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「Overwatch World Cup」は韓国の2年連続優勝で閉幕。「Overwatch League」のプレシーズンは12月6日に開始
今回が2回目となった「Overwatch World Cup」だが,これに合わせてBlizzard Entertainmentが用意したのが,より「観るゲーム」としての面白さを演出するという,トーナメント主催者の利用を想定して行われたアップデートである。その詳細は「こちら」でも紹介しているが,ユニフォームに使われているチームカラーに合わせてゲーム内のインタフェースやキャラクター,武器や画面中のネームタグなどの色が調整されるようになり,どちらのチームのカメラ視点で戦っているのかが分かりやすくなった。
さらに,鳥瞰視点の2Dマップが用意され,それぞれのチームがどのような編成や戦術で戦っているのか分かりやすく解説できるようになったり,三人称視点のカメラでキャラクターを追う機能が追加されたりと,観戦がより楽しくなったという印象だ。もちろん,カメラの動きはまだ完全ではなく,目の前に建物があって何が起こっているのか分からない時もあったし,ブロードキャスターがキルシーンを再生した際に,「ああ,もう少しでペイロードがBポイントに到着する佳境なのに」なんて思ってしまうこともあったが,このあたりは今後,調整が進められていくだろう。
武器もチームカラーに合わせているだけでなく,チームロゴ(国旗)やチームネーム(国家名)も表示されている |
突進するプレイヤーの集団,待ち構える地点,迂回するプレイヤーといったように,一目でゲーム中で起こっていることが確認できる。これはセカンドディスプレイでずっと見ていたい |
大会の結果は,二年連続で韓国の優勝となった。もともと地区予選でほかのチームが手も足も出ないほど圧倒的な強さを見せるなど下馬評が高く,決勝でも相手チームが最も得意としているマップで勝ってしまったり,フランス戦でFLOW3R選手が1秒間で5人の相手プレイヤーをキルしたりと,その力を存分に見せつけた。
しかし,イベント前には昨年同様「相手に1ポイントも取らせずに勝つ」と豪語していたものの,蓋を開けてみると初戦のアメリカ戦で4-2,フランス戦で3-1,そして決勝戦のカナダ戦で4-1と,相手チームに付け込まれた場面も少なくない。アメリカチームは地元の大声援を受けて大健闘したし,カナダチームも選択ミスがなければ持ちこたえられたと思えるようなシーンもあり,会場は大いに盛り上がっていたようだった。
地区予選で日本チームが苦杯をなめたオーストラリアは,カナダチームに対して初戦で負けてしまったものの,2-3と随分と健闘している。それを考えると,日本チームがもし本選に出場していたら,番狂わせを起こした可能性もあっただろう。今後は,韓国一強の時代ではなくなり,さまざまな国のチームが台頭してくるのではないかと予感させるイベントであった。
さて,Blizzard Entertainmentは,これまで沈黙が続けられてきた「Overwatch League」についても言及している。12月6日から9日までの4日間で「プレシーズン」となるエキジビジョンマッチを開催し,さらに1月10日からは5週末連続での「ステージ」を行い,2月10日の最終日に12万5000ドルの賞金をかけた「タイトルマッチ」を行うことをアナウンスした。
最終的に参加が発表されたのは,アメリカ9チーム,韓国1チーム,中国1チーム,そしてイギリス1チームの全12チーム。アメリカの国外から参加するチームが,この間ずっとアメリカに滞在するのかどうかは不明であるものの,多くのe-Sportsファンの注目を浴びることになるだろう。詳しくは「Overwatch League」の公式サイトをチェックしてほしい。
「Overwatch」公式サイト
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(C)2015 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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