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6人参加可能なフリーローム型VRアトラクション「ZERO LATENCY VR」を体験してきた。2016年7月23日に東京ジョイポリスにてグランドオープン
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印刷2016/07/22 00:00

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6人参加可能なフリーローム型VRアトラクション「ZERO LATENCY VR」を体験してきた。2016年7月23日に東京ジョイポリスにてグランドオープン

 セガ・ライブクリエイションが運営する東京・お台場の屋内型テーマパーク「東京ジョイポリス」にて,世界初となるVRアトラクション「ZERO LATENCY VR」が2016年7月23日にグランドオープンを迎える。この最新コンテンツの第1弾ソフトとなる「ZOMBIE SURVIVAL」のメディア向け体験会に参加してきたので,さっそくレポートをお届けしよう。

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「ZERO LATENCY VR」とは何か〜体験をするための手順


 7月7日掲載の記事でお伝えしたとおり,「ZERO LATENCY VR」は6人同時参加型のVR体験を提供するアトラクションである。その最大の特徴は,約17メートル四方の広い空間内をVR HMD(VR対応ヘッドマウントディスプレイ)を装着した参加者が縦横無尽に動き回れる点だ。これは「Free Roam VR」(自由に歩き回れるVR)として,「ZERO LATENCY VR」の代名詞的のように強く訴求されている。

 さて,「ZERO LATENCY VR」(レイテンシーのないVR)というかなり野心的な名称は,このシステムを手がけたオーストラリアに拠点を構える開発会社の社名に「VR」を加わえたもので,サービス名でもある。

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 今回,東京ジョイポリスで「ZERO LATENCY VR」が展開されるのは,国際的なテーマパークやアトラクションのEXPOである「IAAPA2015」に出展していたZERO LATENCYブースを訪れたセガ関係者が,VRアトラクションを大変気に入ったことが発端になっているのだという。以降,商談はとんとん拍子で進み,正式稼働に漕ぎ着けたのだとか。
 こうした経緯をはじめ,技術面やビジネス面については,ZERO LATENCYのCEO Tim Ruse(ティム・ルーズ)氏にインタビューを実施している。その内容は追ってレポートすることにして,本稿では実際の体験記にフォーカスしたい。

ZERO LATENCYのCEO Tim Ruse(ティム・ルーズ)氏へのインタビューの模様は後日掲載予定だ
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 まずは基本情報を整理しよう。
 「ZERO LATENCY VR」は東京ジョイポリス内のアトラクションであるため,体験するためには東京ジョイポリスの入場料が必要になる。それに加えて,事前に特設サイトから予約をしておかなくてはならない。注意したいのは,予約時に参加人数分の料金を支払う点だ。キャンセルによる返金は受け付けていないので,申し込みは慎重に。
 なお,「ZERO LATENCY VR」の料金は1人あたり1800円(税込)。東京ジョイポリスのパスポート適用範囲外のアトラクションである点も注意したい。

 体験時間は30分。15分が説明,15分がVR体験の本番という内訳だ。最大6人での参加が基本なので,当然,遅刻してしまうと途中参加できずに予約自体が無効となる場合がある。この点も要注意である。時間厳守。
 冒頭でも触れたが,稼動開始は7月23日に予定されている。すでに予約を受け付け中で,日にちによっては空き枠が埋まりつつあるようだ。

「ZERO LATENCY VR」(ゼロ レイテンシー ヴィーアール)
第1弾ソフト「ZOMBIE SURVIVAL」(ゾンビ サバイバル)

ジャンル:シューティングゲーム
料金 東京ジョイポリス入場料+1800 円(税込)※オープニング価格
プレイ人数:1〜6名
年齢制限:13歳以上
プレイ時間:30分(ブリーフィング時間15分+プレイ時間15分)
ゲームエリア:16.8メートル×16.8メートル=約282平方メートル
グランドオープン日:2016年7月23日(土)

「ZERO LATENCY VR」特設予約サイト



体験の流れ


 「ZERO LATENCY VR」ブースに入場すると,最初に通されるのがブリーフィングルームだ。ここは参加者だけでなく,同行者も入れるスペースであるが,逆に言えばアトラクションスペースには参加者以外は入ることができない。今回はメディア向け体験会ということで,アトラクションスペースでの撮影が特別に許されたが,一般公開時にはブリーフィングルームでのみ撮影可能となる。

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 ブリーフィングルームでは,モニターを使って「体調の悪いときは……」といった一般的な注意事項の伝達,ゲームルールの説明,ガンコントローラの使い方などのプレゼンテーションを受ける。このモニターは,アトラクションが開始されると,各プレイヤー視点の映像を画面分割で楽しめるようにもなっている。同行者は自分の連れを応援することができて,大いに盛り上がれるだろう。ただし,混雑時は次のグループのブリーフィングを並行して行うとのことだ。

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 ブリーフィングが終わると,装備品の装着フェーズへ。「ZERO LATENCY VR」では,ガンコントローラを両手に抱えるほか,VR HMDに映像を生成するためのリュック型パソコン,いわゆる「背負えラブルPC」関連記事)を担ぐ必要がある。パソコンは約4kg,ガンコントローラは約2kgの重量があるが,成人男性の筆者はそれほど重いとは感じなかった。

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 動き回るVRという性質もあって,背負えラブルPC自体はかなりきつめに締め付けられる。PCを背負い,VR HMDとマイク付きヘッドフォン(ヘッドセット)を装着したら準備完了。特別なマーカー付きの靴に履き替える必要はないが,ハイヒールなどの運動に適さない靴は履き替えるように指示される場合もあるようだ。


いざ,体験!


 装備品の装着が終わると,いよいよアトラクションスペースへと通される。約17メートル四方のスペースは,全速力で走るには狭いが,ちょっとしたジムくらいの広さがある。少なくとも,HTC Viveが提唱する「ルームスケールVR」よりは段違いに広い。

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 VR HMDに映像の表示が始まると,スタッフからガンコントローラが手渡され,続いてプレイヤーは部屋の中央付近に集まるように指示される。ここに全員が集まると,ゲーム開始だ。

 「ZOMBIE SURVIVAL」において6人のプレイヤーが扮するのは,無数のゾンビで溢れかえる崩壊都市に派遣された6人小隊の歩兵。約17メートル四方の空間は,軍本部から飛び立った救出ヘリが6人の参加者をピックアップするための救出ポイントという設定だ。

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 この救出ポイントには,要所要所に瓦礫が積み上げられたバリケードが築かれている。もちろん,バリケードはゾンビ達の侵入を遅らせることに貢献してくれるものだが,ゾンビの攻撃によって破壊されることもあるので,こまめに修復することが欠かせない。
 そして,ゲームの目的は襲い来るゾンビ達を撃退し,救出ヘリが到達するまでの十数分間を戦い抜くことである。

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 ゾンビに殺されてもゲームオーバーにはならないが,10秒間のクールタイム(活動停止)となってしまう。メンバーは必ず最終的には救出されるので,ハッピーエンドしか用意されていないものの,ゲーム終了時には各プレイヤーのスコアランキングが発表される。友達同士で参加した暁には,「勝った」「負けた」で盛り上がることだろう。

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 ガンコントローラは1種類だが,側面に取り付けられたサイドボタンで銃の種類を変更可能だ。小型自動小銃(連射型。攻撃力小。装填弾数多め),中型自動小銃(連射型。攻撃力中。装填弾数少なめ),スナイパーライフル(単発の遠距離攻撃型。攻撃力大。装填弾数少なめ),ショットガン(単発の近距離攻撃型。攻撃力大。装填弾数少なめ)の4種類を順に切り換えられるようになっており,FPSでいうところの「武器チェンジ」である。

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 弾薬の再装填(リロード)は自動だが,ガングリップ底面のボタンで自発的にも行える。リロード中は射撃ができないので,そのタイミングを図るのもちょっとしたゲーム性といえるだろう。
 ゾンビを倒したときに加算される得点は,ヘッドショットに成功したとき,スナイパーライフルやショットガンで攻撃したときのほうが高い。また,バリケードの修復時にも得点が入るようだ。

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 実際にプレイが始まると,現実世界に何もなかったはずの空間に,世紀末風の情景が現れ,その世界を自在に歩き回れるところに感動を覚える。そして,自分と同じように動き回っている参加者のアバターが見えるところに驚く。
 ここで面白いのは,見た目(グラフィックス)は歴戦の兵士で勇ましいのに,銃を下向きに持って不安げにうろうろしている姿は,どう見ても新兵以下の素人と分かるところ(笑)。
 これが,もし仲のいい知り合い同士だったら,声を掛け合ったり,守ってあげたりしたくなる気持ちも芽生えることだろう。

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 ただ,基本的には個人戦なので,今回のように他媒体の記者と合同参加といった「見知らぬ者同士のセッション」であれば,手ごろな誰かを囮にして,そこに集まるゾンビをスナイパーライフルで狙撃するのが,スコア稼ぎの近道かもしれない(笑)。
 ゲームの雰囲気は「世紀末ゾンビもの」ということで,おどろおどろしい空気感が漂っているのだが,ヘッドフォンから参加者の声が頻繁に聞こえてくるので,恐怖よりも高揚感のほうが強め。シンプルな言葉で表現すれば,とにかく楽しい。

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 ガンコントローラの重量は2kgと説明したが,狙いを定める(エイミング)には支障がなく,敵を撃退することの難度は低い。銃口から赤いレーザーサイトのような射線ガイドが発しているので,銃身を敵に向けるというよりは,レーザーサイトを敵に照射することで狙いが定められる。今,自分がどこを狙っているかが,とても分かりやすくなっているのだ。ふだん,この手のゲームをプレイしていなくても,十分にガンアクションを楽しめると思う。

 さらに特筆すべきポイントとして,エレベータによって(バーチャルな)2階に行けることが挙げられる。約17メートル四方の空間の外周は,ゲーム空間において「ロ」の字状の2階フロアになっているのだ。

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 現実空間では同じフロアを移動しているにも関わらず,外周にいるプレイヤーはゲーム空間で2階にいることになる。上層から下層にいる味方を援護したり,あるいは危険が近づいていることをヘッドセット経由で知らせたりできるというわけだ。
 現実空間では同一平面状に存在するのに,ゲーム空間では異なる高さに存在するというこの演出は,ただ「うろうろ動き回れる」という以上にリッチな移動体験を実現しているように思う。

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 多人数参加型のVRアトラクションということで,当然のように心配されるのが「他人との衝突」「壁との衝突」だ。その点については,常識的な範囲では問題ないと感じた。
 各プレイヤーの絶対位置はシステム側でリアルタイムに把握しており,壁や他人が近づくと警告アイコンが表示される。今回の体験では,背後を襲われているプレイヤーを援護しようとしたときに,そのプレイヤーが予期せぬ突発的な動きをしたため,筆者のガンコントローラに衝突したものの大事には至らず。
 とはいえ,ゲーム中はほかのプレイヤーに近づきすぎないようにしたほうがいいだろう。

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おわりに


 「ZERO LATENCY VR」は,非常に斬新なVRアトラクションであり,ゲームが好き,VRに興味があるという人は,ぜひ体験してほしいVRコンテンツである。
 「多人数参加」「広い空間を歩き回れる」「背負えラブルPC+大型ガンコントローラで本格的ななりきり体験」といった要素は,Oculus RiftやHTC Vive,PlayStation VRを購入しても物理的に実現は難しい。その点からも「東京ジョイポリスに行く」という価値は高いと思う。

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 同時に,今回の体験で気になった点もあった。これから参加する人の参考になるだろうし,この手のコンテンツの完成度を上げるためにも役立つと思うので,あえて記しておきたい。
 1つ目は,VR HMDが非常に曇りやすいということ。これは「運動量の個人差」「汗のかきやすさ(体質)」にもよると思うが,筆者の場合,接眼レンズがすぐに曇ってしまい,ほとんど「霧の中でのプレイ」になってしまった。日本特有の高温多湿という気候が影響しているのかもしれない。ハンカチをポケットに入れておき,ときどきVR HMDを外して接眼レンズを拭くといい。

 2つ目は,ガンコントローラの武器チェンジボタンとリロードボタンが小さすぎるという点。VR HMDから見た視界にも,カッコいいCGの銃が登場するのだが,側面の武器チェンジボタン,底面のリロードボタンは実際の位置とは若干ずれて見える。しかも,ボタンが直径1cm強程度しかないため,とっさの操作でうまく押し込めないときが多々あった。
 どうせVR HMDを被ってしまえば,ガンコントローラは見えなくなるので,あまり見映えを気にする必要はないはず。だったら,ガンコントローラのボタンは不格好なくらいに大きくてもいいのではないだろうか。

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 そして,3つ目はVRコンテンツ面。ゲーム空間におけるキャラクター同士の衝突判定,キャラクターのアニメーション(動き)など,ゲームの本質的な部分がやや粗い。各プレイヤーの動きは位置情報だけを検出してから,歩行アニメーションを後づけで適用している感じだが,その歩行アニメーションが不自然なことは気になった。
 また,バリケードの設置と補修の操作系が分かりにくい。ゲームなのだから,現在のバリケードのダメージ率を数値表示で行ったほうがいいと思う。

 そうそう,知り合い同士で参加するのだから,各プレイヤーの名称が「Player1」「Player2」みたいなのも味気ない。やはり「4Gamer」「西川善司」のように,どのプレイヤーが誰なのか,ひと目で分かるようにしてほしいところだ。そうすれば,「気になるあの娘を絶対守る!」といったゲーム内における動機付けにもなるだろう。今後の進化を大いに期待したい。

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