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SCEの謎多きPS3タイトル「rain」は「迷子」をテーマにしたアクションアドベンチャー。開発陣にそのコンセプトを聞いた
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印刷2013/03/26 05:00

インタビュー

SCEの謎多きPS3タイトル「rain」は「迷子」をテーマにしたアクションアドベンチャー。開発陣にそのコンセプトを聞いた

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)のPlayStation 3用タイトル「rain」。雨に濡れると輪郭が明らかになる透明人間の少年が主人公という変わった世界観や,いわゆる“雰囲気ゲー”として楽しめそうなアクションアドベンチャーであることから,注目している人も多いかと思うが,SCEは,現在サンフランシスコで開催中のGame Developers Conference 2013にて,本作のプレゼンテーションを行う予定だ。今回4Gamerでは,これに先駆けて,現地で実施されるものと同様の内容で本作を紹介してもらう機会を得たので,その模様をお届けしたい。

rain

 紹介してくれたのは,本作プロデューサーの鈴田 健氏と,ディレクターの池田佑基氏だ。鈴田氏は,SCEのJAPANスタジオで,新人クリエイター発掘プロジェクト「PlayStation C.A.M.P!」(プレイステーション・キャンプ!)に携わる人物,池田氏はそのPlayStation C.A.M.P!出身のクリエイターで,過去にPSPの「100万トンのバラバラ」を手掛けた人物だ。

プロデューサーの鈴田 健氏(左)とディレクターの池田佑基氏(右)

 さて本作は,2013年内の発売を予定している,1人プレイ用のアクションアドベンチャーとなる。ダウンロード専用タイトルだが,今のところオンラインプレイの要素を実装する予定はないとのことだ。
 制作にあたるのは,SCEのJAPANスタジオとPlayStation C.A.M.P!,そしてアクワイアだ。鈴田氏によれば「オリジナリティあるひらめき,アーティスティックなアプローチ,アクションゲームの実績など,それぞれにユニークな引き出しを持ち合わせたスタッフが集まった」とのことである。

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 本作のコンセプトは「迷子」。主人公の少年は誰もいない夜の街で迷うばかりか,自分の姿まで失った透明人間となってしまう。そんな独りぼっちで泣きたくなるような「不安」と,見知らぬ場所にやってきたことによる「好奇心」が調和した,子供の頃に誰もが味わったであろう迷子という体験が,本作では表現されるという。

 ここで池田氏は,本作の実機によるデモプレイを見せてくれた。雨が降りしきるモノトーンの街角にたたずむ主人公の少年。その姿は半透明で,表情もよくわからない。彼が街を迷いながら歩くと,目の前を自分と同じような半透明の女の子が通過する。少年は彼女を追いかけようとするが,突如現れた4本足の獣に阻まれ,逃げることに。必死に雨の降る道を走り抜け,屋根の下へ駆け込むと,その怪物は少年を見失い,追うのを諦めてしまった。
 つまり,「雨に打たれている間は透明人間の姿が浮かび上がる」ということは,その間は敵に襲われる状態でもあるというわけだ。独特のゲームシステムになっているのでちょっと伝わりにくいかもしれないが,SCEは今回のデモプレイと同じシーンをプレイムービーで公開しているので,ぜひ確認してほしい。



 併せて,デモプレイ後に鈴田氏と池田氏へ行ったインタビューを掲載する。まだ謎の多い本作だが,この不思議な世界観とコンセプトを持ったタイトルは,どういった経緯で生まれたのかに迫ってみよう。


4Gamer:
 まずは本作のテーマである「迷子」ですが,開発が始まった段階からこのテーマは決まっていたのでしょうか。

池田佑基氏(以下,池田氏):
 開発初期の段階でまず最初にあったのは,「姿の見えないキャラクターを主人公としたゲームを作る」ということでした。「雨」「夜」「知らない街」といった設定は,主人公の姿が見えないことを引き立たせるために用意した枠組みで,それらの状況を統合させたものが「迷子」というキーワードになったんです。

4Gamer:
 デモプレイやこれまでの発表では,主人公や舞台となる街などについての具体的な説明などはありません。そのあたりは意図的なものですか?

池田氏:
 そうです。あえて主人公が誰なのか,街がどこなのかといった部分には言及せず,敵の名前なども設定していません。ユーザーさんがある程度想像しながら楽しめる余地を残して,より世界観に入り込みやすい作りにしています。

4Gamer:
 抽象的なぶん,ゲームとしてやるべきことを見出すのが難しいようにも思えたのですが,プレイ中は主人公の心情を表すテキストが表示されていて,イメージを損なわないように誘導しているのが印象的でした。

鈴田 健氏(以下,鈴田氏):
 そうですね。アクションアドベンチャーですから,右も左もわからない場所でユーザーさん任せに行動させるのではなく,ゲームとしての方向性を,主人公の感情として提示する形にしています。

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4Gamer:
 あの主人公の男の子は,街の中でどういったアクションが行えるんですか?

池田氏:
 歩いたり走ったり,ジャンプしたり……といった感じです。オブジェクトを拾ったり,押したりといったアクションが行えることもありますが,怪物に向かって攻撃することはできません。

4Gamer:
 というと,雨が降っている場所,降っていない場所を考えて進める,パズル的なゲームになるのでしょうか。

池田氏:
 パズルというわけではないです。身を隠すだけでは進めないところもあるので,あえて雨が降っているところに身を出して敵をおびき寄せるなどの応用が必要になるところもあり,雰囲気以上にアクション性はあるかと思います。

4Gamer:
 なるほど。なんとなく,本作はいわゆる“雰囲気ゲー”かと思っていたので,ちょっと意外です。もともと「雰囲気を重視したい」というような方向性で企画がスタートしているわけではないんですか?

池田氏:
 先のコンセプト(姿の見えないキャラクター)をベースに,当初は雰囲気をイメージしたものではなく,透明なキャラクターが雨に当たると姿が見えて,屋根の下に入ると消えるというアイデアから始まっているんです。それを補強するための雰囲気作りをしていった結果,この形に落ち着いたというところですね。

鈴田氏:
 プロトタイプの頃の,雰囲気作りをしていない状態では,まず遊びの面白さを追求することを優先していました。そもそも,主人公が見える・見えないというアイデアが,果たしてゲームとして成立するかという点から,じっくり検証しなければなりませんでしたから。

4Gamer:
 確かに,アクションゲームとしてプレイヤーキャラクターが見えない状態というのは斬新ですけど,調整は難しそうですね。プレイヤーが,自分のキャラクターを見失ってしまいかねないわけですから。

池田氏:
 主人公がプレイヤーに見えないというのはひどい話ですよね(笑)。ただ,デモプレイを見ているだけだと難しそうに感じるかもしれませんが,実際に触ってみると,見えないことがストレスにならないよう,いろいろ工夫はしてあるんですよ。
 一方で,実際にテストプレイをしてもらうと,雰囲気重視のゲームかと思っていたら,実はアクション性が高かったという声も挙がっていて……。あまりアクション性を強めすぎても,逆に雰囲気を楽しみにしている方を裏切ってしまうので,調整にはすごく気を遣っています。

鈴田氏:
 「雰囲気のあるアクションアドベンチャー」と捉えてもらえれば良いかと思います(笑)。

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4Gamer:
 雰囲気作りというと,雨音や足音などの効果音や,BGMにドビュッシーの「月の光」などが流れるなど,サウンド面での演出も印象的でした。

池田氏:
 効果音は,迷子の雰囲気を演出するというだけでなく,ゲームの攻略にもつながる重要な部分になりますので,かなり力を入れています。音楽は,主人公が言葉をしゃべらないので,その感情を表わすために必要なイメージですね。今は秘密ですが,とある著名な音楽家の方が関わっているので,続報を楽しみにしていてください。

4Gamer:
 ところで,本作の開発陣として,SCEさんのJAPANスタジオとPlayStation C.A.M.P!,そしてアクワイアさんの名前が挙がっていましたね。このチームは過去に「100万トンのバラバラ」なども手掛けられていましたが,今回もその流れなんですか?

鈴田氏:
 そうなります。

4Gamer:
 では,本作の原点となるアイデアは,どちらから出てきたのでしょう?

鈴田氏:
 主人公が透明というアイデアは,PlayStation C.A.M.P!からの発案ですね。最初は池田さんを含めた3人のスタッフが提案してきたもので,そのプレゼンをJAPANスタジオが見て,これはやるしかないと。企画がスタートしたのは2年ぐらい前でしょうか。コンセプトの段階でかなり揉んでいったので,本格的に着手したのはもう少し後になります。

4Gamer:
 発売は2013年内ということですが,もう少しかかりそうですか?

池田氏:
 ゲームの核となる部分は完成しているので,ユーザーさんが触って変に難しく感じないように,こちらの意図が正しく伝わるように,丁寧に調整を重ねている最中です。

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4Gamer:
 本作はダウンロード専用タイトルですが,パッケージで販売する予定はなかったのでしょうか。

池田氏:
 最初からダウンロード専用で考えていました。企画が始まったのが,ちょうどダウンロードタイトルが盛り上がってきていた頃だったので,長すぎも短すぎもしない「ちょうどいいサイズの面白いゲーム」を作りたかったんです。それと,我々開発チームは30歳前後のメンバーが集まっているのですが,ゲームを遊びたくてもやりこむ時間がない世代なので,似たような思いをしているゲーマーに響くものを作りたかったんですね。

4Gamer:
 ダウンロード用の雰囲気ゲーというと,「風ノ旅ビト」などのイメージで海外タイトルが強い印象だったのですが,国内からもrainのような作品が出てきたのは嬉しいですね。まだ情報があまり出ていないので,ひょっとすると海外タイトルと勘違いしてしまっている人がいるかもしれませんが……。

池田氏:
 日本人が作っている純国産のゲームとアピールしていただけると助かります(笑)。

4Gamer:
 逆に,rainへの海外からの反応はいかがでしょう?

鈴田氏:
 昨年8月のGamescomでムービーを発表したのですが,印象的だったのは,雨だれが水たまりを叩いていたり,その中を子供がとぼとぼ歩く様子を見て,「自分の子供の頃を思い出して切なくなった」という声をいただいたことです。
 まさにそういう気持ちになることを狙って作っていた作品なので,そこに関しては世界共通の感覚なんだと思います。

池田氏:
 プロモーションムービーや公式サイトをご覧いただいて,皆さんの想像は膨らんでいるかと思いますが,ご期待以上のものをお届けしますので,今後の続報も楽しみにしていてください。

鈴田氏:
 そうですね。みなさんが期待しているイメージを壊さず,かつ気持ち良く没頭できるようなゲームにしますので,そこは信じて待っていていただけると嬉しいです。

4Gamer:
 期待しています。ありがとうございました。

「rain」公式サイト

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