ニュース
「GeForce 310.33 Driver Beta」リリース。NVIDIAからも「最大15%の性能向上」を謳う公式最新β版ドライバが現る
「GeForce 306.02 Driver Beta」が登場したときに,NVIDIAは次期大型ドライバアップデートがRelease 310となることを予告していたが,そんなRelease 310世代のドライバがいよいよ登場したことになるわけだ。
Relese 310.33 Driver Betaの対応GPUは下記のとおり。Release 310世代については,GeForce 6&7シリーズのサポートが打ち切られるというのも予告されていたが,果たしてそのとおりとなっているので,この点は注意が必要だろう。GeForce 6&7以前のGPUを使っている人にとっては,今後,致命的なバグが見つかったりしない限り,10月上旬公開の「GeForce 306.97 Driver」が最後のドライバとなるはずである。
●GeForce 310.33 Driver Betaの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce 600〜200シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce 9&8シリーズ
- ノートPC向けGeForce 600M〜100Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce 9M&8Mシリーズ
- ノートPC向けQuadro 5000M〜1000Mシリーズ
- ノートPC向けNVS 5000M〜100Mシリーズ
- IONプラットフォーム
すぐに入手したい人は下に示したリンクを利用してほしい。なお統合される「HD Audio Driver」「PhysX System Software」のバージョンは順に1.3.18.0,9.12.0904で,後者はGeForce 306.97 Driverからアップデートが入っている。
→32bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.33 Driver Beta(162MB)
→64bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.33 Driver Beta(209MB)
→Windows XP用GeForce 310.33 Driver Beta(141MB)
→ノートPC向けの32bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.33 Driver Beta(165MB)
→ノートPC向けの64bit版Windows 8・7&Vista用GeForce 310.33 Driver Beta(213MB)
さて,気になる性能向上面だが,GeForce.comの告知記事によれば,「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」の最大15.7%を筆頭として,「The Elder Scrolls V: Skyrim」の最大10.9%など,なかなか景気のいい数字が並んでいる。そのほか,英文リリースノートの内容と合わせて本稿の最後にまとめたので,興味のある人はチェックしてもらえれば幸いだ。
NVIDIAはゲーマーに対し,公式β版の導入を推奨しているので,「β版は絶対に導入しない」というポリシーの人以外にとっては,自己責任で試す価値があるとまとめられそうである。
●GeForce 310.33 Driver Betaにおける性能向上
(※GeForce GTX 660の例。比較対象はGeForce 306.89 Driverとされる)
- 「Batman: Arkham City」で「Very High」設定を選択し,「Tessellation」を「High」,PhysXを「Off」,アンチエイリアシング設定を4x MSAAにしたとき,1920×1080ドットで最大3.3%
- 「Sid Meier's Civilization V」のDirectX 11モードにおいて,グラフィックス設定を最大,解像度設定を1920×1200ドットに設定して「Late Game Benchmark」を実行したとき最大2%
- 「DiRT 3」のDirectX 11モードにおいて,グラフィックス設定プリセットを「Ultra」にしたとき,2560×1600ドットで最大2.1%
- 「Dragon Age II」のグラフィックス設定を最大,アンチエイリアシング設定を8x MSAAにしたとき,1920×1080ドットで最大3.1%
- 「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」のグラフィックス設定を最大にしたとき,2560×1600ドットで最大7.5%
- 「The Elder Scrolls V: Skyrim」のグラフィックス設定プリセットを「High」,解像度を1920×1080ドットにしたとき,屋外のシーンで最大6.2%
- 「The Elder Scrolls V: Skyrim」のグラフィックス設定プリセットを「Ultra High」,解像度を1920×1080ドットにしたとき最大4.1%
●GeForce 310.33 Driver Betaにおける性能向上
(※GeForce GTX 680の例。比較対象はGeForce 306.89 Driverとされる)
- 「Batman: Arkham City」で「Very High」設定を選択し,「Tessellation」を「High」,PhysXを「High」,アンチエイリアシング設定を4x MSAAにしたとき,1920×1080ドットで最大5.3%
- 「Sid Meier's Civilization V」のDirectX 11モードにおいて,グラフィックス設定を最大,解像度設定を1920×1200ドットに設定して「Late Game Benchmark」を実行したとき最大2.8%
- 「Deus Ex: Human Revolution」のDirectX 11モードにおいて,グラフィックス設定を最大にしたとき,1600×900ドットで最大3.2%
- 「F1 2011」のDirectX 11モードにおいてグラフィックス設定を最大にしたとき,2560×1600ドットで最大4.4%
- 「StarCraft II: Wings of Liberty」でグラフィックス設定プリセット「Ultra」を選択したとき最大5.6%
- 「The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena」のグラフィックス設定を最大にしたとき,2560×1600ドットで最大15.7%
- 「The Elder Scrolls V: Skyrim」のグラフィックス設定プリセットを「High」,解像度を1920×1080ドットにしたとき,屋内のシーンで最大10.9%
- 「The Elder Scrolls V: Skyrim」のグラフィックス設定プリセットを「High」,解像度を2560×1600ドットにしたとき最大6.9%
●GeForce 310.33 Driver Betaの新要素
・アンビエントオクルージョンの拡張
- 「Cross Fire」「Dragon Nest」「Meng San Guo」に向けたアンビエントオクルージョンの対応の追加
- 「Counter-Srike: Global Offensive」「Darksiders 2」「MechWarrior Online」に向けたアンビエントオクルージョン対応のアップデート
・SLIの拡張
- 「DiRT Showdown」「Dota 2」「Dou Zhan Shen」「Red Orchestra 2: Heroes of Stalingrad」に向けたSLIプロファイルのアップデート
- 「F1 2012」「FIFA 13」に向けたSLIプロファイルの追加
・3D Visionの拡張
- 「Assassin's Creed III(Not Recommended)」「Bloody Good Time(Good)」「Bullet Run(Fair)」「Call of Duty: Black Ops 2(Good)」「Carrier Command: Gaea Mission(3D Vision Ready)」「Dark Souls(Fair)」「Dishonored(Fair)」「FIFA 13(Good)」「Hitman: Absolution(Fair)」「I Am Alive(Fair)」「MLB 2K12(Fair)」「Need for Speed: Most Wanted(Fair)」「Sniper Elite V2(Poor)」「Tiny Troopers(Fair)」「Tony Hawk's Pro Skater HD(Good)」「Total War Battles: SHOGUN(Good)」「XCOM: Enemy Unknown(Fair)」に向けた3D Visionプロファイルの追加または更新
※タイトル名の後ろにある( )書きは追加時もしくは更新後のレーティング - (海外の立体視対応テレビで採用されている)チェッカーボード方式のテレビに向けた3DTV Playの新規対応
- ソニー製プロジェクタ「VPL-VW95ES」に向けた3DTV Playの新規対応
・OpenGLの拡張
- GeForce 400以降のGPUによるOpenGL 4.3新規対応
・CUDAの拡張
- CUDA 5の新規対応(※Release 304世代はCUDA 5 Previewの対応だった)
●GeForce 310.33 Driverで解決した問題(Windows 8)
- プレリリース版のWindowsへドライバをインストールするとき,システムの再起動が必要だった問題
- 三菱電機製リアプロジェクションテレビ「WD-60C9」と接続されていると,3D Visionのセットアップウィザードの実行中に「Hardware Test Failed」エラーが表示される問題
●GeForce 310.33 Driverで解決した問題(Windows 7&Vista)
- NVIDIAコントロールパネルの「Manage 3D Settings」以下にある「Override Antialiasing」からアンチエイリアシングを強制適用しても,「Diablo III」でアンチエイリアシングが効かない問題
- 三菱電機製リアプロジェクションテレビ「WD-60C9」と接続されていると,3D Visionのセットアップウィザードの実行中に「Hardware Test Failed」エラーが表示される問題
- GeForce GTX 600Mシリーズを搭載し,「Optimus Technology」が有効なノートPCで,GeForceを有効にした状態から「BioShock 2」を実行すると,起動に失敗する問題
- GeForce 600シリーズのSLI構成時にFlash形式のビデオを再生すると,画面上に緑色のちらつきが生じる問題
- GeForce GTX 690のQuad SLI構成時に,NVIDIA Surroundを有効にした状態で「World of Warcraft」を実行すると,2-way SLI以下の性能しか得られない問題(※2-way SLIがどのGPUによるものなのかは不明。GeForce GTX 690カード1枚,ということなのではないかと思われるが……。原文は「[Quad-SLI][Surround][GeForce GTX 690][World of Warcraft]: While in Surround mode, the game performance under Quad-SLI is lower than the performance under 2-way SLI.」)
- GeForce GTX 690のQuad SLI構成にRelease 304世代のドライバを導入すると,Release 302世代のドライバを導入したときよりも「Crysis 2」と「Battlefield 3」の性能が下がる問題
●GeForce 310.33 Driverで解決した問題(Windows XP)
- リリースノートに記載なし
●ノートPC向けGeForce 310.33 Driver Betaに関する注意事項
- ドライバのアップデートに先立ち,システムのバックアップ取得を推奨
- Intel製チップセットを搭載し,HybridPowerに対応したノートPCはサポート対象外
- ソニー製ノートPCは,GeForce GT 540M・520M・425M・330M・310M搭載のVAIO Fシリーズのみ対応(※それ以外のソニー製ノートPCで,グラフィックスドライバはソニーから提供される)
- 富士通製ノートPCは非対応(※Fujitsu Siemens製ノートPCは対応)
- Dell製ノートPC「Inspiron 1420」「XPS M1330」「XPS M1530」「Latitude D630&D630c」のユーザーには,ドライバのアップデートに先立って「Recommended Software Update」の導入を強く推奨
- 関連タイトル:
GeForce Driver
- この記事のURL:
Copyright(C)2011 NVIDIA Corporation