本製品は,同社の折りたたみ式スマートフォンとしては初めて,日本国内で正式に販売される製品である。折りたたんでも折り目が目立ちにくいディスプレイや,カメラメーカーであるHasselbladと共同開発したアウトカメラを搭載するのが見どころだ。
OPPO公式ストアにおける税込価格は,31万8000円となっている。
本稿では,実機の写真を中心にFind N6の特徴を紹介したい。
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OPPOによると,これまでの折りたたみスマートフォンは,一定の評価は受けつつも,折り目や折りたたんだときの厚さ,バッテリー駆動時間といったマイナス面もあったという。
OPPOでは,折りたたみスマートフォンの世代を重ねるごとに,そうした課題を解決すべく製品開発に取り組んできたそうだ。
そして,2018年から取り組んでいる折りたたみスマートフォン開発の集大成として,同社製折りたたみスマートフォンとして第5世代となるFind N6の国内発売を決めたとのこと。
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Find N6の大きな特徴といえるのが,「折り目を限りなくゼロにした」というメインディスプレイだ。
このメインディスプレイは,広げた状態で約8.1インチサイズ,解像度2480×2248ドット,最大リフレッシュレート120Hzの有機ELパネルである。
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フローティングウィンドウ機能を使うと,最大4つものアプリを1つの画面に表示可能だ。
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OPPOによると,ディスプレイの折り目は,折りたたみスマートフォン最大の課題で,単に見た目だけの問題ではなく,「長く使い続けても大丈夫なのか?」という不安を感じさせないことで,信頼感につながる重要な要素だという。
折りたたみスマートフォンの開発を始めてから,折り目の問題と向き合ってきたそうだ。
折りたたみスマートフォンにおける折り目は,製品の構造や用いる素材,生産工程など,さまざまな要因によって生じており,どれか1つを改善しても解決しないという。
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Find N6では,まずヒンジの構造を見直した。
従来製品は,3軸構造のヒンジであるのに対して,Find N6は4軸の対称構造に変更した。これによって,ディスプレイにかかる力を均等に分散するのがポイントだ。
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ただ,ヒンジには100点以上の部品が使われており,従来の精密加工では,こうした部品にある凹凸を完全にそろえるのは難しい。
そこでOPPOは,半導体の製造にも使われる分光共焦点測定を導入した。従来のレーザースキャンによる測定と比べて,250%精度が高く,ヒンジ表面の微細な凹凸を検出できるそうだ。
検出した凹凸に対して,ごく少量の樹脂を塗布することで,部品のわずかな凹凸を埋めるという。これにより,ヒンジのプレート部分における高さの差を約0.05mmに抑えた。
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さらに,このヒンジのためだけの生産ラインを新たに立ち上げ,量産を実現したそうだ。
また,Find N6は,ディスプレイ表面のガラスに新開発の特殊ガラス「オートスムージングフレックスガラス」を採用したのが見どころだ。
これまでの折りたたみスマートフォンでは,曲げ伸ばしがしやすい柔らかなガラスパネルを採用していたが,ディスプレイに折り目が付きやすい欠点もあった。
オートスムージングフレックスガラスは,強さとしなやかさを両立しているそうで,従来製品のガラスパネルと比べて,3倍以上もの耐久性を備える。
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加えて,低反発素材のように,元の形状に戻ろうとする力があり,ディスプレイにできた細かな傷やしわをなじませるという。これにより,折り目が目立ちにくいディスプレイを実現した。
Find N6は,60万回にもおよぶヒンジの開閉テストをクリアしており,ドイツの認証企業であるTÜV Rheinlandの「Minimized Crease」(折り目最小)認証を取得しているという。
実際に60万回の開閉テストを行ったFind N6の実機を見ると,折り目がまったくないというわけではないが,かなり目を凝らさないと分からないレベルだ。画面にアプリを表示して,真正面から見る限りは気が付かない。
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メインディスプレイの裏側にあるサブディスプレイは,約6.6インチサイズで解像度1140×2616ドットの有機ELパネルを採用する。アスペクト比は,20.65:9でやや縦長だ。
最大リフレッシュレートは,メインディスプレイと同じ120Hzで,ゲームでも活用できるだろう。
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本体を折りたたんだ状態の公称本体サイズは,約74(W)×160(D)×8.9(H)mmで,一般的なスレート型スマートフォンとほとんど変わらない。
ヒンジと逆側の側面には,[電源/スリープ]ボタンと音量調整ボタンに加えて,機能割り当てが可能な「Snap Key」を備える。
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![]() 上側面には,スピーカー孔とマイク孔がある |
![]() 下側面は,スピーカー孔とマイク孔に加えて,SIMカードスロットとUSB Type-Cポートを搭載する |
Find N6の搭載SoC(System on a chip)には,QualcommのハイエンドSoC「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を採用する。
Snapdragon 8 Elite Gen 5は,Qualcommが2025年9月に発表したSoCで,同社独自のCPUコア「Oryon」の第3世代モデルを採用するほか,CPUの動作クロックが引き上げられており,従来製品と比べて,性能が向上したという。
また,OPPO独自のトリニティエンジン技術によって,SoCの動作を最適化することで,性能を維持しつつ,ゲームプレイ時の消費電力を抑えるそうだ。
アウトカメラには,標準と広角,ペリスコープ式望遠カメラという3眼式カメラを搭載する。
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加えて,「OPPO Find X9」にも採用するマルチスペクトルカメラを搭載するのも見どころだ。マルチスペクトルカメラは,赤外線などの光を記録するもので,画像を細かく分割し,それぞれのエリアで色温度を計測する。そして,エリアごとに最適な補正を行うことで,複雑な照明環境でもリアルな色彩の写真を撮影できるとのこと。
Hasselbladの中判カメラ「X2D」をモチーフとした撮影機能「マスターモード」や,同じくHasselblad製カメラ「XPan」をイメージしたパノラマ撮影機能も備える。
内蔵バッテリー容量は約6000mAhで,折りたたみスマートフォンとしては大容量だ。ストリーミングでの動画再生で約26時間のバッテリー駆動が可能とのこと。付属のACアダプタと組み合わせた急速充電機能にも対応する。
Find N6は,専用スタイラスペンである「OPPO AI Pen」を使ったペン入力が可能なのもポイントだ。OPPO AI Penは,4096段階の筆圧検知に対応し,手書きのメモをAI生成によってグラフや図表に変換できる。
OPPOは,OPPO AI Penの収納スペースを備えた専用ケースとのセット「OPPO AI Pen Kit」を,Find N6用周辺機器として提供するとのことだ。
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| メーカー | OPPO |
|---|---|
| OS | Android 16 |
| ディスプレイパネル | ・メイン:8.1インチ有機EL, ・サブ:6.5インチ有機EL, |
| プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 8 Elite Gen 5」 ・CPU:Oryon ・GPU:Adreno 840 |
| メインメモリ容量 | 16GB |
| ストレージ | 512GB |
| アウトカメラ | 3眼式 ・標準:約2億画素, ・広角:約5000万画素, ・望遠:約5000万画素, |
| インカメラ | 折りたたみ時:約2000万画素,F2.4 |
| 対応5Gバンド | n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n25/n26/n28/n38/n40/n41/n66 |
| 対応LTEバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/32 |
| 無線LAN対応 | Wi-Fi 7(IEEE 802.11be) |
| Bluetooth対応 | 6 |
| バッテリー容量 | 6000mAh |
| 連続待受時間 | 未公開 |
| 連続通話時間 | 未公開 |
| USBポート | USB 3.2 Gen 1 Type-C |
| 公称本体サイズ | ・展開時:146(W) ・折りたたみ時:74(W) |
| 公称本体重量 | 約225g |
| 本体カラー | ブロッサムオレンジ,ステラ―チタニウム |
Find X9 Ultraの国内発売も予告
また,OPPOは,最新のフラグシップスマートフォン「Find X9 Ultra」を,2026年夏ごろに国内発売することも発表した。
Find X9 Ultraについては,OPPOが2026年3月にティザーサイトを公開しており,海外市場において4月中の発売を予定している。光学10倍ズームに対応した望遠カメラを含む4眼式アウトカメラを採用するようだ。
































