AI技術による手話学習ゲーム「手話タウン」のβ版が本日公開。専用サイトにてフィードバックを受付中

　日本財団と香港中文大学は本日（2021年5月24日），AI技術を活用した手話学習ゲーム「手話タウン」のベータ版を公開した。英語と日本語，中国語（繁体字）に対応した専用サイトがオープンしており，ブラウザを通して誰でもプレイ可能となっている。

「手話タウン」β版公開ページ

　Googleおよび関西学院大学の協力のもとで開発が行われている本作は，普通なら映像教材などを通して学ぶ手話を，よりインタラクティブに学習できるようにしようというもの。PCに接続されたカメラの前で手話を行うと，それをAIが認識し，学習の度合いをチェックできるという。
　なお完成版のリリースは手話言語の国際デーである9月23日が予定されている。を予定している。日本財団によれば，完成に向けた改善のため，多くのフィードバックを求めているとのことなので，興味を持った人はさっそくサイトを訪れてみてはいかがだろうか。

手話をパソコンカメラで認識する様子

日本財団・香港中文大学
共同で公開AIが手話表現を認識する手話学習ゲーム
「手話タウン」
Googleがゲームの基盤となる手話認識技術を開発

　日本財団（東京都港区，会長　笹川陽平）は，香港中文大学と共同で，「手話」や「ろう者」理解の促進を目指し，Googleおよび関西学院大学の協力のもと，AIが手話表現を認識する手話学習ゲーム「手話タウン」のベータ版を公開しました。多くの方に使用してもらい，フィードバックに基づいた改善を行ったうえで，手話言語の国際デーである9月23日に完成版の公開を目指しています。多くの方に使っていただき，フィードバックをいただけるよう，広くご周知くださいますよう，よろしくお願いします。

「手話タウン」ベータ版
ＵＲＬ： https://signtown.org/
＊フィードバックフォームは上記URL内にあります

　手話学習教材は，学習者が手話の映像等を見て手話を記憶する形式が主流となっていますが，今回開発した手話学習ゲーム「手話タウン」は，学習者が学んだ手話をパソコンのカメラの前で表現すると，その手話表現が学習できたかをAI（人工知能）技術で確認することができる，手話学習ゲームとなります。また，ゲーム内では手話の表現だけではなく，手話を母語とするろう者の文化も学ぶことができ，「手話やろう者を理解する入り口」として，本ゲームを役立てたいと考えています。

■「手話タウン」について
　「手話タウン」は，手話が公用語の架空の町を舞台に，手話を駆使しながらアイテムを集めていくオンラインゲームです。言語は英語・日本語・中国語（繁体字）から選ぶことができ，学ぶ手話言語は日本手話と香港手話から選ぶことができます。日本手話の収集は関西学院大学手話言語研究センターに協力いただきました。
　学習者は，カメラに向かって実際に手話でアイテムを指示しながら，旅行に備えて荷物をまとめたり，宿泊するホテルを探したり，カフェで食べるものを注文したりと，様々なテーマに合わせた手話をゲーム感覚で学ぶことができます。

「手話タウン」β版公開ページ