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15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー
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印刷2018/11/06 12:00

インタビュー

15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

 コアエッジは2018年10月25日に,新作オンラインカードゲーム「アルテイルNEO」iOS / Android。以下,アルネオ)のサービスを,スマホ向けに開始した。

 本作は,2004年から続いている「アルテイル」シリーズの最新作として,ドローなし,非ターン制,任意ライフ設定など,同作ならではの特徴的なシステムはそのままに,スマホゲームとしてさまざまな進化を遂げている。

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 コアエッジの対戦型オンラインカードゲーム「アルテイルNEO」(iOS / Android)が,本日配信開始となった。運の要素を極力排除した超戦略型カードゲームとだけ聞くと,初心者に優しくなさそうだが,実際は5つのシングルモードが手厚くサポートしてくれる。

[2018/10/25 12:00]

 今回はそんなアルネオについての話を聞くため,シリーズ作品のプロデューサーにして,コアエッジの代表取締役社長でもある,宮本貴志氏にインタビューを行った。アルネオの立ち上げから現在までの歩みは,シリーズファンのみならず,スマホからのデジタルTCGファンにとっても興味深いものに映るだろう。

 また,今回は同社が2018年9月から展開している,ゲーム業界特化型の転職サービス「コアキャリ」についても語ってもらった。ゲーム業界への転職に興味がある人は,ちょっとした参考にしてほしい。

画像(001)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

「アルテイルNEO」公式サイト

「アルテイルNEO」ダウンロードページ

「アルテイルNEO」ダウンロードページ


僕の魂そのものと言ってもいいです
人生の1/4くらいを共にした作品ですから


4Gamer:
 こういった場で宮本さんとお話しするのは,4Gamerでは久しぶりとなりますため,まずは読者に向けてあらためて自己紹介をお願いします。

宮本貴志氏(以下,宮本氏)
 コアエッジ社長の宮本です(笑)。ウチがやってきたデジタルカードゲーム「アルテイル」シリーズは今年で15年めに突入しましたが,僕は1年めにプロデューサーとして着任しました。
 元々はインデックスという会社にいて,アルテイルも同社の社員として作っていたのですが,のちにゲームポットさんに事業を買われた流れで,GPコアエッジの代表となりました。“GP”はゲームポットのGPで,コアエッジの前身とも言える企業です。

4Gamer:
 アルテイルネット(アルテイルを含む,オンラインゲームのコミュニティサイト)の運営が始まったのも,その頃でしたね。

宮本氏:
 そうです。それからゲームポットがソニーのグループ会社(ソネットエンタテインメント)の子会社になったので,結果的に僕らもソニーグループの一員になっていました。
 ただ,ちょっと,大きすぎる組織は肌に合わなかったというか,堅苦しい空気が苦手だったんですよね。仲間内からも「お前はソニーには適さない」なんて言われちゃったりして(笑)。

4Gamer:
 それはまた,随分と直球な。

宮本氏:
 まぁ,事実ですから。それでソニーグループの出資を受ける形で,アルテイルネットの事業委託を引き継ぐ,現在のコアエッジを設立しました。アルテイルは僕らがいないと運営できませんでしたから,「こうしたほうがお得ですよ!」と交渉したりして。……いろいろと物議を醸したのは事実ですが,なんだかんだ独立から7年間やっていけています。

4Gamer:
 ありますねえ,歴史が。

宮本氏:
 アルテイルは十数年もの連れ合いになるので,僕にとっては魂そのものと言っていいようなタイトルです。人生の1/4くらいを共にした作品ですので,だからこそ,もっと世に広めることが自分の使命だと思っています。

画像(002)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

4Gamer:
 そんな魂に“NEO”の名を冠した新作ですが,立ち位置的にはどういった作品なのでしょう。

宮本氏:
 アルネオは,FFシリーズで言えばナンバリングタイトルみたいなものです。長く続いてきたPC版の歴史に一区切りを打ち,これからはスマートフォンを舞台に再スタートする,そういった想いも込めていますね。

4Gamer:
 このご時世「スマホに舵を切る」のは,難しい判断だったかと思います。それこそ賭けに近いとも言えますが,周囲の反応はいかがでしたか。

宮本氏:
 本作を作るにあたって,「スマホでは成功しないから」と会社を去る人もいました。最初にゲームのルールを作った人も,歴代大会のチャンピオンとして入社した人も,今はいません。アルテイルというゲームに最初から最後まで付き合っているのは僕だけです。
 それでも今のコアエッジには,かつてプレイヤーとしてアルテイルを支えてくれた人達を中心に,熱量を持った人がたくさん集まっています。彼ら“アルテイル絶対成功させようぜ軍団”のためにも,このプロジェクトを確実に成功させることが,プロデューサーにして社長である僕の役目です。

4Gamer:
 15年となると,無料で遊べるタイプのPCゲームとしては最古参クラスですよね。マネタイズの仕組みも,当時はほとんどモデルケースがなかったんじゃないかと思います。

宮本氏:
 ええ,当時参考にできたアイテム販売制のゲームと言えば「スカッとゴルフ パンヤ」しか存在していませんでしたし,“新しいカードパックを販売する”ことすら大騒ぎの時代でした。なにしろ,パックを追加するとサーバーが処理をさばけなくなって止まっちゃったりしていたので……(笑)。いや,本当に,当時のプレイヤーの皆さんにはご迷惑をおかけいたしました。
 そして同期の作品で生き残っているのも,今では数えるほどです。盟友とも言えるタイトルが消えていくのは,なかなか悲しいですねえ。

4Gamer:
 古参のPCオンラインゲームのサービス終了が報じられることも,年々増えてきましたしね。

宮本氏:
 オンラインゲーム市場の熱量は,以前よりも圧倒的に高まっているんですけどね。当時は(売上が)月収1億を越えているタイトルが10本程度でしたが,今では100本以上もあるじゃないですか。スマートフォンがプラットフォームの中心になったことによる影響ですよね。
 そんな中,アルテイルはもともとFlashで動いていたブラウザゲームなので,システムの中核には「こんなのもう誰も使ってねえ!」っていうミドルウェアも使用していたりするんですよ。だから,そのままの状況で伸ばしていくのは難しいなと。

4Gamer:
 転居を考える時期だと。

宮本氏:
 そうです。「だからスマホに行こう!」の想いが,アルネオの原動力になったわけです。

4Gamer:
 オンラインでのTCGとしては最古参と言えるアルテイルですが,スマホゲームのデジタルTCGとしては後追いになります。多くの有力タイトルが存在する渦中に飛び込むのは,不安じゃないですか。

宮本氏:
 いえ,逆にチャンスだと思っています。アルテイルの文脈は“いわゆるTCG”とは大きく異なります。それに「Hearthstone」や「Shadowverse」で腕を鍛えたゲーマーたちが作った市場に,「ルールはまったく違うけど面白いゲーム」を投入できるのは,ある種のアドバンテージですから。

4Gamer:
 アルテイルのルールって,本当に独特ですよね。当時もさまざまなTCGが存在していましたが,中核となるのは「Magic: the Gathering」(以下,MTG)くらいしかなかったと思います。その環境下で,どのようにアイデアを捻り出したのでしょう。

宮本氏:
 たぶんなんですけど,完全オリジナルIPでのオンライン対戦カードゲームって,アルテイルが初だと思うんです。「遊☆戯☆王ONLINE」や「アクエリアンエイジオンライン」,「ラグナロクTCG」などもありましたが,それらは基本的に“アナログのTCGをデジタル向けに再現したもの”が多かった。

4Gamer:
 そうですね。ゲームとしても対戦ツールというより,アナログに誘導するための体験版的な側面が強かったように思えます。

宮本氏:
 最も重要視していたのは,そこです。せっかくデジタルオンリーで作るんだから,リアルなカードゲームでは不可能な動きを作りたかったんですよ。それと,根本的にカードゲームらしさを入れないようにと心がけました。

4Gamer:
 らしさ,と言いますと?

宮本氏:
 さっきMTGの名前が出ましたが,現行のデジタルTCGの代名詞とも言える「Hearthstone」や「Shadowverse」は,どちらもMTGが築いた基礎システムをデジタルに最適化する形でデザインされています。
 しかし,アルテイルはそういった基盤を踏襲せず,手札やコストといった概念からして,“根本的に異なるゲーム”として作られています。発想の根源は「ネット上でカードゲームを作る」この一点であって,そこにMTGは関係していないんです。

4Gamer:
 “ネット対戦”と“カード”という2点から,アルテイルを創出したのですね。

宮本氏:
 はい。アルテイルは確かにTCGではありますが,流派としてはまったくの我流です。独特だからこそ難しい部分もありますが,その小さなハードルを乗り越えてくれれば,誰にでも楽しい体験を提供できる自信があります。
 まぁ,もしも当時,すでにHearthstoneが存在していたとしたら,アルテイルもそんな感じのゲームになっていたかもしれませんが。でも,それならそうで今まで存続することもなかったでしょうね。

画像(003)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

4Gamer:
 ゲーム全体のバランスの取り方も,独自の観点で練られてきたのでしょうか。例えば,MTGライクなルールであれば,ゲームバランスのロールモデルとして参考にし,制作できると思います。その点,アルテイルは前例がありませんよね。

宮本氏:
 作るのは大変でしたが,実のところノーヒントではありませんでした。そのあたりは“売れてる作品が,なぜそうなっているのか”を考えることで,間接的に方法論を学んでいったんです。

4Gamer:
 人気作品がその形に落ち着いた理由を考えると,作り方が浮かび上がってくる,ということでしょうか。

宮本氏:
 そういうことです。仕様には決定に至るまでの理由が必要で,その理由を探ることが一番大切です。「国内で売れてるTCGだから,遊戯王を真似すればいい」とか,「MTGが名作だから,そのルールに倣うべきだ」とか,短絡的な発想ではうまくいきません。
 例えば,パズドラが流行ったとき,パズドラみたいなゲームが市場に溢れましたよね? あれらは「真似をすれば,最低でもシェアの2%くらいは取れる」みたいな数字弄りの視点から作られたので,“なぜそういう仕様なのか”まで考えないケースが大半でした。ですが,その「なぜ」に答えられない仕様は,仕様とは呼べませんよ。

4Gamer:
 だから周囲の売れ線をしっかり分析して,感覚を養っていたと。

宮本氏:
 ええ。とはいえ,アルテイルはゲームバランスの調整という面で,プレイヤーに迷惑をかけてしまうシーンもありました。アルネオにおいては,より良いゲームバランスで提供できるよう,策を練っている最中です。

4Gamer:
 しかし,カードゲームはカードの枚数が増え続けると,バランスを取るのが徐々に困難になっていきます。肥大化の対策は,何か用意しているのですか。

宮本氏:
 今回は最初から「スタンダードローテーション」(一定期間ごとに古いカードを別レギュレーションとして分ける仕組み)を実践し,適正な対戦環境を整えていく予定です。
 アルテイルはスタン落ちがなかったため,最終的に千枚単位のカードプールの中でバランスを取らなければならなかったので,余計に難しかったというわけです。

4Gamer:
 それを聞けてよかったです。運営が長期化すると,どうしてもカードやルールが込み入ってきますからね。

宮本氏:
 アルテイルを長く運営してきた経験で,「熱い試合が楽しめた歴代カードプール」の型はいくつも持っています。今後は,それらをキープできるような形で進めていこうと考えています。
 それと現状は,ひとつのカードパックを「1年使えるようなスパン」で運用していくつもりです。詳細については,もっと詰めてからお伝えしたいと思っています。

4Gamer:
 マッチングの仕組みは,どんな形式を考えていますか。

宮本氏:
 対戦は大きく分けて2種類で,レーティングの概念が存在する「ランクマッチ」と,あらゆるカードを使用可能な「フリーマッチ」を用意します。あと,3か月ごとにランキングを集計し,その上位プレイヤーを招待して開催する“賞金制リアル大会”も予定しています。

4Gamer:
 おお,すでに大会も織り込み済みですか。

宮本氏:
 それとカードパックの発売に合わせて,作品全体のストーリーを進展させていきます。同時に環境もランキングもある程度リセットするので,この3か月という区切りでゲームの姿を変化させ,それを楽しんでもらう――というのが運営の主な特徴になります。

4Gamer:
 3か月ごとに会場を確保するとなると,骨が折れそうですが。

宮本氏:
 でも,やるしかない。以前は春夏秋冬に大会を行って,年末にグランドチャンピオンシップを開催していましたが,そうなると年に1人のチャンピオンしか生まれないんです。
 これも悪くはないんですが,スマホゲームの流行りはより短いスパンなので,以前のようなローテーションでは遅いんです。なので今回は,四半期を目途に集中してもらい,四半期に1人のチャンピオンを輩出することにしました。

4Gamer:
 賞金制大会というと,昨今ではeスポーツ的な盛り上がりも期待できますね。

宮本氏:
 すごい人のプレイは見ていても分かりますからね。スーパープレイを観戦して楽しめるよう,それらを幅広く動画などで紹介できるよう,皆さんにアルネオを楽しんでもらいやすい環境にも着手していかなきゃと考えているところです。

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15年のアイデアをすべて詰め込んだ
Wiki要らずのカード評価システムを搭載


4Gamer:
 ゲーム内容についても触れていきます。前作から,とくに大きく変化した部分があれば教えてください。

宮本氏:
 ルール面での最大の変化は「シールド」の概念です。これは従来の「ソウルカード」にあたるもので,カードに書かれたライフポイント(LP)の合計値がプレイヤーのライフになる点は同様です。
 しかし,大きな違いとして,シールドに配置できるのは“シールド専用のカード”だけになりました。これは,よりシンプルに情報をまとめるための措置です。以前の仕様ではカード1枚に対する情報量が多く,把握するのが難しくなっていったので,分割することであらかじめ解消させたんです。

4Gamer:
 スマートフォンだと,1枚のカードの情報量が多くなるほど把握するのが困難になりますものね。

宮本氏:
 それ以外のルールは基本的に同じなので,よりシンプルに遊びやすくなっていると考えてください。UIもキッチリと最適化して,カードごとのキャラクターボイスも収録していますから。

4Gamer:
 では,ソロプレイで楽しめる要素は用意していますか。

宮本氏:
 もちろん。アルテイルは世界観を気に入ってくださっているファンも多いので,しっかりと作り込んでいます。以前から,フレーバーテキスト同士のつながりで物語を読み解いてもらう仕掛けは用意していましたが,今回はそれに加えて,骨太な「ストーリーモード」を用意しました。
 アルネオを作るにあたって最初にやったのも,巨大なホワイトボードに世界観やキャラクターの設定をまとめていくことでしたから。最初の1か月くらいは,ずっとその作業につきっきりでしたよ(笑)。

4Gamer:
 力が入っていますね。ファンとしても,世界観の掘り下げは嬉しいところです。

宮本氏:
 先程お話したように,ストーリーは新たなカードパックの発売時に開放していきます。対戦志向ではない人であっても,定期的にお話を楽しめる作りです。
 当然,物語を進めながらルールを覚えられるチュートリアルや,詰将棋のようなプレイングを楽しめる「詰めテイル」なども用意しています。各種コンテンツを楽しみながら対戦に慣れていけるよう,ゲームをスムーズに遊んでもらうための導線はこれからも工夫していきたいです。

4Gamer:
 実機のゲーム画面を見ると,まるで「最初からスマホ向けのシリーズだったんじゃないか」というくらい,UIがスマホにフィットしていて驚きました。
 スマホ向けとしては「アルテイル クロニクル」から続いて2作めだと思いますが,スマホゲームに関する研究なども以前から行われていたのですか。

画像(005)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー
宮本氏:
 実を言うと,コアエッジはゲーム会社などへのコンサルタント業務を通じて,これまで業界のさまざまなタイトルと関わっていまして,スマホゲーム開発の経験値は結構溜まっているんですよ。
 それは運営面も同様で,コアエッジとしては今回が2本めのタイトルですが,経験値に換算すれば10本めくらいのノウハウがあります。ですので,この点に関しては安心して任せてください。

4Gamer:
 カードはいわゆる“パック販売形式”だと思いますが,構築済みデッキの販売も予定していますか。

宮本氏:
 作りますよ。ただ,リリースしてすぐに提供するのは難しいかもしれません。これはシステム上の問題ですが,構築済みデッキの購入にはそれなりに例外規則が含まれるので,それらを完全に解消するのに多少の時間がかかってしまうんです。
 それほどお待たせするつもりはありませんので,必要なタイミングにリリースできるよう準備を進めます。

4Gamer:
 最近は,公式側がWikiやカードリストを用意する事例も増えてきましたが,そういったものを設置するご予定は。

宮本氏:
 いわゆる公式Wikiはありませんが,ゲーム内に「カード評価システム」を作っていて,そこにプレイヤーが好きなコメントを書き込めるようにしています。コメント自体を評価することもできて,かつ評価の高いコメントは先に目に入るようになっていてと,デッキ構築の参考となるデータを探しやすくしました。

4Gamer:
 (実物を見て)なるほど,星による段階評価とコメントを付けられるんですね。そして,カード自体には平均の星数が表示されると。

宮本氏:
 コメントにはデッキレシピを添付できます。当のレシピを利用して,デッキを自動で組み上げたり,足りないカードを精製(リソースを消費してカードを作成する機能)したりすることも可能です。
 とくに,初心者が高レアリティのカードを引いたときって,それを使ってどんなデッキを組めばいいのかが分からないじゃないですか? そういったときのために,役立つ仕組みを設けたかったんですよ。

4Gamer:
 あー,これは便利ですね!

画像(006)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

宮本氏:
 まさに“みんなで創るアルテイル”のための仕掛けです。PCの頃は,これらの情報がすべて外部とも言える公式サイトに詰め込まれていたので,アルネオでは可能な限り,アプリケーション内で完結させたいと思っていて。

4Gamer:
 プレイヤーにとって理想的な仕組みが,これでもかというほどに組み込まれているんですね。やはり,これも15年間の経験の賜物なのでしょうか。

宮本氏:
 そうです! ずーっと「あれもしたい!」「これもしたい!」を抱え続けてきたので,ここで全部突っ込んでやろうと思って(笑)。


ゲームの挙動は,β時から約3倍速に高速化
ユーザーの意見を取り入れ,反映させる準備もあり


4Gamer:
 先日βテストが実施されましたが,反響はいかがでしょう。実際に反映された修正点などもあれば教えてください。

宮本氏:
 一番多くいただいた意見は,演出を含む「挙動の遅さ」でした。そこは我々も同意見でして,現在は“β時に比べて約3倍ほどの速度”で動くように調整しています。
 これらのフィードバックはTwitterや生放送などで随時公開し,皆さんの意見がしっかりと反映されていることを実感してもらえるような,距離感の近いコミュニティマネジメントを心がけていきます。

4Gamer:
 (実機映像を見て)おっ,本当に速いですね。これならストレスなく試合できそうです。

宮本氏:
 タップ時の反応をはじめ,スワイプ時の処理スピード,各フェイズの表示の有無など,細かなプレイアビリティも向上しています。“PCよりも素早い挙動と処理”は,ようやく実現できたかと思います。
 ……まぁ,このために,内部的にはこっそりとリリース時期を1か月延期していましたからね。本来は9月に出そうと思っていたのですが,それよりも処理速度を速めることのほうが重要だと考えました。

4Gamer:
 意見が明確に反映されるとなると,プレイヤー側としても遊びがいがあります。これ以外に,何か目についた意見はありましたか。

画像(007)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー
宮本氏:
 マナを使ってカードを出す云々以前に「そもそもこのゲームは何をするのか分からん」という意見も少なからずあったので,より噛み砕いて説明するようにしました。
 βの段階でもチュートリアルはあったのですが,初心者の方々にとっては説明不足だったようで,現在のチュートリアルはより詳細な説明をするようになっています。

4Gamer:
 TCGをずっと遊んでいるプレイヤーにとっては当たり前でも,ゲーム自体の初心者にはチンプンカンプンなことって結構ありますからね。

宮本氏:
 我々も「初心に戻ろう」と考えて作っていましたが,そこまで戻れていなかったと反省しましたよ。一応,チュートリアルはスキップもできるので,既存プレイヤーの皆さんはそちらを活用してください。

4Gamer:
 サービス開始後の話になりますが,ゲーム全体のバランスを考慮してのステータス修正などはありますか。

宮本氏:
 普段から「パラメータの調整は不要!」の気持ちで作っていますが,もしもバランス上の大きな問題が発生した際は,原則として“うまく活用されていないカードの上方修正”を主として対応していくつもりです。下方修正だと購入したもらったカードの価値も落とすことになるので,できるだけ避けます。
 とはいえ,根本的に修正の必要がないように調整していくのが,なによりも大前提です。バランス調整のテスト要員は大幅に増員しているので,従来の体制よりもパワーアップしていますし。

4Gamer:
 ゲームの現状と未来,そこに外部からの要求を完全に擦り合わせるのは本当に難しいことかと思いますが,バランス調整で気を使っている点があれば教えてもらえますか。

宮本氏:
 一括りに「バランス」と言っても,いろいろな階層が存在します。制作側はエクセル上のデータ,つまり“全部のカードを持っている前提”でバランスを取ることになりますが,プレイヤー側は全員が全部のカードを使えるわけではありません。

4Gamer:
 どうしてもマクロな視点になりますよね。それ自体は決して悪いことではなく,必然ではありますが。

宮本氏:
 全カードを含めたハイレベルな環境だけでなく,低資産には低資産なりの環境が存在します。僕らはどちらにとっても「面白いゲームにしていく」ことが求められるんです。
 ランクマッチで,どのラインから階層が変化し,どの程度から勝率が変動するのか。バランスという言葉に含まれる範囲と,僕らが監視しなければいけない範囲は,想像以上に広いです。今はそれらの環境を成立させるため,日夜調整に取り組んでいます。

画像(008)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

4Gamer:
 先程少しだけ名前が出ましたが,サービス開始前から“みんなで創るアルテイルプロジェクト”として,さまざまな要素に関する公募を行っていますよね。現在は「第2回アルネオCVオーディション」が実施中ですが,こちらの感触はいかがでしょうか。

宮本氏:
 いやー,気分的にはネタ要素多めの,ジャンプの「キン肉マン超人募集」みたいな感覚だったんですが,応募者のレベルが高すぎて逆に驚きました。とくに女性の方々のボイスのクオリティはすごくて,みんな激烈に上手なんです。

4Gamer:
 (実際にボイスを聴いて)これは,もはや,声優さんが応募してますね。

宮本氏:
 現在450から500ほどの投稿が寄せられていて,私もすべて聴かせていただきました。中にはバーチャルYouTuberからの応募もあったりと,バラエティに富んだものが多くて選ぶのが大変です(笑)。
 現状,予定している台詞が「男女1キャラクターずつ」しかないので,複数人を選ぶのも難しくて……。次回以降は人数を増強しようかとも考えています。これもまた,カードパックの追加に合わせた恒例行事にしていきたいなと。

4Gamer:
 今は“ユーザー側が技術を持つ時代”でもありますからね。

宮本氏:
 できれば,あまりハードルは上げたくないんですけどね。その一環として,僕自身も第1回オーディションでボイスを応募していましたし。「素人が投稿してる姿も見せなきゃ!」と思って(笑)。

4Gamer:
 デジタルTCGを遊んでいると,新作の名前が耳に入ってきやすいのですが,新しい試みをしているのが分かると印象に残りやすいんですよね。

宮本氏:
 ウチは今後,プレイヤーの皆さんと密着していける運営を培っていきます。せっかくのオリジナルIPなんですから,それを活かした自由なイベントもやっていきますよ。

4Gamer:
 サービス開始後は,CVオーディション以外の企画も予定されていますか。

宮本氏:
 アルテイルにあった「ライセンス制度」(レーティングが一定に達したプレイヤーが,次弾以降のテストプレイに参加できる仕組み)に近いものは検討しています。
 それと以前やっていた,「大会のチャンピオンがカードを自由に作成できる特典」も導入するかもしれません。さすがに提供されたそのままのデータは使えないので,調整するか,フリーマッチでのみ使用可能にするかの2択になりますが。

4Gamer:
 無茶なカードも出てきそうですしね。

宮本氏:
 いや,皆さん結構“まともなカード”にしますよ。チャンピオンともなると,「あいつ分かってねえな!」という声とも戦わなければなりませんから(笑)。

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ゲーム業界のことはゲーム会社に聞け!
超大変だけど楽しいゲーム業界!


4Gamer:
 話題がガラッと変わりますが,御社では今年9月からゲーム業界特化型を謳う,人材紹介サービス「コアキャリ」を始められたとか。

宮本氏:
 ええ,「ゲーム業界のことはゲーム会社に聞け!」みたいな話です(笑)。

4Gamer:
 このあたり,ちょっとユニークな施策だと思いますので,まずは「コアキャリってなんなの」から聞いてみたいのですが。

宮本氏:
 前提として,ゲーム業界で人材紹介サービスを使うと,プロデューサーとか,プランナーとか,各々が適正と言われた箱に押し込まれます。ですが,「プランナーとは何か」「ディレクターとは何か」みたいなのは各社の風習によって異なるので,できることや望んだことの不一致によって,人材が定着しないケースがしばしばあるんです。

4Gamer:
 プロデューサーだけど,他社からすればやっていることはディレクター,みたいな例はよく聞きますね。

宮本氏:
 しかも,一般的な人材紹介サービスのスタッフは,当然ですがそこまで分かっていません。たとえば「セガでプロデューサーやってました」と言われたら,役職名の相似だけで,同じ箱に入れてしまいます。本来聞かなきゃいけないのは「どういうプロデューサーだったのか?」なのに。
 そして会社によっては「お金の管理だけじゃなく,現場に指示を出すのがプロデューサーの仕事」という場合もあります。管理が得意なのに,実務ばかりやらされれば摩擦も起きるってもんです。

4Gamer:
 ありそうな話です。

宮本氏:
 やはり,自分に合った会社に入らないと,両者にとって不幸じゃないですか。うちにも同じような流れで来て,馴染めずに辞めていく人はいました。できれば避けたいですよね,そんなの。それにウチのように小さな会社だと,2〜3年ほど経験を積んでメジャーな会社に移籍しちゃう人も少なくありません。個々人のキャリア志望もあるのでキッパリとは言えませんが,ミスマッチがあったのは確かです。

4Gamer:
 そういう事情のためにと,奮起したんでしょうか。

宮本氏:
 そうです。我々はコンサル業務でさまざまな会社さんと関わらせていただいているので,各社の事情というものをそれなりに捉えています。そのため,これまで話したようなミスマッチを是正しつつ,求職とクライアントを結び付ける,これがコアキャリの最大の使命にして,ならではの強みと言えます。

4Gamer:
 やはり,ゲーム業界はそれほど特殊なんですか。

宮本氏:
 特殊だと思います。ゲーム業界の歴史は長いですが,その中のオンラインゲームとなると歴史は比較的浅いです。そもそもコンシューマとオンラインゲームすら別ですし,ソーシャルゲームもさらに別物です。内部の業種も細かく分かれていて,それぞれの役職に求められる業務内容も会社によって違う。
 深いところまで突っ込んだうえで紹介してくれるエージェントもいるとは思いますが,それにしたって,分かりにくい業界には違いありません。

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4Gamer:
 コアキャリは業界内部の標となるのでしょうが,中には「他業種からの転職」なんてパターンもありますよね。

宮本氏:
 同業他社への転職はもちろんですが,異業種からの転職希望者にも多数の登録をしていただけています。異業種からの場合は「デザインやシステムに関する経験があって,ゲーム会社で働きたい」という人が多いですね。

4Gamer:
 社会経験があるぶん,馴染むのが難しそうです。悪い意味じゃなくて,なんと言いますか,「そういうところこそがゲーム業界」ってのもあるじゃないですか。

宮本氏:
 そこなんですよね。そういう意識の差を持っていない人達に対して,説明したかったんですよ。外から見たゲーム業界に対するイメージと,その実態のチグハグを。「あなたが言うゲーム業界のイメージなら,この会社ですかね」とアドバイスしていくのが,我々の第一です。
 ウチでは「そもそもゲーム業界にどういった印象を持っているのか」を,全員に聞きます。もしもそこでベストマッチな人材がいたら,ウチが直接採用できますし(笑)。

4Gamer:
 役得ですね(笑)。しかし,ゲーム業界のイメージって本当に難しいですよね。社会人ならまだしも,学生なら本格的に調べていないと「ゲームを作る人」くらいに収まってもおかしくないと言いますか。

宮本氏:
 僕の娘が小学4年生なんですけど,周囲の子供達は「ゲーム会社の人はモンスト作ってる」「YouTuberとかやってる」くらいの認識らしいです。
 広報とマーケティング,プログラマーとプランナー,デザイナーとイラストレーターでも全然違うのに,人によってはそれもまとめて“ゲーム業界”でしょうしね。

4Gamer:
 私自身,転職経験がないので手探りな質問になりますが,コアキャリでは登録者に対して,どのようなフローで対応されているのでしょう。

宮本氏:
 まずは「Web上で登録」してもらいます。その後「ウチから電話やメールでお話し」して,すり合わせできたら「直接お会いする」ことになります。直接お会いする段階で,はじめてデータベースに登録する形式です。ただ,そこに至る確率は非常に低いですね。

4Gamer:
 それはどういった理由からですか。

宮本氏:
 まだサービスを開始したばかりというのもありますが,登録後に連絡しても通じないことが大半です。もしかしたら「実際に出向くほどじゃない」と思われているのかもしれませんし,転職先を決める前に会わなければいけないので,敬遠されているのかもしれません。Web完結型のほうが手軽なので,時代に求められているのも分かります。

4Gamer:
 かといって,先程のようなミスマッチを防ぐためには,しっかりと本人のパーソナリティを確認しておく必要があるんですよね。

宮本氏:
 そうなんです。Web登録だけで完結させた場合,ミスマッチの可能性を最小限にはできません。本来は,各社の人事担当が同じような立ち回りをできれば,問題を減らしやすいんですけどね。現場と人事の感覚は異なっていることも少なくないので,どうしても難しいというのが通例です。
 その点,そこをしっかりと対策するのがコアキャリの強みなので,ゲーム業界のことをよく分かっていない人にこそ,ウチでの転職をお勧めしたいです。

4Gamer:
 「手広く気軽に」ではフォローできない部分を埋めるということですね。

宮本氏:
 大きな会社は「総合的なレベルの高さ」で採用を決めることが多いですが,小さな会社は「尖ったスキル」を求めていることが多いです。それぞれの個性を見て,適合先を見つけるのが大事です。
 ちなみに僕の場合は「0から1を創り上げる人」がいたら,それ以外のほとんどに目をつむることにしています。本当にそのレベルに達している人は,今まで3人しか見たことがありませんが。

画像(011)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

4Gamer:
 人材を紹介するにあたって,受け入れ先は必須ですよね。現状,コアキャリではどれくらいの紹介先を用意しているのでしょうか。

宮本氏:
 約60社ほどです。さまざまなニーズに応えられるよう,登録企業をさらに増やすためにコンタクトを繰り返している最中です。
 あと「派遣」にも対応するので,まずは仕事ぶりを見てみたいという会社さんに関しては,派遣を提案することもあります。双方の要望を可能な限り合致させるための環境は,常に整えていきたいです。

4Gamer:
 それにしても対面して,ヒヤリングして,実情も教えてとなると,マンパワーで勝負と言うか,御社側が負担するコストはかなり高くなるのではないでしょうか。

宮本氏:
 一般的な人材紹介であれば,スタッフの稼働コストは5万円〜7万円ですが,ウチは10万円前後になっていますね……。Webで完結できると,やはり省エネなんです。

4Gamer:
 でも,それだけ手間をかけているってことですよね。決して,デジタルな流し作業としての人材紹介サービスじゃないんだぞ,と。

宮本氏:
 そうです。人材紹介事業は当人の転職先を決めなければお金を取れないので,「ガンガン放り込んで紹介料を取っていくスタイル」が基本ですが,ウチはそれもしないので。

4Gamer:
 ん? 既存のフローでも,ガンガン放り込むことはできそうなもんですが。エージェントとしてのスキルは求められても,テクニカルなシステムなどは関係なさそうですし。

宮本氏:
 いえ,適当に投げ込んでしまったら,登録してくださった方々に申し訳が立ちませんし,各社さんからの信用も落ちます。ウチは行く先を“ゲーム業界”に絞っている以上,甘い仕事をしたらすぐに悪評が立ちますから,質の高い仕事をしなければいけません。それにこれはリスクマネジメントではなく,元来のポリシーですから。

4Gamer:
 素晴らしいですね。

宮本氏:
 まぁ,今も「果たして事業として上手くいくのか……?」という不安はありますが(笑)。

4Gamer:
 他業種からゲーム業界に入るとき,どういった話をすれば,より良い場所に行きつけるのでしょう。

宮本氏:
 まずはとにかく「何をやりたいのか,ゲーム業界に何を求めているのか」を聞かせてください! ある程度は明確な役割を与えられて,それを作っていくのがいいのか。はたまた,混沌としている中でガリガリとゲームを作りたいのか。それによって紹介する先が大きく変わります。
 前者の場合は大きめの会社をお勧めして,後者の場合は中小の会社をご提案しています。中小は組織の細かな区分が薄いぶん大変ですが,楽しいですよ。「自分でいろいろ作っていくんだ! 開拓していくんだ!」という人は,ぜひとも挑戦してみてください。
 なんにせよ“自分のイメージするゲーム業界”と,現在の自分の仕事のやり方が変わってもいいかどうか,これらはよく考えたほうがいいです。

4Gamer:
 なるほど。

宮本氏:
 それとゲーム以外にも手広く仕事をしているような会社は,ゲームを作れるだけでは入れません。少なくとも“ちゃんとした人”じゃないと,いけなかったりもします。

4Gamer:
 ゲーム業界では“ちゃんとした人”ってだけで,強力なステータスですからね……。

宮本氏:
 ちゃんとした人,本当にすごいですよね。朝は何があっても間に合わせて,8時半に会社に来て,12時からお昼に行って,45分間で仕事に戻る,みたいな。ゲームやエンタメの業界に長くいると「あれは無理だなー」と思わされます。労務形態とか勤務形態とかをものすごく気にする人は大手に入らないと厳しいでしょうね。
 例えば「ゲームの公式生放送」って,ほとんど土日とか深夜にやるじゃないですか。“あれの出演は仕事に計上するのか”とか,会社ごとに結論は違うと思いますから。

4Gamer:
 ちなみに転職相談の件数は現状,どのくらいなのでしょう。

宮本氏:
 デザイナーとエンジニアが半々くらいでしょうか。当初はエンジニアのほうが多いかな,と思っていましたが。

4Gamer:
 エンジニアに関しては,他業種からの転職も結構ありそうですね。

宮本氏:
 そういう人が多いです。「エンジニアリング自体の知識はあるから,ゲームの仕事をしてみたい」という感じで。同時に「ゲームは自由で楽しい!」みたいなイメージから流れてくる人もいますけどね。会社によりますが,その実態は「超大変だけど楽しい!」ですが(笑)。

画像(012)15年の歴史が詰まった「アルテイル」は,スマホでどんな作品へと生まれ変わったのか。コアエッジ社長の宮本貴志氏にインタビュー

4Gamer:
 ゲームに関わる業種というのは,やはり以前よりも増えているのでしょうか。外部からだと意外と感じにくいものでして。

宮本氏:
 圧倒的に増えています。内部でもデバッグ会社をはじめ,一部の技能に特化した会社が増えてきました。外部でもグッズ制作などの仕事がありますし。「ゲームに関わるマーケット」と捉えると,業界に関わること自体はそれほど難しくないんです。

4Gamer:
 斡旋にあたって「コアキャリでしか紹介されない場所」も存在するのでしょうか。

宮本氏:
 中小規模の会社であれば,ウチが直接入り込んでお願いすることもできます。珍しい転職先の紹介も可能そうです。あくまで相性次第ではありますが。

4Gamer:
 聞くのが遅くなりましたが,コアキャリを始めて1か月ほどが経過して,これまでの感触はいかがでしたでしょう。

宮本氏:
 エンジニアは昔からずっと引く手あまたで,プランナーに関しても同様ですが,基本的にミドルクラスの人を求めている会社が多く,プランナーの上に立って何かやらないといけないミッションを設定し,それをこなしてくれる人を求めている場合が多いです。ざっくばらんに言えば「即戦力」です。まぁ,当たり前といえば当たり前ですね。ウチだって即戦力が入ってくれるならそれが一番ですから。
 その一方で,ご連絡いただいた方々のほとんどは大手への転職を求めていました。ただし,大手さんは募集人数が多いのと同時に求められるレベルも高いので,中規模以下でもパーソナリティに合った企業があればそちらをお勧めしています。

4Gamer:
 ゲーム業界の中でも「プランナー」という職種が,最も曖昧な線引きだと思いますが,ここらへんはどうでしょうか。

宮本氏:
 プランナーこそ,会社によって全然違いますね。少なくともウチでは「プランナー」とは呼んでいません。アルネオで言えば,カードパラメータを作るチームがいて,レベルバランスなどを考えるチームがいて,全部まとめて“制作”と呼びますが,それらの企画に携わる人を,会社によっては「プランナー」と呼んだりします。
 また,運営側にも運営ディレクター,企画ディレクター,制作ディレクターみたいなのもいて……。運営に直接関わる人達は,簡単に言えば店員さんです。制作チームは工場で商品を作っている人です。プランナーは商品の企画立案をする人ってイメージです。

4Gamer:
 その例は分かりやすいですね。

宮本氏:
 会社によっては,レベルデザインとパラメータ作成が分かれていなかったり,運営と一部の業務が重なっていたりします。それぞれの部署のリーダーがどの程度(権力的に)強いのかも違いますし,組織が縦割りなのか,横割りなのかも会社次第ですね。

4Gamer:
 ゲーム業界はプロダクトごとの人材募集も通例だと思いますが,「近年もてはやされている職種」はありますか。

宮本氏:
 さっき言ったとおり,エンジニアはいつでも募集されています。言語は何だっていいんですけど,最近はUnityやWeb系の言語を使う人が欲しがられている印象です。また,同じエンジニアでも「ビジネス志向が強い人」は強いですね。運営の意図を汲める人は,どの業種でも強いです。
 あと,UIデザイナーがすごく人気です。良いUIを作るのって本当に難しくて,運営もゲームもさまざまな要素を理解したうえで作らなければいけないんです。ボタンを綺麗に描けること以上に,UIやUXの概念を理解していることが重要です。

4Gamer:
 デザイナーと言っても,本当に幅広いですよね。社会に出るまで,工業デザイナーという概念も知りませんでした。絵もキャラクターもデザインではありますが,画面上に存在するものはそもそも“すべてデザイン”なんですよね。

宮本氏:
 ええ,キャラクターもUIもそうですが,広告のデザインだって重要な仕事です。どこを専業として,どこまで仕事としてできるか,それに関しても事前にヒヤリングしています。

4Gamer:
 すると,穴場の業種はUIデザイナーなんですか。

宮本氏:
 スマホゲームにおいて,UIが優劣な重要なファクターですからね。

4Gamer:
 何はともあれ,「自分が何ができて,何をやりたいのか」は本当に大切そうです。

宮本氏:
 自分のアイディアを実装するのが好きだったり,数字に強かったり,そういった部分に当てはまる何かを持っている人は,ゲーム業界でやっていけるでしょう。
 そして,その際はぜひコアキャリを利用してみてください。ゲームに関することだったら,どんな些細なことでもお答えしますよ! ぜひ気軽に連絡してください。

4Gamer:
 私も胸に留めておきます。今回はアルネオからコアキャリまで,いろいろとお話をありがとうございました。

宮本氏:
 こちらこそ。当面はアルネオに注力しつつ,今後もさまざまな挑戦を続けていきたいと思います。

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