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Mad Catz,据え置き型Androidゲーム機「M.O.J.O.」の予約受け付けを海外市場で開始。Tegra 4搭載で約250ドル
M.O.J.O.は,家庭のリビングルームにある大画面テレビと接続すると,付属のBluetooth接続型ワイヤレスゲームパッドでAndroid端末向けゲームを楽しめるというコンセプトで開発された据え置き型ゲーム機だ。似たようなコンセプトの製品として,「独自のオンライン流通システムを用意して,ゲームはFree-to-Playで提供する」という「OUYA」があるが,M.O.J.O.はあくまでも,Google PlayやAmazon Appstoreで提供されているゲームをそのままプレイできるというのが大きな特徴だ。
下にリンクを示した記事では,M.O.J.O.担当プロダクトマネージャーへのインタビューを掲載しているので,興味のある人は参照してほしい。
Mad CatzのAndroid用ゲーム機「M.O.J.O.」とは一体何なのか。プロダクトマネージャーに聞いてみた
まず,試作機では左右非対称で先端がカットされたくさび形とでもいう,非常に奇抜な形状をしていたボディデザインは,くさび形の全体的なイメージはそのままに,左右対称の形状に変更された。
背面に集中したインタフェース類も変更が見られる。とくに大きな変化は,100BASE-TXに対応する有線LAN端子を装備したことだ。試作機ではLAN関係のインタフェースが見当たらず,無線LANでの接続だけを想定していたようなので,多様な接続方法に対応したことは前向きに評価できるだろう。もっとも,無線LAN接続対応が打ち切られたわけではなく,IEEE 802.11a/g/nによる接続はサポートされている。
また,試作機で用意されていたUSB端子は標準Aが2基とMicro-Bが1基だったのに対し,製品版は標準Aが2基のみになったというのも異なる。標準A端子の片方がUSB 3.0対応になったというのも注目に値しよう。
一方で,映像出力端子として標準的なHDMI Type A端子を備える点や,外部ストレージ用としてmicroSDカードスロットを備える点は,試作機から変わっていない。
M.O.J.O.の前面(左)と背面(右)。中央に100BASE-TX対応の有線LAN端子があり,2つのUSB端子の片方はUSB 3.0対応である |
こちらは東京ゲームショウ 2013でのMad Catzブースにて展示されていた試作機。左右非対称の形状(左)をしていたほか,インタフェース類(右)の数や配置も異なっている |
M.O.J.O.が搭載するSoC(System-on-a-Chip)は,NVIDIAの「Tegra 4」とのことで,ゲーム機としては妥当な選択に思える。メインメモリ容量は2GBで,内蔵ストレージ容量はやや少なめの16GB。搭載OSはAndroid 4.2.2(Jelly Bean)で,Google Playに加えて,「NVIDIA TegraZone」アプリもプリインストールされているとのことだ。
冒頭の写真でも触れたが,本体にはBluetooth接続に対応したワイヤレスゲームパッド「C.T.R.L. Wireless GamePad」が付属する。主要なボタン配置はおおむねXbox 360 Controllerを踏襲したもので,奥側にメディア再生や音量調節用ボタンが並ぶ。
C.T.R.L. Wireless GamePad。底面中央(右)にバッテリーを接続して使う |
このスイッチはC.T.R.L. Wireless GamePadの動作モードを切り替えるもので,一番左に合わせると,Bluetooth接続のAndroid用ゲームパッドとして使うモードに,中央のマウスマークに合わせると,Android用ゲームを仮想マウスで操作する「Mouse Mode」になるという。なお,一番右はM.O.J.O.用ではなく,C.T.R.L. Wireless GamePadをPCやMacに接続して使うための「PC Mode」だ。
東京ゲームショウ2013に出展しているくらいなので,日本でも販売される可能性は高そうなM.O.J.O.だが,「携帯機器用のゲームを,テレビの大画面で遊べる小型据え置きゲーム機」という点で類似した製品に,「PlayStation Vita TV」がある。しかも,それがM.O.J.O.の半額以下である9954円(税込)で買えるとあれば,割高感を感じてしまう面はある。
とはいえ,Tegra 4を搭載し,膨大な数のAndroid用ゲームを遊べるM.O.J.O.は,手持ちのAndroid用ゲームを,ゲームパッドと自宅の大画面テレビでも遊びたいというゲーマーなら,惹かれるところのあるゲーム機かもしれない。
M.O.J.O. 製品情報ページ(英語)
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