今回は,3か月を経たApple Arcadeの所感と,全タイトルを遊んだうえで4Gamer読者にオススメできると筆者が判断した22作品を一挙紹介しよう。年末年始のちょっとした時間に遊ぶゲームを探している人は,ぜひ参考にしてほしい。
![]() |
![]() |
対象タイトルの傾向をざっくり言うと,いわゆる買い切り型だ。ダウンロード後はオフライン環境でプレイでき,アプリ内広告やスタミナ,そしてガチャもない。そのいずれもが新作タイトルという点も,Apple Arcadeのアドバンテージとなっている。
厳密に言うと,Apple Arcadeでローンチされたタイトルが,その後にSteamやNintendo Switch等に展開されるケースもある。なお,その場合の大まかな価格帯は,1500〜2000円前後といったところだ。
つまり,他プラットフォームではそれくらいの価値(価格)があるタイトルも,Apple Arcadeでは先行でプレイでき,そのうえ遊び放題ということになる。満足のいくタイトルを一月あたり2〜3本見つけられれば,“月額600円”は十分に元が取れるだろう。
![]() |
また,実際にApple Arcadeに接して良い意味で誤算だったのが,これまでは食指が動きにくかったタイプのゲームも含め,軽い気持ちで試せることだ。飛行機などで長距離移動する際も,めぼしいタイトルをいくつかダウンロードしておけば,道中で退屈になることはまずない。うまく利用すれば,ゲーマーライフがより豊かになるだろう。
一方,そのラインナップが閲覧しにくいのは,せっかくの良さを活かしきれておらず,少々もったいなく思える。これは音楽やTVドラマ・映画などのサブスクリプション方式のサービス全般に通じる弱点だが,タイトル数が膨大であるがゆえに,それぞれの魅力が利用者の目に届きにくいのだ。Apple Arcadeのサービス開始後に追加されているタイトルは,その傾向が顕著ということもあり,今回の企画を考えた次第である。
![]() |
本稿は2ページ構成で,前半の10本は万人向け,後半の12本はちょっとクセはあるけど光るモノを感じたタイトルをまとめている。
とはいえ,Apple Arcadeの名を冠している以上,本稿でピックアップしていないタイトルも含め,一定の水準を満たしているのは間違いない。玉石混淆の「基本プレイ無料+アイテム課金」と比較して,適当にダウンロードしたときの打率が比較的高いのも,このサービスのメリットといえよう。この年末年始は本稿を参考に,Apple Arcadeを存分に楽しんでほしい。
![]() |
【その1】「WHAT THE GOLF?」
![]() |
ステージによって自動車,家,ロケット砲などなど,意味がよく分からない品々をショット(?)することになるが,とにかくそれらを規定打数以内でゴールさせればクリアとなる。要するに,バカゲーの一種である。
![]() |
突拍子もないステージが次々と登場するが,1回のステージ攻略に要する時間は短く,深いことは気にせずサクサク遊べる。初めてプレイするときは誰もが呆気に取られそうだが,ゲームを進めるにつれ「なるほど,こういうステージか。次はこれを飛ばすのかな? ……やっぱりきたー!」といった,妙な満足感も得られる。個人的に,現在のApple Arcadeでイチオシの一作だ。
![]() |
![]() |
【その2】「Mini Motorways」
![]() |
ゲームを開始すると時間経過に応じて,ランダムな場所に建物が出現する。建物からは人々があらわれ,同じ色をした建物へ車で移動しようとするので,プレイヤーは「道路」のパーツをならべてサポートするのだ。
車がスムーズに移動できない状態が長く続くと,人々のストレスが溜まり,これが一定値に達するとゲームオーバーとなる。
ゲームが進むと,建物の数だけでなく色の種類も増える。単純に建物間を道路でつなぐだけだと,交差点などで渋滞してしまうだろう。ときには道路を迂回させるなどして,同じ色の建物へ移動しやすくする必要があり,ゲーム中はかなり頭を使わされる。
![]() |
また,道路以外にも,交差点をスムーズに移動させられる「信号機」,河川を横断できる「橋」,車の速度を上昇させる「高速道路」などのパーツも定期的に得られる。ゲームを開始して10〜15分が経過するころには,画面内を道路が入り交じるようになるが,それでいて車が滞りなく行き交えると,なかなかの達成感を得られる。
本作は,地下鉄経路を整備する人気アプリ「Mini Metro」の,道路版といえるゲームである。2作目にして安定の域に達しており,パズルゲーム好きはプレイする価値があるだろう。
![]() |
![]() |
【その3】「Sayonara Wild Hearts」
![]() |
具体的なゲーム内容はランゲームで,ザ・フールがハイスピードで疾走しながら,スワイプやタップでステージによってさまざまなアクションを行う。プレイヤーの操作量は少ないのだが,それによってザ・フールが繰り出すアクションや,画面エフェクト,そしてカメラワークなどの演出は,思いっきり奇抜なものとなっている。普通に遊んでいるだけで,なんとなくスーパープレイを行っている気にさせられてしまうのが,このゲームのユニークな部分だ。
![]() |
1回のステージ攻略は1分〜数分程度で,たとえミスしてもノンストップで再挑戦できる。それでも難しいと思ったら,ペナルティ無しでスキップも可能だ。そのため,普段ゲームを遊ばない人にもオススメしやすい。
ランゲームの最中に,点在するハートを収集するというゲーム的な要素もあるが,どちらかというと開発会社が謳う「POP ALBUM VIDEO GAME」という表現がしっくりくる。まるでミュージックビデオの世界に飛び込み,一体となるような体験が味わえるのだ。
![]() |
![]() |
【その4】「Bleak Sword」
![]() |
プレイヤーキャラは,フリックによるローリング移動,タップからのフリックによる通常攻撃,敵の攻撃にタイミングを合わせてのタップによるブロックなどが行える。それらのなかでも要といえるのが,ブロック成功直後のフリックで行える,カウンター攻撃だ。
![]() |
![]() |
![]() |
各行動時はスタミナを消費するため,ゴリ押しでの攻略は不可能。立ちはだかる敵の行動パターンを見極め,的確なヒット&アウェイを行うのが攻略の秘訣だ。全神経を集中させてブロックし,その直後にカウンターを決めるのは,このゲームをプレイしてもっとも気持ちがいい瞬間である。
スマホ操作の場合は,片手持ちと両手持ちのどちらにも対応している。また,ゲームパッド操作にも対応しているが,攻撃方向を決めるためのフリックを行う「向き」が重要なゲームということもあり,個人的にはタッチ操作のほうがプレイしやすいと思えた。良い意味で予想を裏切られるゲームなので,アクションに自信のある人はぜひダウンロードしてほしい。
【その5】「Exit the Gungeon」
![]() |
射撃およびエイミングは基本的にオートで,プレイヤーの操作は左右への移動とジャンプを中心に行うことになる。このジャンプが大きな特徴で,360度方向へ跳べるのだが,その方向を指定するときは画面がスーパースローになる。また,ジャンプする瞬間はプレイヤーキャラが無敵となる仕組みだ。
![]() |
モンスターの攻撃は全体的に激しく,ときには弾幕シューティングと呼ぶにふさわしい状況にもなるが,上記のジャンプで回避できることが多い。絶体絶命のピンチをジャンプで切り抜ける瞬間がたまらない。
難度は高いのだが,ある程度繰り返しプレイして,銃器のクセや各モンスターの攻撃パターンなどを把握するにつれ,少しずつ上達を実感できるようになる。こうなると止まらなくなってしまう面白い作品だ。
ドット絵の粗さが活かされたグラフィックスも含め,個人的には同じくDevolverが展開する「Downwell」を彷彿とさせられた一作である。ハードなアクションが好きな人は挑戦してみよう
![]() |
![]() |
【その6】「tint.」
![]() |
これらの色は絵の具という設定なので,たとえば青が黄と交わると緑に,赤が黄と交わると橙に変化する。どのように線を引けば目的となる色を作り出せるのかを考えるのだ。また,たとえ目的の色を作ることができても,そこからゴールに到達するまでに色が変わってしまってはダメという点も悩ましい。
![]() |
クリアできるときの線はシンプルになることが多いが,プレイヤーがそこに気付くまでたっぷり考えさせられるという,良質なパズルゲームである。スマホの画面などをキャンバスに見立てて,筆で色を塗るようなプレイフィールもステキなので,ぜひプレイしてほしい一作だ。
![]() |
![]() |
【その7】「LEGO Builder's Journey」
![]() |
ステージ内には,子供レゴとお父さんレゴが離れて置かれている。プレイヤーは子供レゴを操作して,お父さんレゴの場所まで到達させるとステージクリアだ。
ステージ内には,プレイヤーが任意で動かせるレゴブロックが複数用意されている。また,そのうち2個は,置いた場所へ子供レゴが移動しようとする効果を持つ,特別なレゴブロックだ。レゴブロックは,その凹凸がかみ合わないと設置できないという使用で,どのようにレイアウトすれば子供レゴを一歩ずつ進められるのかを考えてプレイしよう。
![]() |
レゴブロックは単体で見ると素朴だが,的確に組み合わさることで,驚くほどの表現力を見せる。そのことを,今一度実感させられるゲームに仕上がっている。ゲームを進めると,顔すら描かれていない子供レゴやお父さんレゴに感情移入してしまうほど。
一般的に“レゴのゲーム化”と聞いて,とりあえず人気IPをレゴブロックで再現した内容をイメージする人もいるかもしれない。レゴブロックを組み立てるという原点にスポットが当てられた本作は,万人に勧められるゲームとなっている印象だ。
![]() |
![]() |
【その8】「深世海」
![]() |
ゲーム内世界は,大規模災害が起こったことで,人類が海底に追いやられているという設定になっている。プレイヤーキャラは海底で鉱石を集めたり,前時代の遺物などを利用したりして細々と暮らしていたのだが,その住処も謎の“氷”に侵食され,否応なく放り出されてしまうのだ。
ゲーム開始時は右も左も分からないなか,侵食してくる氷から逃げるようにゲームを進める。そうして潜水服や水中銃などの各種アイテムなどを理解するにつれ,ゲーム内世界が少しずつ広がっていく。また,かつての文明の名残なども目の当たりにし,プレイ中は想像をあれこれめぐらせてしまうだろう。
![]() |
水中らしさを存分に感じさせるサウンドや,ダメージを受けると画面にヒビが入る演出など,海底を探索する雰囲気をたっぷり味わえる。また,海中ということでプレイヤーキャラの動作は全体的にもっさりしているのだが,これもタッチ操作のプレイしにくさと絶妙にシンクロしている印象だ。
鉱石を探し出して潜水服や武器を強化できるなど,ゲームとしての遊びごたえも十分。探索型のゲームが好きな人は,プレイして損はないだろう。
![]() |
![]() |
【その9】「パターン合わせ」
![]() |
ゲーム開始時はモノトーンによるスケッチが描かれており,それに対し,画面下部にある色つきのピースをあてはめることになる。ピースを正しい場所に合わせるとスケッチが着色され,これを繰り返すことで,全体が色鮮やかになる。その様がとても美しいのだ。
題材となるスケッチの絵柄にはクセがなく,大人から子供まで楽しめるだろう。現在,100種類以上のスケッチが実装されているうえ,アップデートで随時追加予定だ。また,クリアしたスケッチは壁紙としてダウンロードできるのも嬉しい。
穏やかなBGMも相まって,落ち着いてプレイできる一作である。こういうタイトルがあっても全然構わないのが,サブスクリプション型のサービスであるApple Arcadeの良いところだ。
![]() |
![]() |
![]() |
【その10】「Frogger in Toy Town」
![]() |
ステージ内には本や積み木,ガスコンロや石けんなど,現実世界にちなんださまざまな障害物が登場する。多くのオブジェクトは体当たりで崩せるほか,それぞれにちなんだアクションもふんだんに用意されている。タイトル名にもあるように,まるでひっくり返したおもちゃ箱のようなステージを駆けぬけるゲームだ。
![]() |
ボーナスキャラのチビガエルを助けたり,道中で拾ったアイテムを投げつけたり,点在している“ビーンズ”を回収することで強力なスーパーフロッガーに変身できたりと,さまざまなギミックも用意されている。
もっとも,基本的にはフロッガーなので,難しいことは考えずに遊べる。非ゲーマーにApple Arcadeに触れてもらうときなども,最初の1本としてオススメできそうだ。
それと,今回このような形でフロッガーをリメイクしてもらえたのは,オールドゲーマーの一人として嬉しかった。同社はMSXなどを中心に,オールドゲームのIPも多数所有しているので,同様にApple Arcadeに向けてリメイクしてくれることを期待したい。
![]() |
![]() |
(※残りの12タイトルは次ページで紹介)










































































