターを)配置するのも嫌だ」と,わざとポリゴンを減らして作業したりというエピソードもあったという
P.T.

 一方,小島監督は,怖がらせるだけでは駄目で,最終的には“人間ってこんなに強いんですよ”“家族にはこんな絆がありますよ”といった,「明日もがんばろうと思える内容にしたい」という。怖さという点では,P.T.のように“情報がないことによる恐怖”という演出が使えない。だが,それでも本当に怖いゲームにするため,ちょっと特殊な手法を用いるのだという。

 ちなみにSilent Hillsは,テレビシリーズのように「1話」「2話」「3話」という形で,少しずつ遊べるエピソディック方式で提供するとのことだ。

写真左
Silent Hillsの開発に関わる映画監督のギレルモ・デル・トロ氏(左)からのメッセージも披露された
写真右
Silent Hillsの主人公を演じるのは,テレビドラマ「ウォーキング・デッド」などで人気を博したノーマン・リーダス氏(右)。小島監督もリーダス氏の大ファンで,彼に演じてほしいと思って,氏と知り合いのデル・トロ監督にメールを送ってもらったところ,快諾の返事が返ってきたそうだ
P.T. P.T.

 イベントの最後に小島監督は,「ゲームでも映画でもテレビでも,笑って,泣いて,ストレスを発散しますが,怖がるというのも,生きているのを感じられるストレス発散です。なので,ぜひ怖がっていただきたい。怖がることで,世界中の人とつながれると思うので,恐怖をキーワードに自分の生活を豊かにできるようなものを作りたいと思っています」とコメントし,ステージを締めくくった。

P.T. 公式Webページ


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