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Lenovo,ARプラットフォーム「Tango」対応の6.4インチスマートフォン「PHAB2 Pro」を11月下旬に国内発売
PHAB2 Proは,背面に装備したカメラや深度センサー,本体内蔵の加速度センサーなどを組み合わせることで,周囲の情景をリアルタイムで3Dキャプチャできるのが最大の特徴。また,6.4インチサイズで解像度1440×2560ドットという大きな液晶パネルを採用する,いわゆるPhablet(ファブレット)的な大型スマートフォンに仕上がっているのもポイントといえるだろう。
PHAB2 Proが搭載するTangoの機能でどんなことができるかは,SIGGRAPH 2016のイベントでGoogleが披露したデモを見るとイメージできるだろう。
Tango向けに開発されたARゲームも存在するようだが,現時点では,ゲーマーがARゲームを楽しむために選ぶ製品というよりは,開発者がこれを使って,新しいAR対応ソフトウェアやサービスを作るためのプラットフォームというのが適切だと思われる。
搭載するSoC(System-on-a-Chip)は,QualcommのミドルクラスSoCとしては最新の「Snapdragon 652」(MSM8976)。メインメモリ容量は4GB,内蔵ストレージ容量は64GBと,充実したスペックを備えている。
もちろん,PHAB2 Proのターゲットとなるユーザーは1にも2にもTango機能に興味を持つ人だろうが,そうでない場合でも,6.4インチの画面サイズとSIMロックフリースマートフォンとしては高いスペックにより,大画面でゲームやコンテンツを楽しめるスマートフォンが欲しいという人――はっきり言えば「Xperia Z Ultra」を好んでいた人――には,歓迎される製品となりそうだ。
●PHAB2 Proの主なスペック
- メーカー:Lenovo
- OS:Android 6.0(Marshmallow)
- ディスプレイパネル:6.4インチIPS液晶,解像度1440×2560ドット
- プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 652」(MSM8976 Cortex-A72 4コア+Cortex-A53 4コア,Adreno 510,最大CPU動作クロック 1.8GHz)
- メインメモリ容量:4GB
- ストレージ:内蔵(容量64GB)+microSD(対応容量未公開)
- アウトカメラ:有効画素数約1600万画素
- インカメラ:有効画素数約800万画素
- バッテリー容量:4050mAh
- 待受時間:未公開
- 連続通話:未公開
- LTE通信周波数帯:バンド 1/3/5/8/38/41
- 最大通信速度:150Mbps
- 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
- Bluetooth対応:4.0
- 本体サイズ:88.57(W)×179.83(D)×10.7(H)mm
- 本体重量:約259g
- 本体カラー:シャンパンゴールド,ガンメタルグレー
- 保証期間:1年
LenovoのPHAB2 Pro 製品情報ページ
GoogleのTango公式Webページ(英語)
3D拡張現実をハンドヘルド・デバイスで実現
本日、レノボ・ジャパン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 留目真伸)は、世界で初めて(注)Tangoテクノロジーを搭載して複数のカメラ・センサーとソフトウェアによる拡張現実(AR)体験を実現したファブレット「PHAB2 Pro(ファブツープロ)」を発表しました。
※ファブレット=大型スマートフォンでPHONEとTABLETの中間に位置する製品を示す造語
PHAB2 Proには、周囲の環境をマッピングする一連のカメラ・センサーとGoogleのソフトウェアを備えたTangoテクノロジーが搭載されており、先端のAR体験をハンドヘルド・デバイスで実現します。たとえば、ARアプリを使用することにより、学校の生徒は原寸大の仮想恐竜を教室で見て、ARにより表示された恐竜の周りを歩き、学習効果を高めることができます。ARを用いた ゲームでは、バーチャルな恐竜を台所のテーブルで遊ばせたり、デジタルペットを寝室で
飼育したり、家に侵入するエイリアンの群れを撃退するゲームを楽しむことが
できます。
Tangoテクノロジーを搭載したPHAB2 Proは、室内のマッピングに対する従来の考え方を変えるもので、GuidiGOアプリを用いたARの博物館ツアーなどの新しい体験を創りだすことができます。Tangoテクノロジーを搭載したPHAB2 Proは、今後対応アプリケーションが増えてゆくことで様々な可能性が広がります。
レノボのAndroidおよびChromeコンピューティング担当副社長兼ジェネラルマネージャーであるJeff Meredithは、次のように述べています。
「私たちは、この驚くべきコンセプトを収益性のあるモバイル製品として実現したかったのです。私たちは、Tangoを見た瞬間、GPSのように普及できると確信しました。私たちは、PHAB2 Proを本当の意味で画期的な製品にするために、一般ユーザがプレミアムモデルでなく、手頃な価格帯で入手できるように開発を進めました」
Googleの技術担当取締役であるJohnny Lee氏は、次のように述べています。
「我々のデバイスは、Tangoテクノロジーにより、物理的な動作と空間を検知できるため、周辺空間との接し方を変えることができます。私たちは、運動感知機能を備えたデバイスが普及すると考えており、この新しい機能をPHAB2 Proに搭載することでユーザのファブレットがさらに使い良いものとなることをうれしく思います」
【Tangoテクノロジー搭載アプリの実例】
家の改装を専門とするLowe' s社は、Tangoテクノロジー搭載アプリであるLowe' s Visionを開発した最初のパートナーの1つです。このアプリを使用することにより、お客さまは、Tangoテクノロジーを活用して室内環境のサイズを測定し、家具や調理台やなどの素材が室内でどのように見えて、サイズがフィットするかを視覚化することができます。
【Tangoの背後にある技術】
Tangoテクノロジーの背後には、3つの中核技術、すなわち運動解析(モーショントラッキング)、奥行き認識、そして領域学習(エリアラーニング)があります。
モーショントラッキングにより、PHAB2 Proの「目」は、空間における自分の位置を感知することができます。エリアラーニングにより、空間における位置情報を記憶します。奥行き認識により、表面および物体を検知して距離を測定しながら周囲の環境をモデリングします。PHAB2 Proは、1秒間に250,000回以上の画像を捉えるセンサを通して、周囲の物体および環境を視覚化しています。
【主な仕様】
- OS:Android 6.0
- 液晶:6.4型ワイドIPS液晶(2560x1440)Assertive Display対応、2.5D曲面ガラス
- プロセッサ:Qualcomm MSM8976 オクタコア プロセッサー(Google Tango Edition)
- メモリ:4GB
- ストレージ:64GB
- ネットワーク:Wi-Fi、LTE(SIMロックフリー対応、通話機能付き)
- バッテリ:4050mAh
- 駆動時間:約24時間
- 質量:約259g
製品詳細:http://shopap.lenovo.com/jp/smartphones/phab-series/phab2-pro/
【価格と発売時期】
Web直販販売予定価格:PHAB2 Pro 49,800円(税抜)
2016年11月下旬より予約販売開始予定
- 関連タイトル:
Android端末本体
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