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コマンドの“結果”がすべて見える――そこに“考える手ごたえ”が生まれる。マーベラスの完全新作RPG「ETERNAL ANIMA」先行プレイ&インタビュー
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印刷2026/10/16 13:00

プレイレポート

コマンドの“結果”がすべて見える――そこに“考える手ごたえ”が生まれる。マーベラスの完全新作RPG「ETERNAL ANIMA」先行プレイ&インタビュー

 マーベラスは2023年,同社の公式番組で“PROJECT LIFE is RPG”を謳う新作を発表。それから約3年にわたって動きが見られなかったが,2026年9月9日に正式タイトルが「ETERNAL ANIMA」に決定したことが明らかにされた。

 長きにわたって謎に包まれたプロジェクトだったが,正式発表と同時に,詳細が一気に明かされつつある。本稿では,現時点で公開済みの情報をまとめつつ,先行プレイレポートと開発者インタビューを通してゲームの特徴や魅力を伝えていく。

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物語とシステムが噛み合った

“継承”と“進化”を描くRPG


 「ETERNAL ANIMA」のテーマとして掲げられているのは“継承”と“進化”だ。展開されるストーリーも「不変のディストピアへと至った現代」と「ディストピアに至るまでの過去」の両面を描く内容となっている。

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 舞台となるのは,大陸が水没した世界「グラステラ」。生き残った人々は天空に浮かぶ「白の都」に集まり,神王の統治のもとで生活している。一見すると平穏な社会だが,その実態は独裁体制であり,“不変”を理想として進歩や発展を望むことが禁じられている。

 主人公のウェイドは,白の都の治安維持組織の一員だったが,ある出来事をきっかけに異端者として追われる身となる。
 物体に残された記憶を読み取る異能「読思術」を得たことで,都の外にも世界が広がっているという,支配者が隠してきた真実を知ってしまったからだ。
 ついには禁断の海へと脱出し,失われた4つの大陸をめぐる冒険へと足を踏み出す――というのが,本作のあらすじだ。
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 ウェイドの生きる時代ではすでに大陸は失われているが,読思術を応用すれば自分自身が過去へと飛び,歴史改変によって未来を変えることもできる。過去を知り,未来を変えるのが「ETERNAL ANIMA」の物語なのだ。

ウェイド
 3年より前の記憶を失っている,治安維持組織「リビジオン」所属の腕利き。大人の余裕を漂わせる冷静な人物だが,身の危険を顧みずに誤りを正す熱さも併せ持っている。物体に宿る記憶を読み取る異能「読思術」に目覚め,外界へと踏み出す。 画像ギャラリー No.014のサムネイル画像 / コマンドの“結果”がすべて見える――そこに“考える手ごたえ”が生まれる。マーベラスの完全新作RPG「ETERNAL ANIMA」先行プレイ&インタビュー
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ネリア
 禁海に浮かぶ漂流者たちの集落「ポート・アズレア」の戦士。かつて自由を求めて「白の都」から脱出した過去を持ち,神王とリビジオンに強い憎しみを抱いている。圧政と支配に抗い,世界中を旅することを夢見る“自由”を旨とする人物。 画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / コマンドの“結果”がすべて見える――そこに“考える手ごたえ”が生まれる。マーベラスの完全新作RPG「ETERNAL ANIMA」先行プレイ&インタビュー
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M.O.S.
 遠い昔,魔導エネルギーによって発展した「ロタラ大陸」で造られたというオートマタ。長い時を経て海底から引き揚げられ,再起動を果たす。正式名称は「Magus Operated Sentinel」。時間遡行にはM.O.S.が関係しているようだ。 画像ギャラリー No.016のサムネイル画像 / コマンドの“結果”がすべて見える――そこに“考える手ごたえ”が生まれる。マーベラスの完全新作RPG「ETERNAL ANIMA」先行プレイ&インタビュー
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 今回のプレイでは,ウェイドが訪れる過去世界の大陸「アンブリス」の攻略を体験できた。少しだけ物語のネタバレが含まれてしまうので,その点はご留意いただきたい。

 アンブリスは緑あふれる大陸だが,世界に満ちる力“アニマ”の枯渇によって森が腐り落ちようとしていた。ウェイドたちは,そこで木々を癒すために奮闘する現地民のマルティと出会う。マルティは科学的手法による解決の道を模索しているが,古くからのやり方にこだわる長老たちと意見が衝突しているようだ。

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 マルティに協力することを決めたウェイドたちは,森を救う手段を求めてアンブリスを巡ることになる。当然,道中では敵との戦闘も発生するのだが,バトルシステムも“未来を変える”というテーマを強く反映したものになっていた。

マルティ
 豊かな自然を擁するアンブリスで生活する青年。天才博物学者を自称する自信家であり,そう語るだけの知識と技術を備えている。ただ,自信の強さゆえに先走りやすい部分もあり,村の伝統に縛られたやり方とは意見が合わない。 画像ギャラリー No.017のサムネイル画像 / コマンドの“結果”がすべて見える――そこに“考える手ごたえ”が生まれる。マーベラスの完全新作RPG「ETERNAL ANIMA」先行プレイ&インタビュー
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 最大の特徴は,主人公が持つ能力「未来予測」によって,コマンド実行前にすべての結果が分かることだ。
 敵味方の行動順はタイムライン上に示され,「誰が,どの程度のダメージを受け,どんな結果になるか」まで明確に分かる。ダメージのブレや回避率といったランダム要素もない。

 面白いのは行動順の処理で,各キャラクターは弱点属性の攻撃を受けるとタイムライン上でディレイ(後退)する。そうしてタイムラインから完全に押し出せば「ブレイク」が発生し,そのターンの行動をまるごとスキップさせられるのだ。

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 全結果が明らかなら簡単すぎるように思えるかもしれないが,分かっているからこそ悩ましいを迫られ,一手一手を考える“手ごたえ”がある。

 まず,ディレイ1回でブレイクには至りにくいので,ブレイクさせる敵はある程度選ぶ必要がある。一定のダメージは受け入れざるを得ないのだが,そのへんの雑魚敵でも一撃のダメージは決して小さくない。

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 そこで,今度は「回復を行動に組み込みつつ,致命的な攻撃を予定している敵だけをブレイクする」といった思考が必要になってくる。MPなどのリソースは有限で,さらに行動ごとに溜まる「BP」を使ったアクション強化システムもあるので,これらをどこで使うかはなかなか悩ましい。

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 1ターンぶんの状況がすべて把握できても,以降のターンへの影響までは自分で予想するしかない――という部分が,本作のバトルを興味深いものにしているのだ。

BPは行動ごとに少しずつ溜まるリソースで,消費することで各種コマンドの効果をブーストできる。
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BPが最大まで溜まると,キャラクター専用の必殺技を発動できる。普通に戦っていては対処しきれない場面もあるため,温存しておくのも大切
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 探索と成長の要素についても触れておこう。タイムラインを活用するためには相手の弱点を突く必要があり,そのためには多彩な攻撃手段が求められる。そこを補ってくれるのが「叡智継承」システムだ。

 ウェイドは各所に残された遺物から記憶を読み取ることで,新たなジョブやスキルを獲得できる。これによって,探索を続けるほどウェイドが多彩なコマンドを使えるようになり,より幅広いパーティを組めるようになる。

スキルは習得済みのものから一定数を装備できる。仲間が突けない弱点を補える構成を目指すのがいいだろう
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 精密な“先読み”が求められるバトルシステムは遊びごたえがあるだけでなく,そのシステム自体が物語としっかり噛み合っている。その先にどんな展開が待っているのか。期待するには十分な内容だったように思う。

 過去と未来の接続による変化や,登場していないキャラクターの能力など,まだまだ気になるポイントは多い。そのあたりについては,製品版をプレイして確かめてみることにしよう。



変えるものと,変えずに守るもの。開発陣が語る「エターナルアニマ」のJRPGらしさ


 続いて,本作の開発ディレクターを務める樋口勝久氏と,プロデューサーの塩田 誠氏へのメールインタビューを掲載する。
 企画の成り立ちからバトルの設計,伝統的なJRPGに対する思いまで,さまざまな話を聞いた。

4Gamer:
 企画立ち上げの経緯を教えてください。いつごろ,どのようにアイデアが生まれたのでしょう。また開発期間は現時点でどれくらいになりますか。

塩田 誠氏(以下,塩田氏):
 5年以上前になりますが,JRPGを作りたくて企画書を書いたところ,樋口が賛同してくれたのが始まりです。
 当時私が書いた企画書は本当に稚拙なもので,最終的に残った要素は「俯瞰視点」「ターン制コマンドバトル」「外連味ある主人公」くらいだと思います。

4Gamer:
 2023年5月に「PROJECT LIFE is RPG」として発表された当初から,特に大きく変化した部分と,逆に一貫して変わっていない部分があれば教えてください。

塩田氏:
 根幹の部分は変わっていません。大きく変わったのは,バトルシステムとルックスです。
 当初のバトルには移動の要素があったのですが,よりコマンド選択に集中できるように現在のかたちに変更しました。

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4Gamer:
 物語の「過去を変えて未来を変える」という構造と,バトルの「予測された結果を変える」という仕組みは,企画当初から結びつけて考えていたのでしょうか。

樋口勝久氏(以下,樋口氏):
 最初に決めたのは「継承」を描くことでした。
 主人公に「読思術」という特殊能力を持たせたことで,過去と現代を巡るタイムトラベル要素がある物語と,未来予測を使ったバトルシステムが生まれました。

4Gamer:
 「結果が分かっていても考える余地がある」設計にするうえで,特に意識した点を教えてください。

樋口氏:
 設計するうえで意識したのは,プレイヤーが自分の思考によって戦っていることを実感できるようにすることです。
 「エターナルアニマ」のバトルにはダメージなどの結果にランダム性がないので,うまく戦術がハマったときの気持ち良さは格別なものがありますし,そうでないときも納得感があると思います。

4Gamer:
 すべての攻撃を防ぐのではなく,「どの攻撃を受け,どれを止めるか」を選ばせる現在のバランスには,どのような意図がありますか。

樋口氏:
 敵の攻撃を封じる「ブレイク」がもっとも効果の高い防御なわけですが,ブレイクした次のターンは「弱点警戒」によって同じパターンが通じないようになっています。
 また,通常の防御をすることでBP(ブーストポイント)が溜まり,強力なスキルが放てるようになるので,あえてブレイクせずに次ターン以降に一気に攻め立てるといった戦術が取れるようにしています。

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4Gamer:
 過去での行動は,現代の世界やゲームプレイにどの程度変化を与えるのでしょうか。現時点で話せる範囲で教えてください。

樋口氏:
 過去の時代で大陸を崩壊の危機から救うことで,現代に戻ると大陸が存在するようになります。
 ゲームとしては,過去の時代で仲間として共に戦ったキャラクターの子孫が現代で新たな仲間として加わります。その際にゲーム的な面白さを持たせてあるので,続報をお待ちいただけたらと思います。

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4Gamer:
 「叡智継承」で探索と成長を結びつけた理由と,ジョブやスキルの設計で重視している点を教えてください。

樋口氏:
 主人公が持つ能力のひとつ「叡智継承」は,遺物に残る元の持ち主の記憶からジョブやスキルを手に入れる能力です。
 万物に魂が宿るとし,物や自然を大切にする,日本に根づいた「八百万の神」という考え方から着想を得ました。主人公はさまざまな場所を訪れ,その土地に生きた人々の叡智に触れることで成長していくわけです。
 また,本作のバトルでは,コマンド自体がスキルの扱いになっているので,「叡智継承」によって手に入れたスキルのなかからプレイヤーが何をセットしておくかで,バトルの戦術に大きな幅を持たせられるようにしています。

4Gamer:
 開発を進めるなかで苦労したことや,大きな転機となった出来事があれば教えてください。

樋口氏:
 アートワークを含めた全体のルックスでしょうか。たとえばゲーム内のデフォルメ度合いや背景の色調などはいろいろ試してもらいました。
 開発初期はもう少しコミカルというか明るい印象でしたが,物語の温度感とのギャップもあったので最終的に現在のスタイルに落ち着きました。

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4Gamer:
 本作を作るうえで,もっとも大切にしていることは何でしょうか。ディレクター,プロデューサーそれぞれの立場からお聞かせください。

樋口氏:
 バトルの面白さです。個人的にJRPGの面白さはバトルで決まると思っているくらいなので,特にこだわりました。

塩田氏:
 遊んでほしいプレイヤー像を常に意識することです。
 本作はJRPGのなかでも伝統的なスタイルを好むプレイヤーに向けて作っています。もちろん新しい技術や独自の要素は盛り込んでいますが,変えずに守ることにも価値を置いています。

4Gamer:
 昔ながらのRPGらしさとして残したかったものと,現代向けに変えたかったものをそれぞれ教えてください。

樋口氏:
 私自身が40年間にわたってJRPGを作り続けてきたので,何を残すかよりは何を取り入れるかのほうが意識としては強いですが,伝統的なJRPGのプレイによって得られる感覚はそのままに,分かりやすさや遊びやすさを心がけて作りました。

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4Gamer:
 本作をどのようなプレイヤーに届けたいと考えていますか。また,遊んだ方にどのような体験を持ち帰ってもらえたらうれしいでしょうか。

塩田氏:
 まずは私や樋口と同じようにJRPGに思い入れを持つ,いわば同志に届けたいです。本作最大の特徴である「未来予測バトル」の奥深さをぜひ体験してほしいです。

4Gamer:
 本作を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

塩田氏:
 完全新作ということで,JRPGファンの皆様と一緒に第一歩を踏み出したいと思っています。ぜひSNSなどで応援してもらえたらうれしいです。

樋口氏:
 開発は大詰めを迎えていますが,より面白くなるようにギリギリまで詰め込みますので,「エターナルアニマ」にどうぞご期待ください。

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